中谷潤人vsジーメル・マグラモ予想。中谷勝てると思うけどなぁ。長くて動けるサウスポーが無観客で初戴冠を目指す【予想・展望】

中谷潤人vsジーメル・マグラモ予想。中谷勝てると思うけどなぁ。長くて動けるサウスポーが無観客で初戴冠を目指す【予想・展望】

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2020年8月21日、東京・後楽園ホールで行われるWBO世界フライ級王座決定戦。同級3位の中谷潤人が同級1位ジーメル・マグラモと対戦する。
 
 
同王座は2020年1月に田中恒成が返上したもので、本来は4月4日に行われる予定だった試合。だが新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となり、8月21日に無観客で行われることが決定している。
 
ランキング3位の中谷潤人は戦績20戦全勝15KOのサウスポー。2019年10月には元IBF世界L・フライ級王者ミラン・メリンドを6RTKOで下すなど、現在もっとも世界に近い実力を持つと言われる選手である。
 
無観客開催ながらも世界戦が決定した今回、24勝1敗20KOの強打者マグラモに勝利できるかに注目が集まる。
 

後楽園ホールで中谷vsマグラモ。無観客試合で一番影響受けるのって、サッカーだと審判なんだってさ

新型コロナウイルス感染拡大によって中止/延期を強いられていたスポーツイベントがちらほらと再開、開幕する中、無観客ながらも中谷潤人vsジーメル・マグラモのWBO世界フライ級王座決定戦の2020年8月21日開催が正式発表された。
 
最近、新規感染者が再び増加傾向なので当日までどうなるかはわからないが、何とか無事に開催できることを祈る。
 
 
なお、無観客という状況がどう影響するかだが、2007年にイタリアで行われたサッカーの無観客試合21ゲームでは審判のジャッジがより中立に近くなったという。


満員のスタジアムでは歓声やブーイングで審判が心理的なプレッシャーに晒され、ホームチーム寄りにバイアスがかかる傾向が見られるとのこと。
 
なるほど。
実際にプレーしている選手よりもむしろジャッジの方に影響が出るわけね。
 
これがボクシングに当てはまるのかはまったく不明だが、もしかしたら中谷陣営のホームアドバンテージ的なものが目減りするケースもあるのかもしれない。
 
ホルヘ・リナレスvsハビエル・フォルトゥナ合意? おもしろいね。リナレスにとってはラストチャンスかな。いけると思うけど
 

勝敗予想は中谷潤人の11RKO勝利。苦労はするかもしれないけど、勝てるんじゃないかな

勝敗予想だが、今回は中谷潤人の11RKO勝利でいきたいと思う。
 
先日も申し上げたが、両者の過去の試合を観る限りこの試合は中谷が勝つ確率が高いと思っている。


何となくだが、相対的な強さは亀田和毅と対戦したアビゲイル・メディナと同等くらい?
 
強引にならずに落ち着いて対処すれば判定勝利、ある程度強引に狙いにいけば後半KOもできる?
マグラモの前進にタジタジになるシーンもあるかもしれないが、相当ヤバいタイミングの1発さえもらわなければ何とかなるだろうと。
 
亀田家大復活の日、亀田和毅vsアビゲイル・メディナ in後楽園ホールを現地観戦してきた。いい試合だったので感想を
 
正直、中谷潤人は特別好きな選手でもないのだが、今回は勝ってもらいたい試合である。
いずれはIBF王者モルティ・ムザラネやWBA王者アルテム・ダラキアン、マグラモに土をつけたムハマド・ワシームなどとのビッグマッチが実現すればと思う。
 
まあ、もともと中谷は身体が大きな選手なので、戴冠に成功したとしてもいつまでフライ級に留まれるかは微妙なのだが。
 

マグラモはいい選手だと思う。左ボディと右ストレートが強力

ジーメル・マグラモの過去の試合をちょろっと眺めたところ、正直そこまでスペシャルな感じはしない。
 
パンチの伸びはなく射程も短い。
1発1発の威力と馬力はそれなりにありそうだが、得意な距離を外されるとできることがなくなりそうな印象。
 
長身サウスポーの中谷潤人とは相性がいいとは思えず、遠い位置でバタバタさせられそうに思える。
 
ただ、vsサウスポーはそこそこ得意な感じで、中間距離からやや近い位置では危険なパンチがどんどん出る。
右手が前にある相手への左リードもスムーズ。背中側に回り込んで打つ左ボディや真正面からのボディストレート、いきなり放つ右も強烈で精度が高い。
 

特にサウスポーの前の腹に打ち込む左ボディはかなりエグい。しかも1発で終わらずにボディ、顔面へと打ち分けも多彩。
身体能力やスピードは普通だが、位置取りのうまさと力感のない連打が持ち味の選手なのかなぁと。
 
「スペシャルな感じはしない」とは言ったものの、好選手であることは間違いない。
 

動ける長身サウスポー、中谷潤人。これ系の選手は日本国内だと希少種なんじゃない?

一方、中谷潤人をひと言で表現するなら“動ける長身サウスポー”。相手にとってはめちゃくちゃやっかいなタイプである。
 
この選手の試合は2019年10月のミラン・メリンド戦を現地観戦したのだが、そのときは階級差があり過ぎていまいちピンとこず。
 
中谷潤人vsミラン・メリンド、赤穂亮vsグオン・ギョンミン感想。ダイナミックグローブ589in後楽園ホール
 
メリンドはもともとミニマム級出身で、元王者と言ってもL・フライ級。それに対し、身長171cmとフライ級のスケールを超えている中谷。しかも契約体重は114ポンドだったとかで、両者のフィジカル差はパッと見でも明らかだった。
 
中谷は遠い位置から右を打ち下ろしていればポイントが取れるが、メリンドは懐に入らなければパンチが届かない。だが、体格が違い過ぎて打ち合うどころかまともに正対することすらできない状況。
 
観客は無双する中谷に盛り上がっていたが、僕には単なる階級差マッチにしか思えなかったのが本音である。
 
 
なので、今回のマグラモ戦決定を受けて過去の試合を漁ってみたところ、ああなるほどと。
これは期待されているのもわかるなと。
 
ナチュラルな広さのスタンスと高いガード。
遠い位置から打ち下ろす右リードでスペースを確保し、カウンター気味のワンツーにつなぐ。
 
また前手の右はかなり器用で、外旋回のフックやアッパーなどさまざまな角度から打つことが可能。
 
相手が強引に出てくればサッとバックステップで距離を取り、ロープに詰まれば無理をせずにクリンチにいく。
近場で打ち合う際にスイングがオープン気味になるのが気にはなるが、とにかく“負けにくい”タイプ。
これだけ動けて接近戦もこなす長身サウスポーというのは、国内ではかなり珍しいのではないか。
 
レベル的には普通に元WBA世界S・バンタム級王者の久保隼よりも上に見えるのだが、どうだろうか。
 

追いかけるマグラモを中谷がさばききれるかかな。もしかしたら後半KOもあるかも

予想される試合展開としては、距離をとってヒットを狙う中谷をマグラモが追い回す流れ。
 
多くの方が似たような予想をされるとは思うが、僕としては中谷がマグラモをさばききる方に800ペリカほどベットしたい()
 
申し上げたようにマグラモは中間距離ではかなりの強さを発揮するが、射程自体は短く追い足もない。恐らく中谷との距離の違いに苦労するはずで、序盤は中谷がごっそりポイントを取るのではないか。
 
中盤から後半にかけて突進力に苦労させられるかもしれないが、そこは足を止めずに動き回れば何とかなる。
マグラモの得意の距離に入られさえしなければあのボディが飛んでくることはないし、遠い間合いをキープできれば注意するのはいきなりの右だけでいい。
 
本当に困ったときはさっさとクリンチしてブレイクを待てばだいたいのことは解決する。
 
 
逆に気になるのはあのペランペランのフィジカルか。
 
中谷の過去の試合を観ると、無理やり距離を詰められた際に身体を丸めて後退する様子が目立つ。なので、その瞬間に顎にフックをもらうとかなりまずい。
思い切り離れるか、全身で覆いかぶさって動きを止めるか。局面によってメリハリをつけることが重要になりそうな……。
 
ルイス・ネリvsアーロン・アラメダ結構接戦になると思うねんな。てか、またサウスポーw 右リードと接近戦のボディ合戦?
 
まあでも、大丈夫だとは思いますけどね。
スピードにも差がありそうだし、初の世界戦ということで本人の集中力も高いはず。
 
うまくいけば、どこかのタイミングで中谷の右アッパーがマグラモの顎を豪快に跳ね上げるシーンが観られるかもしれない。
観られないかもしれない。
 
 
なお、負けちゃったらごめんなさい。
 
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