田中恒成vsクリスチャン・バカセグア。1Rで「田中が勝ちそう」ってなった。でもバカセグアの粘りもよかった。田中vsフェルナンド・マルティネスは実現してほしい【2024.2.24現地観戦感想】

田中恒成vsクリスチャン・バカセグア。1Rで「田中が勝ちそう」ってなった。でもバカセグアの粘りもよかった。田中vsフェルナンド・マルティネスは実現してほしい【2024.2.24現地観戦感想】

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2024年2月24日に東京・両国国技館で開催された「Prime Video Presents Live Boxing 7」を現地観戦してきたのは何度か申し上げている通り。
全5試合中4試合がKO決着という派手な興行となったわけだが、今回はとにかく試合順が素晴らしかった
 
外れの少ない田中恒成を1番目、ボクシングの幅が広い中谷潤人とインファイターのサンティアゴの対戦を2番目に。
で、前回お寒いパフォーマンスを見せた井上拓真をメインに据える。
 
もっとも期待値の低い試合を端に寄せることでお目当ての選手を待つ時間を減らす。これにより興味がない人は早めに帰れるor視聴を止めることが可能になる。
非常に納得感の高い試合順である。


そして何より大きかったのが、前回地獄のような試合を披露した井上拓真がハネたこと。
 
井上拓真vsジェルウィン・アンカハス。いや~、すまん拓真。ナイスファイト。接近戦はオドレエタ。アンカハスは数年前に比べて足が動かなかったな
 
打率.125が「当たれば飛ぶ」をやったおかげで思った以上のハッピーエンドとなった。
 
 
 
というわけで今回は“外れの少ない1番手”、田中恒成vsクリスチャン・バカセグア戦の感想を言っていくことにする。
 
全編視聴は下記↓

 

バカセグアの映像を漁って「え?」ってなった。これは田中の勝ち確じゃない?

まず試合前にクリスチャン・バカセグアの映像を漁ったところ……。
 
え? これはいいのか?
本当にこの相手なの?
 
スピードもなく前に出る力も微妙。
ランキング2位と言われてもまったくピンとこない。
 
マジな話、“世界タイトルマッチ”と名のつく試合でこの相手はどうなのよ?
ぶっちゃけ田中に4階級制覇をさせるために連れてきたとかじゃなくて?
 
勝敗予想も何も、田中の勝ち方以外に見どころがあるのかすら怪しい。
バカセグアががんばったとして、たとえば田中の8RKOとか?
 
少し前にプロ3戦目をキャッチウェイトで戦った那須川天心がボロカスに言われていたが、僕にはこちらの方がアカンように見える。
よほどのことがないかぎり田中の勝利は固いのではないか。
 
田中恒成vsエドゥアルド・バカセグア、阿部麗也vsルイス・アルベルト・ロペス。田中の相手、これでいいの? 見間違いじゃなくて? 阿部麗也はホントにがんばってもらいたい
 

1R終了時点で「田中が勝ちそうだな」と。あとは田中の勝ち方に注目

実際の試合だが、とりあえず1Rを終わったところで「田中が勝ちそうだな」と思ったことをお伝えする。
 
過去の映像通りバカセグアはスピードも馬力もいまいち。
パンチの精度、機動力、その他諸々。田中が劣っている要素は見当たらない。
 
うん、これはまず負けることはなさそう。
あとは田中が「どう勝つか」に注目するだけ。
中盤~後半辺りでKOできればええんちゃう?
 
この時点で期待するのは田中の豪快KOのみとなった。
 
Prime Video Presents Live Boxing 7(両国国技館)のイベントの感想。3連休、駅から徒歩2分+トリプル世界戦の条件下での微妙な客入り。いや、逆に何で入ると思ったの?
 

誤魔化しがうまいバカセグア。効かされても身体を寄せて粘る、ノールックでぶん回す

ただ、思ったほどバカセグアが悪くない。
 
上体をクネクネさせて的をずらし、1発もらうと頭を下げて急所を隠す。
被弾するたびに膝がガクッとなるものの、身体ごと寄り掛かって追撃を防ぐ。
 
またボディを効かされた局面でも極端に身体を丸めてやり過ごす。
で、そのままノールックでフックをぶん回して“あわよくば”を狙う。
 
8Rにボディからの右→ラッシュでダウンを喫したが、そこで終わらない根性、時間の使い方はなかなかよかった。
要するに苦戦慣れしているのだと思うが、ピンチの乗り切り方、誤魔化し方に長けた選手だったなと。
 
 
恐らく今回のバカセグアはできることをすべてやった。
流れを変えるまでには至らなかったが、相手とのスペック差を把握した上で自分がやれることをやり続けるファイトは僕好みである。
 
中谷潤人がやヴァイ。サンティアゴを6RKOで3階級制覇。バンタム級初戦の井上尚弥と同等の凄み。入場の時点で絶好調だった
 
2019年大晦日のウラン・トロハツ戦の再現すらあるかも? と思っていたこともあり割と好感度が高い選手だった(何様?)。
 

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ディフェンス重視で勝ちに徹した田中。近場でサイドに回り込む動きが目を引いた

対する田中恒成だが、今回は勝ちに徹した印象。
 
これまでの“打たれながら打つ”“相手の力を全部出させた上でねじ伏せる”ゴリ押しファイトではない。被弾は少なく自分だけが攻撃できるポジションを意識していた(気がする)。
 
特に目を引いたのが近い位置でスルスルとサイドに回り込む動き。
以前は“和製ロマチェンコ”などと言われて「え? 冗談でしょ?」と思っていたが、この試合では少しだけそれが見られた。
 
 
正直、この相手なら攻撃重視でも全然いけたと思う。
ある程度の被弾を許容しつつそれ以上に打ち返す。出入りとスピードで翻弄しているうちにどこかで決め切っていたのではないか。
 
 
ただ、2020年大晦日の井岡一翔戦ではそのファイトを打ち砕かれた。
いつものフルスロットルが通用せずインファイトで技術差を見せつけられた。
 
井岡一翔vs田中恒成。井岡の重ねてきたものの重さが桁違い。ホントに勝ってよかった。黙して語らぬ視聴率大正義時代の最後の生き残り
 
つまり、あの敗戦から試行錯誤を続けた結果が今回のこれだったということか。
能力差は大きかったものの安心感は段違い。従来のスペック偏重の危なっかしいファイトから脱却したと言っていい? のか?
 

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若干迫力が薄れたか? 相手によって調節できればさらにいいんだろうね

その一方でやや迫力が薄れた感じもする。
 
ディフェンス、立ち位置、打ったら動くを意識しているのは伝わってきたが、若干そちらに寄りすぎのような……。
おかげで攻撃と防御の境目がはっきりしたというか、これまでに比べてわずかに攻防分離気味に思えた。
 
要はバランスの問題なのだと思うが、今回の相手ならもう少し行っても大丈夫だったのではないか。
手が止まる時間が増えた分、バカセグアに粘る機会を与えてしまった印象である。
 
まあ、この辺は対戦相手によって使い分け、調節ができればいいのだと思う。
 


 
阿部麗也がルイス・アルベルト・ロペスに8RTKO負け。ちょっと失望したな。久しぶりに「値しない」「ふさわしくない」って思っちゃった
 

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フェルナンド・マルティネスとの統一戦を制して井岡一翔と再戦を!! ってのはいいね。前回のやり口は本当に嫌いだったけど

勝利した田中は将来的に井岡一翔とのリベンジマッチを実現したいとのこと。
 
だが、その前にIBF王者のフェルナンド・マルティネスを倒して2団体統一→2本のベルトを持って挑むことが井岡へのリスペクトだと語っている。


うん、これはなかなかいいんじゃないですかね。
 
前回は新型コロナウイルスの影響もあって身動きが取れない井岡を囲い込んでいくやり口が大嫌いだったが、こういう感じで真正面からいくなら全然あり。
 
井岡一翔vsフェルナンド・マルティネス正式決定。フランコ戦、ペレス戦同様、“前”で勝負するのがよさそう? お見合いする時間を長く作れれば
 
井岡としてもファン・フランシスコ・エストラーダとの交渉が進まない中、モチベーションを保つためにも他団体王者に目を向けるのは悪くない。指名戦に忙殺されて時間を食うよりずっと前向きに思える。
 
 
そして、できれば田中vsマルティネスはマルティネスに勝ってもらいたい。
個人的に井岡vs田中Vol.2はあまりそそられないので。
 
それよりジェルウィン・アンカハスに2度勝利したマルティネスと井岡の方がはるかに興味をひかれる。
 
フェルナンド・マルティネスがアンカハスに再び勝利。これでアンカハスはトップ戦線から脱落かな。組みし易しな選手になっちゃったよね
 
まあ、指名戦がきっちりしているIBFとWBOなのでどうなるかはわからないが。
 
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