高山勝成がエルウィン・ソトに挑戦。どうせなら勝っちまえよ。ついでに京口にも勝っちゃえ。統一王者の最年長記録とかあんの?【予想・展望】
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2021年5月8日(日本時間9日)、米・テキサス州で開催されるDAZN興行で日本の高山勝成がWBO世界S・フライ級王者エルウィン・ソトに挑戦することが興行主のマッチルームから発表された。
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— Matchroom Boxing (@MatchroomBoxing) April 17, 2021
高山勝成は過去4団体すべてのベルトを戴冠した経験を持つベテラン。2017年には東京五輪挑戦のためにプロを引退してアマチュアに転向したものの、五輪出場を逃してプロに再転向。2020年12月に小西伶弥との復帰戦に勝利している。
対する王者エルウィン・ソトは2019年6月にアンヘル・アコスタを下して同王座を獲得し、その後3度の防衛を重ねている選手。
また、同じマッチルーム所属のWBAスーパー王者京口紘人との統一戦が既定路線とも言われており、今回の一戦で快勝して踏み台にしたいところ。
高山勝成vsエルウィン・ソト感想。突然のストップに驚いたけど、ソトはまだ精神が若いんだろうな。矢吹正道なら勝てたんじゃないの?
突然決まった高山勝成vsエルウィン・ソト。どうせなら勝っちゃえよ。で、京口にも勝って最年長統一王者になっちまえ
降って湧いたような話だが、WBO世界L・フライ級王者エルウィン・ソトに日本の高山勝成が挑戦することが決定したらしい。
しかも舞台は2021年5月8日(日本時間9日)の米・テキサス州アーリントンにあるAT&Tスタジアム。NFLダラス・カウボーイズの本拠地で収容人数は6万人とのことで、メインイベントにはサウル・“カネロ”・アルバレスvsビリー・ジョー・サンダースのS・ミドル級統一戦が組まれている。
岩佐アァ! ネリイィ! カネロオォ! テイラーアァ! 正式決定キタワヨオォ! vsアフマダリエフ、vsフィゲロア、vsサンダース、vsラミレスの勝敗を考える
確か少し前に日本王者の矢吹正道が「大きい試合の話が来ていたがポシャった」的なことを言っていた覚えがあるが、恐らくそれがエルウィン・ソトとの対戦オファーだったのではないか。
で、代役として高山勝成が選ばれたのだろうと。
現地時間5月8日開催とのことで、今から約3週間。
現地での隔離期間等を含めると準備期間はほとんどないように思える。
だが、仮にこの試合に勝てば二階級制覇達成となる上に既定路線と言われる京口紘人との統一戦等、ソトが歩む予定だったビッグマッチ路線をすべて手にできる。
確かに準備期間は短く絶対的不利には違いないが、それらを考慮しても断る理由は見当たらない。
てか、どうせなら勝って二階級制覇を達成して、京口との統一路線にも乗っちまえや。
高山勝成vs京口紘人戦実現となれば間違いなく開催地は日本。主催者側もやりやすいはずで、そこで高山が勝てば日本最年長の二団体統一王者が誕生する(そんなものがあるのなら)。
僕自身、高山勝成に大した思い入れもないが、あれこれ考えるとソトが勝つより高山が勝った方がおもしろいんじゃないの? という結論に達している。
勝敗予想はエルウィン・ソトの7RKO。スタミナと手数が持ち味の高山だが、1発の威力と中だるみで中盤に捕まるのでは?
今回の勝敗予想だが、エルウィン・ソトの7RKOでいきたいと思う。
申し上げたように僕は高山勝成が勝った方がトップ戦線がおもしろくなると思っているが、それでも多くの方がおっしゃるようにソト有利は動かないのではないか。
高山勝成の持ち味は何と言ってもスタミナと手数。
絶えず前後左右に動いて出入りを繰り返し、相手の周りを回りながら次々に連打を浴びせていく。
打っては動き、動いては打つスタイルで相手に反撃の余裕を与えず、とにかく最初から最後まで自分のターンのまま乗り切る。
運動量に限って言えば、WBC王者の寺地拳四朗をはるかに上回る。
拳四朗vs久田哲也感想。久田には厳しい試合だったな。拳四朗攻略には待っちゃダメなんだろう。そして改めて具志堅用高の偉大さ
だが、ずば抜けた運動量と回転力を両立する反面、1発1発の威力はそこまでではない。
しかも長年ミニマム級を主戦場としていたため、今回のL・フライ級ではパワー面での厳しさが増すことが予想される。
さらに運動量があると言ってもそれを12R持続できるわけではない。過去の試合を観ると中盤にやや動きが落ちる傾向があり、7〜9R前後に中だるみがくる印象。
そう考えると、この試合で高山勝成がエルウィン・ソトの圧力を12R通して捌ききるのはかなり難しい(と思う)。
しかも僕の知っている高山は2016年8月の加納陸戦まで。
あれから年月が経っている上に今回は準備期間も短い。プロに再転向してからも6回戦を1試合こなしたのみで、短距離型のアマチュアスタイルからプロ仕様に戻せているのかも不明。
現在のコンディションがどの程度かがわからないのでアレだが、正直あまりポジティブなネタは見当たらない。
序盤は得意の連打とフットワークで上々の滑り出しを見せるものの、ソトのボディストレートやロングフックで徐々に足が止まる→止むを得ず打ち合いを挑むが、近場でのぶん回しのフックを豪快に被弾してダウン。そのままKO負けとか、そんな感じになりそうな気が……。
西田凌佑すげえわ。比嘉大吾対策は堤聖也よりもはるかに上。比嘉はどこを基準にするかだろうな。相手を選んで王座戴冠を狙うか
高山が勝つ可能性もある? 攻防分離気味のソトに反撃の余裕を与えなければ。L・フライ級に適応できているかが見どころかな
ただ、高山が勝つ可能性が皆無だとも思わない。
王者ソトは間違いなくいい選手だが、そこまでぶっ飛んで強いわけではない(気がする)。
それこそ現王者4人の中では一番与し易いのでは? とすら思っている。
過去の試合をいくつか漁ってみると、この選手は若干攻防分離なところが目立つ。
両腕を躊躇なくぶん回すフック、近場での連打は強烈だが、基本はブロック&リターンのスタイルで特別スピードがあるわけではない。
高いガードとウィービングで攻撃を受け切り、相手の手が止まったところで自分のターンをスタート。
攻防の区別がはっきりしているというか、激しい連打を浴びると亀になって耐えるシーンが目に付く。
中でも戴冠を果たしたアンヘル・アコスタ戦では、アコスタの強烈なパンチにタジタジになり何度も窮地に立たされている。最終ラウンドのカウンター1発で勝利したものの、馬力や連打の精度に関してはアコスタに遅れをとっていたようにも思える。
新井田豊とかいう全盛期ロマゴンと真正面から打ち合った男。新井田豊vs高山勝成は歴代日本人対決のベストバウトで文句ないよな?
なので、この試合で高山勝成が勝つにはとにかく手を止めないことだろうと。
近場で左右に動きながら連打を浴びせまくり、ひたすら自分のターンを継続する。
動きを止めた瞬間にソトのフックが飛んでくるので、極力そのタイミングを与えないように。
動き続けてガードの上からパンチを浴びせ、疲れたらサッと離れて遠間でリセットする。
どこかの段階で必ず打ち合いが発生するとは思うが、どれだけソトの攻撃機会を減らせるか、まともにもらったらヤバいと思わせられるかが重要になる(気がする)。
・12Rフルスロットルで動き続けるスタミナ
・手数と威力を両立して「もらったらヤバいと思わせる」
繰り返しになるが、高山勝成がエルウィン・ソトに勝つのは相当難しいとは思う。だが、それでも絶望的とまでは言えない(気がする)。
この選手がL・フライ級に適応している&近年MAXのコンディションでリングに上がれば、マジで勝利もあり得る(かもしれない)。
まあでも、高山勝成は新井田豊と同様、珍しいくらいに純粋なミニマム級ですからね。
勝つなら間違いなく判定になるとは思うが、階級アップ+上り調子のファイター相手にどこまでやれるかってのが一番の見どころではあるんでしょうね。
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