映画「シェルター」感想。これは「バイオレンスな『パーフェクト・ワールド』」だわ。擬似親子のロードムービー、ゾンビ並みにしぶとい刺客は「ターミネーター2」、ラストのオサレ感は「レオン」。いつものステイサムに新たなテイストを…
映画・マンガ・ドラマ記事一覧
映画「シェルター」を観た。
〜〜〜〜〜
「シェルター」(2026年)
元特殊部隊員のマイケル・メイソンはスコットランド沖の孤島で愛犬とともにひっそりと暮らしている。
俗世とのつながりは週に一度生活物資を届けてくれる少女ジェシーとその叔父のみ。
今週もまた彼らから物資を受け取るメイソン。
だが、その際にジェシーに「普通は“ありがとう”って言うのよ」と文句を言われてしまう。
一瞬戸惑いを見せたメイソンだったが、すぐに表情を消して素っ気なくドアを閉めるのだった。
ところが。
窓から外を眺めていたメイソンの目線の先で、ジェシーの乗ったボートが大嵐に激しく揺さぶられ転覆寸前に。
ジェシーが海に投げ出された瞬間、メイソンは迷わず海に飛び込み……。
〜〜〜〜〜
最近観たステイサム映画がいまいちで。公開日に足を運んだ映画館は見事に男ばっかりw
ここ最近、過去のステイサム映画を観ているのだが、
→映画「キラー・エリート」感想。僕の求めていたステイサム映画とは少し違った。仲間の無能さ、ラスボスの格落ち感がよくも悪くもリアル。ハンターおじさんが恋人を守るパートで急にシゴデキになるのも…
→映画「オペレーション・フォーチュン」感想。テンポのよさ、スタイリッシュさを強調した“だけ”のペラペラな作品。僕の求めてるステイサムはコレジャナイ。武器商人のグレッグとハリウッドスターのダニーはよかった
いまいちステイサム風味が足りずステイサム不足に陥っている。
そのタイミングで今作「シェルター」が公開されたのでさっそく映画館に足を運んできた次第である。
なおこの日はレイトショーを選んだのだが、観客は見事に男性ばかり笑
若い人、年齢を重ねた人、その他諸々。
僕を含めて場内には幅広い年齢層の“野郎”が……。
うん、さすがは俺たちのステイサム。
あのむさ苦しさ、鼻息の荒さは唯一無二と言っていい笑
やはりステイサムはこうでなくてはいけない。
ステイサムがステイサムするための前提条件。今作はそれだけで期待が持てる
先日も申し上げたが、僕がステイサム映画に求めるものは、
・元特殊部隊
・人里離れた場所で隠居生活
・トラブルが起きて現場復帰
・多勢に無勢で無双
極力世間と関わらず僻地で質素な生活をしていること(汚い服装で)。
トラブルが起きて現場復帰するが、当たり前のように全盛期であること。
そして、他勢に無勢で無双すること。
これらの決まりごとを遵守していれば設定は何でもいい。
前作は現場監督。
前前作は養蜂家。
で、今作は孤島の灯台で暮らす謎の男。
おしゃれなスーツなど必要ない。
チームを組む、分業制で任務にあたるなど言語道断。
ステイサムがステイサムするための絶対条件が揃った今作はそれだけで期待が持てる笑
映画「ワーキングマン」感想。思ったよりもステイサムがステイサムしてなかった。もちろんステイサムしてるけど想定よりもステイサムしてない。脚本がシルベスター・スタローンと聞いて納得したよ
「バイオレンスなパーフェクト・ワールド」。メイソンもブッチと同じ家族のぬくもりを欲する孤独な男
今作をひと言で表すなら「バイオレンスなパーフェクト・ワールド」。
脛に傷持つアウトローと闇を抱えたガキが最悪のタイミングで出会い、逃避行がスタート。
旅を続けるうちにお互いに愛情が芽生え、親子とも親友とも言えない奇妙な絆で結ばれる。
いわゆる擬似親子のロードムービーである。
「パーフェクト・ワールド」のブッチ(ケビン・コスナー)が大事に持っていたのは音信不通の父親から送られてきた「アラスカからの絵ハガキ」。
この絵ハガキに描かれたアラスカを幸せになれる場所(パーフェクト・ワールド)としてブッチは車を走らせるわけだが、今作「シェルター」ではこれが“愛犬ジャックの絵”になる。
今作のメイソンもブッチ同様“家族のぬくもりを欲する孤独な男”。
愛犬の絵はメイソンにとって家族を象徴する小道具だったと想像する。
パーフェクト・ワールドのブッチが予想以上にクズだった。イケイケのケビン・コスナーと力技ロマン映画のクリント・イーストウッドが黄金タッグでアラスカ目指すぜ
ステイサムが主役で単なる逃避行になるわけがない。なぜならステイサムだから
そして、ステイサムが主役を務めるのであれば単なる逃避行になるわけがない。
行く先々で他勢に無勢で無双、絶対に弾は当たらず、怪我を負ってもガーゼを貼っておけば一晩で全快する。
なぜならステイサムだから。
上述の通りトラブルが起きて現場復帰した瞬間から全盛期。
隠居していた身ながら現役バリバリの隊員たちをデコピンで片付けていく。
複数人でこられてもまったく問題ない。
どれだけ多人数に囲まれようが、相手が勝手に順番待ちしてくれる。
1人目がステイサムに撃たれる→戦闘不能になったのを確認した2人目が満を持して「うおー!!」→「パンパン」「うぎゃー!!」。
同時に発砲しても当たるのはステイサムの弾だけ。
遠距離からピンポイントでパンピーを射殺する一流の殺し屋も、ステイサムに照準を合わせた瞬間に銃身がブレッブレになる。
なぜならステイサムだから。
「パーフェクト・ワールド」のブッチは脱獄囚ではあるがスペック自体はパンピーと変わらない。
粗野で喧嘩っ早いが、銃さえ気をつければ制圧は容易い。
それに比べ、メイソンは業界内でも名の知れた凄腕。現役を離れて20年経った今でもバトルになれば秒速で全盛期に戻る。
なぜならステイサムだから。
正直、ステイサムは「ビーキーパー」(2024年)あたりから若干アクションに年齢を感じる&寄りの画が増えている。
だが「ターミネーター:ニューフェイト」(2019年)のシュワおじいちゃんの哀愁に比べればまだまだ見応え十分。あと5年はこの路線でいけると思わせてくれる。
映画「ビーキーパー」感想。いつも通りステイサムがステイサムするだけの105分。気に入らなければぶっ潰す。問答無用でぶっ潰す。大統領だろうがぶっ潰す
絶妙なタイミングでアシストする武闘派ジェシー、異様にしぶとい刺客はあの名作を思わせる…
また今作は相棒のジェシーもかなりの武闘派として描かれている。
初めて触るライフル銃で武装したおっさんを脅し、メイソンと格闘中のジェームズ・ウォーカーマンに拳銃を向ける。
クラブではこれまた現役バリバリの殺し屋を後ろから羽交締めにする。
とにかく肝が据わっていて一つ一つの行動が的確。
“重荷”“アキレス腱”などと表現されていたが、実際にはメイソンを絶妙なタイミングでアシストするバディである。
ゾンビのようなウォーカーマンのしぶとさ、しつこさを含めて「ターミネーター2」(1991年)の臭いを色濃く感じる。
ターミネーター2が史上最高で最強の神映画だったわけだが、ぐうの音も出ないほど褒めちぎってやるよ
しかも笑ってしまうのが、作中でメイソンは一度もジェシーに「ありがとう」と言わない笑
狙って(冒頭の「普通は“ありがとう”って言うのよ」を受けて)そうしたのか、単に僕が見逃しているだけなのかはわからないが、どちらにしろ「そこはさすがにお礼を言おうぜw」と思った次第である(愛犬のことも最後までジャックとは呼ばないんだよね)。
擬似親子になるの早くね? ちょっとドラマ足りなくね?
また今作では本家パーフェクト・ワールド(何だ? 本家ってw)に比べて2人がバディ(擬似親子)になるのが早い。
船から助ける→農家で車をパクる→昔の同僚に助けを求める→ジェシー「私にはあなたしかいないの!!」
いやいやいやいや。
その熱量で擬似親子をやるにはドラマが足りなくないっすか?笑
行く先々でメイソンの人間離れした殺し屋っぷりと躊躇のなさを目の当たりにすれば、むしろ恐怖の方が先に来そうな気が……。
「パーフェクト・ワールド」はこの部分をもっと丁寧に描いていた記憶があるのだが。
まあ、こういう雑さも「バイオレンスなパーフェクト・ワールド」だと感じた要因なのだが。
ラストのオサレ感はたぶん「レオン」だよね。ステイサムがステイサムする“いつも”に新たなテイストを…
ラストのオサレな感じは恐らく「レオン」(1994年)の影響。
あの作品ではレオンが大事にしていた観葉植物をマチルダが学校の庭に植えるわけだが、「根無草だったレオンがようやく安住の地を得た」という意味だったはず。
映画「レオン」感想。「同情も金も要らんから愛をくれ」。マチルダとかいう家なき子が世間知らずの掃除屋さんに求愛
それに対し、今作はジェシーにチェスのコマを届けさせることでメイソンが自分の生存を知らせるラストとなっている。
冒頭、ジェシーがチェスのルールを理解していることを知ったメイソンが「ライバルができたな」とニヤッとするシーンがあったが、あそこの伏線回収というか。
ライバル=バディを象徴するアイテムを渡すことで「約束を守ったぞ」と。
恐らくだが、今作の作り手はステイサムがステイサムする“いつものヤツ”に新たなテイストを加えようとしたのだと思う。
ところがステイサムがステイサムするには
・元特殊部隊
・人里離れた場所で隠居生活
・トラブルが起きて現場復帰
・多勢に無勢で無双
という絶対の縛りがある。
そのルールを守った上で何かを上乗せするには、過去作からの引用、インスパイアがもっとも有効だった。
つまりはそういうことである(知らんけど)。
映画・マンガ・ドラマ記事一覧
「ワーキングマン (L判ブロマイド5枚セット+ メーカー特典:ジェイソン・ステイ札ステッカー(全3種よりランダムで1枚お渡し) 付) [DVD]」
「俳優ジェイソン・ステイサム写真25ポスターポスター 印刷 ウォールアート リビング ダイニングルーム ベッドルーム 壁飾り 壁の絵」
「MEG ザ・モンスターズ2 [DVD]」
-
前の記事
今井達也の出番がない(リリーフ転向後の8月はわずか3登板)。与四球率(BB/9)大幅な悪化(2025年:2.47→2026年:5.85)の要因を考える。際立ってノーコンではないけど初球ストライク率、立ち上がりの悪さが… 2026.08.28
-
次の記事
記事がありません