ベルチェルト勝っちゃったw バルガスを流血ストップで王座奪還!! バルガスはプロ初黒星。三浦vsベルチェルト最高じゃねえか【結果・感想】
2016年2月28日(日本時間29日)に、米・カリフォルニア州インディオで行われたWBC世界S・フェザー級タイトルマッチ。
同級王者フランシスコ・バルガスに元WBO暫定王者ミゲール・ベルチェルトが挑戦し、11R2分19秒TKO勝利で王座奪還に成功した。
序盤から手数と上下のコンビネーションで試合を優勢に進めたベルチェルト。中盤、打たれ強さを見せるバルガスにペースを掴まれかけたが、すぐさま持ち直して反撃。
後半失速したバルガスに対し、執拗に顔面を狙ってパンチを打ち込む。
レフェリーが何度もバルガスの傷口を確認し、そのつどドクターと相談する状況が続く。
そして11R。
ペースを上げたベルチェルトの猛攻に、バルガスが防戦一方になったところでレフェリーが試合をストップ。見事に新王者の座についた試合である。
なおベルチェルトは次戦、セミファイナルで決定戦に勝利した三浦隆司の挑戦を受けることが濃厚となっている。
「三浦隆司が花山薫パンチでミゲール・ローマンを撃墜!! デラホーヤが早くも「年間最高試合」に認定」
ベルチェルト勝ったぁぁぁあああ!! KO負けするとか言ってすみませんでしたぁぁああ!!!
ベルチェルト勝利!!
バルガスとの激しい乱打戦を制し、見事レフェリーストップを呼び込む!!
まず最初に全力で謝罪を。
ベルチェルト、負けるとか言ってごめんなさいww
バルガスが底力を見せつけてKO勝ちするとか言ってごめんなさいww
思っていたのと真逆の展開になっちゃいましたww
「フランシスコ・バルガスvsミゲール・ベルチェルト予想。ベルチェルトねえ……。それほどの選手かなぁ」
ベルチェルト、ナイスファイト。
マジですごかった。
ほぼほぼ負けると思ってました。
申し訳ないww
「ブローナー(笑)vsグラナドス感想。エイドリアン同士のキャッチウェイト対決はブローナーの辛勝」
いや、本当にインパクトのある試合だった。
まさかベルチェルトがあんな作戦でくるとは。
心底ビックリした。
相当の覚悟とタイトル奪取への意気込みがあったに違いない。
おめでとうございます。うっす。
「ガンボアvsカステリャノス感想。ガンボアの身体がデカ過ぎてアレだった。ところで内山の今後は?」
過去の試合を観る限り、バルガス勝利は堅いと思った。ベルチェルトのスタイルとは噛み合わせが悪いんじゃないかと
予想記事でも申し上げたように、今回の試合は普通にバルガスが勝利すると思っていた。
それも、そこそこ一方的に。
「ジェイコブスさんがゴロフキンに勝つには? ニューヨークのヒーロー、ジェイコブスよ、GGGの圧勝予想を覆せ」
ベルチェルトの過去の試合を観る限り、正直そこまでいい選手には思えなかった。
確かにポテンシャルの高さは感じたが、それを活かしきれているとは言えない。今のままでは残念ながらバルガスには敵わない。せいぜい9〜10R前後でKOされるんじゃないか?
そんな感じで考えていたのだが、見事に真逆の結果が出てしまった。
恐れ入りましたベルチェルト。フランシスコ・バルガスをあそこまで一方的にねじ伏せるとは。
「ゾンビか!! サリドがバルガスを追いつめ惜しくもドロー!! 三浦を敗ったフランシスコ・バルガスがギリギリで初防衛に成功」
とりあえず、過去の試合を観たベルチェルトの印象を申し上げると、
・多彩な左を中心に手数は出るが、打ち終わりのバランスが悪過ぎてカウンターを被弾しやすい
・好戦的な選手というフレコミほど打ち合いを好む選手ではない。どちらかというと、距離をとって動くスタイル
・そのわりに足の運びが怪しい。左右への動きがぎこちなく、すぐに捕まりそう
・得意な距離は中間距離。至近距離での打ち合いになると窮屈そうに腕を振る
こんなところである。
「ベルチェルトに三浦隆司完敗……。対策されてたなぁ。何もさせてもらえなかったなぁ。そして、ベルチェルトはよく走りきったなぁ」
それを鑑みると、バルガスの突進から逃げ切るのは無理。
足を使ってアウトボクシングを試みるも、あっさりロープを背負わされて連打に巻き込まれる。そのまま打ち合いの中でカウンターを被弾してダウン。
こんな流れを予想していた次第である。
「村田諒太vsハッサン・ヌダム・ヌジカム予想。これ普通に勝てるんじゃねえの?」
そして、ご覧の通り結果は大ハズレ。
僕が「バルガスがこうやって勝つんじゃないの?」と考えていたことを、そのままベルチェルトがやり通したイメージである。
我ながら盛大な無能っぷりで笑ってしまうww
強気の予想をすると真逆の結果が出て赤っ恥をかくという、いつものパティーンに今回もハマってしまった。
「八重樫vsハビエル・メンドサ!! 赤っ恥予想の言い訳をしていくぞww」
まあ、こんな弱小サイトなど誰も読んでないだろうし、気にしてもしゃーないか。
自分の欠点を把握し、ボロが出る前に相手をねじ伏せる。その決断をしたベルチェルト陣営はすばらしかった
とりあえず、今回の試合でベルチェルトが実行した作戦は3つ。
・自分から手を出す
・相手よりも長く手を出し続ける
・ラウンドの後半にペースを上げて、優勢のままゴングを聞く
この試合のベルチェルトは、とにかく自分から攻めることを意識していた。
自分が最初に手を出すことでバルガスの連打の発動を抑え込み、相手よりも長く打ち続けることで打ち終わりのスキを狙わせない。
手を出し続けることによってバルガスをハンドスピード勝負に巻き込み、ロープ際での攻防まで進ませない作戦である。
「ゲイリー・ラッセルvsエスカンドンが楽しみすぐる。両方めちゃくちゃいい選手ですよねこれ?」
さらに、各ラウンドの残り1分からペースを上げ、優勢なイメージを植え付けてゴングを聞く。
まさしく「バルガスのパワーをねじ伏せた勝利」と言えるのではないだろうか。
「サンタ・クルスvsマレス再戦感想。興味なかったけど予想外におもしろかった。ラッセルJr.と統一戦ってマジ?」
恐らくだが、ベルチェルトは自らの弱点をしっかりとわかっていたのだと思う。
自分の足さばきが怪しいこと。
後退させられるとバルガスを抑えきれなくなること。
至近距離で長いリーチを持て余すこと。
そして、打ち終わりにスキができること。
「マイキー・ガルシアがズラティカニンにKO勝ち。空中で失神してゆっくり崩れ落ちる衝撃映像。戦慄のカウンター」
僕が観た限り、ベルチェルトの本来のスタイルは5R。
エキサイトマッチの解説者が「ひと休みしているラウンドですね」と言っていたが、実際はあの足を使ったスタイルがベルチェルトが最も得意とする試合運びである。
だが、あれをやっていてはバルガスにあっさり捕まってしまう。そのことを陣営はわかっていたのだろう。
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああ」
2Rにバルガスのカウンターを被弾して後退するシーンがあったが、あれがまさしくこの選手のモロさである。バルガスは決してカウンター使いではないが、それでもあれだけ絶好のタイミングでクリーンヒットを許してしまう。ディフェンスの緩さと打ち終わりの不安定さはかなり致命的な欠点と言えるのではないだろうか。
「はあ、ラッセルたん…。エスカンドンを接近戦で圧倒して勝利!! この試合好き過ぎて、もう5回くらい観てるw」
ただ、そういった諸々の弱みをすべて自覚した上で、得意なスタイルを捨ててハンドスピード勝負に持ち込んだ。ベルチェルトの勇気と決断力には「お見事」という言葉しか見つからない。
何度も言うが、本当にナイスファイトだった。
「そうか、ベルデホアカンか。オリバー・フローレスを持て余してタイトルマッチに不安を残す」
ベルチェルトの破滅衝動が凄まじい。こんな試合を続けていたらあっという間に潰れるんじゃないの?
作戦通りの試合運びでフランシスコ・バルガスから王座を奪還したベルチェルト。
この試合に関しては「お見事」のひと言だったが、果たして今後はこれで大丈夫なのだろうか。
・相手より先に手を出す
・相手より長く連打を続ける
・全弾フルスイングで相手の突進を受け止める
・疲労が溜まるであろう残り1分でペースアップ。しかも毎回
・とにかく自分の弱みを見せる前に力技で有利な展開に持ち込む
マジな話、こんな破滅的なスタイルをずっと続けるつもりだろうか。
どう考えても身体がもたないと思うのだが。
「三浦隆司vsベルチェルト予想。やることは一つ。ボンバーレフトを叩き込む。以上。ベルチェルトは相当厳しいけどガンガレ」
見事な試合だとは言ったが、決してこのままでいいとは言っていない。
弱点が解消したわけでもない。
「デービスvsベドラサ感想。どうもピンとこない。新スター候補デービスが7RKOでペドラサを一蹴して初奪還」
まだ25歳。
若いうちは何とかなるかもしれないが、いずれダニー・ガルシアに負けたアミール・カーンのようにキャリアが停滞しそうな気もする。
そして、そのまま最短距離でファンマ・ロペスコースを歩む事態にならなければいいのだが。
「エリスランディ・ララvsフォアマン感想。ムカつくけどすげえ」
別にエリスランディ・ララのようになれとは言わないが、もう少し省エネのスタイルを考えた方がいいような気がしないでもない。
まあ、それでもこの選手が高いポテンシャルを持っていることには変わりない。
しかも次の相手は三浦隆司ということで、今回のような破滅衝動を感じる試合にはならない? はず?
知らんけど。
「村中優惜しい!! ヤファイを追い詰めるが、最後の最後で失速。敵地で絶好のパフォーマンスは次につながる」
というか、三浦隆司vsミゲール・ベルチェルトは楽しみですね。
実は一番観たい組み合わせだったりします。ええ。