不遇な知将キャラランキング完結編。「友情・努力・勝利」の少年ジャンプでさえなければ脚光を浴びる世界線があったかもしれないアイツら
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少し時間が経ってしまいましたが、今回は継続中の「不遇な知将キャラランキング」の完結編です。待望の? ベスト3を発表していきます。
前回、前々回までの順位は下記。
→不遇な知将キャラランキングTOP10。正義と悪の二極化の世界では卑怯な小者として雑に扱われる知将キャラ。もっとも不遇を受けた参謀役を発表するぞ
→不遇な知将キャラランキングTOP10その2。5、4位と番外編を発表する。キャラ立ちは凄まじかったし能力も高いのに、扱いが雑すぎて切ないアイツ笑
第10〜4位と番外編その1、その2でございます。
久しぶりのアニメ/漫画キャラのランキング遊びでしたが、はっきり言って楽しいですね笑
物語の中心でスポットを浴びるタイプではない、能力は高いのにキャラの性質を考えると扱いは悪くならざるを得ない。
こういう不遇キャラをいじくり回すのは個人的にかなり好みです。
特にベスト3はどの方も納得していただけるのではないかと。
というより「普通に考えてコイツラしか残ってなくね?」レベルのベタさとなっております笑い
不遇な知将キャラランキングTOP10:第3位
「才槌」(るろうに剣心)
十本刀きっての知将、“破軍”(甲)の才槌老人。
馬鹿でかい頭には相手を出し抜くための戦略、知恵がぎっしりと詰まっており、卓越した話術での心理戦は他の追随を許しません。「デカい」という理由だけで化け物扱いを受けて殺されかけていた不二を救い、その純真さにつけ込んで自分の道具として利用するなど、部下の操作術も秀逸です。
葵屋襲撃では相手が疲弊したタイミングを狙って登場、圧倒的な戦力差を知らしめて絶望感を味わわせるやり方で御庭番衆と薫一行を追い詰めていきます。
うん。
改めて振り返ると才槌老人の有能さは際立ちますね。
・行き場のない不二をスカウト
・居場所を作ることで恩を売り、好き勝手に使える部下に仕立て上げる
・相手が余力を失ったタイミングで体力満タンな状態で登場
・話術を駆使して心理的なストレスを与え戦況を有利に
飴と鞭の使い分け、戦況を見極める観察眼、敵を自分のペースに引き込む心理戦。
登場シーンこそ少ないものの、知将としての実力の高さは随所に発揮されています。
それだけに矮小な卑劣キャラとして退場させられたのは何とももったいない。
比古清十郎に怒鳴りつけられて“ビクっ”となったり、最後は気絶した不二の下敷きになったり。
「友情・努力・勝利」の少年ジャンプでなければもう少し脚光を浴びてもいいキャラだったのではないでしょうか。
まあでも、比古清十郎の当て馬にするにはコイツしかいなかったってのもありますよね。
「呪術廻戦」の五条悟、「鬼滅の刃」の鱗滝左近次などもそうですが、最強のお師匠さまキャラというのは使いどころがめちゃくちゃ難しい。
「普段はグータラだけどやるときゃやる!! キャラ」ランキング。視野の広い冷静なお師匠さまタイプは名言製造機
中心メンバーに入れるとパワーバランスをおかしくしちゃうけど、総じてキャラが魅力的なので読者/視聴者人気は高い。
教師という立場上、基本は前線に出ない(五条悟)、トラウマを抱えて山籠り(鱗滝左近次)、人間嫌いで出不精(比古清十郎)などなど。
適度に縛りを設けて登場シーンを絞りつつ、“ぼちぼち”活躍させる。
その“ぼちぼち”の相手に才槌老人と不二が最適だったということでしょうか。
「るろうに剣心」の作者も「十本刀は多すぎて使い切れなかった」旨のコメントをしてたしね。
不遇な知将キャラランキングTOP10:第2位
「バビディ」(ドラゴンボール)
「ドラゴンボール」のバビディは今回の「不遇な知将」たちの中でもトップレベルの有能さだと思っております。
・対象の人物を好きな場所に瞬間移動
・世界中の人間と同時にテレパシーで会話
・潜在能力を限界以上に引き出す
・邪悪な心の持ち主を操り自分の配下に
もはや有能以外の何物でもない。
「相手を好きな場所に瞬間移動」も「世界中の人間と同時に会話」も悟空たちがドラゴンボールの力を使ってようやく実現できたものだし、潜在能力を引き出すアレは老界王神さまがやると25時間かかる。超神水を飲むと一晩以上苦しむ羽目になる。
その上邪悪な心を持った人間を操って自分の配下にできるとか、チートすぎるでしょと。
これらをすべてノーリスク&遠隔でやってしまうのだから手が付けられません。
それがまさかの……。
退場シーンは魔人ブウに首根っこを掴まれて“ボンっ”という。
このハイスペックキャラをあんな終わらせ方でいいの? というくらいのあっけない最期でした。
絶望を感じたアニメ/漫画のセリフランキング。トップ3は不動だからつまらないので、僕の独断で選ばせてもらいましたがそれが何か?
マジな話、バビディに関してはおとなしくサポート役に徹していれば割と簡単に宇宙を支配できたのでは? と思います。
変に偉ぶったり脚光を浴びようとしたりせず、素直に魔人ブウと仲よくやっていれば。それこそMr.サタンの立ち位置さえ手に入れれば自動的にバラ色の未来が約束されていたのに。
一定以上の相手を操るのは難しいとは言いつつ魔界の王ダーブラを配下にしてますからね。ダーブラの強さが人造人間セルと同等(悟空談)ということなら、宇宙中でイキリ倒してるヤツはだいたい配下にできるはず。
で、最後に界王神界と不可侵条約でも結んでおけば。
インフレから脱落したピッコロさんに身体を真っ二つにされたり、魔人ブウとの知恵比べで負けたりなどといったクソダサい結末を迎えることもなかった気がします。
不遇な知将キャラランキングTOP10:第1位
「ザボエラ」(ダイの大冒険)
長々と続けてきた「不遇な知将キャラランキング」ですが、お待ちかねの? 第1位はザボエラ(ダイの大冒険)でございます。
魔王軍妖魔士団団長で“妖魔司教”の肩書を持つザボエラ。魔力と呪文の達人で、魔軍司令ハドラーからは「魔王軍の中ではもっとも狡猾で残酷な頭脳の持ち主」と評されています。
ところが劇中での扱いは不遇そのもの。
戦場に設置した悪魔の目玉で戦況を監視するも、策を預けたはずのクロコダインに覗き見野郎として破壊される。
ヒュンケルには「六大団長の恥さらし」、ミストバーンには「ドブネズミ」呼ばわりされるなど、他の団長からもつまはじきに。
最終的には単細胞なワニ野郎と見下していたクロコダインに知恵比べで上回られ、斧の下敷きになったままドカン。
・クロコダイン(猪突猛進な男気野郎)
・ヒュンケル(トラウマを抱えた戦闘民族)
・フレイザード(功に執着する戦闘狂)
・バラン(孤高の最強剣士)
・ミストバーン(謎だらけの無口マン)
これだけ多種多様な六大団長の中ではアクセント的なキャラが必要だったのも理解できますが、それにしても……。
何より超魔生物として蘇らせてもらったハドラーがまったく感謝を示さなかったのがキツい。
それどころか、超魔生物化後はザボエラを完全に“見えない君”として無視を決め込み、新しく配下となった親衛騎団を使って牢屋に閉じ込めるという。
そらあなた。
あんな扱いを受けたら多少は捻くれますよOK?
出世欲にまみれたクズには違いありませんが、それなりに魔王軍に貢献していたと思うのですが。
ダイの大冒険隠れ名勝負ベスト3。王道の名勝負もいいけど、これをなくしてダイの大冒険は語れないでしょランキング
能力も普通に高いんですよねこの人。
集束呪文(マホプラウス)とか、有能すぎてワクワクしましたけどね(オリハルコン相手にはまったく通用しなかったけど)。
相手の呪文をわざと食らってそこに自分の呪文を上乗せして放つなんて、フレイザードのフィンガーフレアボムズよりもはるかにすごい。
中でもザボエラの有能さがもっとも発揮されたのがロン・ベルクたちとの戦いで見せた「超魔ゾンビ」。
手下モンスターの死骸を魔法力によって合成しキメラを構築。胸部にザボエラ自身が乗り込むことで意のままに動かすことができるバトルスーツの完成です。
モンスターの死骸なので超魔生物のように生命力を消耗することもなく、本人が痛みを感じることもない。生体活動が停止しているためどんな攻撃も通用しない。
ザボエラ曰く、
「自分の肉体はいっさい、傷つかずに思い通り動かせて、なおかつ、一方的に敵をいたぶれる」
これを聞いたノヴァが「最低の発想」と言っていましたが、いや、そうか?
・ノーリスクで強大な力を手にできる
・痛みも感じない、疲れもない
・努力する必要もない
僕には戦闘における理想形、究極の最終形態としか思えないのですが。
息子を道具としてあっさり見限る冷徹さすらも戦場ではアドバンテージになり得るわけで。
実際、戦闘力も高くないのに大魔王バーン、ミストバーン、キルバーンの3人の次に生き残ってますからね。他人に取り入る狡猾さと研究熱心さだけで魔王軍ベスト3と同じくらい生き延びるなんて、有能としか言いようがないでしょと。
繰り返しになりますが、「友情・努力・勝利」の少年ジャンプでさえなければ……。
有能な知将キャラとしてザボエラが脚光を浴びる世界線もあったのかもしれませんね(たぶんない)。
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ちなみに放送中のアニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」もいよいよ佳境に入ってきております。
我らのザボエラ団長の不遇っぷりも加速していきますので、それを踏まえて視聴していただければと。
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