劇場版呪術廻戦0感想。乙骨憂太とかいう碇シンジの覚醒。夏油傑とかいう朽木白哉と仙水忍を足して2で割ったラスボスが放つ元気玉。お師匠さまキャラは扱いが難しい【映画】

劇場版呪術廻戦0感想。乙骨憂太とかいう碇シンジの覚醒。夏油傑とかいう朽木白哉と仙水忍を足して2で割ったラスボスが放つ元気玉。お師匠さまキャラは扱いが難しい【映画】

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アニメ映画「劇場版呪術廻戦0」を観た。
 
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「劇場版呪術廻戦0」(2021年)
 
結婚を約束していた幼馴染の折本里香を交通事故で失った乙骨憂太は目の前で起きた事故の凄惨さ、隣にいるのが当たり前だった里香が突然いなくなった悲しみから立ち直れずにいる。さらに自身に取り憑いた里香の呪いが周りを傷つけてしまうことにも日々苦しみ続けている。
 
 
そんな折、彼の呪いに目をつけた五条悟は都立呪術高等専門学校への入学を乙骨に勧める。最初は首を横に振った乙骨だったが、五条に諭され渋々ながらも都立呪術高等専門学校へ入学することに。
 
 
呪術高専は「呪い」を祓うための呪詛師を育てる学校。
自らが呪われた身である乙骨にとっては戸惑うことばかりだったが、クラスメイトの禪院真希やパンダ、狗巻棘たちと交流することで徐々にそこが“自分の居場所”へと変わっていくのだった。
 
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呪術廻戦0すげえな。公開から半年でまだ上映中だって。思わず観てきちゃったよ

劇場版呪術廻戦0。
 
2021年12月に公開され、わずか3日で興行収入26億円を達成した今作。これは2020年公開「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」に次ぐ歴代2位の記録とのこと。
 
ただ僕は呪術廻戦にはあまり詳しくなく原作も読んでいない。知識としては2020年10月からO.A.されたアニメ版のみである。
今作も公開当初から大ヒットしているという話は耳にしていたものの、正直琴線に触れるものはなく。わざわざ興味のないものを観るために混雑の中へ突撃する気にはならなかった。
 
ところが2022年5月現在、いまだに上映が続いていることを知り「それじゃあ」ということで映画館に足を運んできた次第である。
 
 
いや、すげえな呪術廻戦。
公開から半年近く経っても上映中とは。
 
鬼滅の刃の劇場版が2020年10月〜2021年7月まで。
さすがにこれには及ばないと思うが、日本アニメ界の歴史を塗り替える作品となったのは間違いなさそうである。
 
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過去作のインスパイアが多すぎる件。幽遊白書、HUNTER×HUNTER、BLEACHにドラゴンボールやるろうに剣心、エヴァンゲリオン、ジョジョの奇妙な冒険も?

まず今作を観た感想(印象)だが、呪術廻戦って過去作からめちゃくちゃ影響受けてません?
 
具体的には、
 
・特殊能力に目覚めた学ランが探偵まがいの捜査
・乙骨や狗巻、禪院といったおどろおどろしい? 家名
このあたりのフォーマットは完全に幽遊白書。
 
キャラの造形も幽遊白書やHUNTER×HUNTERからのインスパイアを強く感じる上に夏油傑が引き連れてきたイロモノパーティはBLEACH要素が色濃い。
 
ラルゥなんてアレでしょ?
美しい魔闘家鈴木(幽遊白書)→ヒソカ(HUNTER×HUNTER)→ラルゥ(呪術廻戦)とか、そんな感じじゃないの?
そもそも呪術高専の学長? の楽巌寺嘉伸なんて、完全にBLEACHの山本元柳斎重國がモチーフになってますよね? モチーフというか、そのまんまというか。
 
改めて思い返すと、今作のラスボス夏油傑は朽木白哉(BLEACH)と仙水忍(幽遊白書)の合わせ技なのではないか。
 
主人公虎杖悠仁(今作では未登場)の二重人格はよくある設定だなとは思っていたが、そう考えるとアレも仙水忍からきているっぽい。
ちなみに二重人格でパッと思いつくとろこでは遊戯王やるろうに剣心だろうか。
 
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バトルシーンで言えば、呪術高専の敷地のモデルは間違いなくBLEACHの尸魂界。
 
どつき合いの最中にディベートで相手を黙らせるのはよく見るシュチュエーションだが、僕の知る限り「勝者=正解、敗者=不正解」の図式を最初に崩したのはるろうに剣心。今作でもそのパターンは当たり前のように使われている。
 
夏油傑の切り札は明らかにドラゴンボールの元気玉、妖怪を具現化させて使役するアレはジョジョの奇妙な冒険と寄生獣の要素も入ってる? のかな?
百鬼夜行なんて、ゲゲゲの鬼太郎とか平成狸合戦ぽんぽこその他、使い古されて擦り切れまくったフレーズですからね。
 
 
また、過去のトラウマのせいで気弱で危なっかしい、でもブチ切れるとヤベえ奴という乙骨憂太のキャラは新世紀エヴァンゲリオンの碇シンジそのまんま。声優が同じ緒方恵美さんとのことで、制作側も碇シンジを意識しているのは間違いなさそうである。
 

作者はジャンプ最盛期〜ONE PIECEあたりまでの影響を受けてるっぽい。それをうまく処理してオリジナルに昇華させている

恐らく作者はジャンプ最盛期〜ONE PIECEあたりまでの作品にクソほど影響を受けているのだと思う。
 
一応言っておくと、「これはそっくりすぎてダメでしょ」というシーンは今作には見当たらなかった(僕には見つけられなかった)。
似ている部分に不快感がなかったことを考えると、作者は過去作品のいいところをうまく処理してオリジナルに昇華させているのだと思われる。
 
 
 
アニメを視聴していた際は油断していたというか、ある意味垂れ流しの惰性だったせいで気づかなかったが、自ら映画館に足を運んだ今回はひと味違う。
“自分の金と時間を費やした”緊張感の中、これまでスルーしていた細々としたものが見えてきた(気がする)。
 
と同時に、そこばかりに目がいってストーリーへの集中力が削がれてしまったのが惜しかった。
 
先日アニメ映画「HELLO WORLD」が鋼の錬金術師をそのまま流用していたことに「おいおい」となったが、少なくとも今作にはあそこまで露骨な描写はない。
 
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ただ、うまくやっていると言ってもそこばかりに目が行くほど多用するのはどうなの? という気はする。
 

作品自体はおもしろかった。僕のようなフワッと勢にはぴったりのわかりやすいバトル展開

“過去作品からの影響”ネタが長くなったが、そろそろ作品自体の感想を。
 
はっきり言っておもしろかった
 
うん。
おもしろかったですね。
 
何というか、今作はアニメ視聴済みの人に向けた作品なのだと思う。
 
早い段階で「乙骨憂太の呪いを解く」という着地地点を提示しそこに向かってスタート。
初日の授業(任務)でラスボスを登場させ、それが五条悟と因縁のある人物だと認知させる。
 
で、ご丁寧にラスボスが襲撃の日時を指定→何のひねりもなくバトルスタート。
ところがそれは実は大規模な囮で、本命は学園に残った乙骨憂太でしたと。
 
不意をつかれた乙骨憂太だったが、仲間に守られながら覚醒。夏油傑の本気を上回る底力を発揮して勝利する流れ。
 
過去のトラウマを払拭するとともに潜在能力の引き出し方を覚え、ついでに仲間との友情、絆も芽生える王道中の王道展開。まさに「友情・努力・勝利」のジャンプ作品そのものである。
 
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つまり、今作のターゲットは原作は読んでいない(今後読む気もない)がアニメはそれなりに楽しんだ人。いわゆる呪術廻戦のライトなファンというか、僕のようにフワッとした知識しかない人間にはドンピシャの作品だった。
 
 
てか、やっぱりド派手なバトルのわかりやすさは偉大ですよね。
何だかんだでみんな(僕も)ドンパチ大好きだから笑
 
呪術廻戦は2023年にアニメ第2期がスタートするらしいが、第1期で獲得したライト層をより深く取り込むという意味で今作は大成功だったのではないか。
 

主人公は乙骨憂太なのね。僕としては五条悟の無双に期待してたんだけど…

ただ不満というか、え? そっち? と思ったことはある。
 
具体的には主人公が乙骨憂太だったこと
 
僕は当初、今作は五条悟の過去エピソードと聞いており、当然主人公も五条悟だと思っていた。
 
ところが実際のストーリーは乙骨憂太の復活物語。
五条悟はそれを俯瞰で眺めるストーリーテラーというか、飄々としてなかなか本音を見せない子守役。立場的には本編と変わらない。
 
 
恐らくだが、乙骨憂太は天才なのだと思う。
最初から特級呪術師の称号を与えられていた(それがどれだけすごいのかをよく知らない)し、感情によって戦闘力が乱高下するのはドラゴンボールの孫悟飯と同じ。
 
荒削りだが潜在パワーは誰よりも高いいじめられっ子キャラが覚醒→ムカつく相手をボコる爽快感はマジでたまらないものがある。
 
 
と言いつつ、五条悟の無双に期待していた身としては少々肩透かしを食った印象である。
できれば五条悟が今の境地に至るまでの過程や目隠しをするようになった理由などを掘り下げつつ、敵キャラをタコ殴りにする描写が欲しかったのだが。
 
残念ながら? 今作での五条悟は最初から最後まで最強のまま(ハチマキは白かったけど)。成長過程などはいっさい見せることなく夏油傑にとどめを刺してしまった。
 
 
なお作中、夏油傑の「お前の力はその目によるところが〜」といったセリフがあったが、要するにアレか? 「邪眼の力をなめるなよ」的な?
 
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知らんけど。
 
 
そんな感じで、今作の個人的評価は5点満点中4点
 
他作品からのインスパイアを少し控える&五条悟にミゲルをボテくり回す以外の活躍があれば文句なしの5点満点だったのだが笑
 

お師匠さまキャラは使いどころが難しい。適度に制限をかけないと作品のパワーバランスをぶっ壊す

だが、実際に五条悟を自由に動き回らせてしまうと作品として成り立たなくなることも事実。
 
夏油傑をあっさり倒してしまうと乙骨憂太の成長は見込めないし、折本里香の解放もままならない。
 
表題の通りなのだが、最強のお師匠さまキャラというのは案外使いどころが難しい
以前にも申し上げたように鬼滅の刃の鱗滝左近次やるろうに剣心の比古清十郎、鋼の錬金術師のイズミ・カーティスといった作中最強キャラには何かしらの制限をつける必要がある。
 
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・鱗滝左近次:弟子を失った悲しみ
・比古清十郎:筋金入りの人間嫌い
・イズミ・カーティス:内臓の欠損による稼働時間の短さ
などなど。
 
持てる力を発揮させない“縛り”によって極力ストーリーの本筋に絡ませず、主人公を影から支えるサポート役にとどまらせる。
 
今作では五条悟にミゲル(五条悟以外には手に負えない)をぶつけることでラストバトルの舞台から弾き出すことに成功した。
 
最強キャラの無双に期待していた僕にとっては残念だが、エンターテインメント作品としてはこれで正解なのだろうと。
 

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このひと言で大体の問題を解決したるろうに剣心はなかなか秀逸だった笑
 
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