ルイス・ネリがフィゲロアに勝つには? パワーで押し負けずに中盤までにKOすることかな。レイノソから離れたのは正解だったと思ふ【展望】

ルイス・ネリがフィゲロアに勝つには? パワーで押し負けずに中盤までにKOすることかな。レイノソから離れたのは正解だったと思ふ【展望】

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ルイス・ネリvsブランドン・フィゲロア戦が近づいている。
 
ルイス・ネリ陥落。フィゲロアとの打ち合いに根負け&ボディを被弾で撃沈。いい試合だったけど何であんなに自信たっぷりだったんだろうな
 
ちょろっと聞いた話によると、結局WBC/WBAの統一戦になるとか。
この辺の話は今さらあれこれ言っても仕方ないのでアレだが、今回の試合で勝った方はさらにWBO王者スティーブン・フルトンとの3団体統一戦に進む予定とのこと。
 
“王座”の乱立、一部選手の過剰な優遇等、いろいろと問題はあるものの、このスピード感だけは本当に素晴らしい。
井上尚弥のバンタム級や井岡一翔のS・フライ級もこのくらいスムーズに進めばと思ったりもする。
 
 
で、肝心のネリvsフィゲロア戦についてだが、僕が応援するのはネリの方。
理由は散々言ってきた通り、ネリが勝った方がおもしろそう&フィゲロアのことがあまり好きじゃないから。
 
負けんなルイス・“パンテラ”・ネリ。ブランドン・フィゲロアとの統一戦に合意? お前が勝たないとつまらねえんだよw でもフルトンとかアリームの方が強そう…
 
だが、勝敗予想をするのであればフィゲロア有利としか言いようがない。
 
サイズ差や相性、過去の試合その他。
諸々のネタを踏まえると、ルイス・ネリが勝つ姿があまり見えないのが本音だったりする。
 
 
ただそれだとつまらないので、今回はルイス・ネリがフィゲロアに勝つにはどうすればいいかを適当に考えてみることにする。
 
 
正直に申し上げるとどっちが勝ってもどうでもいいんですけどね。
でもこの数日でルイス・ネリの過去の試合をめちゃくちゃ観ているせいで、この選手のことがお気に入りになりつつあるw
 

カウンター使いのルイス・ネリ。馬力で相手を上回ることが前提のスタイル。足を使う相手を追いかけるのは苦手

まずルイス・ネリという選手は基本的にはカウンター使いなのだと思う。
 
腕を若干下げた構え+上体反らしでパンチを避け、反動をつけてカウンターを返す。
前手の右リードを駆使しながらズンズン前進して相手にロープを背負わせ、暴風雨のような連打につなぐ。
 
・相手に先に手を出させる
・前手の右リードで上回る
・前に出る圧力で圧倒する
 
この流れで相手を追い詰め、中盤くらいを目処にねじ伏せるスタイル。
馬力で相手を上回ることが大前提の試合運びと言えるのではないか。
 
 
その反面、足を使う相手を追いかけるのはあまり得意ではない印象。
 
2019年7月のファン・カルロス・パヤノ戦や前回のアーロン・アラメダ戦など。
射程の外でリングを旋回する相手にはなかなか追いつけずにモタモタする様子が目に付く。
 
特にS・バンタム級初戦となったアーロン・アラメダ戦は12Rを通してクッソ微妙なパフォーマンス。
階級アップによる相対的なパワー不足はもちろん、アラメダのアウトボクシング、巧みな右リードを最後まで攻略できず。
これではフィゲロアには勝てないと言われても仕方のない試合を披露してしまった。
 
みんな大好きルイス・ネリがアラメダに勝利して二階級制覇。でもパワフルさと回転力が目減りしたかな。次戦はローマン? フィゲロア?
 

カネロチーム入りしてガードとジャブを重視したことで本来の思い切りのよさが消えてしまった

申し上げたようにアラメダ戦のネリはかなり微妙だったのだが、一番の要因はブロック&リターンに傾倒し過ぎたことだと思う。
 
この時期のネリはカネロチーム入りを果たし、エディ・レイノソに師事していたとのこと。
それを踏まえてアラメダ戦を観直すと、ネリがガード重視で丁寧にジャブを突くスタイルを意識していることがわかる。
 
そして、このブロック&リターンを取り入れたことで本来のよさも消えてしまった感が強い。
 
腕を高く上げた構えで細かく右を突き、ガードの上を叩かせながら徐々に前進。
間合いが近づいたところで強く腕を振……りたいのだが、アラメダの右リードとサイドへのフットワークに追いつけずになかなか自分の距離を作れない。
 
今までは強引に近づいて横殴りのようなフォームで両腕をぶん回していたネリだったが、まっすぐコンパクトなパンチを意識するせいかスイングに迫力が感じられない上に連打も続かない。
 
ある程度の被弾はOK、先に当てればええやんけという荒々しさがルイス・ネリの最大の持ち味だったはずが、カネロチームの方針に従ったことでそれが根こそぎ失われてしまったというか。
 
カネロvsサンダース感想。カネロの凄さと大観衆の熱気に目を奪われた。同時にボクシングのしょーもなさも山ほど目の当たりにしたよね
 
いや、もうマジで別人でしたからね。パヤノ戦以前とアラメダ戦のネリ。
パヤノのクリンチを無理やり引き剥がして連打に移行したりとか、ああいう強引さがアラメダ戦ではいっさい見られなかったわけで。
 
本人も「しっくりこなかった」とコメントしていた覚えがあるが、後戻りできなくなる前にさっさと見切りをつけたのは悪くなかった。
 

フィゲロアとは確実に噛み合うよね。ある程度スペースのある位置で打ち合うネリと近場の打ち合いが得意なフィゲロア

そして今回のvsブランドン・フィゲロアだが、とりあえずアーロン・アラメダ戦やファン・カルロス・パヤノ戦のような噛み合わない試合になはらないと思う。
 
過去の試合を観てもわかるようにフィゲロアはとにかく好戦的で、自ら前に出ての打ち合いで勝利を重ねてきた選手。
カウンターをもらうことも多いが、それを上回る手数と根気よさで相手をねじ伏せてしまう。
 
ネリと同じ連打型、前に出てナンボのタイプだが射程は少し違う。
ある程度スペースがある位置で両腕をぶん回すネリに対し、フィゲロアが得意とするのは完全な接近戦。
 
被弾を許しながらも前進を続け、長身を活かして覆いかぶさるような位置で打ち下ろし気味の連打を浴びせるスタイル。
打たれ強さも兼ね備えており、被弾してもあまり顔を腫らすこともない。
痩躯ではあるが、それに似合わないパワーを秘めているように思える。
 

ネリが勝つには? 中盤までにKO、もしくは大量リードを奪っておくことかな。馬力で上回ることは大前提で

要するに今回の試合はどちらが自分の距離を作れるか、相手を後退させられるかが勝敗を分けるのだと思う。
 
ネリが勝つにはこれまでと同様、カウンターをちらつかせてフィゲロアをビビらせる必要がある。
2017年11月のアルツール・ビラヌエバ戦のように相手の初弾にカウンターを返し、そのまま打ち合いに巻き込みコーナーに追い詰める展開になれば。
 
流れの中でカウンターを食うこともあるとは思うが、バンタム級時代の馬力に加えて本来の思い切りのよさを取り戻していれば、中盤6〜8RあたりでKO勝利というパティーンも十分考えられる。
 
逆にネリのパワーが通じず、フィゲロアに押し込まれるようだとめちゃくちゃキツい。
前半型のネリと違い、フィゲロアは後半になっても動きが落ちないスタミナ、打たれ強さを持ち味とする。
ネリが下がらされる展開になった場合、ボロボロに打ちのめされた末の後半TKO負けが濃厚なのではないか。
 
岩佐アァ! ネリイィ! カネロオォ! テイラーアァ! 正式決定キタワヨオォ! vsアフマダリエフ、vsフィゲロア、vsサンダース、vsラミレスの勝敗を考える
 
この試合でルイス・ネリが勝つには、
・本来の思い切りのよさを取り戻している
・馬力でフィゲロアを上回る
ことが大前提で、中盤までにKO、もしくは大量リードを奪うことかなぁと。
 
これだけの身長差(リーチ差はもっと)の相手にそれをやるのはかなり難しい気はするが。


ちなみに僕が観たルイス・ネリの過去の試合の感想は以下の通りである。
 
・2017年8月 vs山中慎介Vol.1
→ネリの出来以前に山中の足が動いてなくてびっくりした。これは止められるよ。
 
・2017年11月 vsアルツール・ビラヌエバ
→粗も多いけどネリはやっぱり強えなぁ。
 
・2019年3月 vsマックジョー・アローヨ
→ネリデカくてワロタw 階級差マッチやんけ。
 
・2019年7月 vsファン・カルロス・パヤノ
→パヤノはうまく戦ってたけどな。ネリの馬力にねじ伏せられたよね。
 
・2020年9月 vsアーロン・アラメダ戦
→アカン…。そりゃカネロチームに見切りつけるわ。
 
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