増田陸vs比嘉大吾現地観戦。比嘉の多彩さ、接近戦のバリエーションは井上拓真よりも上かも? 増田陸の中間距離での槍のような左、ワンツー。どっちが勝ったかはわからんす【結果・感想】

増田陸vs比嘉大吾現地観戦。比嘉の多彩さ、接近戦のバリエーションは井上拓真よりも上かも? 増田陸の中間距離での槍のような左、ワンツー。どっちが勝ったかはわからんす【結果・感想】

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2026年7月20日に東京・両国国技館で開催された「U-NEXT BOXING6」を現地観戦してきた。
お目当てはメインイベントのWBA世界バンタム級王座決定12回戦、同級1位増田陸vs同2位比嘉大吾戦である。
 
結果は2-1(117-111、117-111、113-115)の判定で増田陸が勝利、初の世界王座戴冠を果たしている。


 

謎ムーブだらけで「おいおい」となったけど、増田陸vs比嘉大吾の組み合わせは興味深い

WBA王座の謎のムーブ、4連続世界戦の比嘉大吾、そのとばっちりを受けて再び休養王者となった堤聖也。
普段「ボクシングはそういうもん」と受け入れている僕も一連の流れを受けて「おいおい、すげえな笑」となったわけだが。
 
ただ、増田陸vs比嘉大吾戦自体は興味深い。
前回のノニト・ドネアvs増田陸戦でドネアの壮絶な散り際を目の当たりにしたこともあり、この試合も現地観戦を決めた次第である。
 
ノニト・ドネアvs増田陸現地観戦。6Rの右1発にはめちゃくちゃ興奮したけどあそこで使い切っちゃったよね。この負けはちょっと堪えた。でも再起するならもちろん応援するよ
 
まずは比嘉大吾の入場。

 
続いて増田陸。

ああ、そうか。
増田陸の方がランキングが高いから入場は後になるんだね。
 
 
選手紹介は増田陸の方が先。

 
続いて比嘉大吾のコール。

久しぶりのボクシング現地観戦だったこともあり、こういう慣例に戸惑ってしまった笑
 

立ち上がりはいつも通りの比嘉大吾。3R中盤あたりでようやく暖気が完了して…

試合内容だが、立ち上がりはいつもの比嘉大吾。
この選手は基本スロースターター気味で序盤2Rを様子見に使うことが多い。
もともとフライ級出身なこともあって根本的なフィジカル不足、サイズ不足は隠し切れない。
強引にエンジンをふかすことでそれを補っている印象である。
 
なので、12Rを全力で走り抜けるのはまず不可能。ところどころでペース配分が必要になる。
序盤の様子見タイムもその一環なのだと思うが、毎回強制的に0-2からのスタートになるのが辛い。
 
なお、この日は3Rまでエンジンがかからず。
3R中盤にようやく暖気が終わった感じで、そこから上げていく様子が見られた。
 
比嘉大吾の魂を震わせるファイト。記憶に残るという意味では坂本博之を超えた。3度目の正直が叶わなかったら引退も仕方ない。アントニオ・バルガスが12Rにダウンを奪い返してドロー防衛
 

比嘉がどうやって中に入るか、増田がそれをどう防ぐかに注目してた

比嘉大吾はこの階級で勝負するには中に入らなければならない。
武居由樹戦ではパンチの戻り際に左のオーバーハンドを合わせて距離を詰めたが、増田相手にそれができるか。
 
増田は武居と違ってストレート系のパンチが中心。
正面に立つとまともにもらう可能性が高く、なおかつ左の貫通力は桁違い。
武居ほどバックステップやサイドへの動きがないのが救いだが、それでも。接近戦に巻き込むこと自体に苦労するのではないか。
 
そんな感じで、比嘉がどうやって中に入るか、左右への動きが乏しい増田が比嘉の突進をどう防ぐかがこの試合の見どころ。
勝敗予想は増田の後半KO(もしくは判定)とさせていただいた。
 
増田陸vs比嘉大吾。応援するのは比嘉。有利だと思うのは増田。WBA王座の扱いが意味不明すぎて笑った。記事を20回くらい読んだけど理解できんw
 

今回の比嘉はよかった。中に入るバリエーション、接近戦のクオリティは井上拓真以上?

そして、今回の比嘉はなかなかよかったと思う。
申し上げた通り見どころは比嘉がどう中に入るか、増田がそれを回避できるか。
僕は「武居戦で見せた左オーバーハンドは増田には恐らく当たらない」「じゃあどうするの?」と思っていたのだが、まったくそんなことはなく。
 
頭を下げてパンチの戻り際に踏み込む。
目いっぱい身体を伸ばして右を顔面に。
これまで同様、左フックを出しながらの突進。
ガードを上げたままノシノシ歩いて中に。
などなど。
思った以上にバリエーションが豊富だった。
 
恐らく比嘉の「距離を詰める+接近戦で暴れる」までのクオリティは階級トップクラス。
出入りのスピード、入り際の多彩さはフライ級時代の技術にバンタム級での経験を上乗せしたもの。
それこそ接近戦に限れば井岡一翔を圧倒した井上拓真以上かもしれない。
 
井上拓真vs井岡一翔戦再視聴。思った以上に井岡が遅かった。去年の大晦日にも「遅いな」と思ったけど。拓真の稲妻みたいな右に対応できず。最後まで勝負しない拓真には改めて失望したけど
 
しかも今回は露骨な休憩ラウンドがほとんど見られなかった。
増田陸は足を止めて待つタイプなので武居戦ほど追いかけ回す必要がなく、後半に入っても出力をキープできたのは大きい。
 

増田陸も相変わらず。中間距離での殺傷力と接近戦での脆さ。終盤の打ち合いはよかった

一方の増田陸も相変わらず。
見るからに固そうなワンツーを駆使して中間距離では尋常じゃない殺傷力を発揮する。
 
その反面、強引にこられるとまっすぐ下がる傾向が強くパンチも窮屈になりやすい。
ロープ際のクリンチでたびたびピンチを脱していたが、うまくクリンチできずにのけ反って後退するシーンも目に付いた。
 
増田陸は横の動きが乏しいと申し上げたが、比嘉の多彩なプレス、接近戦に対応し切れなかった印象。この辺は2025年11月のホセ・カルデロン戦で見えた課題がそのままだった。
 
ただ、自ら出て打ち合いを挑んだ11、12Rはめちゃくちゃよかったと思う。
中盤から後半にかけての嫌な流れをラスト2Rでひっくり返したというか。
比嘉の勢いが鈍ってきたところでのフルスロットルは文句なしに素晴らしい。
 
この左は効きましたよね。

 
10Rまではスペースを確保するのに苦労していたが、11、12Rはあえて接近戦を挑み無理やりこじ開けてみせた。
やはり世界王者になる選手はああいう二番底を兼ね備えているのだろうと。
 


 

採点結果はわからんっすね。周りは比嘉大吾応援ばかりで引っ張られそうだった

なお上述の通り判定は2-1、ポイントも2者が117-111で増田、もう1者が115-113で比嘉と真っ二つに割れている。
SNSやネット掲示板でもどちらが勝っていたかの議論が行われているようだが、正直僕にもよくわからない。
 
当日僕の周りは比嘉大吾を応援する人ばかり。
客席の一角からとんでもない声援が聞こえるなど、会場全体でも7:3くらいで比嘉応援の空気だった。
 
 
比嘉がラッシュを浴びせるたびに周りが「ウオー!!」となるせいでそっちに引っ張られそうになるのだが、それでも増田の槍のような左、ワンツーは無視できない。
 
対する比嘉はペースを掴んでいるものの1発1発の当たりは浅い。中間距離での被弾によるダメージも見られる。
 
判定が読み上げられた際、僕の周りでは
「えーー!!??」
「それはねえだろ!!」
と意外感が充満していたが、いや、そこまでか? と。
 
僕個人は「まあ、わからんけどそういう判定もあるんちゃうか?」「わからんけど」と、心の中で“わからんけど”を連呼していた次第である。
 
ちなみに僕の右隣りの方も比嘉応援で、ラウンドが終わるたびに「今のラウンドは増田」「今回は比嘉に振る」とご報告いただいたことをお伝えする笑
 
武居由樹vs比嘉大吾感想。前半武居、後半比嘉の判定には納得かな。いい試合すぎて「どっちも負けんな」になった笑
 

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比嘉の人気は必然。ファイトスタイル、キャラ等、愛され要素しか見当たらない

あとはまあ、比嘉大吾の人気っぷりは必然としか言いようがない。
適正を超えた階級でエンジンをフルスロットルで吹かしまくり、毎回熱い(暑苦しい)ファイトを見せる。
で、そのたびに「あと一歩(半歩)」という結末が待っている。
 
本人のキャラを含めて愛され要素しか見当たらない
 
 
なおラウンドが終わるたびに採点をご報告いただいた右隣の方も判定を聞いて「えーー!!」と絶叫しておりました。
そして、一緒に行ったツレ(左隣)は早い段階で気配を消してフル無視を決め込みやがりました笑
 
おかげで僕は頼みもしない解説シャワーを浴びまくり。
帰り道にツレを叱り飛ばしたことをお伝えします笑
 
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