パナソニックvsトヨタ、サントリーvsクボタ予想。パナつええなぁ。クボタはワンチャンあると思ったけど…【2021年ラグビートップリーグ準決勝】

パナソニックvsトヨタ、サントリーvsクボタ予想。パナつええなぁ。クボタはワンチャンあると思ったけど…【2021年ラグビートップリーグ準決勝】

大詰めを迎えている今シーズンのラグビートップリーグ。
2021年5月15日にはパナソニックワイルドナイツvsトヨタ自動車ヴェルブリッツ、16日にはサントリーサンゴリアスvsクボタスピーアズの準決勝2試合(いずれも花園ラグビー場)が予定されている。
 
僕の注目していたNTTドコモレッドハリケーンズは先日トヨタ自動車に33-29で敗れて全日程を終了したわけだが、両チーム譲らぬ大接戦に大いに楽しませていただいた次第である。
 
パナソニックvsサントリー予想。サントリーが勝つには25点以上必要になる? でもパナソニック有利だと思うな。FB野口竜司に期待
 
その流れで今回は上記4チームによる準決勝の勝敗予想をしてみようと思う。
と言っても、ニワカなので的中させる自信はまったくない。単に試合前にあーだこーだとご託を並べて楽しもうぜという気楽な企画である。
 
というわけで、もし興味があればふわっとしたテンションでお付き合いいただければありがたいっす。
 

パナソニックワイルドナイツvsトヨタ自動車ヴェルブリッツ

勝利予想:パナソニック
 
まず準決勝第1試合のパナソニックvsトヨタ自動車戦についてだが、勝利予想は順当にパナソニックとさせていただく。
 
パナソニックがトヨタに苦戦しつつも後半に突き放す。続々退団が発表されてるけど、もう少しまともなシーズンで観たかった
 
パナソニックの過去の試合をざっと眺めたところ、はっきり言ってめちゃくちゃ強い。
6勝1分でホワイトカンファレンスを1位通過し、プレーオフ初戦の近鉄戦でも54-7と圧勝。先日のキヤノン戦でも32-17と抜群の安定感を発揮している。
 
 
このチームの特徴は何と言ってもディフェンスの固さ。
ここまでの9試合、最多失点がヤマハ発動機戦での19点で、ホワイトカンファレンス7試合の総失点数76は全16チームの中で唯一三桁を割り込む強固さである(次点はサントリーの129点)。
 
さらに総ペナルティ数が9試合で60と、1試合平均約6.6。
・NTTドコモが9試合で117(1試合平均13)
・神戸製鋼が9試合で96(1試合平均約10.5)
・トヨタ自動車が9試合で83(1試合平均約9.2)
このチームがいかに少ないペナルティで勝ち上がってきたかがよくわかる。
 
またインプレーのキック数が9試合で計250本(1試合平均約27.7本)。
・NTTドコモが9試合で164本(1試合平均約18.2本)
・神戸製鋼が9試合で129本(1試合平均約14.3本)
・トヨタ自動車が9試合で173本(1試合平均約19.2本)
こちらも他チームと比べてダントツに多くなっている。
 
それに伴い、総ボールキャリーは9試合で838(1試合平均約93.1)と他チームよりも少ない。
・NTTドコモが9試合で1094(1試合平均121.5)
・神戸製鋼が9試合で1050(1試合平均約116.6)
・トヨタ自動車が9試合で918(1試合平均102)
 
つまりパナソニックはキックを多用し、スピードのある両翼を走らせてゲインを稼ぐスタイルのチーム。SO松田だけでなくCTBディラン・ライリーら内側の選手がゴロパントで裏に走らせたり、あらゆる局面で有効なキックが使えるのが強みである。
 
 
ディフェンス面で言えば、とにかく基本に忠実なのが大きい。
・立ってプレーする
・密集は少ない人数で
・捨てるところは捨てる
など、ごく当たり前のプレーをひたすらやり続ける。
 
倒れるプレイヤーが少なく集散も早いために、攻める側はいくらフェーズを重ねてもなかなか人数を減らすことができない。
これだけキックを多用しても毎試合の失点が20を越えないあたり、ディフェンスには相当自信を持っているのだと思う。
 
 
そして何よりすごいのが、計18本のPKをすべて決めているところ。
キックの精度はもちろん、いかに敵陣でのプレーが多いか、決めやすい位置でPKを獲得しているかの証左でもある。
正直、オフェンス力自体はそこまでぶっ飛んだものは感じないが、こういう当たり前の積み重ねで勝ちきるチームと言えそうである。
 
ラグビープロ化構想がスタートしたらしいけど、なかなか難しそう。批判もあるけど企業スポーツってクッソ待遇いいからね
 

トヨタ自動車はパナソニックとスタッツが似ている。でも、安定感には差があるかな

一方のトヨタ自動車だが、こちらもスタッツ的にはパナソニックと少し似ている。
 
ペナルティが少なくキックは多めでボールキャリーは少なめ。
前回の試合もそうだが、比較的キックを多用して敵陣に入り、パワフルな外展開で勝負するチームと言える。
 
ただ全体的にパナソニックほどの確実性はなく、相手にボールを渡してしまうシーンも目立つ。
 
その反面、展開ラグビーを得意とするのも一つの持ち味で、フェーズを重ねてもスピードが落ちないオフェンスはなかなかの脅威。
前戦でパナソニックに敗れたキヤノン同様、自陣からでもパスをつないで攻め上がるようなランニングラグビーを仕掛ければ勝機を見出せるのではないか。
 
というより、トヨタに勝ち筋があるとすればそれしかない気もする。
 
申し上げたようにこの両チームは比較的スタッツに共通点が多い。
 
だが、トヨタのレッドカンファレンス7試合での総失点数186はベスト4に残ったチームの中では最下位。すべての試合で20〜30失点を記録するなど、ディフェンス面はパナソニックとは大きな差がある。
 
恐らく今回の試合も25失点前後と想定すると、アップセットを起こすにはそれ以上の得点が必要になる。
パナソニックにキックの機会を与えず、常にマイボールをキープする。
そのためにはキヤノンと同様、ランニングラグビーでひたすらスピード勝負を挑むしかないのではないか。
 
と言いつつ今シーズンのパナソニックは20失点以上喫した試合がなく、肝心のキヤノンも17得点にとどまっている。
 
そう考えると、やはりクボタがアップセットを起こすのは相当難しいと言わざるを得ない。どちらが勝つかと聞かれればパナソニックと答えるのが順当かなと。
 
何となくだが、最終的には30-15前後(キヤノン戦と似たようなスコア)に収束しそうな……。
 

サントリーサンゴリアスvsクボタスピーアズ

勝利予想:サントリー
 
続いて16日のサントリーvsクボタ戦について。
 
勝利予想は順当にサントリーとさせていただいたが、仮にアップセットがあるとすればこちらの試合だと思っている。
 
サントリーの堅守にクボタ散る。アップセットが起きるとすればこの試合だと思ったけど。日本人SOってホントに育ってないんだな
 
この両チームはレッドカンファレンスの第6戦でぶつかっているのだが、その際には33-26でサントリーが勝利している。
だがスコアからもわかるようになかなかの接戦で、内容も相当際どかった。
 
 
サントリーの特徴は何と言っても圧倒的な攻撃力。
標榜する「アタッキング・ラグビー」が示すように、レッドカンファレンス7試合での総トライ数60、総得点420は全16チームの中でもダントツの1位(2位はパナソニックで総トライ数43、総得点318)。
 
パナソニックが日本一のディフェンスチームなら、サントリーは日本一のオフェンスチームと言っても過言ではない。
 
中でもFWの力強さと安定感は目を引くものがある。
一見するとグランドを広く使うパスラグビーが印象に残るのだが、実は密集でのFWの強さ、確実性がずば抜けている。
 
平均ゲイン5.7、ディフェンス突破数306という高い数値からも、このチームが毎試合FW戦で相手を粉砕していることがよくわかる。
・クボタ:平均ゲイン3.8、ディフェンス突破数200
・パナソニック:平均ゲイン5.1、ディフェンス突破数216
 
その反面、ディフェンスにはやや脆さが見られるのもこのチームの特徴。トヨタ自動車戦で36失点、クボタ戦で26失点、NTTコム戦で31失点、NEC戦で31失点とここ最近は失点の多い試合が続いている。
 
特にクボタ戦ではパワフルなFW陣の突進でディフェンスを崩され、細かいパス回しからWTBファンデンヒーファーなどのスピードスターに外側を走られるシーンが目に付いた。
 
逆にオフェンス面はボーデンバレットのキック以外に攻め手が見つからず。何とか勝利したものの、最後まで苦労させられた一戦と言える。
 
 
要するにこのチームは弱いチームに強いタイプなのだと思う。
格下相手には圧倒的な攻撃力、展開力を発揮するが、対戦相手の力が上がるとそれがなかなか発揮できなくなる。
 
特にクボタのようにインパクトプレイヤーを複数人擁するチームは苦手。
 
LOルアン・ボタやCTB立川、SOバーナード・フォーリーにディフェンスを崩され、細かいパス回しで外側のスピードスターにつながれる。
縦突進→左右展開という流れで大きくボールを動かされると、一気にタジタジになるのだろうと。
 
TJ・ペレナラカッチョよすぎて気絶しそうw マピンピさんはこのチームには合わないとあれほど…。NTTドコモvsキヤノン現地観戦感想
 

バーナード・フォーリー出場アウト…。アップセットが起きるとすればこの試合だと思ったのに

そういう意味でも今回のクボタスピーアズに対する期待感はめちゃくちゃ高い。
前回の後半戦の流れを開始直後から再現できれば、マジでアップセットもあり得る。前半を10点前後のリードで折り返せばひょっとしたら……。
 
と思っていたのだが、まさかのバーナード・フォーリーが出場アウトという。


いや〜、痛いな。
これは痛い。
 
あの選手はパスやキックの精度はもちろん、自らスペースに走り込む脚力も持ち合わせる。
 
申し上げたようにサントリー攻略にはインパクトプレイヤーの力強い突進でディフェンスを崩すのが有効。
なので、今回の試合はバーナード・フォーリーの出来が重要になると思っていたのに……。
 
立川をSOに起用すれば問題ないという意見も見た気がするが、そういうことではない。
あくまでLO、SO、CTBにそれぞれインパクトプレイヤーがいてこそであって、あの選手と同等の働きができるCTBが今のクボタにいるの? という話。
 
まあでも、アレか。
反則覚悟(シンビン3、レッドカード2)の荒っぽいプレーがこのチームの持ち味でもあるので、中心メンバーの出場停止はある程度想定しておくべきだったのかもしれない。
 
 
というわけで、今回は30〜35対20くらいでサントリーが勝つと予想しておく。
 
 
あ、ちなみに雨天の場合はすべての予想がチャラになる可能性が高いです。
 

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