ロマゴンの手詰まり感ぱねえっす…。シーサケットのカウンターで大の字KO負け。PFP No.1の伝説に終止符?【結果・感想】

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カーソンシティイメージ
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2017年9月9日(日本時間10日)に米・カリフォルニア州カーソンで行われたWBC世界S・フライ級タイトルマッチ。同級王者シーサケット・ソー・ルンビサイが、ランキング1位の挑戦者ローマン・ゴンサレスと対戦。4R1分18秒TKOで勝利し、初防衛に成功した。
 
「アローヨvsクアドラスはKOか判定で逃げ切るかの2択だよな。アローヨに勝ってほしいけど。そして岡田隆志とかいう隠れ名選手」
 
前戦の疑惑の判定を受けてダイレクトリマッチとなった今回。
開始直後から、シーサケットが左右の連打を当てて優位に試合を進めていく。
 
ロマゴンも負けじと応戦するが、シーサケットのパワフルな連打がやや上回る。
 
3Rに入ると、ロマゴンが圧力を強めてパンチを集める。対するシーサケットもカウンターの右を狙うなど、ペースを渡さない。
 
そして4R。
3R同様、連打で前に出るロマゴン。だが、ボディから顔面へのコンビネーションで応戦するシーサケットの右をカウンターで被弾し、横倒しにダウンを喫する。
何とか立ち上がったものの、接近戦で再び右をカウンターでもらい大の字にダウン。レフェリーはカウントを数えることなく腕を交差し、試合を終了する。
 
「サンダースが禁止薬物陽性w やるならバレんなよ。ロマゴンvsフェンテス、ムンギアvsクック、レミューvsオサリバン振り返り」
 
元PFP No.1のまさかのKO負けに騒然とする場内。
 
軽量級最強のロマゴンを返り討ちにしたシーサケットは、試合後に「井上尚弥でもいい。誰も怖くない」とコメント。将来的な統一戦への意欲を示した。
 
「井上拓真vs久高寛之感想。久高がクソよかった。井上は1年ぶりの復帰戦でベテラン強豪に判定勝利。2018年の世界挑戦を見据える」
 

シーサケットはロマゴンの天敵。パワフルなサウスポーはやっぱり万能感がすごいよね

まさかのKOで連敗を喫したロマゴン。
試合前のオッズでも優勢と言われていただけに、この結果には多くのファンが衝撃を受けている。
 
 
なお個人的な感想としては「ロマゴンの手詰まり感が半端ない」
 
「比嘉大吾vsフエンテス予想。寒がりフエンテスさんが沖縄上陸。比嘉は凱旋防衛戦で連続KO継続なるか」
 
「ピークを過ぎた」「時代が終わった」等言われるロマゴンだが、どちらかと言えばシーサケットがお見事だった。まさかロマゴンがここまで完璧に封じられるとは。
 
 
僕は以前から、ロマゴンを攻略するのはパワーのあるサウスポーではないか? と申し上げている。
 
「ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ」
 
パワフルなサウスポーが強靭なフィジカルを活かして、
 
・右リードでロマゴンの左をはたき落とし、コンビネーションの発動を抑える
・至近距離で右、遠い位置でボディと顔面に左を打ち込む
・中間距離での打ち合いは避ける
 
ことで、ロマゴンに対抗できる可能性があるのではと考えていた。
最低限、ロマゴンのコンビネーションに打ち負けないタフさとフィジカルがあることが前提で。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット。僕は感動しちゃいました」
 
また2008年の松本博志戦を観て思ったのだが、ロマゴンは意外とサウスポーに手間取る傾向がある。
 
基本的に左からスタートするロマゴンのコンビネーション。
得意の左ボディやアッパーを打てない状況を作り出せば、糸口が見えるのではないか。松本博志は体格差で押し潰されてしまったが、シーサケットのフィジカルがあればある程度やれるのではないか。
しかも、シーサケットの左構えはちょっとパッキャオっぽさがある。
 
そして、前戦のシーサケットが見事にそれを実現したことで、大いにテンションが上がった次第である。
 
「ジェフ・ホーン圧勝!! パッキャオ議員に力技で勝利し人生の厳しさを教える!! 作戦勝ちかな。フィジカル面も差があったよな」
 

シーサケットが圧巻だった。ロマゴンとの力関係を把握し、真っ向勝負でねじ伏せた

だが今回のシーサケットは、前回をさらに超えていた。
 
「田中イキり過ぎたな。パランポンを9RTKOに下すも、試合後に病院に直行。田口良一との統一戦は白紙?」
 
初戦では右のリードの連打でロマゴンのコンビネーションを抑え込んでいたが、今回はあまりそれはせず。ロマゴンと正対しないことを意識するポジショニングも観られたが、この試合では完全にド正面からの打ち合い。
 
「尾川堅一がテビン・ファーマーに勝つには? どうすりゃいいのかサッパリわかりませんが、一応考えてみる」
 
ロマゴンと同時に手を出し、パワー差を見せつけることでコンビネーションの発動を封じるというか。
前戦同様に頭突きも交え、フィジカル差で押し切る方が手っ取り早いと考えていたように思えた。
 
「エリクソン・ルビンvsジャーメル・チャーロ予想。覚醒したチャーロ弟か、期待の新星ルビンか。チャーロ弟がドネアとか井上尚弥っぽい」
 
正面衝突では自分のパワーが断然有利。
同時に手を出せば、ロマゴンの追撃にはどうしてもワンテンポ遅れが生じる。それを繰り返していれば、いずれ自分のパンチがカウンターで当たるはず。たとえ被弾しても、ある程度なら耐えられるとの判断も働いていたのではないだろうか。
 
初戦でロマゴンのフルパワーを完全に把握し、より攻撃的な戦略でねじ伏せる。
単純かつ合理的。完璧な勝利としか言いようがない。
 
「岩佐vs小國を予想してみる。自信ないけど、岩佐のワンサイドでいいんじゃない? 赤っ恥覚悟の強気予想だけど」
 

ロマゴンの手詰まり感が尋常じゃない。やれることをすべてやった上での完敗ですね

逆にロマゴンとしては、やれることはすべてやった上で負けた試合だった。
 
1、2Rまではガードを上げ、防御を意識した立ち上がり。
逆ワンツーを中心に、対サウスポーの定石をそのまま実行していた印象である。
 
「ゴロフキンvsカネロ・アルバレス感想。カネロは初めてゴロフキンの突進を真正面から受け止めて負けなかった選手。まあ再戦だね」
 
だが、ロマゴンのようなタイプがガードを意識すると、どうしても手数は減る。
最大の持ち味である永続的なコンビネーションは失われ、攻撃は単発気味になる。シーサケットに脅威を与えることはますます難しくなり、遠慮のない前進を許してしまった。
 
「怪物ロマゴンも人間だった? クアドラスを判定で下して4階級制覇達成!! キャリア最大の苦戦」
 
そして、3R以降はこれまで通りのスタイルに切り替えるのだが、やはりパワー差によって連打が続かない。
相打ち覚悟でカウンターを狙うシーサケットに押し込まれ、追撃が遅れたところにドカン。
 
「石田匠がヤファイに勝利する方法を考える。って、7万人?! ゴメン、意味わからんww ボクシングやる規模じゃねえわww」
 
守ってもダメ、攻めてもダメ。
相変わらずサウスポーの頭突きへの対処もいまいち。
もはや、どうにもならないレベルの完敗である。
 
「エストラーダvsシーサケット予想。全っ然わからんw わずかにエストラーダ有利? シーサケットのKOも十分ある?」
 
正直、この選手が衰えたのかは僕にはよくわからない。
ただ、無茶な階級アップで自身の最大スペックを超えてしまったことは間違いない。
 
「クアドラス勝てたでしょ。エストラーダに超僅差判定負け。中間距離での正確性と作戦失敗ですかね」
 

あまり興味がわかなかった今回のダイレクトリマッチ。階級の壁にぶち当たったロマゴンが負ける可能性は十分あったんじゃない?

そもそも、僕は当初からあまりこの試合に興味がわかなかった。
 
ダイレクトリマッチがあまり好きではないのもあるが、それ以上にロマゴンの限界が明らかだったというのが一番の要因である。
 
「リナレスvsルーク・キャンベル予想。濃い顔族か平たい顔族か。強化版阿部寛の顔力で英国の英雄を吹っ飛ばせリナレス」
 
もしかしたら判定でリベンジするかもしれないが、それでも「やっぱりロマゴンはS・フライ級ではキツイよね」となるのは目に見えている。もちろん連敗する可能性も十分あると思っていた。
 
「エストラーダ辛勝。オルクタのパワーに苦労して判定勝利。危なかったなオイ。vs井岡もおもしろそう?」
 
あそこまでの豪快なKO負けはともかく、結果自体にそこまで驚きはない。
むしろ、セミファイナルで井上尚弥相手に撃沈したアントニオ・ニエベスの無策っぷりの方がはるかに驚きだったww
 
「アントニオ・ニエベスとは何だったのか。井上尚弥の豪打になにもできず6R終了ギブアップ。まさかの真っ向勝負で撃沈w」
 
ロマゴンの強さは何と言っても間断なく打ち込めるコンビネーション。
シフトチェンジと巧みなポジショニングで芯を外しつつ、まるで腕が6本あるのでは? と思わせる千手観音のような攻防兼備のスタイルである。
 
「ジャレット・ハードの理不尽フィジカルがトラウトを粉砕する。ダメだトラウト…。パンチがまったく効かない地獄」
 
だが、自ら前に出るスタイルな分、攻撃力が通じなかった場合は一気に苦しくなる。
 
相手の圧力や上背に対抗するため、1発1発に力を込めるせいでパンチのつなぎに間ができる。結果的に流れるようなスムーズさが失われてしまう。
 
今回だけでなく、2016年4月のアローヨ戦からその傾向は見え隠れしていた。
 
「岩佐圧勝で世界王者!! 小國は手も足も出ず、試合後に引退を表明。ラフさが足りなかったかな小國は」
 

スタイルのマイナーチェンジもなく、ビルドアップした形跡もない。これはちょっと厳しかったな~と

階級の壁を乗り越えるには、恐らく井岡一翔のように防御重視のスタイルに傾倒するのが近道。
ただ、前戦やその前のクアドラス戦を観る限り、ロマゴンにそういった意思は見られなかった。
 
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える。まあ、アイツしかいないけど」
 
だったら残された方法は、トレーニングで最大出力値を上げるしかない。だが、試合前のロマゴンにあまり変化はなく、ビルドアップした形跡はまったくなかった。
 
正直、「計量時に腹回りの緩みが目立つ」とか「通常時にかなり太る」だとか、そんなことに興味はない。
 
「亀田興毅vsロマゴン戦実現の可能性は? どのくらい積めばアイツは亀田の目の前に立つんだオイ? 勝手に金額を計算してみる」
 
それより注目しているのは、身体全体の分厚さ。
ゴロフキン戦に向けたカネロのように、いかに分厚い身体の上に筋肉が乗っているか。
試合3か月前のゴロフキンの腹が出ていると話題になっていたが、それもマジでどうでもいい。直前のワークアウトを観る限りナチュラルな身体の分厚さは健在で、さすがだなと思わせる仕上がりだった。
 
「過去最強カネロがヘロヘロチャベスを寄せつけず。体重差マッチを圧勝でクリア。ってか、この試合はアカン」
 
腹に多少脂肪が乗っているかどうかに大した意味がないことは、先日のメイウェザーvsマクレガー戦でもはっきりしたはず。
計量時のメイウェザーの割れた腹筋に称賛が集まっていたが、実際の試合ではまったく足が動いていなかった。
いくら上半身をビルドアップしても、引退から2年経てばどんな選手も足腰が弱るという現実を目撃したのではないかと思う。
 
「衰えまくったメイウェザーがセンス抜群のマクレガーにTKO勝利!! お前ら最高やww 報酬100億円のメイウェザー」
 
そもそも脂肪を落とせば腹筋は勝手に割れるわけで、それが理想というならジャニーズ最強説が成立してしまう。デブが嫌いという方は多いので、どうしても仕方ない部分もあるのだが。
 
思いっきり話が逸れたが、そんな感じで今回のロマゴンにはあまり期待できないなと思っていた次第である。
 
「比嘉がマソンを圧倒。打倒井上尚弥一番手キタんじゃない? 井岡よりも普通に強いんジャマイカ? あ? 武井壮? ブロックしちゃいなよ」
 

ロマゴンの今後? 引退? フライ級で再起? 今こそ井岡一翔戦?

ちなみにだが、ロマゴンは今後どうするのだろうか。やはり引退してしまうのか。
 
S・フライ級での王座奪還と井上尚弥戦実現が遠のいた今、考えられる方向としてはフライ級で出直しか。
 
「感動しちゃったよシーサケットvsエストラーダ。引き出しの多いエストラーダをシーサケットがテーブルごとひっくり返した」
 
一番手っ取り早いのはフライ級での日本人狩りだが、果たして一度上げた階級を下げてコンディションを維持できるのだろうか。
 
木村翔やフライ級進出後の田中恒成をボコってもらいたい願望もあるが、軽量級の地位を押し上げた功労者に高級かませ的な役割を押しつけるのも気が引ける。
 
「田中恒成が激闘の末にアコスタを退ける!! すっげえ試合! アコスタも間違いなく最強の挑戦者だったし大満足だね」
 
といっても、このまま引退してしまうのも残念だし、何かないか?
やはり、今こそ井岡一翔との一騎打ち?
でも、現状井岡本人の進退が怪しいからな……。
 
「木村翔はワシが育てたww ゾウ・シミンにアウェーでジャイアント・キリング!! 大観衆の前で中国の英雄にTKO勝利」
 
いや、ここまで偉大な選手になると、いろいろ難しいですよね。
 
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