あるべき場所に戻ってきた堀口恭司。朝倉海を1RTKOに沈めて王座奪還。やっぱりRIZINの現地観戦はサイコーだなw【2020.12.31感想】

あるべき場所に戻ってきた堀口恭司。朝倉海を1RTKOに沈めて王座奪還。やっぱりRIZINの現地観戦はサイコーだなw【2020.12.31感想】

表題の通りですが、2020年12月31日にさいたまスーパーアリーナで開催されたRIZIN26を現地観戦してきました。


 
エキシビジョンマッチ2試合を含む全15試合、14:00開始でメインイベント終了が10:30過ぎという長丁場でしたが、2020年最後の大イベントをめちゃくちゃ楽しめました。

ちなみにオープニングファイトのさくらvs竹林エル戦は入場が間に合わなかったのですが、どうやらさくらが前日計量で1.7kgの体重オーバーを犯したとか。
 
僕は試合の存在すらあまり把握していなかったのでアレですが、周りの観客の方が話しているのが聞こえてきて「ああ、そうなんだ」と。
 
 
まあ、それはともかく。
初めて大晦日格闘技を現地観戦した感想を、撮った写真を載せながら適当に語っていこうと思います。
 
堀口恭司vsセルジオ・ペティス感想。堀口1発KO負け…。でも、いい試合だったし満足度は高い。堀口の鈍感力には感心するよね
 

注目試合があまりに多くて現地観戦を決めました。発売日に即チケットが売り切れたのは焦ったけど

まず今回、僕が現地観戦しようと思った理由は「注目試合があまりに多かったから」
 
もともと僕はRIZINが好きでタイミングが合えば毎回現地に行きたいと思っている人間ですが、ここ最近は新型コロナウイルスの影響もあって行くことができずにいました。
一度PPVを購入してオンラインで観たこともありますが、運営側のあまりに舐め腐った対応に嫌気がさし、それ以降買う気が起こらず。
 
RIZIN22、23のクラウドファンディングが成功した件。僕もRIZINは好きだけど、あの舐め腐ったリターンじゃそりゃ苦戦するだろなというお話
 
今回も地上波放送と数日後にYouTubeで公開されるアーカイブでいいかな? とも思ったのですが、それ以上にリアルタイムで観たい選手が多過ぎたおかげで「しゃーない。行くか」と。
 
で、チケット発売日の11:30頃にプレイガイドを漁ったところ、まさかの全席売り切れという状況に(発売開始は10:00)。
 
マジか!!
そんなに高い競争率なのか。
最低価格1万5000円などというクソ高いチケット代を惜しげもなく払う格闘技ファンに感心するとともに、生観戦したかったイベントに行けない絶望感に打ちひしがれていた次第です。
 
ところがその数日後。
ボーッとRIZINのHPを眺めていると、“アウトレット席”なるものが追加販売されるとのこと。
しかも値段は1万円(全然高いけど)。
 
どうやらリングからはかなり離れた席で角度もあまりよくないようですが、SNS等で調べると「あれ? そこまででもねえぞ」と。
これは行くしかないでしょということで、大急ぎで購入して当日を迎えたという流れでございます。
 
武尊vsレオナ・ペタス感想。武尊の主人公属性がすべての予想をひっくり返す。K-1のすごさと未成熟さが絶妙なバランスで噛み合った
 

戻ってきたぜRIZIN。格闘技はやっぱりこれでいい。とことんバブリーな非日常空間

現地で実際に席に座ってみると、うん、本当にそこまで悪くない。

 
座席はこんな感じ。

 
レニー・ハートキター♪───O(≧∇≦)O────♪

スクリーンも普通に見えるしね。ぶら下がってるチェーンはちょっと邪魔だけど。
 
 
相変わらずの豪華な演出。

 
出てこいやのおっさんキター♪───O(≧∇≦)O────♪

 
そうそう。格闘技はやっぱりこれでいい。
 
格闘技はスポーツであるとか、競技性を重視するなら派手な演出はいらないとか。そんな気取った主張はどうでもいい。
 
ド派手な演出とバカでかいBGM、オーバー過ぎるくらいオーバーなコールに合わせた選手入場。
こういうバブリーな非日常こそが格闘技現地観戦の醍醐味でございます。


 
この日も入場には登録フォームからの事前登録が必要だったことを現地で知るとか、運営側の対応の悪さは随所に見られました。
 
ですが、そういうしょーもない諸々も非日常の空気感でだいたいチャラにできる。
それくらい、RIZINの演出に対するこだわりはすごいと思います。
 
 
いや〜〜〜〜。
戻ってきたぜRIZIN。
 
これこそ僕の好きなRIZINですよww
 
神試合連発のRIZIN17。メイン3試合がヤバ過ぎて頭痛が痛い()。これぞFEDERATIONなヤツらの集い
 

注目していた試合、選手ではなく、あまり注視していなかった選手に驚かされた。まだまだいい選手がいっぱいいるね

そして実際の試合についてですが、申し上げたように今回は注目選手、注目試合があまりに多く、どうしても数日後のアーカイブでは我慢できずに現地観戦を決めた経緯があります。
 
具体的には、
・所英男vs太田忍
・萩原京平vs平本蓮
・浜崎朱加vs山本美憂
・朝倉未来vs弥益ドミネーター聡志
・朝倉海vs堀口恭司
の5戦。
 
レスリングのグレコローマンから転向した太田忍、MMAでの実戦が未経験ながらもビッグマウスが止まらない平本蓮、僕が勝手に“RIZIN発のスター”だと思っている山本美憂、前回RIZIN初敗北を喫して再起戦に挑む朝倉未来、膝の怪我からの復帰戦でいきなりタイトルマッチを迎える堀口恭司。
 
彼らがどんなパフォーマンスを見せるか、前評判通りなのかアップセットがあるのか。諸々を何としても自分の目で確かめたいと思ったわけです。
 
朝倉未来vs斎藤裕感想。斎藤の勝ちやな。空間支配とカウンター戦術を突破された朝倉未来はちょっとヤバい?
 
ところが。
むしろ僕の印象に残ったのは、
・倉本一真
・吉成名高
・クレベル・コイケ
・井上直樹
・クマンドーイ・ペットジャルーンウィット
・堀口恭司
の6人。
 
メインの堀口以外はノーマークというか、うっすらと存在を認識していた程度の選手ばかりで、この点に関しては完全に誤算でした。
 
いや、まだまだいい選手がいっぱいいるんすね。
別に僕は自分が詳しいなどとはまったく思っておりませんが、それでも現地でこんなにテンションが上がるとは。


 
吉成名高、井上直樹、クレベル・コイケ、倉本一真。RIZIN26で衝撃を受けた試合振り返り。やっぱり2週間の隔離は影響デカいよな
 

吉成名高、クレベル・コイケ、井上直樹の3人は衝撃的だった。「やばコイツ!!」って何回呟いたかわからんw

その中でも、
・吉成名高
・クレベル・コイケ
・井上直樹
この3人はちょっと衝撃的でした。
 
完全な素人意見ですが、どの選手も現時点でもトップレベルの実力があるんじゃねえか? というくらいのパフォーマンスに思えました。
 
吉成名高なんて、すでに自分の階級でやることないんちゃうの?
確かに那須川天心の名前を出すだけあるわ。
って、まだ19歳なの!?
みたいな。

 
この上半身のバネですよ。


 
今回の試合はキックルール+休憩前の一戦だったこともあって場内では席を立つ人が多く、全体的にやや白け気味の雰囲気が漂っていました。
 
ですが、僕の中での衝撃度はメインの堀口vs朝倉戦に匹敵すると言っても過言ではない。
後ろの方から「売店行こうぜ。どうでもいい試合だし」という声が聞こえてきましたが、いや、全然違うでしょと。もったいないなぁお前と。
 
 
さらにカイル・アグォンを瞬殺したクレベル・コイケ、元谷友貴を瞬殺した井上直樹の2人もすごかった。
両者とも決してキャラ立ちしているとは言えませんが、現時点でもタイトルマッチに絡む実力は十分にありそうです。


 
もう、パッと見では何をどう極めているのかがさっぱりわからないww


どちらの試合も「やばコイツ!!」「マジかよすげえ」と何度呟いたかわかりませんww
 
井上直樹なんて、同門? の佐々木憂流迦よりも全然強く見えましたけどね。“バンタム級四天王”と呼ばれる相手にあんな勝ち方するなら普通にトップレベルの実力者だと思うのですが、どうなんでしょうか。
 
 
登坂の旦那の嫁キター♪───O(≧∇≦)O────♪

 
セミファイナルのクマンドーイもすげえよかったっすよね。
那須川天心とスピード勝負できるヤツなんて、この世に何人おるの? ってレベルで。


 
RIZINバンタム級GPのガチ感に思いのほかワクワクしておる笑。わからないなりに勝敗予想をしてみる。井上直樹、朝倉海ほか
 

メインの堀口vs朝倉戦は堀口のうまさ、経験値が山ほど発揮された試合

そしてメインの朝倉海vs堀口恭司について。
この試合は現地で堀口が勝利した際はクソほど興奮したのですが、改めて録画を観てみたところ……。
 
全局面で堀口のうまさが発揮された試合だったなぁと。
 
開始直後にリング上で対峙する両者。
広いスタンスでじっくりタイミングと間合いを測る堀口に対し、朝倉はやや前傾姿勢の構えで左右に動きながら牽制します。


 
この時点で僕は「あれ? 朝倉いつもよりも前かがみかな?」と思ったのですが、堀口の踏み込みに朝倉がカウンターを狙っているのは明らかでした。
 
タイトルを取った扇久保博正戦や前回の昇侍戦でもそうですが、朝倉海は得意のパンチと強靭なフィジカルを活かして圧力をかけるスタイルが基本です。
カウンターをちらつかせながら左右に動きつつ、ローキックを織り交ぜて徐々に距離を詰める。そして、自分の間合いに入ったところで内山高志仕込みのパンチを上下に打ち分ける流れ。
 
なので、この日も左右に動きながらタイミングを探っていたのですが……。
堀口のスタンスの広さ+踏み込みのレンジを警戒していたのだと思いますが、過去2戦よりもやや重心が低く左足に体重がかかっている印象です。
 
そして、結果的にはこれが勝負を分けたのかなと。
 
開始30秒あたりで朝倉が前に踏み出す瞬間、堀口が遠間からカーフキックを放つ。この1発で朝倉は大きく態勢を崩しますが、すぐさま持ち直して逆にローキックを返します。
ですが、出入りのスピードで上回る堀口はサッとバックステップして距離を取り、なかなか朝倉に自分の間合いを作らせません。
 
その後も堀口が数発のカーフキックをヒットし、1R残り3分を切ったあたり。
朝倉が大きく踏み込んで放った右に合わせ、堀口がカウンターでカーフキックをヒット。全体重が左足に乗った瞬間にモロに入ったせいで朝倉はガクッと膝を落とします。
 
で、それ以降は観ての通り。
左足がまともに動かない朝倉は堀口の踏み込みに対応できず、苦し紛れの膝に肘を合わせられてダウン。そこからパウンドを落とされレフェリーストップ→王座陥落という流れです。
 
朝倉海w 堀口恭司もそこまで簡単ではないと思ってたけど、ホントに勝ってどうするw 試合観たことなかったけど
 

完全なる王の帰還ですね。朝倉のミスはもちろんだけど、調整試合をやらずにダイレクトにこの試合に挑んだこともよかったかも?

距離の遠さに焦れた+堀口のフェイントに引っかかって無理な位置から右を放ってしまった朝倉のミスはもちろんですが、今回はその距離で対峙し続けた堀口が一枚上手だったのかなと。
 
カウンターをちらつかせながらジリジリ圧力をかける朝倉のスタイルを逆手に取り、体重の乗る前の足を破壊する作戦。
 
正直、僕はカーフキックというものがあんなに遠い位置からなぎ払うように蹴れるものだとは思っておらず、あの打ち方をした堀口にかなり驚かされています。
 
個人的にはもっと近場で足場を決めた状態からバシッと打ち込むイメージだったので、カーフキックをジャブのように使う今回のやり方は新鮮でした(知らないだけ?)。
 
ついでに言うと、調整試合を挟まずにダイレクトで朝倉戦に臨めたのもよかったのかもしれません。
 
もちろん怪我からの復帰ということである程度慣らしてからというのはわかりますが、それよりも朝倉陣営に与える情報は少しでも減らした方がいい。


逆に朝倉にとっては扇久保博正、昇侍と、比較的自分の距離が作りやすい相手との対戦が続いたことも敗因の一つだったかもしれません。
 
自分よりも上背がなく、踏み込みのレンジがあるわけでもないタイプ。その相手にズンズン距離を詰めて得意なパンチを思い切り振り回してねじ伏せる。
 
情報を与え過ぎたというか、堀口陣営にとっては狙いどころをわかりやすく教えてくれた感じでしょうか。
 
 
もちろんそれを実行できるだけの堀口恭司の実力、引き出しの多さがあってこそのもので、これまで下から崩される経験がなかった朝倉海との選手としての奥行きの違いが出た試合だったと言えるのかもしれません。


 
いや、本当にすごかった。
 
完全なる“王の帰還”ってヤツですね。

 

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