ドネアvsガバリョ! ドネアカッコいい笑 井上に勝てる可能性があるのがドネアなんじゃなく、ドネアに勝てる可能性のあるのが井上なんだよ【結果・感想】

ドネアvsガバリョ! ドネアカッコいい笑 井上に勝てる可能性があるのがドネアなんじゃなく、ドネアに勝てる可能性のあるのが井上なんだよ【結果・感想】

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
2021年12月11日(日本時間12日)、米・カリフォルニア州で行われたWBC世界バンタム級王座統一戦。同級王者ノニト・ドネアが暫定王者レイマート・ガバリョと対戦し、4R2分59秒KOでドネアが勝利。王座統一に成功した一戦である。
 
 
いつも通りガードを高く上げてジリジリと前に出るドネアに対し、遠い位置から鋭い左、身体を伸ばして右を打ち込むガバリョ。
 
時おりガードごと身体を揺らされるドネアだが、ガバリョのパワフルなパンチにも慌てることなく前進を続ける。
そして、自分の距離に入ったところでガバリョの右にカウンターの左を被せていく。
 
 
一方、右のタイミングを覚えられたガバリョは徐々に左しか出せなくなる。2R以降、なかなか右の強打を打ち込めずにドネアのプレッシャーに足を使って耐える時間が続く。
 
 
そして迎えた4R。
前のラウンドからガバリョの左のタイミングを掴み、そこに右を被せ始めたドネア。攻め手を失ったガバリョはガードを固めて後退させられるなど、突破口が掴めない。
 
ラウンド終了間際、近場でドネアが左でガバリョのボディをえぐり、これでガバリョがダウン。
一度は立ち上がって続行の意思を見せたものの、痛みに耐えきれずに再び膝をついてカウント10を聞く。
 
この瞬間、ドネアの初防衛とともに王座統一が決定した。
 
井上尚弥のリアル鷹村守化完了。さすがのドネアもこの日の井上には勝つのは難しい。悔しすぎてインタビューも聞かずに会場を出ちゃったけど
 

ドネアvsガバリョ戦、クッソ楽しみだった。なぜならドネアが出るから

多くの注目試合が行われたここ2週間で僕がもっとも楽しみにしていたのがこのノニト・ドネアvsレイマート・ガバリョ戦である。
 
理由はドネアが出るから
 
何度か申し上げているように僕は2019年11月の井上尚弥との一戦からドネアのファンになり、新型コロナウイルスの感染拡大やジョン・リエル・カシメロとのゴタゴタがあっても気持ちを切らさず(お前の気持ちは関係ない)にずーっと待ち続けてきた次第である。
 
 
さらに前回のノルディ・ウーバーリ戦でのKO勝利を見ればドネアが第2の全盛期に入ったことは明白。
英国で地元のヒーローの当て馬に起用されていた数年前とは大違いである。
 
ドネアvsウーバーリ感想。ドネアのクソかっこいい主人公属性と往生際の悪さ。もうお前、サウスポー得意じゃねえかw 最高だったぞ
 
で、今回の相手は暫定王者レイマート・ガバリョ。これまた楽しみでしかない組み合わせである。
 
ガバリョはやや直線的なワンツーパンチャーということもあり、前回はエマヌエル・ロドリゲスのアウトボクシングに翻弄されてしまった。
 
たが、今回に関しては恐らくそうはならない。
むしろドネアとはガッツリかみ合うはずで、ガバリョの右がモロにヒットすればさすがのドネアもダウンするかもしれない。
 
それこそ井上尚弥戦以来、ドネアの真正面からのどつき合いが観られるのではないか。
 
 
ボクシング界のしょーもない駆け引きには心底ウンザリしているが、それはそれ。
 
とにかく僕は早くドネアの試合が観たい。
何でもいいからさっさとドネアをよこしやがれ。
 
ドネアをさっさとよこしやがれ。12月にガバリョと統一戦決定? トリプル世界戦ってカシメロ、ニエテスもか? リチャード・シェイファー有能過ぎだろ笑
 

立ち上がりの緊張感!! ガバリョの調子もよかったし、「まさか」の可能性すら感じさせた

具体的な試合の感想だが、いや〜、やっぱりドネアはドネアですね
カッコよすぎてお漏らしが止まらないというか、この人の試合を短い首を長くして待っていた甲斐があった。
 
 
まず対戦相手のレイマート・ガバリョに関して言うと、こちらも調子自体はよかったと思う。
 
1発の威力、踏み込みの鋭さ、躊躇のない右、その他。オフェンスに振り切ったスタイルは健在だったし、ロドリゲス戦のように空回りさせられることもない。
ドネアのカウンターやパンチ力への警戒心、対策も講じてきたことがうかがえる立ち上がりだった(と思う)。
 
 
ハードパンチャー同士が中間距離で向き合う姿には問答無用でヒリヒリさせられたしね。
 
このままどちらが前に出るか、相手を下がらせるか。
1発の威力とカウンターの脅威を感じさせられるか。
 
てか、レイマート・ガバリョも普通にいい動きしてんな。
やっぱりかみ合う相手とはとことんかみ合うんだよ。
 
正規王者と暫定王者が主導権を争う展開に僕の心臓もバックバクだったことをお伝えしておく笑
 

2Rにガバリョの右のタイミングを覚えたドネア。さっそく均衡が崩れて…

ところが2Rに入るとさっそく均衡が崩れ始める。
 
1Rの差し合いの中で思い切りのいい右を何発か打ち込んだガバリョだが、ドネアは落ち着いてこれに対処。そのつど得意の左をフック気味のカウンターで被せていく。
これで警戒心を強めたか、ガバリョは2R以降ほとんど右が出せなくなる。
 
左の連打でドネアの前進を止め、スペースができたところで右を……打たない。
遠い間合いでタイミングを測るドネアに対し、鋭く踏み込み右を……打たない。
 
試合後のインタビューでドネアが言っていたが、恐らくレイマート・ガバリョは動き出しのモーションが大きく次の動作が読みやすいのだと思う。
 
僕は1Rのヒリヒリした展開がしばらく続くと思っていたので早々に均衡が崩れたことに驚いたのだが、実際これまでの対戦相手と比べてガバリョは若干荒削りだったのかもしれない。


そのつどカウンターを狙われるおかげで右を出せなくなったガバリョは左のみで対抗するが、さすがにそれだけでドネアの前進は止まらない。
 
距離を詰められてロープを背負い、止むを得ず近場で右を振り回す。
そこにドネアも左を合わせにくるが、腰を落としてどうにか顔面をドネアの視界から遠ざける。
 
ノニト・ドネアの次戦以降を予想(希望)してみる。ドラマ・イン・サイタマ2はあまりそそられないし、カシメロの停滞が邪魔で仕方ないw
 
ドネアは基本的に左リードを多用する選手ではないが、高いガードと強フィジカルを活かした前進+左のカウンターをチラつかせることで手数の少なさをチャラにしてしまう。
 
手を出さずにノシノシ前に出るだけで相手を追い詰める。
これができるのも、1発KOの威力を秘めたカウンターと階級屈指のフィジカルあってのものと言える。
 

3Rには左さえ封じられたガバリョ。最後は近場でのボディでジ・エンド。何から何までドネアの手のひらで踊らされていた気ががが

そして、3R後半にはガバリョの左のタイミングすらも覚えてしまうドネア。
 
ガバリョの左に右フックを被せ、腰をかがめた状態から打ち込むアッパーには打ち下ろし気味の右を合わせていく。
 
で、ガバリョが手を出せなくなったところを見計らって再び前進。
左ジャブに同時打ちのタイミングで外側から右のクロスをねじ込む。
 
 
中間距離での差し合いで圧倒され、自分から手が出せなくなったガバリョはもはやガードを上げて左右に動くことしかできない。
 
近場では渾身のフルスイングでどうにかこうにか抵抗を見せるが、これはもはや時間の問題か。
 
と思っていたら……。
4R終了間際に左ボディを突き刺されてジ・エンド。
 
すべてのパンチにカウンターを合わせて攻め手を奪った上で山ほど顔面を意識させる。で、カウンターの恐怖をたっぷり感じさせたところで序盤からほとんど見せていなかった左ボディをズドン。
 
このラウンドからドネアの左が若干下がっているなと思ってはいたが、マジでお見事すぎる。
 
その直前にも左ボディでガバリョをタジタジにさせていたことを考えると、要するにこのラウンドで陣営からのGoが出ていたのだろうと。
 
エマヌエル・ロドリゲスvsアントニオ・ラッセル。ロドリゲスうますぎた。ラッセルの高速ジャブを攻略。改めてルイス・ネリvsロドリゲス戦がポシャったのが…
 
何と言うか、最初から最後までガバリョはドネアの手のひらで踊らされていた印象。
レイマート・ガバリョは間違いなくいい選手だったが、バンタム級のドネアに対抗するにはあまりに経験値が少なすぎた(気がする)。
 

2度目の全盛期を迎えて手が付けられないドネア。井上に勝てる可能性があるのがドネアではなく、ドネアに勝てる可能性があるのが井上

申し上げたようにレイマート・ガバリョは基本スペックも高く調子もよかった。出だしの動きも「これは何かが起きるかも?」と思わせるものだった。
 
ただ、そこは俺たちのドネア。
2度目の全盛期を迎えたことに加え、相手の戦力を分析する冷静さも上乗せされている。完全に手が付けられない状態と言っていい。
 
これでバンタム級に復帰以降の戦績が4勝1敗4KO。
以前は苦手にしていたステフォン・ヤング、ノルディ・ウーバーリといったサウスポーをあっさり粉砕し、今回は真正面からのどつき合いでレイマート・ガバリョをねじ伏せてみせた。
 
正直、エマヌエル・ロドリゲスでもこの圧力から12R逃げ切るのは難しいだろうし、ジョン・リエル・カシメロもどこかで捕まりそう。ラウシー・ウォーレンやアントニオ・ラッセルがウーバーリとどの程度違うのか。
 
現時点のドネアがバンタム級で負ける姿は僕には想像がつかない笑
 
ノニト・ドネアが井上尚弥に勝つには? 中盤から後半にかけてのKOしかなさそう? 接近戦での打ち合いでフルスイングをぶち当てて倒しちゃえ
 
以前、バンタム級で井上尚弥を何とかできる可能性があるのはドネアだけと言ったことがあるが、訂正させていただく。
 
ドネアなら井上に勝てるかも? ではなく、正確にはその逆。ドネアを倒せる可能性があるのは井上しかいない


相変わらず井上vsドネアVol.2にはあまりそそられないが、実際問題として今のドネアがとんでもないのは間違いないわけで。
 
 
というか、もはやバンタム級の中心地はこっちですからね。
 
「ドネア2は必ず実現させる(キリッ」じゃねえんだよw
 
「ドネアの衝撃KOに井上尚弥が即反応 再戦へ意欲「ドネア2は必ず実現させる」」
 
 
●ノニト・ドネア
2021年5月 vsノルディ・ウーバーリ
2021年12月 vsレイマート・ガバリョ
 
●井上尚弥
2021年6月 vsマイケル・ダスマリナス
2021年12月 vsアラン・ディパエン
 
どっちが主役かなんて一目瞭然だろが、あ?
「実現させる」ではなく、あくまで井上がノニト・ドネアに挑戦する試合なんだよ(何様?)
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 

Advertisement

 


 

 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!