井上尚弥のリアル鷹村守化完了。さすがのドネアもこの日の井上には勝つのは難しい。悔しすぎてインタビューも聞かずに会場を出ちゃったけど【結果・感想】

井上尚弥のリアル鷹村守化完了。さすがのドネアもこの日の井上には勝つのは難しい。悔しすぎてインタビューも聞かずに会場を出ちゃったけど【結果・感想】

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2022年6月7日にさいたまスーパーアリーナで行われた世界バンタム級3団体統一戦、IBF/WBAスーパー同級王者井上尚弥とWBC同級王者ノニト・ドネアの一戦を現地観戦してきた。
 

 

2019年11月以来約2年7か月ぶりの再戦となった両者。
 
以前から何度か申し上げているように僕はWBSSバンタム級トーナメント決勝戦での激闘からノニト・ドネアのファンになり、それからことあるごとに「ドネアがんばれ」と言い続けている。
 
ドネアvsガバリョ! ドネアカッコいい笑 井上に勝てる可能性があるのがドネアなんじゃなく、ドネアに勝てる可能性のあるのが井上なんだよ
 
当然今回の再戦も100対0でドネア応援。井上尚弥には申し訳ないが、ドネアの左フックで沈んでいただければと思っていたところ。
 
さらに生のドネアを観られるのはこの日がラストチャンスかも? と思いチケットを購入した次第である。
 
 
ちなみにここ最近「井上アゲのために不必要に他選手を貶す一部のファンが嫌い」「度が過ぎるファンのせいで井上に負けてほしいとまで思い始めている」といった声が聞こえてくるが、実を言うと僕は何年か前にその段階は通り過ぎている笑
 
あえて言うならSNSでの「井上スゲー」が鬱陶しい程度。
試合直後から違法な切り取り動画を添付して井上のすごさを声高に語る著作権侵害アカウントが沸く現象。これが何とも邪魔くさい。
中でもスロー再生に矢印を追加してドヤ顔で解説する動画などは目に入った瞬間にテンションがだだ下がりになる(すでに何度か見かけた)。
 
特に今回は強烈なKO劇だっただけに、今後しばらくは違法切り抜きドヤ顔解説動画マンが幅を利かせることが決定している。
 
 
まあ、それはともかく衝撃的な結末を迎えた井上vsドネアVol.2の感想を言っていくことにする。
 
井上拓真vs古橋岳也、平岡アンディvs赤岩俊、石井渡士也vs福永輝、岩下千紘vs山名生竜。井上vsドネア2アンダーカード振り返り。あと、レイチェル・マーシャルさんがヨカタヨ
 

ドネアの負けが尾を引いている。一晩寝たのにクソほど目覚めが悪いww

ご存じの通り井上尚弥vsノニト・ドネアの約2年7ヶ月ぶりの再戦は2R1分24秒TKOで井上が勝利したわけだが……。
 
率直な感想としては、すげームカつく笑
 
井上がすごかった。
期待以上の内容だった。
PFP No.1で間違いない。
 
諸々の絶賛の声は嫌でも耳に入ってくるが、正直僕の心にはまったく響いてこない。
そんなことより応援していたドネアが完膚なきまでにボコられた事実に打ちのめされている笑
 
マジな話、勝負が決した瞬間は悔しさのあまりその場に留まることができず。インタビューも聞かずに会場を後にしてしまったww
おかげで混雑する前に電車に乗れたのだが。
 
 
帰宅してからはネットニュースも見ずにSNSに感想を投降してさっさと寝たものの、翌朝になってもクソほど目覚めが悪い笑
 
いや、参ったね。
ここまで後を引いたのは2021年6月の中谷正義vsワシル・ロマチェンコ戦以来。
先日の尾川堅一vsジョー・コーディナ戦ではそこそこ切り替えが利いたのに。
 
中谷正義がロマチェンコにTKO負け…。「悔しい」しか感想が出てこない理由? 中谷正義が負けて悔しいからですよ。完全に攻略されてたな
 
普段は選手個人にそこまで思い入れを抱く方ではないのだが、困ったことに今のところAmazon Primeで試合を振り返る気にすらならない笑
 

ドネアに勝ち筋があるとすれば中盤〜後半でのKOくらい。井上の序盤の鬼集中タイムをしのげば…

恨み節ばかりではアレなのでそろそろ本題に。
 
まず試合前の僕の展望は下記。
 
ノニト・ドネアが井上尚弥に再戦で勝つには? 中盤から後半にかけてのKOしかなさそう? 接近戦での打ち合いでフルスイングをぶち当てて倒しちゃえ
 
・有利なのは断然井上
・ドネアの勝率はせいぜい3割程度?
・今回も初戦と似た展開になりそう
・ドネアがガードを上げてプレッシャーをかけ、井上が左右に動きながらカウンターを狙う流れ
・ドネアが勝つには中盤~後半にかけてのKO
・序盤の井上の鬼強タイムをしのぐ
・井上がグダる&ドネアに体力が残っている中盤~後半までの間に1発入れる
・どちらかと言えば接近戦の方がチャンスがあるんじゃない?
 
「ドネアが第二の全盛期を迎えた」
「この試合はドネアが井上に挑戦するのではなく、井上がドネアに挑戦させていただく試合」
などとネタっぽく喚き散らしてきたものの、正直今の両者がぶつかれば有利なのは井上と言わざるを得ない。
 
 
ただ井上は立ち上がりは化け物的な強さを発揮するが、それを過ぎると若干グダる傾向がある。
前戦でもガードに徹するアラン・ディパエンを崩せず中盤からやや単調になり、何だかんだで勝負を決めるまでに8Rを要した。
 
 
さらに2019年11月の初戦では2Rにビッグパンチをもらったことを踏まえると今回は序盤から相当気合いを入れてくるはず。ドネアの当て勘は確かに凄まじいが、井上が同じ轍を踏むとは思えない。
 
井上尚弥vsノニト・ドネア in さいたまスーパーアリーナイベントをPrime Videoで視聴。井上の頰がゲッソリだったな。バンタムに留まれる時間も残り少ないのかも?
 
諸々を考えると、ドネアが勝機を見出すには序盤の井上の鬼強タイムをしのぐ→井上がグダる&ドネアの体力が残っている中盤~後半に1発当てるのが最適。
というより、ドネアに勝ち筋があるとすればそこしかないのではないか。


そんな感じで「とにかく序盤は耐えろ」「何でもいいから防御重視で」と思いながら眺めていた次第である。
 

ドネアの調子はよかったと思う。もう少しディフェンシブに立ち回れていれば。どこかで中間距での打ち合いはせざるを得なかったけど

1. 序盤の井上の鬼強タイムをしのぐ
2. 井上がグダッてきたタイミングでガードを上げて距離を詰める
3. ジャブに耐えながら近づき同時打ちのタイミングでカウンターをぶち当てる
 
上述の通りこの試合でドネアが勝てるとすれば唯一この流れだったと思っているのだが、結果的には第一段階で捕まってしまった。
 
 
ただ、ドネアの調子自体はよかったと思う。
 
前後のステップにはキレがあり距離感もいつも通り。
ノルディ・ウーバーリやレイマート・ガバリョをブチ倒した試合と同じかそれ以上のコンディションでこの日を迎えたと想像する。
 
ドネアvsウーバーリ感想。ドネアのクソかっこいい主人公属性と往生際の悪さ。もうお前、サウスポー得意じゃねえかw 最高だったぞ
 
なので、できればもう少しディフェンシブに立ち回っていれば……。
 
どこかの段階で中間距離で打ち合う必要があったのは確かだが、井上の集中力がMAX状態の序盤にそれをやってしまったのはもったいなかった。
 
極論、アラン・ディパエンのように攻めと守りをはっきり分けるくらいの割り切りがあってもよかった? かも?
ドネアほど実績のある選手がそこまで実力差を自覚した振る舞いをするわけにはいかなかったのかもしれないが。
 

井上尚弥がいよいよリアル鷹村守そのものに。これが「野生と科学の融合した姿」である笑

まあでも、難しかったかな。
この日の井上はガチでキレッキレでしたからね。
 
実質勝負を決めた1Rの右クロス? なんか、一瞬何が起こったのかがわからなかったし。
ドネア本人もコメントしていたようになぜダウンしているのかが理解できず、ただただ唖然とさせられた。
 
で、ラウンド間のスローで「う〜わ……、マジかよ」と。
 
それ以降「中間距離は危なすぎる」「くっついて時間を稼げ」「ダメージが回復するまで持ちこたえろ」と思いながら観ていたのだが、井上の火力の強さにまともに近づくことすらできず。
 
何も気にせずノシノシ前に出ていたレイマート・ガバリョ戦でのドネアとはまるで別人である。
 
 
表題の通りだが、井上尚弥はいよいよリアル鷹村守そのものだなと。
 
瞬間瞬間の閃きと勝負どころでの野獣性。
試合前には相手を山ほど研究し、常にピンチを想定して練習を重ねる。
 
膨大な準備と本番でのアドリブ力はまさしくブライアン・ホークのトレーナー、ミゲル・ゼールの言う「野生と科学の融合した姿」というヤツ笑
 
こんなものを見せられたらさすがのドネアでも勝つのは難しい。
「左だけで倒す」とかいう舐め腐った縛りプレイで大いに手こずったアラン・ディパエン戦から約半年。すべての力を解放した完全体・井上尚弥の凄まじさを見せつける2Rだったww
 

 
以前からずっと言ってますけど、リアル鷹村守は村田諒太じゃないですからね。
どこからどう見ても井上尚弥ですよ、ええ。
 
そら作者も井上の試合展開をまんまトレースして僕をキレさせますよ笑
 
「はじめの一歩」が酷すぎる。マンガ史に残る汚点。まさか井上尚弥の試合を丸パクリするとは…。森川ジョージは完全に終わったんだな
 

海外の広報担当でしかないトップランクがガチで邪魔くさい。しんどい交渉はカイチョー大橋と世界のHONDAに丸投げ

こうなってくると、改めてトップランクとの契約が邪魔くさい。
 
先日のゲンナジー・ゴロフキンvs村田諒太戦もそうだが、最近あいつらちっとも出てけえへん。
今回もしんどい交渉はカイチョー大橋と世界のHONDA、リチャード・シェイファーに丸投げで、トップランクは完全に海外向けの広報と化している。
 
YouTubeや煽り映像でハイライトを流すのは結構なのだが、PBC絡みのレイマート・ガバリョ戦はまったく登場せず。

その代わりにこすり倒されたフェルナンド・モンティエル戦がこれでもかというくらいにリピートされるという。
 
いや、11年前の試合ですからねソレ。
いいかげんもういいでしょ。
 
それでも人ごとツイートのみで済ませたゴロフキンvs村田戦よりははるかにマシなのだが。


今後はWBO王者ポール・バトラーとの4団体統一戦に進むのだと思うが、仮にそこをクリアしたら次はいよいよ階級アップとなるわけで。これまた所属の問題にぶち当たりそうな予感。
 
村田はゴロフキン戦がある意味ゴールだったが、井上にはまだまだ次がある。
 
村田諒太以外にゴロフキンをここまで追い詰められるヤツがどれだけおるの? でも引き出しの多さ、経験値の違いが顕著だった。改めてブランクが…
 
以前からうわ言のように「井上はトップランクよりもリチャード・シェイファーのプロベラムの方がええんちゃうか?」と繰り返しているが、冗談抜きで何とかならんのですかね。
 
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