最低だった丸藤正道vs飯伏幸太。最高だった拳王vs征矢学。最初からおかしかった飯伏。カミゴェのトロさに哀しくなった。NOAH “THE NEW YEAR” 2024現地観戦感想
2024年1月2日に東京・有明アリーナで行われた「ABEMA PRESENTS NOAH “THE NEW YEAR” 2024」を現地観戦してきました。
2023年5月に両国国技館で初観戦して以降、NOAHにはちょくちょく足を運んでいるわけですが、今回はとうとう正月イベントへの参戦です笑
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なおこのイベントは去年も開催されていたとのこと。
その際は日本武道館での元旦開催で9500人札止めだったとか。
おお、そりゃすげえっすね。
そして今回はメインに丸藤正道と飯伏幸太によるスペシャルマッチが据えられています。この試合はプロレス界で待望され続けた一戦。運営側の気合いがビシバシ伝わってきます笑
もちろん僕も丸藤vs飯伏戦が発表された際に「すげえ、マジか!!」となった人間です。
実を言うと最初は2023年大晦日の全日本プロレス、中嶋勝彦vs宮原健斗Vol.2を観に行こうと思っていたのですが、この一報を聞いて急遽こちらに切り替えた次第です。
とういわけで、今回はこのイベントについて。
注目を集めたセミファイナルとメインの感想を行っていこうと思います。
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- 1. ○拳王vs征矢学×(28分36秒 拳王スペシャル)
- 2. ×丸藤正道vs飯伏幸太○(33分26秒 カミゴェ→体固め)
- 3. 最低の試合でした。最低の試合でした。大事なことなので2回言いました
- 4. 出てきたときからおかしかった飯伏。いつも通りの丸藤。やっぱり丸藤はシングルマッチの選手だよね
- 5. 序盤こそ「こんなもんだろ」と思っていたけど…。もっさりした動きに「これはダメなヤツだ」と悟ったよね
- 6. 試合後のジェイク・リーに救われた。飯伏はたっぷり時間をかけて退場しやがった笑
- 7. 丸藤vs飯伏戦をメインに据えた運営の判断は間違いではない。でも飯伏のコンディションを把握してたの?
- 8. あそこまでどうにもならないとは。とっさのアドリブが利くのがプロレスのいいところなのに
○拳王vs征矢学×(28分36秒 拳王スペシャル)
まずはこの試合。
セミファイナルで行われたGHCヘビー級選手権、拳王vs征矢学戦です。
表題の通り結果は拳王の勝利、初防衛に成功したわけですが……。
まあ、すごかったです。
試合後にこの試合がメインでよかったんじゃないの? という声が多数聞こえましたが、確かにそんな感じです。
ゴング前から両者はバッチバチ。
いざ試合が始まると、一進一退の攻防に目が離せません。
序盤こそ「おや、ちょっと静かだな」と思いましたが、そこからぐんぐん盛り上がっていく感じはさすがのNOAH。
拳王が場外攻撃やストンピング? 得意のミドルキックで攻め立てると、征矢もチョップや投げ技、得意のショルダーチャージ? で流れを渡しません。
そして中盤から後半にかけてはリング中央でのチョップとエルボー、キック合戦。
コーナーからの雪崩式やジャンピングミサイルキック? や必殺のローリングダイビングフットスタンプ(?)等、大技の応酬です。
もちろん会場のボルテージもリング上の2人に引っ張られて爆速で上がっていきます。
僕も拳王スペシャルで決着がついた瞬間は叫びすぎて喉がガラッガラでした笑
いや、すげえわ。
すげえわプロレス。
拳王も征矢もどっちもすげえ。
正月からホントにいいもん見させてもらいました。
この試合を差し置いてメインに丸藤正道vs飯伏幸太戦を据えられたことがちょっとした議論になっていましたが、その分もきっちりやり返したんじゃないっすかね。
少なくとも今大会のベストバウトの1つではあったと思います。
セミファイナルからゲスト席に座った武尊。
え? 何で武尊?
何の関係があるの?
とずーっと思ってたんですが、そういえば1月28日のロッタン戦もAbema TV中継なんですよね。
しかも場所はここ有明アリーナ。
「ああ、そのつながりで呼ばれたわけね」と帰り道で思い出しまたことを報告します笑
今日はNOAHのゲスト解説🎤
お隣だった武藤さんと🔥
28日の試合と同じ有明アリーナで
良いパワー貰ってきました。
必ず勝つ! pic.twitter.com/lT9DH28JmY— 武尊 takeru (@takerusegawa) January 2, 2024
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×丸藤正道vs飯伏幸太○(33分26秒 カミゴェ→体固め)
そしてメインイベントのスペシャルシングルマッチ、丸藤正道vs飯伏幸太戦について。
上述の通り僕はこの試合目当てで現地観戦を決めたと言っても過言ではなく、期待に胸を踊らせて両者の登場を待っていました。
正直、この試合のインパクトに比べればメイン論争などどうでもよく。
NOAHという団体、GHCヘビー級王座にプライドを持つ拳王の言い分はなるほどと思いますが、「まあ、どっちでもよくね?」というのがファイナルアンサーだったりします。
非常に申し訳ないですが、この辺はクソニワカの身勝手さ全開でいかせていただきます笑
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最低の試合でした。最低の試合でした。大事なことなので2回言いました
肝心の試合ですが、最低でした。
「いきなり年間ワースト試合が出た」
「あんな状態でリングに上がったらダメ」
「運営は何を思ってこの試合をメインにしたのか」
試合後にSNSや掲示板、コメント欄等で散々な言われようでしたが、残念ながら同意せざるを得ません笑
丸藤と飯伏のすごさはプロレスニワカの僕ですら知っているレベルで、両者の対戦が望まれながらもなかなか実現しなかったことも耳にしています。
しかも全盛期の2人は「何じゃこりゃ」と声が出るほどすごい。
当時の映像を観れば驚きのあまり笑いが止まらなくなること請け合いですw
さらに2023年9月の丸藤正道vsウィル・オスプレイ戦にめちゃくちゃ感動したこともあり、この試合への期待は高まるばかりでした。
その結果、最低でした。
最低でした。
大事なことなので2度(計3度)言いました。
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出てきたときからおかしかった飯伏。いつも通りの丸藤。やっぱり丸藤はシングルマッチの選手だよね
まず飯伏は出てきたときからおかしかったんですよね。
やたらとデカくなったなぁ〜とは思ったのですが、それ以上にハリがないというか。
何となく表情にも充実度が足りない。
ぱっと見の印象でしかないのですが、とにかく「あれ? 飯伏幸太あんまり調子よくなさそうだぞ」と。
2023年8月に久しぶりに日本のリングに上がった際も「コンディションが悪そうだった」と聞いていたのですが、「さすがにそこからは上向いているだろう」「じゃなきゃこの試合を受けないでしょ」と思っていた自分を殴りたい笑
一方、丸藤正道はちゃんと丸藤正道でした。
全盛期に比べれば動きは落ちていますが、それでもオスプレイ戦で見せたパフォーマンスには心を動かされるものがありました。
あと、何だかんだでこの人はシングルマッチ向きの選手。
人数が増えるとどうしても持ち味の派手さが中和されてしまうんですよね。
序盤こそ「こんなもんだろ」と思っていたけど…。もっさりした動きに「これはダメなヤツだ」と悟ったよね
ただ、序盤は「こんなもんだろ」と思ったことも確かです。
リング中央でのチョップ&エルボー合戦、地味な組み技もまあ、想定の範囲内でした。
ここから徐々にエンジンを吹かしていって、中盤以降は空中技の応酬で度肝を抜いてくれるんだろ? と。
会場にもそんな空気が流れていました。
ところが、待てど暮らせど何も起こらない。
特に飯伏はリング中央でのチョップ&エルボー合戦や組み技ばかりで期待値にはほど遠い。
丸藤もトップロープからの投げや得意のソバット? 等、いろいろ仕掛けて煽るのですが、飯伏はまったく応える気配がない。
それどころかロープに飛び乗る動きをミスったり、着地に失敗して足を痛めたり。
で、その動きがいちいちもっさりしていて痛々しさすら感じさせる。
一連の動きを観て「あ、これはダメなヤツだ」と理解した次第です。
序盤のチョップ&エルボー合戦や地味な組み技も後半に向けた助走などではない。
単純にそれしかできねえんだと。
キック一つとっても足を上げるだけでしんどそう。
コーナーに上がったはいいけど、何も起こらない。
もうアレだ。
丸藤が待ってるんですよ。
飯伏の準備が整うのを。
その上で何も起こらないのだから目も当てられません。
最初から最後まで“平面”での戦いに終始し、必殺カミゴェのトロさに哀しくなる。
試合後のジェイク・リーに救われた。飯伏はたっぷり時間をかけて退場しやがった笑
誇張でも何でもなく、なぜ飯伏が勝ったのかが僕には理解できません。
丸藤が正月のメインイベント+大注目の一戦をどうにか形にしようとがんばっていたのは伝わってきたし、コンディションも飯伏に比べれば雲泥の差です。
なのに、あんな損な役回りを押し付けられた上に負けるって……。
プロレスをブックどうこう言う気はありませんが、この結末はちょっとかわいそう。ファンでも何でもない僕ですら丸藤に同情してしまいました。
試合後に(あまりの惨状を見かねた)ジェイク・リーと清宮海斗がリングイン。
その横を勝者? 飯伏幸太がゆっくり、ゆ〜っくりと退場します。
いやお前、どの面下げてそんなことやってんのよ笑
クソほど時間をかけて退場していきやがりました。
なお飯伏幸太はコメントを残すことなく病院に直行したとのこと。
はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜?
おいおいおいおい。
やっぱり体調悪かったんじゃねえか。
最初に僕が思った通りじゃねえか。
そんな状態で試合を受けちゃダメでしょ。
なーにをやってんだよ。
そんなもんは責任感でも何でもねえわ。
マジな話、この日はジェイク・リーと清宮海斗に救われました。
ジェイクのあのマイク(清宮はトーク力が絶望的に足りない笑)がなければすごい空気のままイベントが終わっていたところ。
いい試合が山ほどあった中、メインがすべてを台無しにするところでした。
丸藤vs飯伏戦をメインに据えた運営の判断は間違いではない。でも飯伏のコンディションを把握してたの?
正直、今回は誰の責任なの? と聞かれても何とも言えません。
GHCヘビー級タイトルマッチを差し置いて丸藤vs飯伏戦をメインに据えたこと自体が間違いだとは思わない。
大箱の有明アリーナで集客するには僕のような“フワッと勢”に刺さるカードが必須。
もっと言うと、正月のお祭りに拳王vs征矢学ではやや訴求力に欠けます。
後楽園ホールでもできる拳王vs征矢ではなく、スペシャル感満載の丸藤vs飯伏に頼るのは運営として仕方ないことだと思います。
と同時に、丸藤vs飯伏戦きっかけで他の選手にもスポットが当たれば。
諸々を踏まえた上での苦渋の決断だったと想像します。
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ところが肝心の試合があれでは……。
運営側が飯伏のコンディションを把握した上で試合を組んだのなら最悪。
そうでないなら、動けないことがわかっていながら試合を受けた飯伏幸太ふざけんな。
もちろん出場選手の体調を管理できていない側にも責任はある。
内幕がわからないのでマジで判断がつきません。
あそこまでどうにもならないとは。とっさのアドリブが利くのがプロレスのいいところなのに
まあでも、あそこまでどうにもならないのも珍しいですよね。
観客の反応を見ながらアドリブを利かせられるのがプロレスのいいところなのに。
それすらできないコンディションでリングに上がる、痛々しすぎてこちらがしんどくなるなど本末転倒です。
どなたかがおっしゃっていましたが、武藤敬司は膝が壊れてフィジカルが下降線に入っても“技術”で魅せることができた。
それに対して飯伏幸太は身体能力ゴリ押しでやってきた分、技術的な裏付けがない。フィジカルが落ちた途端にプロレスが薄っぺらくなったと。
なるほどねえ。
確かにその側面はあるかもしれませんね。
鈴木みのるも50代半ばで肩周りもだいぶ落ちてきていますが、試合自体はめちゃくちゃおもしろい。
プロレスラーとしての重厚さ、築いてきたキャリアの差は全盛期をすぎてから如実に表れるのかもしれません。
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具体的に何がどう違うの? と言われても僕には答えられないですが。
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