武居由樹vsマリオ・ディアス。早い段階で「あ、武居勝つわ」ってなった。でも若干フワフワして見えたな。移籍して井上尚弥と真っ向勝負しちゃえ笑【結果・感想】

武居由樹vsマリオ・ディアス。早い段階で「あ、武居勝つわ」ってなった。でも若干フワフワして見えたな。移籍して井上尚弥と真っ向勝負しちゃえ笑【結果・感想】

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2023年12月26日に東京・有明アリーナで行われた54.5kg契約8回戦。元OPBF S・バンタム級王者武居由樹がマリオ・ディアスと対戦、2R2分23秒KOで勝利した試合である。
 
 
メインで井上尚弥とマーロン・タパレスによるS・バンタム級4団体統一戦が行われた今回。
アンダーでも多くの試合が組まれたわけだが、僕がもっとも興味があったのが第4試合の武居由樹vsマリオ・ディアス戦である。
 
井岡一翔vsエストラーダが交渉難航? エマヌエル・ロドリゲスが音速で引退撤回、統一戦を呼びかける。武居由樹vsマリオ・ディアス戦が楽しみ
 
この試合が発表された当初、武居はまだOPBF王座を保持しており階級をどうするのか決めかねていた印象。
結局11月末に返上→本格的にバンタム級で王座を目指すと発表している。
 
 
と言いつつ返上のタイミングはかなり中途半端だった。
 
どうせなら日本王者の下町俊貴と統一戦をやってからにしろだし、逆にもう少し早ければ別の選手にチャンスがきた可能性もある。


最近の大橋プロモーションはこういう細かい駆け引き? 小細工が見え隠れするのがマジで好みじゃない。
 
諸々の経緯もあって試合への興味が若干薄れたことを報告しておく。
 
タパレスの大健闘に感動が止まらん。井上尚弥攻略の糸口? 階級アップで人外の超人っぷりは薄れたよな。最強には変わりないけど
 

割とすぐに「武居勝ちそう」ってなった。距離の遠さ、射程が段違い

まず勝敗に関してだが、割と早い段階で「武居由樹勝ちそうだな」と思った。
 
開始直後にリング中央で対峙した両者を見ると基本的な距離、射程が段違い。
マリオ・ディアスが勝つにはこの距離をどうにかしなくてはならない。
 
ところが……。
 
1R30秒すぎあたり。
マリオ・ディアスが大きく踏み込み左を振るった瞬間に「あ、全然届かねえわ」と。
 
逆に武居はナチュラルに出した右ジャブがするっと顔面付近まで伸びる。
しかもサイドへの動き、バックステップは相変わらず凄まじい。
 
この時点でマリオ・ディアスが勝つのは難しい、武居がどこかでKOするのでは? と思った次第である。
 
体重が落ちたせいかややフワフワしすぎな印象もあるが、とにかく負ける相手ではなさそう。
 
下町俊貴vs石井渡士也戦すごい試合だった。全体の流れは石井。でも下町はよく踏みとどまった。よし、次は武居由樹と(しつこい)
 

2Rから大胆に1発を狙う武居。あのパターンはマジで武居のユニークスキル? だよね笑

そして案の定、2R後半にボディ1発をぶち込んでのKO勝利である。
 
2Rの武居はマリオ・ディアスの動きを見切ったか、遠い位置からの攻撃を多用。
 
右を見せて左、もしくは得意の右フックをいきなり。
それも顔面とボディ、両方を使い分ける。
 
若干大雑把な感じもするが、これまでにも武居は遠間からの右フックでKOを量産している。この選手の攻撃力を最大限発揮するには実はこれがベストなのではないか。
 
射程が短い&距離を詰める術を持たない相手に遠い位置から上と下の選択を強要→フェイントを織り交ぜつつドカンのパターンはマジで武居のユニークスキル? だと思う。
 
武居由樹がペテ・アポリナルを“片付ける”。もはや国内を飛び越えてPBC系のクネクネサウスポー相手にどうなるか? のレベルかもな。井上バトラーのアンダーで防衛戦やろう
 

どちらが適正なのかはわからなかった。本人は調子がいいと感じたらしいけど、ちょっとフワフワしていた気も…

ただ、バンタム級とS・バンタム級のどちらが適正なのかはこの試合ではわからなかった。
 
申し上げたようにこれまでに比べて若干フワフワしていたし、2Rに一瞬マリオ・ディアスのカウンター? で態勢を崩すシーンもあった(たぶん当たってはいない)。
 
現段階では身体が軽すぎてしっくりきていない部分もありそう。
この辺はまだ何とも言えないところである。
 
 
と言いつつ、OPBF王座を抱えたままキャッチウェイトを連発するよりははるかにマシだが。
陣営は2024年の王座挑戦を希望しているようだが、それまでにもう何戦かは調整試合を挟むと予想する。
 
 
なるほど。
本人は調子がよかったと感じているのか。


「重いと感じることはなかった」のコメント通り確かに身軽ではあったが、ややフワフワしすぎて安定感が足りなかった印象。個人的にはもう少しどっしりしていてもいい気はした。
 
それこそブルーノ・タリモと同タイプのゴリゴリ突貫系には押し込まれそうな……。
 
武居由樹がブルーノ・タリモの圧力に苦労しつつも11RTKO勝利。本人は納得いってないっぽいけど、これ系の相手なら誰でもこうなるよ。タリモは本当にいい選手だった
 

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武居を攻略するのは連打型のインファイター? でも、バンタム級には見当たらないのが…

実際、武居を攻略するならブルーノ・タリモのような連打型のインファイターなのだと思う。
 
攻撃力を発揮せないために早めにスペースを潰す、踏み込みと同時に顔面にフルスイングを打ち込むことができる選手。
 
武居にスペースを与えない、低いガード+見切り中心のディフェンスが間に合わないくらいの連打を浴びせられれば。
 
むしろ今回のマリオ・ディアスのように武居が自由に動ける状況を作るのが一番ダメ。
もちろん陣営もそれを見越した上でチョイスしたのだとは思うが。
 
 
もっと言うと、現在のバンタム級トップ戦線にブルーノ・タリモ並に突進力がある選手は見当たらない。
あえて挙げるなら比嘉大吾かな? とは思うが、両陣営がやらせないだろうなぁと。
 
武居由樹vsジェイソン・モロニー。モロニー有利かな。でも下降線に入ったかも…。武居の1発が当たるパティーンもある? 応援するのはモロニーだけど
 

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武居由樹は移籍もありちゃうか? 窮屈さを強いられるくらいなら思い切って井上尚弥と勝負しちゃえ(勝手)

そして極論、武居由樹は移籍もありだと思っている。
 
井上尚弥と同僚である限りプロモートも井上中心にならざるを得ない。
今回の転級も本人の意向というより井上の隙間を狙う意図が強いのではないか。


僕は井上拓真が「バンタム級で4団体統一を目指す」「兄弟で4団体統一王者になるのが目標」と言っていたので武居はS・バンタム級のままいく可能性もあると思っていたが、残念ながら普通に競合した笑
 
 
マジな話、こういう窮屈な思いをするくらいなら思い切って移籍→井上にガチンコ勝負を挑むのも悪くないんちゃうか? と。
 
どう見ても井上の前座のままでいい選手じゃないし、今回のような微妙な相手に無双しているだけで許される選手でもない。
 
約2年間で3試合、ロベイシ・ラミレス戦が思い出挑戦となった清水聡パターンだけは何としても避けてもらいたい。
 
強かったロベイシ・ラミレス、厳しかった清水聡、期待通りの武居由樹、期待外れの今永虎雅。放置タイム約2時間、スポーツイベントとしてはクソ中のクソでしたね
 
たとえば井上尚弥vsマーロン・タパレス戦を観て「同じサウスポーの自分ならやれるかも」と思って色気を出せばいいのになどと無責任なことを考えている笑
 
まあ、実際には八重樫東とのコンビを含めてあり得ない話だと思うが。
 
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