衰えまくったメイウェザーがセンス抜群のマクレガーにTKO勝利!! お前ら最高やww 報酬100億円のメイウェザーは久しぶりのKO【結果・感想】

NO IMAGE

バケーションイメージ
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
2017年8月26日(日本時間27日)、米・ラスベガスで元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーと総合格闘技UFCの現役王者コナー・マクレガーによるボクシングルールの一戦が行われた。
結果はメイウェザーが10R1分5秒TKOでマクレガーを沈めての勝利。「世紀の一戦」と呼ばれるスペシャルワンマッチの勝者となった。
 
69.8kgのS・ウェルター級契約で行われた今回。
 
開始直後から積極的にパンチを出すマクレガーが、グイグイとメイウェザーを攻めたてる。
時おりアッパーでカウンターをヒットするなど、予想を覆す善戦を見せる。
 
「バドゥ・ジャックはすげえだろ? クレバリーを問題にせず圧勝。驚いたかオイ? 俺は驚いたぞww」
 
だが4R以降、マクレガーの動きを見極めたメイウェザーがペースを上げる。ガードを固めて前進し、マクレガーを追い詰めていく。
逆にマクレガーはボディブローを受けて失速。徐々に顔面への被弾も増え、メイウェザーに圧倒される。
 
「亀田興毅vsロマゴン戦実現の可能性は? どのくらい積めばアイツは亀田の目の前に立つんだオイ? 勝手に金額を計算してみる」
 
そして10R。
右ストレートをモロにもらってふらついたマクレガー。メイウェザーがさらに圧力を強め、追撃を浴びせる。ロープ際に追い詰められたマクレガーが、無防備に打たれたところでレフェリーストップ。
 
「カネロ・アルバレスvsゴロフキン予想。頂上決戦開幕だぜ。若き英雄か、破壊の帝王か」
 
見事勝利したメイウェザーは、試合後のインタビューで「この戦いが最後になる」と宣言。改めて本格復帰の意思がないことを示した。
 
「ロマチェンコにno masされない選手は誰? 階級を上げても無双は続くの? どこかに勝てる人はいないの?」
 

メイウェザーの衰えがヤバかった。やっぱりブランクや加齢は下半身にくるよね

当初から茶番との声が多かった今回の「世紀の一戦」。
 
個人的な感想としては、「メイウェザーの衰えが予想以上だった」
そして、マクレガーがちょっと無策だったなという印象である。
 
まず何と言っても、この試合のメイウェザーは酷かった
 
前日計量の様子から「メイウェザー仕上げてきたな」「ブランクを感じさせない節制ぶり」等、賞賛の声が多く聞かれたが、正直僕はあまり興味がなかった。

 

それより注目していたのは、メイウェザーの足がどれだけ動くか。現役中と比べて下半身がどの程度戻っているか。
 
 
結論から言うと、ダメダメだった
 
「メイウェザーが神である理由。「カネロ戦はイージーだった」。ビジネスはセンスとタイミング。そして、何より意思の強さが必要なのであるw」
 
自分の拳に振り回されて身体が流れ、ダッキングからの復元力も低い。
得意のボディストレートを何度も打ち込んでいたが、実際あんなスローでキレのないメイウェザーは初めてだった。
 
ガードを上げてインファイトしたせいもあると思うが、それでもあそこまで衰えていたとは。
 
やはり、ブランクや加齢で衰えが目立つのは下半身。
先日ジェフ・ホーンに敗れたマニー・パッキャオや、2016年12月にジョー・スミスにリングアウト負けを喫したバーナード・ホプキンスなど。
 
上半身のビルドアップはある程度可能だが、下半身の錆つきはどうしても目立ちやすい。メイウェザーのようなスピード系の選手はなおさらである。
 
衰えがあのまま進めば、恐らくスウェーとダッキングの精度はさらに落ちるはず。代名詞のL字ガードができなくなる日も遠くない。
 
そういう意味で、節目の50戦目にマクレガーを選んだのはまさに大正解。引き際を見誤らないクレバーさは最後の最後までメイウェザーだったということだろうか。
 
「ホプキンス引退!! ジョー・スミスにリングアウト負けで伝説に終止符。出がらし状態の51歳がラストマッチで豪快に散る」
 

無策だったマクレガー。普通に中間距離でボクシング勝負し過ぎじゃないか?

対するマクレガー。
 
こちらは申し上げた通り、ちょっと策がなさ過ぎた感じか。
 
もちろんボクシング初戦で、衰えたとはいえメイウェザー相手にあそこまでやれたのはすごい。
ダナ・ホワイトも言っていたように「1発も当てられないとバカにされていたマクレガーが111発も当てた」ことは普通に賞賛されていい。
 
前手の右でメイウェザーの侵入を防ぐ作戦もしっかり機能していたし、正面に立たないように右回りを意識した位置取りもよかった。
「リーチが長く体格に勝るパワフルなサウスポー」というアドバンテージを大いに発揮した動きを見せたのではないか。
 
ただ、それで勝てるかと言えばまた別の話。全体的には、まともに勝負し過ぎだった気がする。
 
「コットvs亀海感想。あ~、亀海これでいっちゃったか。もう少しやりようがあったような気が…。頂上は高かった。コットに完敗」
 

マクレガーはもっと極端な戦術で序盤勝負を仕掛けると思っていた。それをさせなかったメイウェザーがうまかったのかもしれないけど

多くの方が言っていたように、マクレガーに勝機があるとすれば序盤。
メイウェザーがマクレガーの動きに慣れておらず、なおかつマクレガーの体力が残っている時間帯。本人も宣言していたように、何かを起こすには4Rまでがリミットだった。
 
予想記事でも申し上げたが、僕はマクレガーが序盤にすべてを賭けてメイウェザーを仕留めにかかると思っていた。
 
遠い位置から左の1発を叩き込むか、もしくは体格差で押し潰すか(8/26に追記分)。
ロープ際でのクリンチ。MMAの技術を活かしたインサイドワークで、ガードの間からアッパーをねじ込むなど、強引な攻めを見せるのではないかと予想していた。
 
当初は遠い位置から左ストレートを狙うと思っていたのだが、試合前に公開されたトレーニング動画を観て少し考えが変わった。動画の中でのマクレガーは中間距離で普通にボクシングの練習をしており、遠い位置から踏み込んでの1発というイメージはまったくなかった。
しかも、計量後に「当日は7kgほどリバウンドしてリングに上がる」とコメントしており、これはクリンチ中心にいくかもしれないなと考え直した次第である。
 
ただ、どちらにしても勝負は4Rまで。
序盤にすべてを賭けてのKO狙い。
もしダメだったらごめんなさい。
それくらい、マクレガーは極端な戦術で勝ちにくるのではないかと思っていた。
 
だが、実際のマクレガーはそこまで思いきった動きを見せることはなく。
序盤は確かにポイントをとっていたかもしれないが、決してクリーンヒットが多かったわけではない。明確なダメージを与えたわけでもない。
むしろ、3R分のポイント奪取と引き換えに貴重な体力を失ってしまった。
 
いや、これはどうなんだろうな。
相手がメイウェザーということで、ちょっと配分しちゃったか。
それともカウンターの脅威を感じて手が出せなかったか。
 
「ロマゴンの手詰まり感ぱねえっす…。シーサケットのカウンターで大の字KO負け。PFP No.1の伝説に終止符?」
 
今回のメイウェザーのコンディションなら、チャンスはあったと思うのだが。
 
あのビックリするくらいスローリーなボディストレート。
ザブ・ジュダーであればドンピシャで右フックを打ち込んでいたはず。
 
まあ、マクレガーはザブ・ジュダーではないことをわかった上で、メイウェザーも試合を受けたわけだがww
 
とはいえ、マクレガーのタックルまがいのクリンチに対してメイウェザーはさっと肘を入れてスペースを確保していた。ああいうのを見ると、さすがの対応力だったなとは思う。それこそMMAをやっていてもヒールになれたのでは? というくらい。
 

MMAの選手が純粋なボクシングのリングでトップ中のトップと試合をしたことに意味と意義があるんです。ただの茶番とか金儲けマッチとは違うんです

今回の試合、僕は「引退から2年の40歳のロートルとボクシング初戦のMMA選手の試合」と申し上げた。つまり、メイウェザーとマクレガーがボクシングの試合をするだけで、決してボクシングvsMMAなどという大げさなものではない。MMAファンもボクシングファンも、そんなに肩肘張って観る試合でもないでしょ?
 
「マクレガーvsメイウェザー戦を推す3つの理由。真剣勝負じゃない? 茶番? 税金対策? まあ、ええやんそんな話は」
 
だが本音の部分では、この試合にはもっと重要な意味があると思っていた。
 
特にMMAの選手がボクシングの舞台に上がったこと。それもトップ中のトップ(引退していたが)を引きずり出したこと。これは格闘技の歴史において(そんなに詳しくないけど)、画期的なできごとだった。
 
ボクシングvsMMAやボクシングvsキックボクシングなど、これまで対ボクシングを意識した発言や異種格闘技戦はたびたび行われてきた。歴史と知名度を利用した売名行為として、ボクシングにケンカを売る構図は日本でも取り入れられている常套手段である。
 
ただ前提条件として、あくまで舞台は自分の土俵
キックボクサーやMMA選手がロートルボクサーを自分のリングに上げ、ボクシングにない技を駆使して何もさせずに勝つ。そして「どうだ!! 〇〇はボクシングよりも強いんだ!!」とイキる。
 
観客は「俺たちの応援している〇〇がボクシングの元王者に勝った!! やっぱり〇〇はすげえ!!」と優越感に浸れる。
ボクサー側も、ほんの少し痛い思いをするだけで小遣い稼ぎができる。まさしく双方の利害が一致した状況である。
 
「五味バッカ野郎お前、サイコーじゃねえかww ベストバウトかましやがってゴルァww 大みそかは判定じゃダメだよ」
 
そして、競技レベルの向上で技術形態が確立された今のMMAは、すでにボクサーが付け焼き刃の技術で立ち入れる場所ではなくなっている。観客もそれぞれの競技はまったく別物であることに気づき、ボクシングを売名行為に利用する手法はすでに時代遅れと言える。
 
ところが、今回のマクレガーは自ら進んでボクシングのリングに上がった。
階級、ルールをすべて受け入れ、臆すことなく帝王メイウェザーに立ち向かっていった。
それだけでなく、試合前のプレスツアーではメイウェザーを上回るほどの饒舌ぶりを発揮し、観衆の目を釘付けにしてみせた。
 
この意味はとてつもなく大きい。
アントニオ猪木vsモハメド・アリの試合を引き合いに出されることが多いが、この試合はそんなレベルの話ではない。何だかんだで猪木がアリを自分のリングに引き込んだ試合とは違い、マクレガーは純粋なボクシングで勝負した。猪木vsアリ戦とは次元がまったく違う。
 
「金儲けマッチ」「世紀の茶番」などと吐き捨てる方も多いが、僕はあえてMMA、ボクシング双方にとって歴史的な一戦だったと断言しておく。
 

KOを狙い、それを達成したメイウェザーもすばらしい。ボクシングルールを受けたマクレガーもすばらしい。お前らサイコーやww

さらに言うと、メイウェザーがマクレガーをKOした意義も大きい。
 
メイウェザーが試合前にKO宣言をしたが、結局は判定で勝つんでしょ? と思っていた方は多いと思う。
 
だが予想を覆してKOを狙い、見事に有言実行してみせたメイウェザー。
本当にすばらしかった。
さすがはレジェンドと言われるだけのことはある。
 
やはり、こういうレクリエーションにショー的な演出は必須である。
 
相手はボクシング初戦のMMA選手。
試合展開はほぼ自分のペース。
期待されるのはKO。
 
この状況で、ポイントアウトで逃げ切るという選択肢はちょっとあり得ない。
 
「100億円男再び。メイウェザーvsマクレガー! 茶番ww って言われると思った。金以外に何の意味がある? いや、100億だぞ?」
 
期待通りの展開で、観客の求める結末を魅せる。
圧倒的なAサイドが、がっぷり四つで相手の突進を跳ね返す。
これこそプロフェッショナルというヤツである。
 
もうメイウェザー最高。マクレガーも最高。
お前らサイコーやww
 

この試合を観て、ま〜た2016年末の魔裟斗vs五味隆典戦に腹立ってきた。魔裟斗のローキック戦法は控えめに言ってダセえ

そういう意味で、2016年末の魔裟斗vs五味隆典戦はやっぱり最低のクソ試合としか言いようがない。
 
「魔裟斗vs五味(まさとvsごみ)とかいう最低のクソ試合。何だアレ、茶番ですらないわ。何がしたいのかさっぱりわからん」
 
大みそかのレクリエーションで、MMA選手相手にローキック連発。
しかも引退後7年も経ったあの状況で。
何をしたいのかがさっぱりわからない。
 
そもそも相手は現役選手なのだから、別にKOされても恥ずかしいこともない。
いったいアイツは誰の何を守ろうとしていたのか。
 
現役時代も似たようなことをやっていて「ダセえな」と思っていたが、それでもK-1の第一人者として負けられないという大義名分は理解できた。
 
だが、大みそかのバラエティ番組の1コーナーで、なおかつ一般層にK-1を訴求する絶好の機会に。あの茶番をやらかすマインドに大いに失望した次第である。
 
歴史と伝統のあるボクシングの第一人者であるメイウェザーが正面突破でマクレガーをKOし、5年後の状況も不透明な新興勢力K-1の魔裟斗がクソつまらないローキック作戦。
これらを鑑みると、改めて魔裟斗のスケールの小ささが際立つ。
 
まあ、現役中も「K-1でバーナード・ホプキンスと試合がしたい」などとのたまっていたし、基本的にそういうヤツなのだとは思うが。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 
 

 
 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!