はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw【結果・感想】

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メリーランド州イメージ
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2017年5月20日(日本時間21日)に、米・メリーランド州で行われたWBC世界フェザー級王座統一戦。
同級正規王者ゲイリー・ラッセルJr.が暫定王者オスカル・エスカンドンと対戦し、ラッセルJr.が7R59秒TKOで勝利。王座統一に成功した。
 
「大激戦のバルテレミーvsキリル・レリク!! まさかの苦戦のダークヒーロー、バルテレミーはクロフォード打倒を果たせるか?」
 
2016年4月以来、約1年ぶりのリングに上がったゲイリー・ラッセルJr.。
強豪オスカル・エスカンドンとの統一戦となったが、まったく問題にせず。
3Rにダウンを奪うなど、ハンドスピードと正確性でエスカンドンを終始圧倒する。
 
特にエスカンドンの得意な至近距離でねじ伏せたことは大きい。これでラッセルの評価が上がることは間違いない。
 
試合後に他団体王者との統一戦を希望したラッセルだが、果たしてどうなるか。また、最終目標に掲げるワシル・ロマチェンコとの再戦は実現するのか。
 
階級屈指の実力を持ちながら試合に恵まれず、停滞気味のキャリアを打開できるかに注目である。
 
「スペンス圧勝!! ケル・ブルックを一方的にコントロールしてウェルター級最強対決に勝利」
 

この試合、好き過ぎて5回くらい観ましたww 地味だけど骨太路線のラッセルのベストバウトじゃないか? 地味だけど

エスカンドンの負傷により、予定より3か月遅れで実現したこの試合。
そもそも2015年に予定されていた試合だが、そのときはラッセルの負傷により延期になった経緯がある。
 
紆余曲折の末にようやく両者がリングに上がったわけだが、ひと言で言って最高だった
予想記事でも申し上げたように、2017年でもっとも期待していた試合の一つがこれ。そして、その期待を超えるすばらしい試合だったと思う。
 
「ゲイリー・ラッセルvsエスカンドンが楽しみすぐる。両方めちゃくちゃいい選手ですよねこれ? 地味なラッセルが地味に防衛戦」
 
というか、もう好き過ぎて5回くらい観てますこの試合ww
 
ゲイリー・ラッセル最高。
オスカル・エスカンドンもよかった。
 
マジな話、こんなすごい試合がほとんど話題にもならずにスルーされていることが哀しくて仕方ない。普通にラッセルのベストバウト候補だと思うのだが。2015年のジョニゴン戦に匹敵するくらいの。
 
 
一応申し上げておくと、ラッセルたんのキャリアってかなりすごいですからね。
 
「バルデス完勝!! セルバニアを寄せつけず。思ったよりいい選手なのかもなオスカル・バルデス。ダウンを奪われながらも攻撃の手を休めず打ち続ける」
 
ロマチェンコに負けて以降、
 
・クリストファー・マーティンにほぼフルマーク
・ジョニゴンに4RTKO
・パトリック・ハイランドに2RTKO
・オスカル・エスカンドンに7RTKO
 
ガッツリ骨太路線だし、しかもすべて圧勝。フェザー級のトップレベルがまったく相手になっていないのである。
 
地味だけど。
試合間隔も長過ぎるけど。
 

開始早々、スピードと正確性でエスカンドンを圧倒するラッセル。これは決着が早いか? と思わせる立ち上がり

期待にたがわぬというか、期待以上だった今回の一戦。
 
「ロマチェンコにno massされない選手は誰? 階級を上げても無双は続くの? どこかに勝てる人はいないの?」
 
僕は予想記事で「ラッセルには至近距離でエスカンドンを圧倒してもらいたい」と申し上げたのだが、まさしくその通りの展開だった。
むしろ、それ以上だったと言ってもいいくらい。
 
まず、1Rのラッセルは基本的には中間距離。
つま先が触れるか触れないかの位置で対峙し、エスカンドンの踏み込みに備える。
そしてエスカンドンの突進に合わせて小さくバックステップし、打ち終わりにハイスピードな連打を返す。
 
「ラッセルさんがニャンバヤルに安定の判定勝利。でもニャンバヤルはいい選手だったな。那須川天心はラッセルを目指そうぜ」
 
対するエスカンドンは、小柄だがパワフルな突進を持ち味とするインファイター。
至近距離での打ち合いに持ち込み、ロープを背負わせてラッシュを浴びせるのがこの選手の勝ちパターンである。
 
だが、踏み込みに合わせてラッセルが下がるために懐に入れない。しかも高速で飛んでくるリターンにまったく対応できない。極端な話、1発出す間に3発返されるほどのスピード差である。
これによって、エスカンドンは1Rから自身の持ち味である踏み込みを封じられてしまう。
 
いきなり得意の出足を止められたエスカンドン。
動きが止まったところで、ラッセルにガードの隙間を通されまくる。
 
ああ、これはヤバいですね。
もしかしたら決着は早いかも。
そう思わせるほどの立ち上がりである。
 

足を止めての接近戦に応じるラッセル。しかも、インファイターのエスカンドンをインファイトで圧倒する

ところが、2Rに入ると流れが変わる。
 
ラッセルが自ら距離を詰め、リング中央で打ち合いを始めるのである。
ガードを固めて頭をくっつけ、ボディとアッパー、フックを中心とした打ち合い。エスカンドンの土俵での真っ向勝負である。
 
しかも、この距離でもラッセルは打ち負けない。
エスカンドンの連打を真正面から受け止め、キレのあるパンチをガードの間から正確にねじ込んでいく。
 
エスカンドンはとにかくロープ際まで押し込みたい。そして、低い位置から相手の上体を起こして剛腕を振り回すパターンに持ち込みたい。
 
だが、ラッセルがリング中央からまったく下がらない。
しっかりと顎を引き、真正面からのもみ合いにしっかりと対処。また、小さく左右にシフトウェイトしながらエスカンドンの突進をいなす。
 
「ラッセルとかいう年1の風物詩。今回はジョセフ・ディアスとのお戯れですかww フェザー級最強の試合枯れマン」
 
至近距離が得意なエスカンドンだが、パンチの精度には若干難が見られる。
当て勘が悪いというか、それぞれのパンチが雑なイメージだろうか。
 
そのため、ピンポイントでガードの間を通すラッセルにそのつど打ち負けてしまう。手数は出るのだが、明確なダメージを与えることができない。
 
そうそう、これこれ。
僕はこれが観たかったんですよ。
「インファイターのエスカンドンをインファイトで圧倒するラッセルたん」という試合ね。
 
しかもハンドスピードで圧倒するのではなく、1発1発の正確性で上回る。
「君とは次元が違うんですよ」とでも言わんばかりの強烈な自尊心。
最高過ぎて息切れが止まらないww
 

最後は再び中間距離で対峙。スピードの違いを見せつけ、エスカンドンにとどめを刺す

3Rにダウンを奪い、接近戦でもエスカンドンを寄せつけないラッセル。被弾はするが、しっかり芯は外している。エスカンドンのダメージだけが蓄積していく一方的な展開である。
 
そして迎えた7R。
再びラッセルが間合いをとり、中間距離で対峙する。1Rとほぼ同じ、お互いのつま先が触れるくらいの位置である。
 
威嚇のジャブを出しながら右に回り込むラッセル。
エスカンドンは打ち合いに巻き込みたいのだが、ダメージの蓄積によって足が前に出ない。
 
エスカンドンの状態を確認したラッセルが一気にペースアップ。
高速の連打を浴びせ、エスカンドンをグラつかせる。さらに、エスカンドンの踏み込みに合わせて小さくサイドステップ、同時に右フックをカウンターで叩き込む
 
明らかなダメージを負ったエスカンドンがまっすぐ後退する。
間髪入れずに襲いかかるラッセル。だが、エスカンドンがロープにもたれるように尻餅をついたところでレフェリーが割って入り、試合終了!!
 
7R59秒TKOでゲイリー・ラッセルJr.のTKO勝利である。
 

ラッセルたん、最高っすww エスカンドンをこれだけ屠る強さに涎が止まらない

何度も申し上げて恐縮だが、ゲイリー・ラッセル最高すぐる
 
1Rにいきなりスピードの違いを見せつけて出足を止め、2R以降は相手の土俵で真っ向勝負。たっぷりダメージを与えておき、最後は再びスピードと正確性の差で圧倒する。
 
恐らく1Rのスタイルのままでいけば、ラッセルはもっと早くKOできたはず。
だが、あえて相手の得意分野で勝負することでより深い絶望感を与える無慈悲さ。
2Rから6Rにわたって格の違いを見せつけ、一縷の望みも残さず叩きのめすのである。
 
「何をやっても君は俺に勝てない」
「未来永劫勝てない」
「たとえ生まれ変わっても勝てない」
「孫子の代まで服従しなさい」
下剋上が起きる可能性がいっさいないほどの強固な主従関係である。
 
しかも、それをエスカンドン相手にやるのだからたまらない。
ラッセルたん、最高過ぎて、穴という穴から溢れ出す汁を止められないww
 
「ガンボアvsカステリャノス感想。ガンボアの身体がデカ過ぎてアレだった。ところで内山の今後は?」
 
ん?
気持ち悪いって?
自分でもそう思うww
 

ロマチェンコとの再戦はいいけど、S・フェザー級は体格的にキツくないか? それよりリゴンドーで我慢しておけよ

しかし、この選手の試合枯れっぷりは何とかならないものだろうか。
 
ロマチェンコに敗れて以降、3年間でわずかに4試合。いかに実力があろうと、これでは注目を集めるのも難しい。
あと3、4試合で引退するつもりだという本人のコメントを見た覚えがあるが、今のままだとたっぷり4年間かかるww
 
しかも、対抗王者を含めてフェザー級戦線に相手が見当たらないという不幸。
「ロマチェンコをどこまでも追いかける」宣言をしているが、階級を上げようにもこの選手のベストはフェザー級だとしか思えない。
 
もしS・フェザー級に上げたとして、体格的に何とかなりそうなのはジャーボンティ・デービスくらいか?
と思ったら、Boxrecによるとデービスの身長168cm。164cmのラッセルたんより4cm高いのか。
どこまで正確なのかは疑問だが。
 
リゴンドーがフェザー級に上げるという話があったと思うが、いっそのことリゴンドーで我慢しておけよという感じだろうか。ロマチェンコの代わりとしてはベストじゃないの? みたいな。
 
リゴンドーのことはゲロ吐くくらい嫌いだが、ラッセルvsリゴンドーが実現するなら観てやらんでもないww
 
まあでも、さすがのラッセルでもリゴンドーはキツいかな。
 
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