ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ【結果・感想】

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ダンベルイメージ
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2017年9月30日(日本時間10月1日)、英・リバプールで行われたWBA世界バンタム級挑戦者決定戦。同級5位ポール・バトラーvs14位スチュアート・ホールの一戦は、バトラーが終始試合をコントロールして3-0(117-111、118-110、118-110)の判定で勝利。
王者ジェイミー・マクドネルvsリボリオ・ソリス戦の勝者への挑戦権を手にした。
 
「神試合希望ダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネル。好ファイト(スケールの小さな)の予感がするぞ」
 
2014年以来の再戦となった今回。
ガードを上げて距離を詰めるホールに対し、バトラーは足を使って距離をとり、シャープな左で的確なヒットを重ねる。
 
「ロドリゲスvsバトラー!! この試合に注目しないとは何たることぞw 激闘必至の好カードちゃいます?」
 
序盤はホールがバトラーにロープを背負わせる場面も見られたが、中盤以降は完全にバトラーが試合を支配。ホールのサイドに回り続け、ジャブやボディを当ててペースを渡さない。
 
終盤、ややホールの圧力に押されはしたものの、最終的には文句なしの完勝である。
 
「尾川堅一がテビン・ファーマーに勝つには? どうすりゃいいのかサッパリわかりませんが、一応考えてみる」
 
これで戦績を25勝1敗13KOとしたバトラーは、2015年にゾラニ・テテに敗れて以来の戴冠に大きく前進した。
 
「井上尚弥がヨアン・ボワイヨと年末ファイト。余裕? の勝利でいけるのか? 2月の米国参戦も視野」
 

ポール・バトラーよかったね!! スチュアート・ホールを翻弄し続けた

バトラー完勝!!
ホールのプレッシャーを寄せつけず、文句なしの判定勝利を飾る。
 
2015年にゾラニ・テテにKO負けを喫して以来、コツコツとキャリアを積み重ねてきたバトラー。今回、挑戦者決定戦に勝ったことで、タイトルマッチにあと1歩のところまでこぎ着けている。
 
「比嘉大吾vsトマ・マソン予想。トリプル世界戦の中で唯一楽しみな試合。余裕ぶっこいてると危ないんじゃないの?」
 
しかも、相手は強豪のスチュアート・ホール。
ランディ・カバジェロやリー・ハスキンスには敗れたものの、この階級で長くトップ戦線に留まるベテランである。
 
「リー・セルビーvsジョシュ・ウォーリントン! 名勝負の予感がしますよコレは。フランプトンvsドネアなんか比じゃないほど」
 
この選手との再戦を制したことは、文句なしの挑戦権獲得と言えるのではないだろうか。
11月のタイトルマッチでジェイミー・マクドネルが勝てば、再び英国人スター同士の頂上決戦実現である。
 
「絶望の帝里木下。アンカハスに手も足も出ずにKO負け。全局面で完敗でしたね。ぐうの音も出ないほどの一方的な試合」
 

ポール・バトラーの器用さにビックリした。こんな当て逃げポイントアウトもできるヤツだったのか

まず試合全体の感想としては、
「ポール・バトラーって、こんな試合運びもできるんだな」
 
正直、僕はバトラーがこんなにうまく当て逃げできる選手だとは思っていなかった。
 
バトラーの直近の何試合かを観ると、どちらかと言えばどっしりと構える印象が強い。
 
「アンカハスがコンラン兄をダウンさせまくって圧勝。さすがww 微妙なジャッジをものともせずに防衛成功。SUPERFLY2参戦あるか?」
 
きっちりガードを上げてリング中央で対峙し、最小限の動きと高いガードで攻撃を防ぐ。
しっかりと腰を決めて、相手の打ち終わりに被せるようにカウンターをねじ込む。
前後の動きで間合いを調整し、得意のボディとフックでペースを握る。
 
抜群の距離感とコンビネーションを駆使してプレスをかける選手というイメージだった。
 
「バルデス完勝!! セルバニアを寄せつけず。思ったよりいい選手なのかもなオスカル・バルデス」
 
だが今回のバトラーは、距離感に加えてアングルの調整も冴えていた。
 
ジリジリと近づくホールに対し、正面に立たないように常にサイドへ動く。
ホールの動き出しに合わせて左を被せ、相手のパンチが当たらない位置からカウンターをヒット。
相手の1発目に必ずカウンターを返し、さらに追撃の連打を浴びせることで次のアクションを起こさせない。
そして、打ち終わりにさっとサイドに回り、一箇所に留まらないことを意識する。
 
「コバレフがシャブランスキーを倒しまくり再起戦に勝利。かっこええわ~コバレフ。やっぱり破壊神が王座にいないとね」
 
僕は2014年の初戦を未視聴なので、両者の力関係がこの数年でどう変わったのかはわからない。
ただ、フィジカル差のある相手をここまで翻弄したバトラーの器用さには非常に驚かされた。
 
「リナレスはキャンベルに二度と関わるなww 2-1の判定でスレスレ勝利。危ない試合だった。再戦したら負けるんでない?」
 

この当て逃げが井上尚弥攻略の最短ルートじゃないかと思っております。あ、バンタム級のね

距離とアングルでホールをコントロールしたバトラー。
 
申し上げたように、僕はこの試合のバトラーはかなりお見事だったと思っている。
もしかしたら、観る人によってはつまらないと感じたかもしれないが、それでも僕にとっては大満足の内容だった。
 
「パウンド・フォー・パウンド(PFP)決定。僕のPFPを考えたので、発表してみる【2018年3月現在】
 
なぜなら、個人的にこれが井上尚弥攻略の最善策ではないかと思っているから。
もっと言うと、先日のSuperFlyでアントニオ・ニエベスに求めていた姿がコレだったから。
 
「アントニオ・ニエベスとは何だったのか。井上尚弥の豪打になにもできず6R終了ギブアップ。まさかの真っ向勝負で撃沈w」
 
常に動き続け、相手と正対せずに安全な距離と角度をキープ。
相手の動き出しに合わせてパンチを被せ、カウンターで出鼻を挫く。
可能であれば連打をまとめ、反撃の機先を制する。
一箇所に留まらず、絶対に打ち終わりを狙わせない。
 
「エジディウス・カバロウスカスとかいうウェルター級の井上尚弥。リトアニアの井上キタコレww こんなに似てる選手は初めて」
 
先日も申し上げた、2016年6月のジャーメル・チャーロvsジョン・ジャクソン戦でジャクソンが実行した作戦である。もっと言うと、連打による追撃があった分、今回のバトラーの方がよかったくらい。
 
「エリクソン・ルビンvsジャーメル・チャーロ予想。覚醒したチャーロ弟か、期待の新星ルビンか。チャーロ弟がドネアとか井上尚弥っぽい」
 
マジな話、アレを12R貫徹できれば井上尚弥にもポイントアウトで勝利できるのではないか。
上背やリーチで劣るS・フライ級の選手は無理して接近戦を挑むしかなかったが、バンタム級のフィジカルがあれば当て逃げが可能なのではないか。
 
「井上vsリカルド・ロドリゲス感想。だーめだ、ムリムリ無理無理。無謀な挑戦お疲れロドリゲス。井上はさっさと階級上げなさい」
 
そして、バンタムから階級を下げたアントニオ・ニエベスなら、期待してもいいのではないかと思っていた。
 
「比嘉vsロサレス予想。って、もう防衛戦やるの?! ああ、村田諒太と拳四朗を抱き合わせでトリプル世界戦にするのね」
 
結果的にニエベスには期待を裏切られたが、今回のポール・バトラーの試合運びは僕のテンションを大いに上げてくれるものだった。
ひょっとして、打倒井上尚弥の第一人者はポール・バトラーなんじゃねえの? みたいな。
 
「比嘉がマソンを圧倒。打倒井上尚弥一番手キタんじゃない? 井岡よりも普通に強いんジャマイカ? あ? 武井壮? ブロックしちゃいなよ」
 
まあ、バンタム級の試合を「井上尚弥に勝てるヤツはいないか?」という目でしか観ていないことに、我ながら愕然としているのだがww
 
「日本一恵まれた男、河野公平がレックス・ツォーに敗れる。中国の英雄に打撃戦の末に負傷敗戦。惜しい! 勝てる試合だったな」
 

ポール・バトラーはお見事だったけど、井上尚弥に勝つのは難しいかな。S・フライ級上がりのバトラーでは、フィジカル的に厳しい

ただ本音を言うと、ポール・バトラーでも井上尚弥に勝つのは難しい気がしている。
 
「チャーロvsセンテノ予想。センテノに圧勝すればミドル級のチャーロ兄の疑いが晴れるかな? そしてゴロフキン戦の実現を…」
 
この当て逃げポイントアウト狙いは、当たり前だが相当な体力を要する。
 
動き出しにカウンターを返すと言っても、井上尚弥の圧力を止めるだけの威力が必要になる。可能であれば、反撃を許さないための追撃の連打も。
 
「クローラvsバーンズ感想。もの足りない人同士の壮絶サバイバル。両者が足りない部分を攻め合う駆け引き」
 
常に動いてアングルを変えつつ、井上尚弥の圧力に負けない威力を維持する。
しかも、それを12R継続しなくてはならない。
はっきり言って、めちゃくちゃ大変である。
 
「ジャレット・ハードの理不尽フィジカルがトラウトを粉砕する。ダメだトラウト…。パンチがまったく効かない地獄」
 
ジョン・ジャクソンも5、6R辺りでジャーメル・チャーロを抑えきれなくなっていたし、今回のバトラーも8、9R以降には相当な疲労感を漂わせていた。
恐らくスチュアート・ホールのフィジカルはバンタム級でも上位だとは思うが、スピードや踏み込みの鋭さは井上尚弥の方が上なのではないか。
 
「ロマゴンの手詰まり感ぱねえっす…。シーサケットのカウンターで大の字KO負け。PFP No.1の伝説に終止符?」
 
この井上尚弥のスピード&パワーを、S・フライ級上がりのバトラーが耐えきれるようには思えない。それこそ、動きの落ちた6R辺りで一気に持っていかれるのではないか。
 
「石田匠がヤファイに勝利する方法を考える。って、7万人?! ゴメン、意味わからんww ボクシングやる規模じゃねえわww」
 
というか、そんな難題をアントニオ・ニエベスごときに要求していたことが間違いだったという噂もあるのだがww
 
「こんなん予想できるかww ジャーメル・チャーロが怪童ルビンをワンパンKO!! まさかの1R決着で注目の対決を制す」
 
どこかにおらんか?
井上尚弥相手に当て逃げで勝てそうなヤツ。
 
「ドーピングって何でいけないの? ルイス・ネリ問題に絡んで気になっていたことを調べてみた。自分なりの意見も言ってみようか」
 
ちなみにだが、全階級を通じて一番このスタイルを極めているのは、L・ヘビー級のオレクサンデル・グヴォジクだと思う。
 
「グヴォジクすっげえわコイツ。クレイグ・ベイカーを圧倒して6RTKO。何? この内山と井岡とリー・セルビーのいいとこ取り」
 

バーンズvsクローラ戦も、今回のバトラーvsホール戦と近い試合になるのではないか。あとアレだ。井上尚弥はマジでさっさとバンタム級に上げなさい

これは余談だが、10月7日(日本時間8日)にマンチェスターで行われるリッキー・バーンズvsアンソニー・クローラ戦。この試合も、今回のバトラーvsホール戦と似た展開になるのではないかと予想している。
 
「ジャレット・ハードvsトラウトが名試合の予感? 勝敗予想がクソ難しいタイトルマッチ。無敗の新鋭にベテランが挑む」
 
距離とアングルで勝負するバーンズと、前に出てインファイトに持ち込みたいクローラ。
S・ライト級のバーンズには相対的にバトラーほどのキレはないし、クローラのプレスはスチュアート・ホールよりもキツい。そう考えると、かなり拮抗した試合になりそうな気がしている。
 
頭をつけて打ち合うシーンが増えればクローラ。中間距離で対峙する時間が長ければバーンズ。勝敗は何ともいえないところだが、おもしろい試合になりそうである。
 
「今年一番興味の薄い再戦リナレスvsクローラ。無理ゲー? リナレスのとびっきりの才能がクローラの努力をまたしても凌駕する」
 
またこれも余談なのだが、バトラーやバーンズのようなタイプを攻略するには、圧倒的な身体能力でぶち抜くのが手っとり早い。
 
「エマヌエル・ロドリゲスなかなかいいっすね!! ポール・バトラーを寄せつけず。井上尚弥vsペッチバンボーンだったな」
 
サイドに回ってアングル調整する余裕を与えず、なおかつ懐にも入らせないスタイル。
それを踏まえると、バトラーがゾラニ・テテにKOされ、バーンズがインドンゴに完封されたのには非常に納得がいく。
 
「インドンゴがバーンズ討伐を果たして王座統一。おもしれえ試合ww 野生動物のようなインドンゴにビックリ。バーンズもがんばった」
 
じゃあ、L・ヘビー級でオレクサンデル・グヴォジクに勝てそうなのは誰よ?
長身で野性的なサウスポーなんてL・ヘビー級にいたっけか?
などなど。
 
こういう妄想は割と楽しかったりするww
 
「L・ヘビー級アツ過ぎもっと盛り上がって(^○^) バレラがスミスに大差判定勝利。神々の階級」
 
それと、アレだな。
何度も言うように、井上尚弥はさっさとバンタム級に進出してもらいたいですね。
 
2018年にSuperFly第二弾が計画されてる?
そこに井上も出場?
ロマゴン戦をまだ諦めてない?
カリド・ヤファイにロマゴンが勝てば統一戦?
 
いや、もういいんじゃないですかね。
カリド・ヤファイvsロマゴンなんて、クアドラス戦の二番煎じにしかならないんじゃないの?
たとえシーサケットやエストラーダでも、井上にはスピード&パワーで押し切られて終わりじゃないの?
 
「サンダースvsウィリー・モンローJr.とかいうアラサー大男2人のお見合いが36分間続く地獄。俺がリゴンドーを嫌いな理由がコレですよww」
 
もうめんどっちいから、2017年末の有明にロマゴン呼んじゃえばええんと違う?
話題性は抜群だし、観客動員的にも間違いなしでしょ。
試合内容はともかくとして。
 
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