圧勝ダニエル・ローマン。松本亮手も足も出ず。誰だ松本が勝つとか言ってたヤツは? 僕だけどww まあ相手が悪いよ【結果・感想】

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東京ドームイメージ
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2018年2月28日、東京・後楽園ホールで行われたWBA世界S・バンタム級タイトルマッチ。
同級王者ダニエル・ローマンがランキング11位の松本亮と対戦し、3-0(118-110、119-109、119-109)の判定で勝利。初防衛に成功した試合である。
 
「井上拓真がヤップに勝利。これ、世界王者なれるんちゃう? ウーバーリ? ウォーレン? ペッチ? 松本亮はゾッとした」
 
昨年9月に久保隼を敗り、戴冠を果たしたしたローマンの初防衛戦。
相手は“モンスター”井上尚弥と同じジムに所属する松本亮。21勝19KO1敗の戦績を持ち、大橋会長が「隕石のようなパンチ」と称する右の強打者である。
 
「野獣ワイルダーがオルティスを豪快KO!! やべえ、おもしろかったww オルティスは勝たなきゃダメな試合だったな」
 
だが始まってみれば、試合は王者ローマンの一方的な展開で進む。
多彩な左でヒットを重ね、長身の松本に再三打ち勝つローマン。
 
松本もボディや左リードで対抗するが、連打が続かず出足を止めきれない。
 
「拳四朗忘れんなよ。ロペスとの再戦をボディ一撃で終わらせる。北斗一烈拳炸裂()でパーヘクツ勝利」
 
時おり松本のボディで動きが止まるものの、手を止めずに攻め続けるローマン。終始ペースを渡さず、そのまま終了のゴングが鳴る。
 
結果は3-0(118-110、119-109、119-109)の判定で、ダニエル・ローマンの勝利。文句なしの防衛である。
 
挑戦者の松本亮は必勝を期しての世界挑戦だったが、1990年同日に初の世界王者に輝いた大橋会長のあとを継ぐことはできなかった。
 
「亀田興毅現役最後の復帰戦を観に後楽園ホールに行ってきた。あ、目的は亀田和毅の試合です」
 

ダニエル・ローマンvs松本亮のタイトルマッチを観ました。松本亮は想像よりもちょっとだけいい選手でした

先日後楽園ホールで行われた世界タイトルマッチをようやく観たので、その感想を。
 
まず松本亮という選手についてだが、僕が思っていたよりもちょっとだけいい選手だった気がする。
 
・長身で、
・打ち下ろしのワンツーが強烈だが、
・ディフェンスは緩い
・意外とインファイトがいける
 
「「日本人はフィジカルが弱い」←これホントなの? そんなことないんじゃない? むしろスピード&パワーで勝負するべきな気が」
 
試合をあまり観たことがないのでアレだが、戦績からこんな選手ではないかな? と想像していた。
そして、結果的にはだいたいその通りの選手だったと思う。
 
ガードの緩さは目立つが、致命的なほどではない。
インサイドでの連打は僕が予想していたよりも少し上で、それなりに身体のパワーもある。確かにこれなら久高寛之に勝てるかもしれない。
 
「井上拓真vs久高寛之感想。久高がクソよかった。井上は1年ぶりの復帰戦でベテラン強豪に判定勝利。2018年の世界挑戦を見据える」
 

ダニエル・ローマン恐るべし。前戦に引き続き、高い頭脳で長身の日本人選手を圧倒。ちょっとミゲール・コットとかロマゴンっぽい

だが、残念ながらこれではダニエル・ローマンには勝てない。
会場の盛り上がりはすごかったが、実際には完全なるワンサイドゲーム。実質、松本亮はダニエル・ローマンの技巧に手も足も出なかった。
 
「ダニエル・ローマンvsフローレスがちょっと楽しみな件。フローレスのフルスイングがドンピシャで当たればひょっとして…」
 
小さく身体を振りながら前進し、攻撃の芯を外す。
パンチの戻り際に大きく踏み込み、あっさり懐に侵入。
そして左ボディからアッパーで松本の体勢を崩し、右フックにつなぐコンビネーション。
 
「気づくのおっせえw 岩佐vsサウロン。大差判定で岩佐が初防衛成功。ジリ貧の両者が後半に「あっ」ってなる」
 
対する松本亮は、身長を活かして距離をとる作戦。
打ち下ろしのワンツーでローマンを突き離しにかかる。
だが、そのつどパリングでパンチの軌道を変えられ、芯を食うことができない。そのまま腕の引きに合わせ、簡単に侵入を許してしまう。
 
「山中2RKO負け引退表明。ネリ体重超過で試合に臨み、パワフルな連打で圧倒。めんどくせーけど、一応感想を言っておこうか」
 
至近距離では連打で応戦するも、ローマンのスムーズなコンビネーションについていけない。
 
松本がインサイドで出せる連打は基本2発で、最大でも3発まで。
ところが、ローマンはそこからさらにもう1発の追撃が出る。
 
ファーストコンタクトでヒットを許し、連打の打ち合いでも負ける。
各局面でわずかずつ上を行かれ、徐々にダメージを蓄積させていく。
 
「田中恒成ええじゃないですか! バルドナドを9RTKOで下し、フライ級初戦を飾る。木村翔戦は…全然わからん」
 
ああ、こりゃすげえわ。
前戦では長身サウスポーの久保隼をゴロフキンばりの理詰めで赤子扱いしたが、今回はどちらかというとミゲール・コットやロマゴンっぽい
 
「久保隼陥落…。ダニエル・ローマンすごかった。こりゃ勝てんわ。まるでゴロフキンじゃねえかww」
 
このキワキワの部分で圧倒する感じ、ちょっと2014年のロマゴンvs八重樫戦を彷彿とさせる。
 
お互い手数が多く激しい打ち合いで、一見すると名勝負。
 
だが、実際は一方だけがダメージを受けてもう一方は無傷状態。
ラウンドが進むにつれて両者の差は広がり、気づけばタコ殴りのワンサイドゲームという。
 
試合後の両者の顔を見れば、どんな試合だったかは一目瞭然である。
 
「いくら攻撃してもケロッとして打ち返してくる」
「打っても打っても芯を食わず、終始ペースを崩さない」
こういうクソまじめな選手はやっかい極まりない。
 
「カーンとダウンはセットや!! カーンvsバルガス、ポーターvsガルシア振り返り。え? 松本亮負けたの?」
 

これで久保隼への辛辣な評価もちょっとはマシになったか? ダニエル・ローマンのよさが伝わってよかった

繰り返しになるが、ダニエル・ローマンは本当にいい選手。
松本亮もがんばったが、前戦の久保隼同様、残念ながら相手が悪かったとしか言いようがない。
 
前回の久保隼戦では非力なゴロフキン
今回の松本亮戦では非力なミゲール・コットorロマゴン
この多彩なコンビネーションと相手を徹底的に研究し尽くす勤勉さはちょっととんでもない。
 
「ダニエル・ローマンがギャビン・マクドネルをKO! い〜い試合でしたね。最初から右のオーバーハンド」
 
以前にも申し上げたように、「日本人選手は器用で緻密」というのは絶対に気のせい。
むしろ、日本のボクシング界はフィジカル重視で相手をねじ伏せるタイプの方がずっと多い。
 
その中において井岡一翔がいかに異質な存在だったか、いかにすごかったかを再認識させられる。
 
「比嘉vsロサレス予想。って、もう防衛戦やるの?! ああ、村田諒太と拳四朗を抱き合わせでトリプル世界戦にするのね」
 
また、前回久保隼が負けた際の辛辣な評価の数々を覚えている身としては、ダニエル・ローマンのよさが伝わったことは普通に嬉しい。
 
・これが世界戦とは思えない
・どちらの選手も世界タイトルマッチを戦うレベルではない
・途中でテレビを消した
・あまりに情けない試合
 
豪快に予想を外しておいて言うのもアレだが、久保隼へ向けられた暴言の数々も少しは見直されたのではないか。
 
「ダニエル・ローマンと松本亮のタイトルマッチを予想。松本亮という選手にビックリするくらい思い入れがないんだが」
 
というか、長谷川穂積の言葉に影響を受け過ぎなんだよな。
井岡一翔vsノクノイ戦のときもそうだが、アイツが何かを言うたびにガラッと世論が変わる風潮はマジで何とかならんかね。
 
「バルデスvsクイッグ感想。体重超過でパツパツのクイッグがバルデスに判定負け。体重超過に対するペナルティが緩い理由?」
 

相性的に松本亮は悪くなかったけど、すべての面で一段階足りなかった……。ラフファイトをしようにも、これだけホームの雰囲気の中ではやりにくい

ちなみにだが、ダニエル・ローマン対策として申し上げた
・スピード&パワーで圧倒する
・近場での連打を浴びせる
 
という方法はあながち間違いではないと思う。
 
ローマンのような「フィジカル面はそこまでじゃないけど、ボクシングIQがめちゃくちゃ高い」タイプは、スピード&パワーで凌駕するのが手っ取り早い。
 
ロマゴンの連打をド正面からパワーで跳ね返したシーサケットや、ミゲール・コットをねじ伏せたアントニオ・マルガリートのように。
 
「感動しちゃったよシーサケットvsエストラーダ。引き出しの多いエストラーダをシーサケットがテーブルごとひっくり返した」
 
もしくは至近距離で連打を浴びせ、ローマンに得意のコンビネーションを出させない方法。
ロマゴン戦で当て逃げ上等の持久走を貫いたカルロス・クアドラス、または絶え間ないアングルチェンジと連打でミゲール・コットに反撃の隙を与えなかったパッキャオなど。
 
とにかく相手を前に出させず、コンビネーションの発動を抑え込む。
一度打ち始めたら手に負えなくなるので、それを未然に防ぐことが一番の抑止力になる(と思う)。
 
そういう意味で、松本亮の大きな身体とパンチ力は打倒ダニエル・ローマンの条件を満たしていると思ったのだが……。
残念ながら、すべてにおいて一段階足りなかった印象である。
 
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える」
 
あの程度のワンツーではローマンの前進は止まらないし、インサイドでの連打も物足りない。
 
松本亮のワンツーがダメというわけではなく、ローマンのプレスを止めようと思えば井上尚弥並みのジャブが必要になるという話。
 
また、至近距離での打ち合いもアレではまったく間に合わない。
ロマゴン戦のクアドラスのように、1発の威力を犠牲にしてもハンドスピードを重視した方がいい(気がする)。
松本亮はむしろフルスイングでローマンを止めようとした結果、打ち終わりにカウンターを浴びてしまった。
 
「こいつホントにクアドラスか? アローヨと足止めて打ち合うとか、何があったんだオイ。激しい打撃戦の末にアローヨ判定勝利」
 
頭をぶつけたりローブローで動きを止めたり、腕を掴んで連打を止めたり。ローマンをイラつかせるようなラフファイトができれば、もしかしたら流れが変わっていたかもしれない。
 
だが、この日の会場は鬼のように身内を集めて「フェニックス襲名の日」とかいう謎の記念日まで作っておぜん立てされた後楽園ホール。その中でラフファイトをやるのはちょっとキツい。
 
どちらにしても、松本亮に勝ち目は薄かったということか。
 
「亀田興毅vsロマゴン戦実現の可能性は? どのくらい積めばアイツは亀田の目の前に立つんだオイ? 勝手に金額を計算してみる」
 

ローマンに対抗できそうなのはやっぱり亀田和毅。めっちゃおもしろい組み合わせだと思いますよ

そう考えると、やはり日本人選手で打倒ダニエル・ローマンを果たせる可能性があるのは亀田和毅。
 
ローマンをしのぐハンドスピードがあり、左右への動きも速い。
1発の威力で倒すというより、連打と出入りの組み合わせで当て逃げができるスタイル。
 
「ダニエル・ローマン危なげなく勝ったなオイ。フローレスが残したものは体重超過とデカい掛け声だけ…」
 
ミゲール・コットを敗ったサダム・アリのように距離をとってカウンターを返しつつ、至近距離ではスピーディな連打を浴びせる。
 
「サダム・アリがコットに勝利!! よっしゃあぁぁボケェエ…! 終わる気満々のヤツに負けんなって思ったけど、ホントにヨカタw」
 
久保隼や松本亮はローマンのコンビネーションに打ち勝てず、奥足を踏ん張って耐えるシーンが散見されたが、亀田和毅のハンドスピードなら十分対抗は可能(な気がする)。
 
極力ロープに詰まるシーンを減らせば、ギリギリで判定勝利に持ち込めるのではないか。
もちろんローマンのプレスに屈することも考えられるが。
 
どうなるかはわからないが、めちゃくちゃ興味深い組み合わせだと思う。
 
「亀田和毅が余裕の勝利! イバン・モラレスとの3兄弟対決を制す。てか、世界前哨戦だったのね」
 
てか、亀田和毅早く試合しねえかな。
メキシコでも日本でもいいから。
首長くして待ってんだよね。
 
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