ドーピングは冷めるよね。「試合前に自分と向き合う」過程がスポーツの醍醐味だと思うけど、そこをすっ飛ばす行為は…。木村ミノルの謎ムーブ

ドーピングは冷めるよね。「試合前に自分と向き合う」過程がスポーツの醍醐味だと思うけど、そこをすっ飛ばす行為は…。木村ミノルの謎ムーブ

2023年大晦日にさいたまスーパーアリーナで行われるRIZIN45。
11月11日の会見で安保瑠輝也と木村“フィリップ”ミノルによる元K-1ファイター対決が発表されている。
 
 
なお木村は6月のドーピング検査で陽性反応が出たためRIZINから半年の出場停止処分を受け、大晦日がその復帰戦となる。
 
またRIZINは現在木村のドーピング検査を実施中とのこと。再び陽性となればこのカードは消滅する。


 

木村ミノルのムーブが謎すぎる件。ドーピングを自らネタにするメンタルがあってなぜ中途半端に白状したの?

木村ミノルに関しては個人的に理解不能なことが多く、ここ最近の行動、言動にいちいち「なんで?」と思わされている。
 
6月のドーピング検査もあらかじめ日時が予告されていたにもかかわらず陽性。
9月の結果発表の席で「K-1離脱後に初めて使用した」と告白する。
 
また9月末にはRIZIN44の会場に現れ、バッキバキの上半身をカメラの前でアピール。その約半月後の小國以載vsジョン・リエル・カシメロ戦の会場でも同じようにカメラの前でマッスルポーズをかます。
 
金原正徳が全局面でクレベル・コイケを圧倒。アカン、感動が止まらん。でも石渡パイセンと川口春奈の彼氏の予想を聞いて「勝つかも」とオモタ笑
 
で、極め付けは安保瑠輝也戦発表の席で「また身体を大きくしようかな」と発言するという。
 
 
もう何から何まで意味がわからない。
 
公衆の面前でドーピングをネタにする面の皮の厚さがあるなら、なぜ会見の席で「K-1離脱後に初めて使用した」などと中途半端に白状したのか。
 
そのメンタルであれば「偶然混入した」とすっとぼけることもできたのではないか。
 
ん? 「K-1離脱後に初めて使用した」だって?
そんなんどこの誰が信じんねん?笑
 
それこそハーブティーだのアロマオイルだのメキシコ肉だの、言い訳のネタなら山ほどあるのに。
 
 
桜庭和志と対戦した秋山成勲がいまだに「ヌルヌル」呼ばわりされていることを考えれば、木村ミノルもこの先ずーっと粘着されることは確定している。
むしろすっとぼけた方が多少はマシだったんじゃないの? とすら思うのだが。
 
極端な話、中途半端にゲロったのは一番の悪手だった気もする。
 

ドーピングは日常茶飯事すぎて「そういうもん」と思うようになった。肯定する気はないけどイライラしてもしゃーない

そしてドーピングに関して言うと、あまりに日常茶飯事すぎて「そういうもん」としか思わない。
 
以前にも何度か申し上げたが、ドーピングを肯定する気はまったくない。
 
ただ、これだけ頻発するといちいちイライラしていたらキリがない。
たとえ陽性反応が出ても故意でないと主張すれば通るケースもある。その上、選手の強さや人気によって扱いが変わることもある(と感じる)。
 
これをいちいち批判したり「誰々はOKだけど誰々はダメ」と判断しながら整合性を保つのはまず不可能。
趣味で楽しむための格闘技観戦がちっとも楽しくなくなる。
 
だったら「そういうもん」と思っておいた方がまだいい。
 
そんな感じで「ドーピングはダメだけど、あっても驚かない」「決められた処分を経れば再起もOK」として受け入れている(いつの間にかそうなった)。
 
重大な事故が起きた試合が年間最高試合に選出されたのはマズくないか? 誰が何を言おうが公式だけはブレちゃダメ。青木真也の言う対外的な体裁は大事よ?
 
上述の安保瑠輝也vs木村“フィリップ”ミノル戦も「ああ、やるんだ〜」くらいの感覚。
 
木村ミノルの謎ムーブに「その面の皮の厚さがあってなんで中途半端にゲロったんだよ」「偶然の混入でゴリ押しした方がよかったんじゃないの?」程度にしか思わないのもそれが理由である。
 
もちろん同意してくれと言う気はない。
 

禁止薬物に手を出すメンタルには冷める。使用する理由はいくらでも見つかるけど

だが、ドーピングに手を出すメンタルにはかなり冷める
 
手っ取り早く強さを手に入れる、勝利の先にある報酬や充実感? を手軽に得るためなのは何となく理解できる。
また「バレなければ大丈夫」「たとえバレても一定期間の処分を受けれればOK」なのもドーピングのメリットの一つなのだと想像する。
 
特に海外にはオリンピックでメダルを獲得するだけで一生安泰という国もある。ぶっちゃけ禁止薬物に手を出す理由はいくらでも挙げることができる。
 
極論、木村ミノルの半年間出場停止も“ちょっと長い休暇”と考えればプラスに働くまである。
 
 
諸々を踏まえた上で。
やはりドーピングに対しては「そこは超えちゃダメなんじゃないの?」「その一線を超えたら競技の醍醐味が薄れるんじゃないの?」との思いが強い。
 
格闘技でよく言われる危険性や事故云々の話はひとまず置いておいて。
 
ブアカーオが木村ミノルを粉砕。性格の悪さ、いじめっ子ファイトが強さの秘訣。エキシビジョンを2連続でぶっ壊すヤツの性格がいいわけないだろw
 

「試合前に自分と向き合う」過程をインチキですっ飛ばすのはどうなのよ? そこがスポーツの醍醐味でもあると思うけど

具体的には「試合前に自分と向き合う」工程をまるっとすっ飛ばせることが大きい。
 
当たり前だが、どんな競技でも試合が決まれば選手はそれに向けて準備を始める。
技術の向上や戦略はもちろん、精神面のスイッチも段階的に入れていく。
 
当然ポジティブなことばかりでなくネガティブなことも起きる。
 
怪我、スランプ、チーム内での意見の相違、メンタル面の浮き沈み。
周囲の期待へのプレッシャー、団体競技であればメンバーに迷惑をかけたくない、などなど。
 
特に(格闘技を含む)対人競技は身体的な接触がある分、恐怖との向き合い方も重要になる。
 
それらを総称して“自分との戦い”と呼ぶわけだが、これがある意味スポーツの醍醐味でもある(と思う)。
 
いかに恐怖に打ち勝つか、恐怖と向き合うか。人それぞれやり方はあると思うが、準備、練習を通して“自分との戦い”をどう乗り越えるか、理想に近い状態を作るかはプレイヤーにとっての根幹部分と言える。
 
その部分(醍醐味)をドーピングでショートカットするというのは……。
「それをやったらおしまいだろ」という思いはやはり強い。
「だったらあなたは何のためにその競技をやってるの?」みたいな。
 
「金と名誉のために決まってるだろ」「綺麗ごとを抜かすな」と言われればその通りなのだが。
 
ホームアドバンテージの存在を現役のジャッジが公式に認めたのはすげえな。コンセイサンがバルデスに勝つにはわずかな希望すら与えちゃダメだった
 

“試合前の恐怖”は何度経験しても慣れないよね。長谷川穂積も嫌だって言ってたし

僕自身、“試合前の恐怖”は何度も経験している。
 
もちろんRIZINのような日本トップレベルの舞台に立ったことはない上にそもそも競技も違う。
トッププロの気持ちがわかるなどと言うつもりはないが、試合前のあの怖さはいくら経験しても慣れるもんじゃない。
 
 
屋外競技であれば雨天中止にならないかな? とずーっと思っているし、個人競技の場合は不謹慎ながらも相手選手が病欠しないかな? と考えたりもする。
 
当日の朝になってもそう。
大渋滞で遅刻しちゃえばいいのに!! などとギリギリまでウジウジしている。
 
いざ試合が始まれば「いってまえ」なのだが、そこに至るまでの浮き沈みは耐え難いものがある。と同時にそれがプレイヤーの醍醐味だとも思っている。
 
 
以前、ボクシングの長谷川穂積が「試合前はいつも中止にならないかな? と思っている」「控え室でも本当に嫌」と言っていた覚えがあるが、まさにそれ。
 
ボクシングの世界王者と自分を同列になど考えていないが、“試合が嫌”という思いはクソほどわかる。
 
長谷川穂積のことは好きじゃないけど“世界”を見せてくれた選手だった。興味がなくてあまり観てなかったけど
 
繰り返しになるが、本番前の恐怖や自分と向き合う過程はプレイヤーの醍醐味であり、そこをすっ飛ばすドーピングにはめちゃくちゃ冷める。
 
いいか悪いかではなく単純に冷める。
 
 
まあ、実際にはおもしろい試合を観ると感情が爆発していろいろ忘れちゃうんですけどね笑
 

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