映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」感想。雑な導入と後付けニューカマーにドラゴンボール的インフレ。我ながら贅沢になったものであるw
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映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」を観た。
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「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」(2021年)
ロシアでのサイファーとの激闘から5年。
ドミニク・トレットは妻レティとともにかつての恋人エレナ(故人)との間にできた息子ブライアンを育てる平穏な毎日を過ごしていた。
そんなある日、彼らのもとに「ファミリー」の一員であるローマン・ピアース、テズ・パーカー、ラムジーの3人が訪ねてくる。
突然の訪問に戸惑いながらも3人を歓迎するドムとレティ。
息子のブライアン(リトルB)ともうまく打ち解ける彼らだったが、どうやら深刻な事態が起きているとのこと。
彼らがドムに見せた端末には、何者かに襲撃を受け助けを求めるミスター・ノーバディの姿が。
聞けば、ミスター・ノーバディは「アリエス」と呼ばれるデジタル装置の空輸中に襲撃を受けてモンテキントへ墜落。この「アリエス」を回収することが今回の任務であるという。
ドムは息子との平穏な生活を願い一度は依頼を断るが、妻レティは自らの意思で彼らと行動を共にすることに。
その夜、息子と共に家に残ったドムがミスター・ノーバディの動画を見直していると、ある重要なものが映っていることに気づくのだった……。
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- 1. 前作から約4年3ヶ月ぶりの新作「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」。残り2作らしいけど、最後はメンバー全員での大団円が観たいね
- 2. 導入部分の雑さ、後付け感満載のニューカマーが最高だった。平穏な日々が崩れてからスイッチが入るまでがめちゃくちゃはええww
- 3. アクションのインフレが止まらない。もはや断崖絶壁からのダイブ程度では驚かないからね。あの頃の純粋さが懐かしい笑
- 4. ストーリーを展開させるために主人公の過去とともに兄弟を登場させるのは常套手段。思いっきり悟空とラディッツだったね
- 5. 今後もどれだけドラゴンボールとリンクするかが楽しみで仕方ない。インフレが進んでもそれぞれに見せ場が用意されているのもいい
前作から約4年3ヶ月ぶりの新作「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」。残り2作らしいけど、最後はメンバー全員での大団円が観たいね
「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」。
前作「ワイルド・スピード ICE BREAK」が2017年4月公開なので、約4年3ヶ月ぶりのシリーズ新作となる。
ワイルド・スピード ICE BREAK感想。ピッコロさんとベジータさんと悟空さの友情物語。はっはっは、主人公は遅れてくるものなのだよ
だが、僕としてはそこまで間隔が空いた感じはしていないのだが、それもそのはず。2019年8月にスピンオフ作品「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」が公開されていたから。
今作「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」は新型コロナウイルスの影響で公開が1年延期されたものの、このスーパーコンボのおかげで間延びせずにうまく流れに乗れている印象である。
なお本シリーズは今回の「ジェットブレイク」からの3作品を「最終章の3部作」に位置付けているとのこと。
つまり残り2作で完結となるわけだが、個人的にはそれまでにドミニク・トレットとルーク・ホブス、デッカード・ショウの3人が並び立つ姿を観たいと思っている。
年齢を重ねるごとに地位が上がり、考え方にズレが生じることは少なくない。最初は一枚岩だったチームが徐々に分解していくのはよくあるパターンだが、これだけ続いた作品のラストはやはり大団円であってほしい。
最終作が完成する頃には恐らくヴィン・ディーゼルは還暦近く、ドウェイン・ジョンソンは50半ばになっていると思うが、お互いいい歳こいた大人としてうまく歩み寄ってもらえれば。
って、出ないんか〜いww
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#ドウェイン・ジョンソン #ヴィン・ディーゼル #ワイルド・スピード #ワイスピ https://t.co/AIRTQau3fQ— クランクイン! (@crank_in_net) July 27, 2021
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導入部分の雑さ、後付け感満載のニューカマーが最高だった。平穏な日々が崩れてからスイッチが入るまでがめちゃくちゃはええww
前置きが長くなったが、そろそろ本題に。
表題の通りだが、今作は導入部分の雑さ、後付け感満載のニューカマーの登場っぷりがかなり気に入っている。
妻レティ、息子ブライアンとともに人里離れた民家でひっそりと暮らすドム。
そこに唐突にローマン、テズ、ラムジーの3人が現れ、ミスター・ノーバディがピンチだから救いに行こうと言い出す。
ドムは平穏な日々を守るために彼らの誘いを断るものの、妻レティはあっという間にスイッチオン。家族を残して1人バイクにまたがり家を後にする。
当のドムも彼らの持参した動画を眺めているうちに重要なものが映り込んでいることに気づき、すぐさまスイッチが切り替わる。そして、飛行機に乗り込もうとするローマン、テズ、ラムジー、レティの後に続く。
いや雑!!
すげえ雑!!
平穏な日々の描写の短さ、レティのやる気スイッチの早さは疾風のごとし。
レティが家族との幸せを捨てるまでにかかった時間はだいたい2カットくらいだろうか。
開始20分の時点でジャングルの中をフルスロットルでカーチェイスしているし、ドムの車はどこからどう見ても未舗装のジャングルを走るのに向いていないww
まあ、それを言い出したら本シリーズを語る資格はないと言っても過言ではないのだが。
前作では氷の上を普通に走っていたし、2015年「SKY MISSION」ではパラシュートで空も飛んだ。
ワイルド・スピード SKY MISSIONなんじゃこりゃww ワイルド・スピードのドラゴンボール化が止まらなくて腹がよじれそうな件
今さら地雷原をベタ踏みでぶっ飛ばそうが、橋の壊れた断崖絶壁からダイブしようが関係ない。着地に失敗してキリモミで車が大破しても、無傷で生還してこそ俺たちのワイルド・スピードである。
アクションのインフレが止まらない。もはや断崖絶壁からのダイブ程度では驚かないからね。あの頃の純粋さが懐かしい笑
うん、そうなんですよね。
シリーズも9作目ともなるとインフレもかなり進んでいるせいで、断崖絶壁からのダイブ程度では驚かない身体になっている。
中盤から後半にかけて巨大磁石を駆使した市街地ぶっ壊しカーチェイスがあるのだが、アレも本シリーズの荒唐無稽さに毒された今となっては中の上くらい。
2011年「MEGA MAX」でのラスト、ワイヤーで巨大金庫を引っ張って街を破壊しながら走るシーンでは大いに笑わせてもらったが、それと同格とも言える今作の巨大磁石に対しては「おお、すげえじゃん」程度。
我ながら贅沢になったものである()
2015年「SKY MISSION」でタワーからタワーに車で飛び移るシーンで爆笑できた頃の純粋さが懐かしい笑
僕は常々「ワイルド・スピードはドラゴンボール」だと言い続けているが、マジでその通りだと思う。
かつてのライバルが仲間となり、力を合わせてさらなる強敵に挑む。
戦闘力のインフレが止まらず戦いの舞台が地球規模では収まらなくなる。
そらあなた。
我々オーディエンスを満足させるにはそろそろ宇宙に行くしかないし、退場したメンバーも復活させるしかない(制作側の苦労をお察しする)。
「クリード 過去の逆襲」感想。ロッキーシリーズからの完全なる決別、ここからのリスタートを意識したんだろうな。風貌がだいぶアポロに似てきた笑
ストーリーを展開させるために主人公の過去とともに兄弟を登場させるのは常套手段。思いっきり悟空とラディッツだったね
そしてもう一つ。
後付け感満載のニューカマーについて。
今作ではドムの生き別れた弟ジェイコブ・トレットが初登場を果たすのだが、これがまた……。
取ってつけたようなエピソードに惚れ惚れしてしまう。
レーサーをやっていた父親がレース中の事故で亡くなり、その原因を作ったライバルに挑発された弟ジェイコブが激昂。ドムが止めに入るものの、さらなる挑発にブチ切れレンチで相手を暴行して刑務所送りに。
だが、実は借金を抱えた父親がレース前に弟ジェイコブにとある指示を出していたことが判明し……。
最高である。
レーサーだった父。
そのメカニックを担当していた弟ジェイコブ。
ところが父の事故には不審な点があり、それにジェイコブが深く関わっていたことを知ったドムは怒りが収まらない。
これはアレですね。
ドラゴンボールにおける孫悟空とラディッツですよね。
ある日宇宙から兄を名乗る男が現れ、悟空が惑星ベジータで生まれた戦闘民族サイヤ人であることを語り出す。
で、悟空は地球を守るため、過去に決着をつけるためにサイヤ人たちと戦うことを決意する。
新たな展開を生み出すために生き別れの兄弟を登場させて主人公の過去を語らせるというのはアクション作品における常套手段。
これまでいっさい語られることのなかったトレット家の秘密が盛大に語られ、ドムが過去を清算するために立ち上がる。
ドムとジェイコブの関係はまさしく悟空とラディッツの関係そのものと言える。
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今後もどれだけドラゴンボールとリンクするかが楽しみで仕方ない。インフレが進んでもそれぞれに見せ場が用意されているのもいい
僕は以前から本シリーズのキャラはルーク・ホブス→ピッコロ、デッカード・ショウ→ベジータだと思っていて、前回の「スーパーコンボ」での共闘にはめちゃくちゃテンションが上がった。
「ピッコロとベジータの共闘なんて俺たちの夢じゃねえか!!」
みたいな。
ワイルド・スピード/スーパーコンボ感想。家族愛に溢れたピッコロとベジータがひたすら壊しまくる。ラグビーW杯リスペクトのローテククライマックス
で、今作ではついに主人公の兄弟(ラディッツさん)の登場である。
順番は若干ズレたものの、着実にドラゴンボールと同じ道を歩んでいることにワクワクが止まらないw
しかも、シャーリーズ・セロン姐さん演じるサイファーが着々とフリーザ化しているのが……。
残り2作でこのキャラがラスボスとして立ちふさがるのか、それともさらなる巨悪が登場するのか。
ここからどれだけドラゴンボールとリンクするかも今後の楽しみとなっている。
あとはまあ、ネタが車なおかげで戦闘力のインフレについていけずに誰かが脱落する心配がないのもいいですよね。
ローマンやテズは今後もコメディリリーフ的存在であり続けるだろうし、ミア・トレットもブライアンに家庭を丸投げしたまま参戦し続けるはず。
各レギュラーにそれぞれ見せ場があるのも本シリーズの長所なのかなと。
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