オスカル・バルデスvsロブソン・コンセイサン。バルデス有利に見えるけどアマ時代にコンセイサンが勝ってるのね。って、中止じゃないんかい笑【展望・予想】

オスカル・バルデスvsロブソン・コンセイサン。バルデス有利に見えるけどアマ時代にコンセイサンが勝ってるのね。って、中止じゃないんかい笑【展望・予想】

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2021年9月10日(日本時間11日)、米・アリゾナ州で行われるWBC世界S・フェザー級タイトルマッチ。同級王者オスカル・バルデスにリオ五輪金メダリストのロブソン・コンセイサンが挑戦する。
 
オスカル・バルデスvsロブソン・コンセイサン感想。コンセイサンの作戦とピーキングの勝利()バルデスはベルチェルト戦をうまく参考にされたかな
 
今年2月に強烈なKO勝利でミゲール・ベルチェルトから王座奪取に成功したバルデス。
初防衛戦となる今回の相手は2016年リオ五輪金メダリストで現在16戦全勝のロブソン・コンセイサン。この両者はアマチュア時代に対戦経験があり、その際はコンセイサンが判定勝利を収めている。
 
 
またセミファイナルには中谷潤人とアンヘル・アコスタによるWBO世界フライ級タイトルマッチが組まれており、日本のファンにとっても注目度の高い興行となりそうである。
 
中谷潤人vsアンヘル・アコスタ? これは大丈夫だろ。唐突にオスカル・バルデスのアンダーに放り込んでくるカイチョー本田クソ有能
 

バルデスvsコンセイサンやるの!? バルデスが禁止薬物で引っかかってから情報を追ってなかったからびっくりした笑

衝撃的なKO勝利でミゲール・ベルチェルトとの無敗対決を制し2階級制覇を達成したオスカル・バルデス。
 
初防衛戦の相手はアマ時代に敗れたロブソン・コンセイサン。
この選手は同じくアマ時代に元ライト級王者ワシル・ロマチェンコにも肉薄したとかで、リオ五輪での金メダル獲得を含めてトップアマ中のトップアマと言えそうである。
 
 
ところが試合直前の8月31日にオスカル・バルデスから禁止薬物が検出されたとの報道が。
食欲抑制効果のあるフェンテルミンなる薬物が検出されたとのことで、下記の記事によるとWBCは調査委員会を設置、バルデス側から事情を聞いたとある。
 
「2階級制覇オスカル・バルデスに禁止薬物検出「ハーブティーから」関係者」
 
ちなみに僕はこの報道を観た瞬間に試合に対する興味を失い(もともとあまり興味がなかったけど)、それ以降情報を追っておらず。
「ハーブティーを飲んだことが原因」というバルデス側の主張には大いに笑わせてもらったが、試合の存在はすっかり忘れていた。
 
ところが先日、WOWOWエキサイトマッチをぼーっと眺めていたところ、次週の予告に「オスカル・バルデスvsロブソン・コンセイサン戦」の文字が。
 
え? やるの?
 
てっきり中止になるとばかり思っていたのでめちゃくちゃ驚いた次第である。
 

抜き打ち検査の意味がなくてワロタw せめてサスペンドにはしろよ笑 トンデモ采配に逆に興味がわいてきた

いや、すげえな。
 
正直、禁止薬物に関しては今さらどこの誰から検出されようが大した驚きもない。また、検査に引っかかった選手がしれっと復帰しても「いつものことだよね」と思うだけ。
 
ドーピングを肯定する気はさらさらないが、いちいちイラついても仕方がない、ボクシングは“そういうもん”だと思っているので、誰からどんな薬物が検出されてもガタガタと喚き散らすつもりはない。
 
 
ただ、サスペンドもなくそのまま試合開催に踏み切るのはさすがにどうなのよ。
禁止薬物の検出が試合直前だったせいで引くに引けなくなったのだとは思うが、この思い切りのよさには驚いてしまう。
 
だって、これがOKなら抜き打ち検査の意味がゼロじゃねえか笑
 
ルイス・ネリでさえ禁止薬物検出から「問題なし」とされるまで数ヶ月程度期間を置いたというのに(その間にノンタイトル戦を消化してたけど)。
 
ルイス・ネリ陥落。フィゲロアとの打ち合いに根負け&ボディを被弾で撃沈。いい試合だったけど何であんなに自信たっぷりだったんだろうな
 
もともとあまりそそられない試合ではあったが、こういうトンデモ采配を見せられると逆に興味がわいてくる。
 

勝敗予想はバルデスの10RKO。でも、コンセイサンも案外がんばると思うんだよね。最近プロに順応してきてるっぽいし

今回の試合、勝敗予想はオスカル・バルデスの10RKOとしておく。
 
多くの方がおっしゃる通りこの組み合わせはバルデス有利の印象が強く、さらに禁止薬物摂取によるパワーアップ(真偽は知らん)も手伝い、無難にクリアする可能性が高いのではないか。
 
 
だが、コンセイサンも案外がんばるのでは? とも思っている。
身長166cm、リーチ168cmとこの階級では小柄なバルデスに対し、コンセイサンは身長179cm、リーチ178cm。
 
前回バルデスに敗れたミゲール・ベルチェルトが身長170cm、リーチ182cmだったので、コンセイサンはベルチェルト以上にサイズ差を活かせることになる。
 
バルデスの左フック一閃。ベルチェルトに失神KO勝利。左リードとの緩急が絶妙でこれまでとは別人レベル。相当研究してきたんだろうな
 
また過去の試合をざっと漁ってみたところ、ここ最近のコンセイサンはだいぶプロ仕様に順応してきているように思う。
 
2017、2018年頃はゴンゴン前に出て腕を振りまくる(その割にパワーがない)短距離型のアマチュアっぽさが全面に出ていたが、直近の試合はちょっと違う。
 
遠い位置で相手と対峙し、上体を伸ばすようなジャブで牽制。
身体を振りながらプレッシャーをかけ、小さなスウェイで距離を調整しながら中間距離での左右フックでねじ伏せていく。
 
相手が出てくればその分バックステップで距離を測り、サイドに動きながらジャブを当てていく。
 
プロキャリアを重ねて押し引きのバランスを覚えたというか。打ち合い大好きなパワーレスマンなのは相変わらずだが、攻撃に全振りしたデビュー初期のスタイルからの脱却を果たしたと言えそうである。
 
 
さらに身体を投げ出すようにして打ち込む左や中間距離での連打などがミゲール・ベルチェルトと少し似ているような……。
 
前回のベルチェルトの不調っぷりを加味すると、コンディション次第ではコンセイサンにもワンチャンありそうな気もするのだが。
 

外旋回のスイングで顔面がガラ空きに…。どこかでバルデスの左フックが炸裂しそうな気がするよ

ただ、コンセイサンのスイングがやたらと外旋回なのが気になるところ。
 
試合展開としてはアウトボクシングするバルデスをコンセイサンが追いかける流れになると思うが、どこかでバルデスの左フックがコンセイサンの顎をかち上げそうなイメージ。
 
中間距離での連打に鋭さがある上に打ち合いにも慣れっこのコンセイサンだが、連打の最中に顔面がガラ空きになるのが何ともおっかない。
 
特に右のガードの低さは目に付く。
身体を伸ばしてパンチを打つ分復元力も低く、前回のベルチェルト同様、出足が鈍った後半にバルデスの左フックでパッコーンされる危険性がががが。
 
実際、2020年10月のルイス・コリア戦では左フックのカウンターで豪快にグラつかされてもいるしね。
 
 
バルデスには体重超過のスコット・クイッグに顎を割られながらも立ち続けたタフさ、根性があるが、それに比べてコンセイサンは1発で終わりそうな脆さを感じる。その辺りがこの選手をいまいち推せない理由でもある。
 
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要するにコンセイサンが勝つには、
・遠間での左リードの差し合いで上回る
・得意な間合いでの打ち合いでバルデスをタジタジにさせる
ことが必要なのかなと。
 
遠間での差し合いでどれだけサイズ差を活かせるか。
打ち合いの局面でバルデスの左フックをかいくぐれるか。
そして、後半以降も出足が鈍らず踏み込みを維持できるか。
 
かなりハードルは高そうだが、申し上げたようにコンセイサンにも可能性はあると思っている。
 
ハードルは高そうだけど。
 
 
いや、でもコンセイサンにとってバルデスはそこまで苦手なタイプじゃないと思うんですけどね。
 
ハードルは高そうだけど。
 
 
そして、別にどちらが勝ってもいいやと思っているのが正直なところだったりする。
 
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