初めての大相撲観戦感想。入場は中入後がおススメ。フラッと入って飽きたら帰るスタンス。力士の大型化による怪我の多さと取組の単調化。土俵に上がった瞬間満身創痍の照ノ富士

初めての大相撲観戦感想。入場は中入後がおススメ。フラッと入って飽きたら帰るスタンス。力士の大型化による怪我の多さと取組の単調化。土俵に上がった瞬間満身創痍の照ノ富士

表題の通りですが、2022年5月8日から東京・両国国技館でスタートした大相撲夏場所初日を現地観戦してきました。

 

大相撲はもともとNHKでの中継をボーっと眺めている程度の人間で、今回が人生初の現地観戦です。先日ボクシング観戦で初めて両国国技館を訪れた際になかなかいいなと思ったのもあり完全に思い付きでの参戦となりました。
 
井上尚弥vsアラン・ディパエン戦現地観戦。正直タルいイベントだった。久しぶりの5時間の長丁場+まさかの写真撮影禁止、絶妙に眠気を誘う進行
 
ちなみに僕はここ最近まったくと言っていいくらい大相撲をチェックしておりません。
思い返してみるとそれなりに把握していたのは2017年くらいまで。日馬富士が不祥事を起こして引退したあたりで興味を失った覚えがあります。
 
なので現在の勢力図についてはほぼ知識ゼロ。2021年に横綱白鵬が引退したことを薄っすら知っているのが僕の限界値でございます。
 
 
そんな感じで、大相撲フワッと勢の僕が初めて現地観戦した感想を言っていきたいと思います。
 
照ノ富士の横綱相撲に感動した。ぐちゃぐちゃの膝でもできることをやり続けて7度目の優勝。横綱とは一握りの強者だけに許された別次元の超人
 

両国国技館は2階席の方がよさそう。好きなときに入場して飽きたら帰るスタンスがいい

まずこの日は2階席のチケットを購入したのですが、座席はこんな感じ。

シートと背もたれがしっかりしていて前の席との余裕もある。
これが僕が両国国技館を気に入った大きな要因となっています。
 
と同時に、両国国技館の名物と言われる升席がちっとも快適そうじゃないというのもありました。
 
背もたれのない空間に無造作に置かれた座布団。そこに大人4人がギュウギュウで座る。これが快適だとはどうしても思えない笑

 
それなら多少遠くても僕はゆったり座れる2階席の方がお得ではないかと思った次第です(升席に座ったことがないのでわかりませんが)。
 
取組表が場内(西側)に表示されています。

 
イベント全体の感想としては、可もなく不可もなくといったところ。
 
この日は14:30頃に到着したのですが、取組自体は朝の8:45分にスタートしています。メインの中入(NHKでの中継)は15:00過ぎから18:00までなので、ほぼ半日近く取組が続いている計算になります。
 
正直、すべての取組に集中するのは絶対に不可能です。落語などと同様、好きなときにフラッと入って飽きたら帰るみたいなスタンスが一番よさそうかなと。
 
新宿末廣亭での落語がサイコーだった件。18:00以降入場で2500円のお得感よw やっぱり寄席っていいよね
 

入場は中入後をおススメするよ。それ以前は歩き回る人間が多くて視界を遮られるから

また、もし観戦に行くなら個人的には中入後の入場をおススメします
 
理由は場内が落ち着くから
 
申し上げたように取組自体は朝の8時台から行われていますが、“本番”と呼べるのは中入後。それまでは比較的ダラけた雰囲気が場内に充満しています。当然立ったり座ったりする人も多く視界を遮られるケースも普通に発生します。
それこそ目の前で記念撮影をおっぱじめたり土俵を撮影するために立ち止まったりする輩も珍しくありません。
 
僕などは入口付近の席を購入したせいで、会場に入るなり足を止めて席を探す人間に視界を遮られること数知れず。楽しみにしていた横綱の土俵入りを遮りやがった下等動物には真剣に殺意を覚えました。
 
さらに言うと、大相撲の客層は比較的年齢層が高く恰幅のいい方が多い印象です。
両国国技館はすり鉢状の造りとなっており、特に2階席は傾斜がキツい。そのため高齢の方や恰幅のいい方にとっては移動が大変で、階段の上り下りにめちゃくちゃ苦労させられるようです。
つまり、その分こちらの視界を遮られる可能性も高くなるわけです。
 
そして、そういった諸々が落ち着いて観客が土俵に集中する(人の往来がなくなる)のが中入後になります(僕が行った夏場所初日の日曜日はそうだった)。
 
あとはまあ、ノーマスクではしゃぐ(そういうことを平気でする)ようなバカはどの界隈にも存在します。結局これは確率の問題で、バカに遭遇するかどうかは残念ながら運ゲーです。もしあなたがバカの近くの席になってしまった場合は運が悪かったと思ってあきらめましょう笑
 
・大相撲は朝から晩までほぼ半日やっている
・現地観戦は中入後(15:00くらい)に入場するのがおススメ
・それより前の時間帯は場内を歩き回る人間に視界を遮られるケースが多発
・特に入り口付近は人の往来が多いので注意
・客層は高齢な方と恰幅のいい方が多い(動きが遅い人が多い)
・バカはどこにでもいる。遭遇したらあきらめよう
 
夏場所の初日(の日曜日)、2階席という条件ですが、だいたいこんな感じです。
 

幕内の土俵入りは壮観だった。でも地位に胡坐をかいてる部分はあるんだろうな。取組表の読みにくさにはビックリしたね

十両の結び3番前の協会御挨拶。

 
八角さん、ご苦労さまです。うっす。

 
幕内土俵入り。


初めてちゃんと観ましたが、これは壮観でした。
 
化粧まわしをつけた力士が勢ぞろいして一斉にワッと手を挙げる。
大相撲観戦の中でも屈指の見どころかもしれません。
 
そしてお待ちかね、横綱照ノ富士の土俵入り。


マジでカッコよかったですね。
バカに視界を遮られるまでは本当に堪能できました。
 
 
こういうお決まりの流れは慣れている人には当たり前なのだと思いますが、僕のような観戦素人にとってはめちゃくちゃ新鮮です。
重ね重ね横綱土俵入りの視界を遮りやがったバカが許せません笑
 
 
そして驚かされたのが、取組表の読みにくさ
 
嘘みだいだろ?
これが取組表なんだぜ……。

もはや読ませる気あれへん。
 
今土俵にいるのが誰と誰なのか、次はどの力士が出てくるのか。パッと見ではまったくわからない。
力士の数が多いのはわかるけど、さすがにもう少し何とかならんのか。
中入後とそれ以前の扱いが同じなのもおかしな話だし、行司と呼び出しを力士と並列で記載したらダメでしょと。
 
こういうところが地位に胡坐をかいた垂れ流しイベントだなぁと思わされました。
 
・フラッと入れて好きなときに帰れる気軽さ
・壮観な土俵入り
・その反面、観客無視の垂れ流し感が散見される
 
最初に申し上げた“可もなく不可もなく”というのはこの辺が理由になっています。
 
大相撲九月場所十四日目現地観戦感想。惰性(リラックス)の極みみたいな空間。セブンイレブンのシステム障害でチケット発券ができずに狼狽した
 

力士の大型化が止まらない。160kgの身体つきがカッコいいとは思えないのが…

取組を観ていて感じるのが、とにかく力士がデカいということ。
 
プロフィールを調べるとわかりますが、もはや160kgオーバーが当たり前の世界になっています。
 
これを言うとアレですが、170kg、180kgの身体というのは……。
全体的に肉が垂れ下がってまわしの間からもはみ出して。
正直、あまりカッコいいとは思えないのが本音です。
 
 
今さらですけど朝青龍はカッコよかったですよね。
立ち合いの直前に相手が立ち上がってタオルを受け取りに行く様子を上目遣いでキッと睨み、ワンテンポ遅れて立ち上がる。
で、両腕をガッと交差し、まわしをパーンと叩いていざ本番へ。
 
現役後半になるにつれてルーティンがどんどん芝居がかっていきましたが、それもまた一つの見どころだったり。
身長184cm、体重154kgの筋肉質な身体と相まってまさしく観客の目を惹く横綱でした。
 

怪我の多さと取組の単調さ。土俵に上がった瞬間から満身創痍の照ノ富士

そして力士の大型化ととともに取組の単調さは初見の僕でもはっきりとわかりました。
 
下記の記事によると大相撲は70年弱で力士の身長が約7センチ伸びたのに対し、体重は約40kgも増えているとのこと。


力士の大型化により決まり手は押し出しが激増、寄り切りと比肩するまでに。逆に上手投げやつり出しといった腕力系の技が大幅に減るなど、身体のデカさで押し切る単調な取り口の増加が顕著だそうです。
 
さらに年6回の本場所+地方巡業という過密スケジュールにより“オフ”と呼べるようなものはなく、力士は常に何かしらの負傷を抱えている状況。
 
横綱在位12場所で引退した稀勢の里のように「怪我を抱えたまま強行出場→横綱昇進」を果たしたものの、無理がたたって調子を取り戻せず引退に追い込まれるパターンも今後は増えていくのではないかと。


 
稀勢の里引退。横綱としては実力不足だったんだろうな。横綱は勝ち続けるのが義務、怪我は土俵上で治すもの、痛みは精神力で乗り越えるもの
 
今回で言えば照ノ富士がそれ。
土俵に上がった瞬間から見るからに満身創痍で、特に膝のサポーターは痛々しいレベルです。


 
身体に張りもなく「え? これ大丈夫なの?」と思っていたら、案の定何もできずに押し出しで負けてしまいました。

場内には「マジで?」という空気が流れましたが、いや、アレは仕方ないんじゃないですかね。
 
 
大関から横綱になるには「大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績をあげる」ことが条件となっています。
 
そのため怪我を抱えていても無理やり出場を続け、どうにか横綱になってもそこで力を使い果たしてしまう。
そもそも160kgを超える体重(稀勢の里:176kg、照ノ富士:181kg)で動き回る時点で人体の限界を超えているという噂も……。
 
あとはまあ、“横綱はすべてを受け切ってこそ”的な暗黙の了解もやっかいですよね。
スピードとバネが持ち味で比較的白鵬を得意としていた日馬富士も横綱になってからあれこれ言われるようになったし。
 
相撲は一般的なスポーツとは一線を画すもの、横綱とは理不尽とすら思える道のりを乗り越えた者だけがたどり着ける領域といった美学? があるのだと思いますが。
 
大相撲一月場所7日目現地観戦感想。相変わらずのフワッとした空気感に満足した。休場の横綱照ノ富士は去年5月場所の優勝で力を使い果たしちゃったか?
 
ちょろっと申し上げましたが、無理して横綱になるより大関として毎場所9勝6敗or10勝5敗をキープした方が長い目で見ればお得感が高いというのもありそうですよね。


 


 

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