ワラターズvsサンウルブズ予想!! 強いなワラターズ。これに勝つのは至難の業だけど、いいとこ見せて欲しいね

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新宿イメージ
2016年7月2日、スーパーラグビーに参戦中の日本チーム、サンウルブズが秩父宮でワラターズとの一戦を迎える。

残り3試合となったスーパーラグビーでのサンウルブズ。ここまで戦績1勝10敗1分と苦戦しているが、強豪ワラターズ(オーストラリア)にホームグラウンドである秩父宮で一矢報いることができるか。

今後のラグビー人気のためにも、2019年に行われるW杯のためにも、何としても勝ちが欲しい試合。スコットランドとのテストマッチを終えたばかりのメンバーもいる中、強豪ワラターズに食い下がることができるだろうか。

「サンウルブズが五郎丸レッズに惜敗!! 出たよ無能解説。おもしろい試合だったのに台無しだわ」

ワラターズ強い!! デカくて速い選手ばっかり

サンウルブズはワラターズに一矢報いることができるか?

いや〜、正直今回はかなり厳しい戦いになりそうですね……。
強豪ワラターズと言われるだけあって、本当に強い。

「また負け…。サンウルブズ11敗目で日本での開催試合を終える…。どうにもなりませんでしたな今日は」

具体的にどこが強いかというと、

・フォワードの突進力
・ポイントへの集散の速さ
・走力のあるバックスの横展開

といったところだろうか。

とにかくフォワード、バックスともに身体が大きい。
特にフォワードはどの選手も長身で足も長い。ボールを持ったプレイヤーは一歩一歩の歩幅が大きく、タックラーを蹴散らすように突進してくる。
相手を引きずりながら数歩前進し、自分に有利な体勢で倒れるのである。

そして、2人目、3人目のサポートプレイヤーのフォローが速い。恐らくチームとしての方針が徹底されているのだと思うが、1人目が倒れた瞬間にラックが形成されているのではないかというくらい次のプレイヤーのサポートが速い。

そこから1回、2回とラックサイドのラッシュ、3、4回目のフェーズでバックスに外展開。
走力のあるバックスがラインを深くとり、クロスを交えながら細かくパスを回す。そして最後は一番自信のある外で勝負という必勝パターンである。

フォワードの縦突進で相手ディフェンスを後手に回らせ、走力のあるバックスがギャップを狙って走り込む。
決めごとは最低限の範囲にとどめ、いわゆる個人のスキルとパワーを活かした野性的な展開ラグビー。W杯で勝利したサモアチームに少し似ている部分があるかもしれない。

「日本がサモアに勝利!! ラグビー日本の歴史を塗り変える!!」

特にフルバックのイズラエル・フォラウはヤバい。
あの選手のカモシカのような野性的な走りと突破力、スピードはサンウルブズにとってかなりの脅威になるに違いない。
というより、普通にあの選手がトップスピードでトライをとるシーンを観てみたい気もする。恐らく多くの方の目を一瞬で釘付けにするはずだ。

サンウルブズがワラターズに勝つのはかなりキツいなぁ

残念ながら今回の試合、サンウルブズが勝利を掴むのは相当難しいと言わざるを得ない。60-0のような大敗を喫することはないと思うが、いい感じにダブルスコア以上の点差をつけられるような気がする。35-7とか、予想としてはいい線なのではないだろうか。

まあ、負け予想ばかりしていてもアレなので、どうすればサンウルブズがワラターズを慌てさせることができるかを考えていきたいと思う。

今シーズンのワラターズの試合をいくつか観たところ、確かにとてつもなく手強いチームであることは間違いない。だが、それなりに穴も多いチームでもある。

まずオフェンスについてだが、このチームの持ち味として、スピーディなランと細かいパス回しという特徴がある。

ただ、その反動でチーム全体のハンドリングが悪い
確かに走力、パワーのある選手は多い。だが、オフェンスラインの深さや細かいパス攻撃を多用するためにどうしてもボールが手につかなくなるシーンが多いのである。
ここぞの勝負どころで相手にプレッシャ―を受けてノックオン。絶好のタイミングでのラストパスを落とす。そんなシーンは実際かなり目につく。
圧倒的な攻撃力の割に大差での勝利が多くない要因は恐らくそのあたりにあるのだろう。

次にディフェンスについて。
正直、このチームのディフェンスは甘い。特にバックスのディフェンスラインはバラッバラである。
相手のスタンドオフがボールを持った瞬間、全員でプレッシャ―をかけるのだが、それぞれが好き勝手に走り出すためにギャップだらけなのである。野性的で自由度の高いオフェンスが影響しているのかはわからないが。

しかも、どちらかといえば待ちのディフェンスであるため、ギャップも含めてオフェンス側が走れるペースが非常に多い。横の動きにもあまり強くないため、フルバックをライン参加させるサインはかなりの効果が見込めるだろう。

「サンウルブズがフォースに大敗。力負けっすね完全に」

選択すべき戦術は? フォーワードは前に、バックスは待ちで

ワラターズの弱点というか、つけ入る隙があるとすれば上述の2つだが、サンウルブズとしてはどういう作戦で挑むのが効果的だろうか。

フォワードに関しては、やはり前に出てのタックル、1人を2人で潰しにいくタックルである。
申し上げた通り、ワラターズのフォワードは身体が大きく1人1人の突進が非常に激しい。ディフェンス側としては、あんな大きな人間にトップスピードで走られてしまったらひとたまりもない。

もちろん対策としては基本通り。前に出てのタックルである。
ボールを持ったプレイヤーがスピードにのる前に1人目が下半身にタックル。間髪入れずに2人目が上半身の自由を奪いにいくタックル。
これでボールを出させるタイミングを少しでも遅らせ、バックスのディフェンスラインを整える時間を稼ぐのである。

もちろん前に出るディフェンスを徹底することで、相手のハンドリングミスを誘う効果も得られる。これを終始徹底するのである。

ただ、どれだけ低いタックル、どれだけ早いタックルをしても、相手に有利なボールが出てしまう場面は必ずある。なので、密集での判断をいかに早くできるかも重要な要素になるだろう。

人数をかけてターンオーバーを狙いにいくラック。
相手のボール出しを少しでも遅らせるためのラック。
そして、早々にあきらめる捨てラック

相手ボールのラックにいかに人数をかけず、次のプレーへの素早い切り替えができるか。
集散の速いワラターズのテンポに置いていかれないように、捨てラックと勝負ラックに対する判断をどれだけスピーディにできるか。それが試合の流れを左右するといっても過言ではない。

バックスに関して言うと、ワラターズのダイナミックなオフェンスにいかに対応できるかである。
あの野性的なパスゲームをいどうやって封じるか。後手に回らず、相手のハンドリングミスを誘うディフェンスができるか。

個人的な意見を言うと、今回に関しては待ちのディフェンスの方がいいのではないかと思う。
それぞれのトイメンが半マークずつ内側から詰める、いわゆる「ずれのディフェンス」というヤツである。

先述の通り、ワラターズのオフェンスの要は外勝負である。
パワフルなフォワードの縦突進、そこから走力のあるバックスへの展開。あのサモア的な展開ラグビーを機能させないために、今のサンウルブズが選択すべきは「ずれのディフェンス」ではないかと思う。

「サンウルブズがまさかのストーマーズ戦引き分け!! マジすげえ!!」

仮に2015年のW杯当時のタックルがあれば、素早い寄りで前で止める「詰めのディフェンス」の方が機能的なことは言うまでもない。
だが、残念ながら今のサンウルブズにはあの頃の激しいタックル、2人がかりのタックルはない。

それならある程度走られることを覚悟の上で、外に追い出すディフェンスをするしかないと思うのである。
グラウンドを広く使い、タッチライン際で相手の走るスペースを潰す。バックスリーにとっては大変な作業になるだろうが、何とかがんばってもらいたい。

フォワードは前に出て、相手がスピードにのる前に突進を止める。
バックスは相手を外に追い出すディフェンスで走るスペースを潰す。
ハンドリングミスを誘い、マイボールを確保。細かいサインプレーで相手ディフェンスのギャップをつく。
このパターンに持ち込むことができれば、サンウルブズにとってはかなり有利な展開になるはずである。
もちろん、ラインアウトやスクラムなどのセットプレーでのボール確保は大前提での話だ。

いや〜……。
やっぱり厳しいかなぁ……。
日本でのラストゲーム、マジで勝ってもらいたいんだけどなぁ……。

「サンウルブズがなぜ勝てないかだって? 弱いからでしょ」

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