すげえおもしろかった与那覇勇気vs辰吉寿以輝、モヤッとした&身体に悪そうだった栗原慶太vsサルダール。気になっていた試合の感想【結果・感想】

すげえおもしろかった与那覇勇気vs辰吉寿以輝、モヤッとした&身体に悪そうだった栗原慶太vsサルダール。気になっていた試合の感想【結果・感想】

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表題の件、気になっていた試合の感想を。
 
2024年1月23日の「Prime Video Presents Live Boxing 6」第3試合、与那覇勇気vs辰吉寿以輝戦と、1月26日にフィリピン・セブシティで行われた「Treasure Boxing 6」セミファイナル、栗原慶太vsフローイラン・サルダール戦についてである。
 
ONE165の武尊vsスーパーレック戦を現地観戦したこともあって時間が経ってしまったが、ぼちぼち感想を言っていくことにする。
 
武尊vsスーパーレック戦現地観戦。いい試合だったけど内容は完敗かな。K-1以外のリングで1勝2敗、トップ選手に2敗は結構重い気がする
 
そういえば3階級制覇王者のシャクール・スティーブンソンが引退を表明したみたいっすね。
そんなん誰が信じるの? という話ですが笑
 
 
構ってちゃんを発動しているようにしか見えないんですが、それは……。
 
「ボクシング界のスターがいなくなってもいいのか?」
「だったらもっと俺に注目しろよ」
 
お、おう……。
で、次戦はいつになるの?
 

×与那覇勇気vs辰吉寿以輝○(判定2-0 ※77-75、77-75、76-76)

まずはこの試合。
盛りだくさんだった「Prime Video Presents Live Boxing 6」の中でも僕が一番楽しみにしていた試合で、リアルタイム視聴できなかったのが残念だった。
 
与那覇勇気 vs 辰吉寿以輝、アルテム・ダラキアン vs. ユーリ阿久井政悟、20時頃から那須川天心 vs. ルイス・ロブレス、寺地拳四朗 vs. カルロス・カニサレス
 
那須川天心戦で名前が売れた与那覇勇気と、辰吉丈一郎の息子である寿以輝。
 
こういう組み合わせはめちゃくちゃいい笑
Amazon中継のお祭り感にピッタリである。


なおフェザー級やS・バンタム級で試合をしていた辰吉寿以輝とバンタム級が主戦場の与那覇勇気では体格的にどうなの? と思ったが、契約体重は54.5kgとのこと。
寿以輝が減量をがんばった感じだろうか。
 

寿以輝の試合運びがよかった。与那覇は7、8Rの感じをもう少し早く出せていれば

試合の感想だが、寿以輝の試合運びが堅実? 丁寧? だったなぁと。
 
与那覇勇気はワイルドなパンチと上体を変則に動かすスタイルが持ち味だが、スピードのある相手についていけない部分がある。
那須川天心のデビュー戦でも天心のハンドスピードやフットワークに置いてきぼりにされた。
 
寿以輝もそれを参考にしたのだと思うが、この試合では回転力を意識していた印象である。
 
那須川天心vs与那覇勇気現地観戦。天心すごかった。Amazonの中継は絶対に必要だよね。試合順は「打順」なんだよ
 
細かくアングルを変えつつ動き出しと打ち終わりに顔面を揺らす。
1発の威力は抑え気味で手数と精度を優先する。
特に左リードは結構差があったように思う。
 
激しい打ち合いを想像していた分、寿以輝のこのやり方はちょっと意外だった。
 
 
一方、与那覇は真正面から行きすぎだったか。
ノシノシ近づいてぶん回すスタイルはいつも通りだが、もう少しうまく左を使えれば。
 
実際7、8Rはダメージと疲労で逆に力が抜けてスムーズな左が出ていた。
判定2-0、ジャッジ2者が2ポイント差なので、早い段階であの感じを出せれば逆の結果もあり得たのではないか。
 
 
 
寿以輝は次回以降のAmazon中継にも呼ばれそう。
与那覇はこれで辞めるのはあまりに残念。まだまだ続けてほしい。
 
おもしろかったと同時に寿以輝がカッコいいと思った。
 

○栗原慶太vsフローイラン・サルダール×(8R1分13秒KO)

続いてはフィリピン・セブシティで行われたOPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ、栗原慶太vsフローイラン・サルダール戦について。
 
 
この試合が発表された際に僕が思ったのが「え? 何で?」
 
前回1RKOというわかりやすい結果が出たのに。
わざわざもう1回やる意味があるんすか?
 
勝利したサルダールにとってはリスクしかない。
あの試合のサルダールは負ければ引退を考えていたとかで、そこでのKO勝ちは文句なしに素晴らしい。僕もサルダールのがんばりに驚くとともに胸を打たれたことを覚えている。
 
 
対する栗原慶太は以前にも千葉開とのダイレクトリマッチ(初戦は12RTKO負け)が組まれるなど、優遇されている感が尋常じゃない。
 
また試合前の「因縁の相手と再戦」等の煽り文句も意味不明。
普通に試合をしてKOされただけで因縁もクソもない、単なる謎マッチメークじゃねえかと。
 
と言いつつサルダールもすでに34歳で、地域タイトル以上の相手にはなかなか勝てずにいる。
キャリアの天井が見えている中でファイトマネーを優先したのは何となく想像がつく。
 
ルイス・ネリがフローイラン・サルダールをフルボッコに。階級下&知名度のある相手は得意よねw 井上尚弥vsネリ戦は相変わらず現実味がなくて…
 

序盤から接近戦で勝負する栗原。サルダールも得意の右で対抗する

開始直後からガガーっと距離を詰めて打ち合いを挑む栗原慶太。
サルダールにロープを背負わせ、顔面からボディの連打で攻めまくる。
 
対するサルダールも栗原が大振りになった瞬間を狙ってカウンター気味の右をヒット。まともに被弾した栗原は一瞬ガクッとくるが、しばらくすると持ち直して再びボディ、顔面にパンチを浴びせていく。
 
打ち合い上等、12Rを考えることなくフルスロットルで勝負する意気込みがバシバシ伝わってくる。
 
 
中盤以降はお互いにゼーハーゼハーだったものの、栗原の方がパンチに力が残っていた印象。
自分の拳に振り回されて身体が流れるサルダールに対し、栗原のスイングはコンパクトに最短距離を通過する。
 
一見大味な選手だが、どうすればパンチに力が乗るかを日ごろから研究していると想像する。
 
松本圭佑vs前田稔輝。期待通りのおもしろい試合。松本圭佑の達人っぷりに驚いた。前田稔輝は右リードが通用するかなんだろうな
 

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初戦は前半をしのぐ→ボディで弱らせて後半勝負を想定していたんだろうな

ただ、感想自体は「う~ん」だったりする。
 
もともとサルダールは尖った特徴の選手。
 
右の強打が持ち味だが、威力のある右を打つには広いスペースが必要になる。
 
またボディが弱く前半型、1発効かせたあとの詰めも甘い。チャンスの局面で仕留めきれずにズルズル長引くケースが目立つ。
2016年9月の井上拓真戦や2022年7月の比嘉大吾戦でも序盤に右1発でダウンを奪いながらも後半に逆転を許している。
 
ジョン・リエル・カシメロやジョナス・スルタン同様、フィリピン出身選手に多いスタイルである。
 
比嘉大吾、堤駿斗、森武蔵振り返り。割と強かったカルコシア、ちゃんと強かったジェミノとサルダール。比嘉のガッカリ感が尋常じゃない
 
なので、前回の栗原陣営も拓真や比嘉と似た展開を想定していたのではないか。
 
サルダールがピンピンしている序盤は距離を取ってしのぎ、中盤から後半にかけてボディで弱らせる。
その流れで終盤KO、もしくは逃げ切り判定勝利を狙う。
 
ところが1Rにいきなりサルダールの右を食らってジ・エンド。
栗原は以前からパンチを芯で食うことが多く、右1発で挽回不能なダメージを負ってしまった。
 
テオフィモ・ロペスvsジャーメイン・オルティスが楽しみな件。テオフィモにとってオルティスは面倒な相手だと思う。でも、ちょっと馬力が足りないかな
 

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あの好条件の中で大接戦か。“腹を括れる”タイプなのはわかったけど…

それを受けての2戦目。
 
・栗原には序盤をしのぐ器用さはない
・あの右をまともに食うのは致命的
・サルダールは右の強打を打つにはスペースが必要
・ボディが弱い
・前半型
 
試合前の煽りVでは低い姿勢で顔面からボディの連打を練習する姿が見られた。
なおかつ千葉開との2戦目では開始直後の全力疾走でねじ伏せている。
 
・サルダールの特徴
・初戦で得た情報
・煽りVでの練習風景
・千葉との2戦目
 
それに加えてやや狭いリング。
 
諸々を加味すると、序盤から接近戦で勝負をかけるのはある程度予想できたわけで。
 
 
後がない中で“腹を括れる”タイプなのはわかった。
この試合にかける意気込みもめちゃくちゃ伝わってきた。
 
だが、ここまでの好条件であの大接戦はどうなのよ? と。
 
サルダールに初戦以上の引き出しがないことはすでにバレている。
その初戦で完膚なきまでに負けた栗原は圧勝が最低条件だったのだが(僕の中では)。
 
たとえば矢吹正道を再戦でフルボッコにした寺地拳四朗みたいな感じで。
 
拳四朗の接近戦で矢吹正道陥落。そりゃ序盤から倒しにくるよ。ガードを上げた拳四朗を初めて観た。不必要な再戦を強いられた矢吹の不憫さ
 
身体に悪そうな試合だなぁと思いつつ終始モヤモヤしていたことをお伝えする。


でもKOはすごかったです。
両者ナイスファイト。
 
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