バルデスvsクイッグ!? またおもしろそうな試合を組みやがって…。今回ばかりはバルデス大ピンチじゃない? クイッグ王座返り咲きなるか【予想・展望】

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2018年3月10日(日本時間11日)、米・カリフォルニア州で行われるWBO世界フェザー級タイトルマッチ。同級王者オスカル・バルデスの対戦相手として、ランキング10位で元WBA世界S・バンタム級王者スコット・クイッグが候補に挙がっている。
 
正式発表はまだだが、この対戦に向けて両陣営とも大筋で合意しており、すでに正式契約は間近とのこと。
 
「バルデス完勝!! セルバニアを寄せつけず。思ったよりいい選手なのかもなオスカル・バルデス。ダウンを奪われながらも攻撃の手を休めず」
 
2017年9月にジェネシス・セルバニアを判定で下したバルデスは、これで4度目の防衛戦。
対するクイッグは、2016年2月にカール・フランプトンに敗れて王座から陥落。その後、階級をフェザー級に上げて再起し、2017年11月にWBA王座の挑戦者決定戦で勝利している。
 
「気づくのおっせえw 岩佐vsサウロン。大差判定で岩佐が初防衛成功。ジリ貧の両者が後半に「あっ」ってなる」
 
各団体で上位にランキングされるクイッグの2年ぶりのタイトルマッチ。
無敗のWBO王者オスカル・バルデスを相手に、見事勝利を挙げることができるか。
 
「木村翔が五十嵐を根元から粉砕。大振りで恐怖を植え付けて真ん中を右でドーン。圧巻の五十嵐対策でしたね木村翔」
 

まさかクイッグがWBO狙いでバルデスにいくとは。それもアメリカで

オスカル・バルデスvsスコット・クイッグ!!
 
降って沸いたようなというか、まさかのマッチメークの浮上である。
 
てっきり国内路線かと思っていたクイッグが、海を渡ってオスカル・バルデスに挑戦するとは。まだ正式決定ではないようだが、個人的にこの組み合わせはちょっと驚いてしまった。
 
 
王座陥落後、フェザー級で再起したクイッグ。だが、確かに今のフェザー級でタイトルマッチを実現するのは難しい。
 
WBAはサンタクルスとアブネル・マレスがいちゃいちゃしてるし、IBFのリー・セルビーは次戦がジョシュ・ウォーリントン、その次がフランプトンvsドネアの勝者と大渋滞。
現状を考えると、敵地でWBOを狙うしかないというのは理解できる。
 
「リー・セルビーvsジョシュ・ウォーリントン! 名勝負の予感がしますよコレは。フランプトンvsドネアなんか比じゃないほどに」
 
ランキングを見ても、クイッグ以外に客の目を引きそうな名前はマーク・マグサヨあたりか。ただ、前回がジェネシス・セルバニアだったことを考えると、2戦続けてフィリピンの選手というのはちょっとよろしくない。
 
「スペンスがピーターソンを圧倒してギブアップ防衛。ボコボコやねピーターソン。スペンスは階級アップした方がよくね?」
 
あまりに突然の話でビックリしたが、少し冷静になってみると、クイッグの起用はボチボチ理にかなっているように思える。
 
まあ、相変わらずWBCのゲイリー・ラッセルだけは見向きもされないわけだが。
 
「はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw」
 

今回はバルデスも厳しいかも……。あのフルスイングがどこまでクイッグに通用するか

無敗を継続中のオスカル・バルデスだが、正直、今回ばかりはかなり厳しいのではないか。
いや、過去2戦も十分厳しい相手だったのだが、スコット・クイッグはそれに輪をかけて厳しいように思える。
 
 
オスカル・バルデスという選手のよさは、とにかく腕を強く振れること。
 
「バルデスvsクイッグ感想。体重超過でパツパツのクイッグがバルデスに判定負け。体重超過に対するペナルティが緩い理由?」
 
絶えず左右に動きながら、ガードの上でもお構いなしに目いっぱいのパンチを浴びせる。
外旋回のフックを中心にタイミングを変えたストレートを交えつつ、同時打ちに近いタイミングで腕を振る。
特に、左右に動きながらもパンチの威力を失わず、どんな体勢からでも躊躇なく腕を振れるというのはかなりの脅威である。
 
その反面、ガードを犠牲にしてフルスイングするため、カウンターをもらうシーンも目立つ。
前回の試合でも、セルバニアのノーモーションのストレートを被弾してダウンを喫するなど、ガードの甘さは随所に見られた。
 
「京太郎を応援する理由? そんなもん「ヘビー級だから」でいいだろw 2018年の世界戦実現なるか。京太郎マジでがんばれ」
 
「せーの」で同時にパンチを出して先に当たればOK、ダメだったらごめんなさいという一か八かのスタイル。スイングの迫力と自身の耐久力に依存した選手というイメージである。
 

攻防分離のクイッグ。英国には似たようなタイプの選手が多いよね

対するスコット・クイッグだが、この選手はどちらかというと攻防分離のファイタータイプ。
 
ジャブで距離を測りつつ、相手の攻撃をパリングとガードで防ぎながら間合いを詰める。
左ひじをうまく使いながら相手をコーナーに追い詰め、頭を押し付けるように腰を決める。
得意な距離まで近づいたところで、長いリーチとフィジカルを活かしたパワフルなワンツーを浴びせ、試合の流れをどんどん引き寄せる。
基本的にディフェンスはガードとパリング中心で、被弾OKなパンチは無理に避けず。自身の攻撃姿勢を優先するスタイルである。
 
似たタイプとしては、ジョシュ・ウォーリントンやアンソニー・クローラ、リアム・スミスなど。英国には、このタイプのファイターが非常に多い。
 
「クローラvsバーンズ感想。もの足りない人同士の壮絶サバイバル。両者が足りない部分を攻め合う駆け引きがおもしろかったよ」
 

クイッグはバルデスにとって決してやりやすい相手ではない。むしろ苦手な方じゃないか?

恐らくだが、オスカル・バルデスはクイッグのようなタイプは得意ではない。
 
過去、バルデスが苦戦した試合として思い浮かぶのは2017年4月のミゲール・マリアガ戦。この試合でのマリアガの作戦が、至近距離での打ち合いだったと思う。
 
「リナレスはゲスタをKOしてくれるんだろ? 格下扱いだけど、普通に強敵じゃないの? でもリナレスが圧勝してくれるはず」
 
バルデスの得意な中間距離では極力手を出さず、ガードの上を叩かせながら距離を詰める。
十分に間合いが詰まったところでジャブを出し、精度の高いワンツーで追い込んでいく。
 
バルデスは動き出しに合わせてフックを打ち込みたいのだが、中間距離でマリアガが手を出してこないせいでうまくいかない。腕を振るスペースを作るために後退せざるを得ず、常に後手に回る苦しい展開を強いられてしまった。
 
「ロマチェンコ攻略の糸口見っけ? マリアガボッコボコ。今日も対戦相手をオモチャにして遊ぶ」
 
ただ、マリアガが本来ファイタータイプではないため、バルデスのジャブもそれなりに機能した。左右に動き続けてスペースを確保し、何とかポイントアウトに持ち込むことができた試合である。
 
 
そして、攻防分離のプレススタイルを得意としているのが、まさに今回のスコット・クイッグ。
高いガードで左右フックやストレートをはたき落とし、距離を潰して近い間合いで連打に巻き込む。スタイル的には、バルデス攻略の可能性が高い選手の1人ではないか。
 
しかも、フェザー級のクイッグは身体が一回り分厚くなっており、S・バンタム級時代よりも力感がはるかに増している。割とガチで、バルデスがコーナーで押し潰されるパターンもあり得るような気がする。
 
「待ってましたのデボン・アレクサンダー! オルティスとのサバイバル戦が2月にあるってよ。元王者対決が地味~に楽しみ」
 

クイッグはカウンター使いが苦手。バルデスの両フックがタイミングよく入ればマズいかも

逆に、クイッグが苦手とするのがカウンター使い。
 
距離を詰める際、基本的に左ジャブが起点となるため、ここにカウンターを合わせられると一気に出足が鈍る。2016年のカール・フランプトン戦でも、フランプトンのカウンターを警戒するあまり、中盤まで前に出るタイミングを掴めずズルズルとポイントアウトを許してしまった。
 
また、2017年4月のIBF挑戦者決定戦では、至近距離でカウンターを被せるビオレル・シミオンを持て余し、一進一退の接戦に持ち込まれている。
 
「田口すごかった。メリンドに完勝するとはね。負けるとか言って申し訳ないww L・フライ級で規格外のフィジカルと戦術の幅がすげえ」
 
なので今回の試合でも、動き出しのジャブにフックを合わせられた場合、ちょっと危ない展開になるかもしれない。得意な至近距離まで近づけばペースを握れると思うが、バルデスの強烈な左右フックとよく動く足をかいくぐれるか。
 
バルデスのフックで上半身が流れるようだと、マリアガやジェネシス・セルバニアのように中間距離をキープされたまま判定負けする可能性も十分あり得る。
 
「拳四朗4RTKO!! ペドロサ手も足も出ず。いいですね拳四朗。ホントに期待できるぞこの選手。まあ、今回は相手が微妙だったけど」
 

勝敗予想はバルデスの僅差判定勝利。てか、全然わかりませんww 案外クイッグが圧倒するかも? とも思っております

長々と展開を考えてきたが、そろそろ勝敗予想を。
オスカル・バルデスの僅差判定勝利。
今回はこれでいきたいと思う。
 
流れとしては、
 
序盤はスロースターター気味のクイッグが前進を躊躇し、その間にバルデスが積極的に手を出してポイントをリード。
中盤から徐々にクイッグがペースアップ。バルデスにロープを背負わせる場面が増える。
だが、バルデスも豊富な運動量で無理矢理流れを引き戻し、一進一退の攻防が続く。
馬力のクイッグと手数のバルデスによる大接戦の末、バルデスが序盤のリードを守りきっての勝利。
 
マジでわからないのだが、そんな感じになるのではないか。
試合自体はクイッグがコントロールしそうだが、それと勝ち負けはまた別の話。
もしかしたら、ホームタウンデシジョン的な判定が出ることもあり得る? かも?
 
「絶望的挑戦? スペンスvsピーターソン予想。ピーターソンがスペンスを攻略する方法ってある? 奇跡でも起きない限り厳しいと思うけど」
 
至近距離でのプレスに弱い(と思われる)バルデスと、カウンターを苦手とするクイッグ。
バルデスの腕力がクイッグのプレスを跳ね返すか、クイッグのフィジカルがバルデスを押し潰すか。
クイッグが勝つにはどれだけ長くロープ際での時間を作るかにかかっているし、逆にバルデスが自由に動くスペースをキープできればそれだけバルデスの勝利が近づく。
 
お互いの強みと弱みがぶつかり合って、本当に微妙な勝負になりそうな気配がプンプンする。
 
一応バルデスの勝利予想としたが、実際はちっともわからない。
バルデスのフックがクイッグに通用しないパターンも、十分考えられると思っている。
 
そして、めちゃくちゃ楽しみでもある。
 
「それでも僕はレイ・バルガスを諦めないww ネグレテに大苦戦の末に判定勝利。やっぱりボロボロでしたね」
 
しかし、オスカル・バルデスのハード路線は半端ないっすね。
ミゲール・マリアガ、ジェネシス・セルバニア、スコット・クイッグって。
スター候補の成長を促すためかもしれないが、その前に潰れるんじゃねえの? ってくらい。
基本、被弾前提のファイターだしね。
 
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