映画「ナイトミュージアム」感想。こんな博物館に行きたいNo.1。夜な夜な展示物が動き出す夢叶えたる。ロビン・ウィリアムズの元気な姿に感動

映画「ナイトミュージアム」感想。こんな博物館に行きたいNo.1。夜な夜な展示物が動き出す夢叶えたる。ロビン・ウィリアムズの元気な姿に感動

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映画「ナイトミュージアム」を観た。
 
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「ナイトミュージアム」(2006年)
 
冴えない無職の中年男ラリーは焦っていた。
 
離婚した元妻エリカは再婚相手と幸せな家庭を築き、息子のニッキーを定期的にラリーと会わせることをよく思っていない。
また、ニッキーも大きな夢を語るだけで定職につかず、仕事も長続きしない父親に辟易としていた。
 
3ヶ月ごとに職を変え、引越しを繰り返すラリー。
ある日、その様子を見かねたエリカからラリーは息子と会うのを止めてほしいとお願いされてしまう。
 
 
いよいよ追い込まれたラリーは職業斡旋所に出向き、すぐに始められる仕事はないかと詰め寄る。
そして、自然史博物館の警備の仕事を紹介してもらうのであった。
 
 
出勤当日、ラリーを待っていたのはセシル、ガス、レジナルドの3人。
彼らは財政難により解雇を言い渡され、代わりに採用されたのがラリーだったのである。
 
 
明らかに自分のことをやっかんでいる3人の態度に戸惑いつつ、ラリーは彼らから仕事の引き継ぎを受ける。
 
 
日勤の彼らが去り、1人残されたラリーだが、何をしていいのかわからない。
 
ふと周りを見回すと、なぜかティラノサウルスの全身骨格が消えていることに気づく……。
 
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あの頃の夢が叶っちゃったよw 博物館好きで恐竜好きな僕はこういうのを待ってた

ベン・スティラー主演で2006年に公開された映画「ナイトミュージアム」。
 
僕がこの映画を初めて観たのはずいぶん前のことなのだが、今回WOWOWでO.A.されていたのを見つけて久しぶりに視聴してみた次第である。
 
 
この映画をひと言で申し上げるなら「あの頃の夢が叶っちゃった映画」
 
僕は博物館が好きな人間で、旅行に行った際もいろいろと博物館巡りをして現地の歴史や名物を眺めたりしている。また恐竜好きなこともあり、上野公園にある「国立科学博物館」などは今でも定期的に訪れるほどお気に入りの場所だったりする。
 
なので、今作のような博物館が舞台の映画は大好物。
 
しかも夜な夜な展示物が動き出すって?
その上、どいつもこいつも言うことを聞かずに主人公を困らせる?
 
もう最高じゃねえかww
 
「本来命を持たないものが人間が見ていないところで動き出す」という設定はディズニー作品「トイストーリー」(1995年)にも通じるものがあるが、今作は動き出す展示物の種類が桁外れ。「トイストーリー」とは比べものにならないスケール感である。
 
・人懐っこいティラノサウルスの全身骨格
・支配欲が強いローマ帝国のコロッセオの戦士
・我が強くやたらと好戦的なアメリカ西部劇のガンマン
・50年間片思いの女性を遠くから見ているだけの米国大統領
・ことあるごとに他人を八つ裂きにしたがるフン族のリーダー
・ガムが大好きなモアイ像
・ミイラのくせにポリリンガルな古代エジプトの王子
・悪知恵を働かせて主人公を困らせる猿
・ずーっと火を起こそうとがんばるネアンデルタール人
 
その他ライオンや像に加え、マンモスなどの古代の動物もいる。
 
大小さまざまな猛獣、珍獣、性格も生まれも育ちも階級も違う部族や戦士たちが夜ごと好き勝手に動き出す。
こんなもん、ワクワクしないわけがないでしょというww
 
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というか、展示品がここまで多岐にわたる博物館というのもすごい。
 
舞台が世界最大級の展示品を擁する「アメリカ自然史博物館」とのことで、ぜひとも一度行ってみたい場所である。
 
冗談でも何でもなく、あそこまで展示物が充実した博物館が経営不振に陥るとか、マジでありえないですからね。
あれだけ夢が詰まった()展示品を揃えておいて、警備員のおじいちゃん3人すらも解雇せざるを得ないなど、もはや無能経営陣の責任としか言いようがない。
 

細かいツッコミどころはいろいろある。でも、そういう枝葉末節を気にしてこの映画を楽しまないのはヤボ

申し上げたように今作「ナイトミュージアム」をひと言で表現するなら、僕の「あの頃の夢が叶っちゃった映画」。
 
 
父親としての尊厳を取り戻すために博物館の夜勤の仕事をしぶしぶ始めたラリー。
ところが夜になると突然展示品が目を覚まし、好き勝手に暴れ回って館内を荒らしまくる。
 
最初は彼ら(展示品)の対処に苦労したラリーだが、彼らに命を吹き込む“石版”がセシル、ガス、レジナルドに盗まれたことをきっかけに風向きが変わる。ラリーを中心に一致団結して盗人3人を追いかける流れ。
 
その際、ラリーの見せたリーダーシップに息子のニッキーが“父親の背中”を感じる。
 
・博物館が大好き
・恐竜が大好き
な僕にとって、展示物が夜な夜な動き出すなど最高の夢でしかない。
 
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正直に言うと、作中にツッコミどころがないわけではない。
 
あれだけの展示物が毎晩いっせいに動き出すのをおじいちゃん3人でどうにかできたとは思えないし、マニュアルがボロボロの紙きれ一冊しかないのもおかしい。
 
また、いろいろなものが同時進行で動いているとは思えないほど順序立てて物ごとが進むのも「ん?」と思う。
 
ラリーがオクタウィウスやジェデダイアを説得している裏でティラノサウルスのレクシーがおとなしくしているはずがないし、フン族の一団と抱き合っている最中に猿のデクスターやネアンデルタール人が黙って待っているわけがない。
 
西部劇の時代の人間が当たり前のようにラジコンカーを運転しているのもアレだし、ラリーが競馬の騎手並みに馬を乗りこなしているのも「おいおい」となる。
 
そもそも展示物が外に出て道を闊歩しているのに、目撃者がタクシーに乗っていたレベッカ以外にいないというのは……。
しかも、大した混乱もなくラリーの言葉を信じて感動するという。
 
矛盾点やご都合主義の流れを挙げればキリがない。
 
 
だが、今作を語る上でそういった諸々を気にするのはヤボである
 
中盤、ジェデダイア率いるカウボーイ軍団にラリーがロープで縛られるシーンが出てきたが、ああいうガリバー旅行記的なノリは本当にテンションが上がる。
 
この世のどこかに“小人の世界”なるものが存在して、そこでは自分が巨人になれる。
弾に当たっても槍で突かれても「痛いなぁ」で済む。
 
大長編ドラえもん「のび太の宇宙小戦争」も似たような設定だったが、あれこそまさに幼い頃に見た夢の実現というヤツ。
枝葉末節にこだわるより、素直に夢の世界に浸った方がよっぽど楽しい。
 

ロビン・ウィリアムズの元気な姿が観られるのもいいよね。久しぶりに「ジュマンジ」も観てみるか

そして、ロビン・ウィリアムズの元気な姿が観られたのもよかった
 
この人は本シリーズの第三弾「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」(2014年)が遺作になったわけだが、2006年時点では普通に若々しくいい演技を見せてくれている。
というか、亡くなったのが63歳なのでそもそも若かったのだが。
 
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個人的にロビン・ウィリアムズのことは好きで、今作の他にも「いまを生きる」(1990年)、「ジュマンジ」(1995年)、「ジャック」(1996年)、「グッド・ウィル・ハンティング」(1998年)など、幅広い役どころで活躍していた印象。
 
中でも1995年の「ジュマンジ」は、架空の世界から飛び出した○○がハチャメチャするという意味では「ナイトミュージアム」とも共通点が多い。今でも気が向いたときに視聴する作品でもある。
 
今作でも展示物たちの対処に苦慮するラリーのアドバイザーという重要な役どころながら、想い人のサカジャウィアには50年間話しかけられない情けない男でもある。
 
しかもラリーに「大統領だろ?」と言われた際に「私はただの蝋人形だ」と返すなど、数ある展示物の中で唯一自分を客観視しているキャラ。
その他大勢とは一線を画すというか、展示物のリーダー的存在というか。
 
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「ジュマンジ」のように悲劇? の主人公として空想世界を目いっぱい生きるのもいいし、今作のように全体を俯瞰する語り部的な立場もいい。作品ごとに多くの顔を見せてくれたロビン・ウィリアムズはやっぱり素晴らしい。
 
つーわけで、近々「ジュマンジ」も観直してみようと思っている。
 
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