おおう、やっばい。井岡一翔にダラキアンとの指名試合交渉出ました。今回の相手はちょっとマズイんじゃないか? 決まればだけど【予想】

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アゼルバイジャン国旗
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2017年8月1日、WBAは同世界フライ級王者井岡一翔と、ランキング1位のアルテム・ダラキアンに指名試合の交渉を命じたと発表した。
交渉期限は7月31日から30日間で、その間に合意に達しなければ入札になるとのこと。
 
「比嘉がマソンを圧倒。打倒井上尚弥一番手キタんじゃない? 井岡よりも普通に強いんジャマイカ? あ? 武井壮? ブロックしちゃいなよ」
 
アルテム・ダラキアンは戦績15勝11KO無敗、アゼルバイジャン出身の29歳。ウクライナを拠点にキャリアを重ねる強豪の1人である。
 
「比嘉大吾vsフエンテス予想。寒がりフエンテスさんが沖縄上陸。比嘉は凱旋防衛戦で連続KO継続なるか」
 
王者井岡一翔は今年4月にノクノイ・シートプラサートを判定で退けており、次戦の発表が待たれている。
 
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える。まあ、アイツしかいないけど」
 
なお、WBC王者の比嘉大吾が再三井岡を意識する発言を繰り返すなど、2017年末の日本人同士の統一戦にも期待が集まっている。
 
「井岡一翔が4階級制覇を目指して現役復帰宣言!! フリーの選手が当たり前に活躍できる土壌ができたらいいね」
 

ニワカww な僕が断言する。井岡一翔vsアルテム・ダラキアンはなかなかいい組み合わせ

井岡一翔vsアルテム・ダラキアン。
 
マジな話、この対戦はかなりいいのではないだろうか。
あくまで交渉指令なのだが、井岡一翔のキャリアでも上位に位置する相手に思える。
 
と言いつつ、僕はこのアルテム・ダラキアンという選手をこれまでまったく存じ上げなかった。
 
「ダラキアンvsビロリア、ニエテスvsレベコ、ビーモンvsラモス、ラミレスvsアメドなど。やっと観たのでまとめて感想を書いていくぞ」
 
WBAの交渉指令の一報を聞いた際も、
 
「ほほう、誰だそれ。知らんのう」
「ま~た盛大にアンチにガソリン投下しちゃうのか?」
 
などと、ハナクソをほじりながら眺めていた程度のニワカww である。
 
「バドゥ・ジャックはすげえだろ? クレバリーを問題にせず圧勝。驚いたかオイ? 俺は驚いたぞww」
 
で、念のために過去の試合を漁ってみたところ、「お、コイツなかなかいいんじゃないの? ってか、井岡やべーんじゃないか?」と気づくという体たらくである。
 
 
でもアレか。
仮に交渉が決裂した場合、また「イオカガニゲタ」と批判が巻き起こるのだろうか。
別に井岡本人が交渉しているわけでもないだろうに、相変わらず気の毒なお話である。
 
「木村翔はワシが育てたww ゾウ・シミンにアウェーでジャイアント・キリング!!」
 

パワーもあって動きも速い。オレクサンデル・ウシクやロマチェンコと同じトップアマの雰囲気かな

アルテム・ダラキアン。身長164cm。
井岡一翔の165cmと比較してもそん色ないばかりか、見るからにたくましい上半身からはフィジカルの強さを感じる。
 
「山中陥落…。ネリの猛打に4RTKO負け…。お前もか山中。こんな一気に世代交代するかね。そしてネリ恐るべし」
 
リラックスした構えから腕を目いっぱい振って放つ左は迫力十分で、一足飛びで距離を詰める身体能力の高さもある。Boxrecにはリーチの表記がなかったのだが、試合を観る限りパンチはかなり伸びそうである。
 
「クアドラス勝てたでしょ。エストラーダに超僅差判定負け。中間距離での正確性と作戦失敗ですかね」
 
基本は体格差を活かして圧力をかけるスタイルだが、インファイター相手には足を使ってポイントゲームに持ち込むこともできる。さらに、動きながらでも1発1発に腰が入っており、先日のゾウ・シミンのパシャパシャとは一味違う。
 
相手のパンチは身体に当てさせず、なるべく見切りでかわす。逆に自分のパンチは強く当てる。
ウクライナを拠点にしているということで、この辺はオレクサンデル・ウシクやロマチェンコにも共通するのかもしれない。
アマチュアの実績があるのかすら知らないが、諸々のトップアマ出身と似た雰囲気を感じる選手である。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああ」
 
よくわからないが、この傾向はアマチュアのヘッドギアの廃止によってさらに拍車がかかるような気がしている。
ガードを上げて攻防分離の状況を作るより、極力身体に触れさせずに自分のパンチだけを当てる方が効率がいい。
これまでは多少の被弾はOKだったものが、ヘッドギアがなくなったことで状況が一変した。もしかしたら、今後数年で村田諒太のような選手は絶滅危惧種になるのかもしれない。
 
まあ、普段「コスチュームがダサいから」という最低の理由で、アマチュアの試合を観ない僕が言っても説得力の欠片もないが。
 
「ロマチェンコ攻略の糸口見っけ? マリアガボッコボコ。今日も対戦相手をオモチャにして遊ぶ」
 

好試合!! どころの騒ぎではなく、ダラキアンは井岡との相性はかなり悪いんじゃないか。最悪、何もできずに負ける可能性も……

申し上げたように、今回のダラキアン(まだ決まってないけど)は井岡一翔にとって決して楽な相手ではない。
というより、相性的には最悪に近いのではないだろうか。
 
井岡のボクシングは基本、上背とフィジカルが相手より上回ることが前提となる。
 
常に射程の1歩外で対峙し、高く上げたガードの姿勢を絶対に崩さない。
そして精度の高い左で一定の間合いをキープしつつ、危険地帯に踏み込むのはほんの一瞬。
相手の踏み込みに合わせてバックステップし、打ち終わりに的確なリターンを返す。
最小限のサイドステップで芯を外し、スムーズなコンビネーションから得意の左ボディにつなぐ。
 
極限まで無駄を排除したというか、必要なときに必要な分だけ力を使う燃費重視のスタイルである。
 
「井岡がララを11RKOに下して快勝!! エストラーダとの対戦指令に従う…ないかなぁ」
 
ただ、フィジカル面で優位性を保つことが条件となるため、当然階級が上がれば苦しくなる。
しかもフライ級の井岡はフィジカル的にギリギリで、安全第一のスタイルに傾倒しつつある。これがここ数戦「試合がおもしろくない」と批判を受ける要因ともなっているのだが。
 
その井岡にとって、このアルテム・ダラキアンという選手は相当やっかいなのではないか。
身体全体のパワーに加え、腕を目いっぱい振り回す思い切りのよさ。井岡の生命線となる抜群の距離感が、土台からひっくり返される可能性もあるような、ないような。
 
「井上尚弥がニエベス相手に米国デビュー。アローヨ兄弟より数段マシじゃないの?」
 
もしくは2014年のアムナット・ルエンロエン戦のように、カウンターを狙われた場合だろうか。
相手との距離を一定に保つ井岡のスタイルは、いわゆる待ちのカウンターボクシングとも言える。自分から積極的にプレッシャーをかけることは少なく、なおかつ1発で倒すほどの威力もない。
 
「久保隼陥落…。ダニエル・ローマンすごかった。こりゃ勝てんわ。まるでゴロフキンじゃねえかww」
 
アムナットにはこれを大いに利用されて、打ち終わりを狙われまくってしまった。
打ち終わりのケアも十分な井岡だが、アムナットはガードのさらに外側からヒットさせ、着実にポイントを奪取していった。
 
そして今回のダラキアンもアムナット同様リーチが長く、アムナットよりも身体が強い。
 
フィジカル差を活かしたインファイトで崩され、遠い間合いで当て逃げされる。
割とガチで、どちらに転んでも最悪のパティーンになる可能性もある気がする。
 
「グヴォジクすっげえわコイツ。クレイグ・ベイカーを6RTKO。何? この内山と井岡とリー・セルビーのいいとこ取りしたようなヤツ」
 

ダラキアンに勝つにはどうすれば? 意外とインファイトに弱点があるような気がするけど

まだ交渉指令の段階にもかかわらず長々と書いてきたが、ついでなので、このダラキアンに勝つにはどうすればいいかを考えてみたい。
 
 
この選手の過去の試合を観ると、パワーで圧倒できる相手には積極的に自分から打ち込み、インファイターと対峙した際には足を使ってポイントゲームに持ち込む傾向がある。
 
動きながらでも強いパンチを出せることが長所だとは申し上げたが、恐らくこの選手のステップは左回りのみ。両サイドにまんべんなく動けるゾウ・シミンやファン・エルナンデスと比べれば、捕まえやすいのではないだろうか。
 
「比嘉が半病人エルナンデスを5回ダウンさせてTKO勝利!! パーフェクトレコード」
 
アンヘル・モレノとかいう劣化版ライアン・バーネットみたいな選手との試合を観たが、この試合でも相手の右のフルスイングにたじろぐ様子が目についた。インファイターでもない相手にプレッシャーをかけられ、右フックが顔面をかすめるシーンはそれなりに印象深いものだった。
 
なのでこの選手を相手に有利な展開に持ち込むには、左側から間合いを詰めて進行方向を塞ぎ、左に右を合わせていけばいいような気がする。2015年のゲンナジー・ゴロフキンvsウィリー・モンローJr.戦の逆バージョンのようなイメージ。
うまく機能すれば、勝手に便秘を催して行き詰るのではないだろうか。
 
「俺のウィリー・モンローJr.さんキター!! サンダースとのタイトルマッチでついに2度目の王座挑戦」
 
もしくは、ハンドスピードで煽って左を出す余裕を与えないとか。
 
まあ、どちらの方法も井岡にできるかと聞かれれば、大いに疑問なのだが。
 
「村田ズルいww このタイミングでエンダムと再戦決定って、こんなの村田が勝つに決まってるじゃんか」
 

ダラキアンと相性がよさそうな日本人選手は? 実はアイツが一番可能性があったんでねえの?

ちなみにだが、周辺階級でアルテム・ダラキアンとの相性がよさそうな日本人選手は誰だろうか。
ダラキアンにも負けないフィジカルがあり、プレッシャーをかけるのがうまいインファイター。1発の威力もそれなりにあり、ダラキアンの左に打ち負けないだけのパンチ力を兼ね備えた選手。
 
「レイ・バルガスvsロニー・リオス予想。亀海vsコット、マクレガーvsメイウェザーもいいけど、この試合も楽しみ」
 
パッと思いつくのは、やはりWBC王者の比嘉大吾だろうか。
あの選手がファン・エルナンデス戦で見せた動きをそのまま再現できれば、ダラキアンも追い詰められるのかもしれない。
 
懸念材料としては上背のなさか。
身長161cmの比嘉大吾では、懐の深いダラキアンに届かず空転させられる恐れもある。
 
「やっぱりすげえなトラメイン(トレメイン)・ウィリアムズ。ウィリアム・ゴンサレスを1RKOでぶち抜く」
 
となると、次に思い浮かぶのは亀田大毅か。
 
すでに引退しているじゃないかという話だが、それはそれ。
キャリアを見返すと、亀田大毅はダラキアンがポイントゲームで逃げ切ったシルビオ・オルティアーヌにインファイトで勝利していることに気づく。
それも、ここ数戦負けが込んでポンコツ化しつつある今のオルティアーヌではなく、2010年のピンピンしていた頃のオルティアーヌに。
 
「亀田和毅が余裕の勝利! イバン・モラレスとの3兄弟対決を制す。てか、世界前哨戦だったのね」
 
改めて試合を観ると、インファイターのシルビオ・オルティアーヌのプレッシャーをものともしていない。逆にガードの上からの左1発で身体が流れるほどのパワー差を見せつけていることに驚く。
 
今さらだが、亀田大毅のフィジカルはちょっとおかしい。
体重超過で2階級上のウェイトで対峙したリボリオ・ソリスにも当たり負けしなかったし、フライ級、S・フライ級であの身体の強さは異質だった。
 
「インドンゴ再び。レジス・プログレイスと暫定王座決定戦へ。カモシカのおっさんのなりふり構わなさが運を引き寄せた」
 
当時はそこまで思わなかったが、実はこの選手のポテンシャルは相当高かったのではないだろうか。
村田諒太の詰めの巧さが加われば、それこそファン・フランシスコ・エストラーダでもふっ飛ばせたのではないかというくらい。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット」
 
競技以外のゴタゴタのせいで中途半端にキャリアを絶たれてしまったが、この選手の覚醒した姿は観てみたかった気がしないでもない。
 
まあ、これは完全に余談ですが。
 
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