オスカル・バルデスvsジェイソン・ベレス感想。これって仮想ベルチェルトか? ベルチェルトに勝つにはこれしかないって試合だったな【結果・感想】

オスカル・バルデスvsジェイソン・ベレス感想。これって仮想ベルチェルトか? ベルチェルトに勝つにはこれしかないって試合だったな【結果・感想】

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2020年7月21日(日本時間22日)、米・ネバダ州ラスベガスで行われたS・フェザー級10回戦。元WBO世界フェザー級王者オスカル・バルデスがジェイソン・ベレスと対戦し、10R2分23秒TKOで勝利。2019年11月のアダム・ロペス戦以来、約7ヶ月ぶりのリングで勝利を飾った一戦である。
 
 
いつも通りガードを高く上げ、左右に動きながら得意のフックを狙うバルデスに対し、ベレスは遠い位置から身体を伸ばすようにワンツーを打ち込んでいく。
 
序盤はベレスとの距離感が合わずやや劣勢を強いられるバルデス。だが、4Rからタイミングと距離を掴んでヒットを重ね、5Rには左フックで鮮やかなダウンを奪う。
 
その後もバルデス有利の展開のまま迎えた最終10R。
劣勢のベレスが自ら前に出て腕を振り、バルデスがそこにカウンターを合わせる流れ。
ラウンド後半にバルデスが得意の左フックで立て続けに2度のダウンを奪い、レフェリーストップを呼び込む。
 
これまでKO負けのないベレスを見事にTKOに下したバルデス。期待される王者ミゲール・ベルチェルトとの一騎打ちに向け、順当な勝利となった。
 
ベルデホ復活? 無敗のマデラを豪快1RKOに下す。持って生まれた華と才能はホントにすげえ。ボクシング界の主人公にまで駆け上がれ
 

オスカル・バルデスKO勝利!! はいいけど、評価はあまり高くないんだってさ

新型コロナウイルス感染拡大の影響でストップしていたボクシング興行だが、2020年6月の再開後はトップランク主催のイベントが連発されている。
今回もその中の一つ、元WBO世界フェザー級王者オスカル・バルデスvsジェイソン・ベレスの一戦である。
 
オスカル・バルデスは2016年7月にフェザー級王座を初戴冠後、日本の大沢宏晋やミゲル・マリアガ、ジェネシス・セルバニアなどを相手に同王座を7度防衛。2019年11月に階級をS・フェザー級に上げ、今回が2戦目となる。
 
また、この試合は現WBC世界S・フェザー級王者ミゲール・ベルチェルト戦に向けての前哨戦と位置付けられており、バルデスには鮮やかな勝利が期待されたのだが……。
 
 
残念ながら評価の上がる試合ではなく。
 
結果こそ3度ダウンを奪った上での10RTKOだが、内容的には圧倒したとは言い難い。
全体的に被弾も多く、序盤はベレスを攻めあぐねるシーンも。
 
現地の評価も概ね厳しいものだったとのこと。


記事によると、2018年3月のスコット・クイッグ戦でのダメージが尾を引いているのではないかという話もある。
 
あの試合はクイッグが大幅な体重超過で試合に臨み、結果的にバルデスが勝利したものの顎や歯を折る大怪我を負っている。これ以降、バルデスは不安定なパフォーマンスが目立ち、コンディションに微妙な狂いが生じているのでは? という内容。
 
 
まあ、その辺は僕には何とも言えないのだが、とにかくベルチェルトとの全勝対決は楽しみである。
同国人対決ということで盛り上がるだろうし、何事もなく実現することを願っている。
 
堀川謙一すげええぇぇ…。無敗の冨田大樹を圧倒TKOで東洋太平洋L・フライ級王座戴冠。ちょっとラベルが違いましたね
 

ジェイソン・ベレスは仮想ベルチェルトっぽかった。次戦を想定してのマッチメイクだったのかな

例によって前置きが長くなったが、試合の感想を。
 
まずこの試合は、オスカル・バルデスにとっての仮想ベルチェルトだったなと。
 
ジェイソン・ベレスという選手はジョセフ・ディアスやライアン・ガルシア相手に判定まで粘り、ファンマ・ロペスには12RKOで勝利した強豪。
S・フェザー級のホープ、ジェイミー・アルボレダやデビン・ヘイニーに善戦したアルフレド・サンチアゴなど、力のある相手との対戦経験もある。
 
まあ、戦績を見るまでもなく開始早々に「これ、結構強くねえか?」と思ったわけだが、バルデスからすれば調整試合に随分厳しい相手を選んだなという印象。
 
身長/リーチともに173cmと、身長166cm、リーチ168cmのバルデスよりもひと回り大きい。
比較的腰を落として構えるバルデスに対し、ベレスは身体を目いっぱい伸ばすように上から打ち下ろすスタイルなので、両者のサイズ差は余計に大きく感じる。
 
しかも、上半身を目いっぱい伸ばして前のめりに打つフォームがちょっとベルチェルトっぽかったりもする。
調整試合にしてはやたらと茨の道を行くなと思ったが、もしかしたら次戦を見越してのマッチメイクだったのかも……。
 
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バルデスにとっては確かに厳しい試合だった。遠い位置で釘付けにされ、得意の左フックを打つタイミングを掴めず

肝心の試合内容だが、現地での評価と同様、バルデスにとってはかなり厳しい試合だった。
 
リング上で対峙した両者を見ると明らかにバルデスはひと回り小さく、有効なパンチを当てるにはもう一歩近づく必要がある。しかも基本的に左右に動きながらフックを大振りするスタイルなので、なおさら近い位置での差し合いに持ち込まなくてはならない。
 
だが、大きな身体+上半身を伸ばしてパンチを放つジェイソン・ベレスのワンツーをなかなかかいくぐることができず。
序盤は遠い位置で釘付けにされ、ガードの間から被弾を重ねる苦しい展開が続く。
 
 
ただ、身体を目いっぱい伸ばす分、ベレスの復元力は低い。パンチの打ち終わりに大きく身体が流れ、なおかつ顔面もガラ空きになる。
 
バルデスはここに得意の左フックをカウンターで合わせていく。
 
ベレスの踏み込みと同時に左ボディ。
打ち終わりにガードが開いた瞬間を狙って左フック。
 
4、5Rあたりから距離を掴んだバルデスが徐々に試合の主導権を奪い返す流れ。
 

一応10RTKO勝利だけど、キツかったよね。ベルチェルト戦はかなり難しい試合になる気が…

ボディを効かされ、だんだんと身体が丸まるベレス。
 
身長のアドバンテージは失われ、ダメージの蓄積によって足の運びも怪しい。
打ち終わりのタイムラグはさらに大きくなり、バルデスの左フックがますます当たりやすい状況に。
 
序盤は離れた位置でベレスのパンチを警戒していたバルデスだが、6、7R以降は自分のパンチが当たる間合いで積極的に攻めるシーンが目立つ。
 
クリス・コルバートvsハイメ・アルボレダとかいう地味な一戦を地味に予想する。地味すぎて話題になってないけど僕は地味に好き()
 
申し上げたように結果はバルデスの10RTKO。
最終回に勝負を賭けて前に出たベレスをバルデスが返り討ちにしたわけだが……。
いや〜、なかなかキツかったなと。
 
ジェイソン・ベレスが強かったのは当然として、はっきり言って圧勝とは言い難い。
バルデスがスコット・クイッグ戦でのダメージを引きずっているのかはともかく、今のバルデスがベルチェルトに勝つのはかなり難しい(気がする)。
 
この階級では小柄なバルデスに対し、ベルチェルトは身長170cm、リーチ182cm。ジェイソン・ベレスよりもさらに長いリーチの持ち主である。しかもベレスよりも連打の回転力があり足も動く。
 
恐らく今回と同様、ベルチェルトが前に出てバルデスがカウンターを狙う展開になると思うが、ベルチェルトの動きにバルデスの左フックが間に合うかどうか。
この試合の1、2Rのように、バルデスが遠い位置で釘付けにされたまま淡々とラウンドが過ぎていく可能性も……。
 
 
もしくはベルチェルトが三浦隆司戦のように足を使った場合、バルデスにとってはさらに厳しくなるのではないか。
 
サイドに動きながら左右フックを振り回すバルデスにとって、相手を追いかける展開というのはまったくよろしくない。何とかボディと顔面に左フックをねじ込みたいが、遠い位置からのワンツーのみで勝負されてしまうと相当苦労するだろうと。
 
僕のビクトル・ポストル初のKO負けしちゃうかなぁ…。王者ホセ・カルロス・ラミレスに挑戦! だけど、厳しい試合になりそうな
 
いや、わからないですけどね。
ベルチェルトも結構顔面がガラ空きになる瞬間があるし、三浦戦ではかなりボディを効かされていた。
体力のある序盤に1発いいのを当てさえすれば、バルデスにも十分チャンスはある。
 
むしろバルデスがベルチェルトに勝つには左フックをねじ込むしかないとも言えるわけで。
 
 
どちらにしろ楽しみな試合なので、両者ともに怪我なくすんなり決まってほしい。
 
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