ブラジルvsノルウェーが楽しみすぎて脳汁が止まらない。最強フランスは1988年から改革に着手した。ブラジルがネコ科の猛獣(豹、チーター)ならフランスは百獣の王だね【サッカーW杯2026 ノックアウトステージ】
開催中のサッカーW杯2026、北中米3カ国大会。
先日日本がブラジルに負けて大会を去ったわけだが、日本と同組だったスウェーデンも前回王者フランスに3-0で敗退している。
ムバッペ無双のフランスがスウェーデンに完勝!日本が戦ったF組勢は決勝T1回戦で全滅https://t.co/g6Ro8bK4dh#ワールドカップ #FIFAWorldCup #FIFAWC2026 #ゲキサカ pic.twitter.com/2Mml4gAGdu
— ゲキサカ (@gekisaka) June 30, 2026
この試合は個人的にかなりの衝撃で、また表題の通りブラジルが対戦するノルウェーにも興味が湧いた。
というわけでフランスvsスウェーデン戦の感想、今後のブラジルvsノルウェー戦について等、あれこれ言っていきたいと思う。
一応申し上げておくと勝敗予想や優勝予想はしない。なぜならわからないから。
そこはご承知いただければ幸いである笑
- 1. スウェーデンを子供扱いしたフランスの強さに震えた。日本はよく「優勝を目指す」って言えたねw
- 2. フランスが改革に着手したのは1988年。W杯優勝が1998年。日本が初出場した大会
- 3. 先日の日本vsブラジル戦に比べてフランスもスウェーデンもデカい。パッと見の印象かと思ったけど…
- 4. 日本はブラジルに当たり負けはしていない。スウェーデンにはフィジカルと高さに苦戦。オランダとは平面勝負ができた
- 5. ブラジルvsノルウェー戦に脳汁が止まらない。ブラジルはこれまでノルウェーに勝ったことがない
- 6. 2013年からサッカー界を挙げて組織力、技術習得に取り組んだノルウェー
- 7. 本田圭佑が「個の力の向上」を訴えたのが2013年。両国の真逆のアプローチからちょうど10年…
- 8. ノルウェーとブラジルのゴールのパターンが対照的すぎて笑った。こんなおもしろい対戦あります? ってくらい楽しみ
- 9. フランスの絶望感。これはモノが違う。間違いなく百獣の王だね
- 10. 弱者の兵法でドイツに競り勝ったパラグアイ。打倒フランスのダークホースかも?
スウェーデンを子供扱いしたフランスの強さに震えた。日本はよく「優勝を目指す」って言えたねw
まずフランスvsスウェーデン戦の感想だが、フランスの強さに震え上がった。
先日の日本vsブラジル戦でのブラジルのテクニカルさ、技術の高さに驚いたが、フランスは恐らくそれ以上。
パスの精度やストップ&ゴーのキレ、少ないタッチでスペースを駆け抜けるしなやかさはブラジルと同格。
それをブラジルよりもひと回り大きい選手たちがさらっとやってのける。
ディフェンスラインにも冗談みたいなフィジカル強者がそびえ立つ。
それこそオランダのフィルジル・ファン・ダイクが4人並んでいるような。
これははっきり言ってブラジルよりも強い。
今大会も優勝候補筆頭と呼ばれている理由がよくわかった。
森保監督を始め日本チームが盛んに「優勝を目指す」と豪語していたが、正直日本がこれに勝てる画が浮かばない。
たとえベストメンバー+HP満タンだったとしても、スウェーデンのように遊ばれて終わりだったのではないか。
堂安律の「エゴを出したいヤツは大会が終わってからにして」が漫画「ブルーロック」への強烈なアンサーらしい。連載開始当初エゴの塊だった堂安が8年後に10番を背負ってチームプレーに邁進するエモさ
フランスが改革に着手したのは1988年。W杯優勝が1998年。日本が初出場した大会
調べてみると、フランスがアフリカ系の移民選手を積極的に起用するなどフィジカルと技術の融合に舵を切ったのは1988年とのこと。
フランスサッカー協会が「クレールフォンテーヌ国立サッカー研究所」を設立、骨格が大きく初速と筋力に優れた13~15歳の少年をスカウト→全寮制で英才教育を施すプロジェクトをスタートしたらしい。
で、それが1998年の自国開催のW杯での優勝(キャプテンはジダン)につながった。
それまでの“シャンパンサッカー”と呼ばれる華麗なパス回し中心のサッカーから、フィジカル強者が肉弾戦で勝負する戦術に10年かけて移行した、プロジェクトの初期メンバーが全盛期を迎える時期がちょうど1998年大会だったと。
1998年大会は日本が初めて出場を決めた大会でもある。
エース中田英寿を中心に、キングカズが選出から漏れたアレ。
日本が出場できるかどうかのボーダーラインをうろついている時期に、フランスはすでに近代サッカーの土台を築いていたわけか。
先日の日本vsブラジル戦に比べてフランスもスウェーデンもデカい。パッと見の印象かと思ったけど…
またこの試合を観て思ったのが、両国の選手がデカいということ。
先日の日本vsブラジル戦に比べて個々の選手がひと回り大きく背も高い。
試しに各国の平均身長、体重を調べてみると、
・フランス:184.9cm(8位)、79.0kg(10位以内)
・スウェーデン:186.2cm(3位)、89.5kg(5位以内)
・ブラジル:182.8cm(21位)、76.5kg(25位前後)
・日本:181.3cm(35位)、74.4kg(35〜40位)
平均体重は正確なランキングが出てこなかったのだが、上記の通りフランスとスウェーデンは日本、ブラジルに比べてしっかりとデカい。
90分走れるスタミナ、瞬間的なスピード、当たり負けしない馬力。すべての要素が高次元で必要になる近代サッカー。
スウェーデンはブラジルよりも体格は上だが直接対決では赤子扱いされた。
フィジカルの重要度はこれまで何度も強調してきたが、それだけで勝てるほど簡単ではない。
もしかしたらフランスくらいの体格が最適バランスなのかもしれない。
日本はブラジルに当たり負けはしていない。スウェーデンにはフィジカルと高さに苦戦。オランダとは平面勝負ができた
そして先日の日本vsブラジル戦。
個の力に差があったという意見が多い(僕もそう思う)が、日本が当たり負けした印象はない。
日本vsブラジル感想。ブラジルは強かった。個の差を随所で感じた。日本は堂安律を下げてから得点の匂いが消えた。森保監督は勝負師としては少し足りなかった?
はっきりと差を感じたのはやはり足元の技術。
少ないタッチで方向転換する、裏をかいてスペースに走り込む、スピードに乗る前に潰すといったブラジルのしなやかさ、俊敏さでやられた感じ。
いわゆるネコ科の猛獣(豹、チーター)のような。
一方、そこそこやれると思われていたスウェーデンに苦戦を強いられたのは、これまた体格差が要因かもしれない。
あの試合ではスウェーデンの縦パスで真ん中を割られるシーンが目についた。
要するに巨大冷蔵庫軍団の高さ&当たり勝負にタジタジになった。
体格で負けないフランスは純粋な技術勝負に持ち込めたが、日本はその土俵に上がることができなかった。
日本vsスウェーデン、1-1で引き分けで2位通過決定。出来はよくなかったよね? 「ブラジル戦大丈夫?」って思っちゃった。チュニジア戦後のセルジオ越後さんの記事が身に沁みるw
またオランダはスウェーデンに圧勝、日本と引き分けている。
・オランダ:184.9cm(7位)、79.5kg(10位以内)
この通りオランダはフランスとほぼ同体格で、スウェーデンの力勝負、高さ勝負に十分対応できるフィジカルを兼ね備える。
なおかつ日本とはプレースタイルが似ているため最後列でパス回しする時間が続いた。平面勝負中心になったおかげで体格差が表面化しにくかったと想像する。
戦術やコンディション、先を見据えたメンバー選出等の要素はあるが、各国のスペック、相性を考えていくとなるほどと思えてくる。
ブラジルvsノルウェー戦に脳汁が止まらない。ブラジルはこれまでノルウェーに勝ったことがない
(ネコ科の猛獣を思わせる)ブラジルが次に対戦するのがノルウェー。
個人的にこのブラジルvsノルウェーは脳汁が出るほど楽しみにしている笑
・ノルウェー:187.2cm(1位)、84.0kg(1位レベル)
この通りノルウェーは大会屈指の体格を兼ね備えたチーム。
スウェーデンを“巨大冷蔵庫軍団”と称したが、ノルウェーはさらに上をいく大型家電軍団である。
興味深いのが両国の通算戦績。
ブラジルの0勝2敗2分と、ブラジルはこれまで一度もノルウェーに勝っていのである。
理由は明白すぎるくらい明白で、ブラジルのしなやかさがノルウェーのフィジカルに粉砕されたから。
このハイライト↓がめちゃくちゃわかりやすい。
「10-Minute Lost Classic | Norway Late Show Stuns Brazil (1998)」
ノルウェーは1対1のデュエルでキープする、ちぎって裏に出るシーンが多い。
逆にブラジルは鮮やかなパス回しでスペースを作る、虚をつくパターン。
体格もノルウェーの方が明らかに大きくゴツい。
ブラジルにとってノルウェーはマジで天敵なのだと思う。
ちなみに同じくフィジカル強者揃いのオランダもブラジル相手に通算4勝3敗5分と勝ち越している。
改めてそういうことなのだろうと。
2013年からサッカー界を挙げて組織力、技術習得に取り組んだノルウェー
国際舞台での低迷が続いていたノルウェーは2013年あたりからサッカー界を挙げての改革に乗り出したとのこと。
コーチの育成、人工芝や屋内ピッチといったインフラの整備、ジュニア世代の出場機会の均等化、などなど。
ざっくり言うと、
「いつまでも巨大冷蔵庫のままではダメ」
「サッカーは個人の馬力だけで勝てるほど単純な競技じゃない」
「組織力、チームプレーだったり、足元の技術を身につけなければ世界で戦えない」
その結果、フィジカルゴリ押しの大味なサッカーからの脱却を果たした。
アーリング・ハーランドやマルティン・ウーデゴールといった、世界屈指のフィジカルに技術を兼ね備えた怪物も誕生した。
日本vsチュニジア感想。“個の力”で圧倒する日本、改めて強い。チュニジアは日本の圧が強すぎて糞詰まりに。1対1で歯が立たず、苦し紛れのバックパスでピンチを広げる
本田圭佑が「個の力の向上」を訴えたのが2013年。両国の真逆のアプローチからちょうど10年…
2013年といえば、日本の本田圭佑が会見で「個の力の向上が必須」「チームワークという言葉に逃げるな」と訴えた年。
「体格で劣る日本人は組織力、チームワークで対抗する」という風潮に対して「そもそも1対1でやり合えなければ勝負の土俵に上がれないでしょ」という警笛を鳴らした。
フィジカルのゴリ押しに限界を感じて組織力向上を目指したノルウェーの大型家電軍団とは真逆のアプローチ。日本は組織ではなく個人の力量の重要性に焦点を当てた。
それから10年、両国はW杯で結果を出すまでに成長した。
・近代サッカーがフィジカルに寄っている
・組織力、足元の技術は後天的に身につけられる
・体格、身体の強さ、骨格は先天的なものなので変えるのは難しい
今のサッカー界の天井がフランスだとして、恐らくノルウェーの方が日本よりも天井への距離は近い。
それがハーランドやウーデゴール等の世界的スターを輩出する要因にもなっているのだと思う。
日本vsオランダ感想。強豪相手に“普通にやれてる”時点で日本は強い。4年前とは別チームレベルでの進化。高度にシステム化された近代サッカーを肌で感じたよ
10代でレアル・マドリードに呼ばれ、ともに「フィジカルが足りない」と評価された日本の久保建英とノルウェーのマルティン・ウーデゴール。
久保はしなやかさと足元の技術を消さないようにインナーマッスルの強化に注力し、ウーゴデールは過酷なプレミアリーグで生き抜くために徹底的に当たり負けしない肉体を作り上げた。
両者のアプローチ、世界で勝負するために出した答えが真逆なのも味わい深い。
フランスが改革に乗り出してから身を結ぶまでに10年。
同じく日本とノルウェーが方向転換を図ってから一定の結果を出すまでに10年。
両国ともまだ発展途上ということを考えると、プロジェクトに着手してから結果が出るまでにはおおよそ10〜15年の歳月が必要なのだろうと。
ノルウェーとブラジルのゴールのパターンが対照的すぎて笑った。こんなおもしろい対戦あります? ってくらい楽しみ
予選でのノルウェー、ブラジルのゴール集。
・ノルウェーゴール集
・ブラジルゴール集
あまりに対照的で思わず笑ってしまったw
ノルウェーはチャンスが発生してからゴールまでがとにかく早い。
縦へのワンパスに「よーいドン」で走り込み、相手をぶち抜いてゴール!!
コーナーキックからの高さ勝負でヘディング→ゴール!!
「お!!」と思った次の瞬間にはネットを揺らしている印象である。
一方のブラジルは上述の通り足元の技術、しなやかさがすごい。
1対1で触らせない、スペースに放り込む、そこにフォロワーが走り込む。で、最後にもう一度1対1でズラしてシュート!!
しっかりと組み立てた上で、相手を崩してゴールを決める。
閃きと才能、野生味の集合体のようなサッカーである。
いや〜、おもしれえ。
マジでおもしれえ。
10年かけて技術を身につけた大型家電軍団か。
歴史と伝統、王国のプライドにこだわり続けるセレソンか。
2026年7月6日の本番が楽しみすぎて夜しか眠れない笑
フランスの絶望感。これはモノが違う。間違いなく百獣の王だね
ノルウェー、ブラジルのゴール集のあとにフランスのゴール集を観ると……。
・フランスゴール集
アカン。
これはアカン笑
改めてモノが違うというか。
ノルウェーのスピード&パワーのど迫力なゴールとブラジルのストップ&ゴーからスペースをつくゴールが交互に出てきやがるww
ブラジルが豹やチーターならフランスは百獣の王。
しなやかさ、虚をつく嗅覚に強靭なフィジカルを標準装備している。
弱者の兵法でドイツに競り勝ったパラグアイ。打倒フランスのダークホースかも?
なおフランスと2026年7月5日に対戦するパラグアイは1回戦でドイツに(PKの末に)勝利している。
・ドイツ:185.4cm(6位)、81.1kg(5位以内)
・パラグアイ:181.6cm(31位)、75.0kg(30位前後)
パラグアイは日本よりも少し大きいくらいの小柄なチーム。
そのパラグアイがオランダ以上のフィジカル強者であるドイツに勝てた(120分同点だった)のは、ひたすら弱者の兵法を貫いたから(らしい)。
この試合でのパラグアイのポゼッションは24%。
パラグアイは先天的に重心が低く、真正面からのコンタクトに強いとのこと。
その特性を活かして平面勝負に持ち込み、セカンドボールを回収しまくることに成功。1対1の勝率62%、タックル成功率70%、42本のクリアという驚異的なスタッツを叩き出した(らしい)。
ぶっちゃけこのスタイルでは優勝は難しいと思うが、一発勝負のトーナメントで格上を食う可能性は十分ある。
しかも1回戦はドイツに長時間ボールを持たせた分、走る距離も短く済んだはず。
もしかしたらパラグアイは打倒フランスのダークホースになるかもしれない。
ならないかもしれない。
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