武尊vsスーパーレック戦現地観戦。いい試合だったけど内容は完敗かな。K-1以外のリングで1勝2敗、トップ選手に2敗は結構重い気がする【2024.1.28 ONE165感想】

武尊vsスーパーレック戦現地観戦。いい試合だったけど内容は完敗かな。K-1以外のリングで1勝2敗、トップ選手に2敗は結構重い気がする【2024.1.28 ONE165感想】

2024年1月28日に東京・有明アリーナで開催されたONE CHAMPIONSHIP 165を現地観戦してきた。

 
お目当てはメインイベントのフライ級キックボクシング世界タイトルマッチ、 武尊vsスーパーレック戦である。
結果は3-0(49-46、49-46、49-46)の判定で王者スーパーレックが勝利し2度目の防衛に成功している。



PPV購入は下記から↓

 
僕はこれまで武尊の試合を生で観たことがなく。
今回ONEが久しぶりに日本で開催される、場所も有明アリーナということで「じゃあ、行くか」と。激重なサイトでチケットを購入した次第である。
 
武尊vsスーパーレック戦が無料公開されたので視聴してみた。思った以上に武尊の完敗ですね。この階級で最強ではないと本人が認めちゃったのも残念
 

ONEのズンドコ運営にビックリした。開場、開始時間のお知らせが前日ってそんなバカな

しかし、ONEの運営はなかなかのズンドコっぷりでしたね。
 
チケット購入サイトの重さもそうだが、開場、開始時間の記載がどこにも見当たらない。お知らせメールがきたのがまさかの前日である。
 
え? うっそだろ?
このタイミングで開始時間をお知らせするって……。
 
遠方の人にとっては致命的なんじゃないの?
帰りの新幹線、ホテルの手配等もあるだろうし。
 
 
しかも飲食物持ち込み禁止とのこと。
 
仕方ないので当日そのつもりで行くと……。
入り口で前に並んでいた人が「ペットボトルはダメですよね?」と係の人に聞いたところ、「あ、大丈夫です」と。
 
どないやねん笑
 
金属探知機で身体検査までする割にそこはガバガバなんかい笑
 
おかげで無駄にひもじい思いをする羽目に(売店はクソ混んでた)。
 
 
 
で、極め付けは青木真也と対戦が予定されていたセージ・ノースカットが試合1時間前にバックれるという。
リザーバーのジョン・リネカーが急遽出場したものの、バンタム級のリネカーでは相手にならず。
 
とにかく「冗談だろ?」と思うことが多いイベントだった。
 
 
 
それでも意味不明な時間調整、引き伸ばしがなかったのはよかったかな。
そこだけは認めてやってもいい(何様?)。
 
強かったロベイシ・ラミレス、厳しかった清水聡、期待通りの武居由樹、期待外れの今永虎雅。放置タイム約2時間、スポーツイベントとしてはクソ中のクソでしたね
 

武尊とスーパーレックが入場。ワクワクが止まりません笑

武尊キター!! ♪───O(≧∇≦)O────♪

 
何か知ってるポーズキター!! ♪───O(≧∇≦)O────♪

 
そしてスーパーレックも登場。

 
リングインが終わると、ハイテンションなおっさんが両者を紹介する。

 
最初に武尊。

 
そしてスーパーレック。

 
やべえな。
めちゃくちゃ痺れる笑
 
ワクワクが止まりません。
 

勝敗予想は武尊の4RKOだけど正直わからん。武尊の勝負強さに期待する

試合前に僕が適当に考えた展望は下記。
 
武尊vsスーパーレック。負傷離脱したロッタンの代役+フライ級タイトルマッチだって。手足が長くてキックが強いスーパーレックをパンチ勝負に巻き込めるかが見どころ?
 
・スーパーレックはデカくて手足が長い
・距離が長く蹴りが鋭い
・右ストレートがまっすぐ伸びる
・基本はカウンター使い
・武尊は中に入って打ち合いたい
・そのためには前蹴りとローがキモになりそう
・スーパーレックはまっすぐ系の攻撃が苦手
・なるべく早い段階で自分の距離に入りたい
・勝負は恐らく後半
・一応、武尊の4RKOを予想するけどわからない
 
 
スーパーレックは身体が大きく手足も長い。
蹴りの鋭さはもちろん、よく見るとパンチも伸びる。特に右ストレートはコンパクトに最短距離を通過する。
 
さらに近づけば膝、離れ際のハイキック等、各局面で強力な武器を兼ね備える。
 
中に入って勝負したい武尊としては、まずはこの距離を潰さなくてはならない。
そのためには前蹴りとローを駆使するのがいいのではないか。
 
過去の試合を観ると、スーパーレックは右ストレートや前蹴りなどのまっすぐ飛んでくる系の攻撃が苦手。武尊の前蹴りも十分有効だと予想する。
 
 
早い段階で自分の距離を作れれば武尊有利。
スーパーレックの蹴り、膝に手こずるようならちょっと危ない。
 
勝敗予想は一応、経験値と勝負強さに期待して武尊の4RKOにしておく。
でも、スーパーレックが体重超過した場合はノーカンで。
 
 
だいたいこんな感じである。
 

おいおい、スーパーレック強いじゃねえか、聞いてねえぞ笑

試合が始まってすぐに思ったのが、
「おいおい、スーパーレック強いぞ」
 
上記の展望を考えたあとに他の人の予想を漁ったのだが、その中に武尊圧勝予想の方がいらっしゃった。
 
スーパーレックの欠点を列挙しつつ武尊勝利の根拠を力説する。武尊不利を掲げる有名人(元格闘家、現役格闘家、解説者等)を強めの言葉で断罪していた。
 
で、そのノリで試合を眺めていたところ……。
 
クソ強えじゃねえか笑
聞いてねえぞオイ!!
 
 
武尊の踏み込みに合わせた右ロー、半歩近づいたところで左ジャブ。
さらに前蹴りや右ハイ、懐での膝、ノーモーションの右ストレートといったおなじみ? 攻撃もどんどん出してくる。


 
武尊も持ち前の馬力と根性で前進を続けるが、あと少しのところで距離を潰しきれない。
3Rにダウン寸前まで追い詰めるも、4Rから持ち直したスーパーレックに再びペースを握られてしまう。
 
 
いや、マジで強いわスーパーレック。
多くの方が「スーパーレックは強い」「武尊にとってはロッタンよりも苦手なタイプ」と言っていた通り。
例の武尊圧勝予想のインパクトのせいでだいぶ薄れていたが、そりゃそうだよねと。
 
あれだけローをもらっても折れない精神力、3Rのラッシュは目を引いたが、内容自体は完敗である。
 
ONE165現地観戦感想。イベントとして楽しかった。人気の秋山成勲、感極まる青木真也。“知らん人同士のゴロゴロ”もちゃんとおもしろい
 

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敗因はK-1が染み付いていることかな。ローとジャブへの無防備さは打ち合い上等の弊害?

敗因としては、やはりK-1が染み付いているのが大きい(気がする)。
 
無防備にもらい続けるローキック、ガードの間から通されまくる左ジャブ。
全体的にディフェンスに無頓着すぎ、攻撃に振り切りすぎである。
 
ローキックも「K-1の3R制なら問題なかった」という意見を見たが、実際には2Rの時点でだいぶ効かされていた。
またスーパーレックの左ジャブも過去の試合ではあまり見られなかったもの。THE MATCHでの那須川天心を参考にしたと想像する。
 
格闘技ファンは今度から「那須川天心と武尊の試合あったじゃん」と言える。THE MATCHにより天心と武尊はジャンルを超えたスターに。でもフジテレビの判断は正しかったよ
 
要するに打ち合い上等のK-1にどっぷり染まった弊害というか。
 
新生K-1は「真正面からの打ち合いこそ至上」を掲げ、他団体との交流をとことん拒否し続けてきた。
 
その結果、あそこまでローを連発するタイプやジャブでペースを支配するやり方、那須川天心のようにクリンチを駆使して誤魔化す等のテクニック? 狡猾さ? が衰退してしまった。
 
それが2022年6月のTHE MATCHで表面化したわけだが、今回もその影響が大きかったのではないか。
 
 
サウスポーの村越優汰はいい線までいったが、那須川天心のようなクリンチはなく3Rで力尽きた。
スーパーレックと同じ長身のアウトボクサーであるレオナ・ペタスは雰囲気に乗せられて打ち合った結果撃沈。
 
よくも悪くもK-1の方針と武尊自身のカリスマ性に引っ張られてスタイルが先鋭化していったのだろうと。
 

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5R制のペース配分も手探り状態? K-1以外のリングで1勝2敗、他団体のトップ選手に完敗は結構重いぞ

もちろん5R制の影響も大きい(と思う)。
 
上述の展望記事で「前回のベイリー・サクデン戦は出来がよくなかった」と申し上げたが、この試合も同様。以前の武尊に比べてガツガツが足りない。
 
1Rの入りはやや慎重すぎ、勝負どころの3Rで出力が上がりきらずに仕留め損ねた。
ローのダメージに加えて5Rのペース配分もまだまだ手探り状態なのだろうと。
 
 
このレベルになればポテンシャル自体に大差はない。
その中で勝負を決めるのはやはり戦略的な部分。どれだけ相手を研究し、過去の映像を精査して取捨選択できるかが重要になる。
 
K-1以外のリングで1勝2敗、他団体のトップ選手にはいずれも完敗という結果はそれなりに重い(気がする)。
 
那須川天心vs武尊感想。衝撃的に強かった天心。この日の天心には誰も勝てないんじゃない? 武尊もあきらめずにがんばった感動的な試合
 
武尊だからスーパーレック相手にあそこまでやれた。
試合運びのマズさによって完敗を喫した。
どちらの側面もある試合だったなと。
 
吉成名高vsプレーオプラーオ感想。キック界の至宝、ボクシングの井上尚弥と並ぶ才能等、賞賛が止まらない吉成も数年前まではトイレタイム要員だった
 

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いくらなんでもローを蹴らせすぎ。武尊のリズムも最初から悪かったと思う

いくらなんでもまともにローを蹴らせすぎですよね。


 
スーパーレックはこのジャブがよかった。武尊のディフェンスのヌルさをよく研究してきたことがわかる。


 
武尊の猛攻も確かにすごかったが、スーパーレックは意外とクリーンヒットを許していない。


 
 
終了直後、勝利を確信するスーパーレック。

 
両者とも手を挙げてアピールするが……。

 
判定を聞いてガックリの武尊。

 
ローを受けまくった左太ももは真っ赤です。

 
 
ついでに言うと、最初からリズムもよくなかった(気がする)。
リングイン前のチェックの際、ガウンを着たままいこうとして「脱げ」と言われたり、いまいち手順を把握していなかった印象。

 
この辺も慣れない環境に戸惑ったのではないか。
 

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