アンソニー・ジョシュア復活? オット・ワリンを蜂の巣に。このパターン、ちょっとあると思ったよね。前回のガシエフ戦が怪しかったのよワリンさん【結果・感想】

アンソニー・ジョシュア復活? オット・ワリンを蜂の巣に。このパターン、ちょっとあると思ったよね。前回のガシエフ戦が怪しかったのよワリンさん【結果・感想】

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 
2023年12月23日(日本時間24日)にサウジアラビアで行われたDAZN興行。
メインイベントで前ヘビー級3団体統一王者アンソニー・ジョシュアが戦績26勝1敗のオット・ワリンと対戦。5R終了TKOでジョシュアが勝利している。
 
 
ヘビー級のトップ選手が多数出場した今回のサウジアラビア興行。
セミファイナルでは元WBC王者デオンティ・ワイルダーがジョセフ・パーカーに敗れる波乱が起きたが、メインに出場したジョシュアは強豪オット・ワリンに圧勝。2024年2月に予定されるオレクサンデル・ウシクvsタイソン・フューリー戦の勝者との頂上決戦に向けて見事なパフォーマンスを見せている。
 
 
僕もこの日はメインとセミを中心に視聴したのだが、おお、なるほど。
ここ数戦“らしくない”動きが目立っていたジョシュアの快勝はなかなかの朗報。vsワイルダー戦が実現しなさそうなのは残念だが、ジョシュアの復活に関しては「まあ、よかった」なと。
 
とりあえずアレだ。
ここまできたらタイソン・フューリーとの一騎打ちまでどうにかこぎ着けていただきたい。
 
ワイルダーコケたよ。パーカーに3-0の判定負け。手が出ない、反応が遅れる、足が動かない。2016年のアルツール・スピルカ戦と違いすぎて哀しくなる
 

久しぶりの快勝ジョシュア!! オット・ワリンは危ないのでは? と言われてたけど…

アンソニー・ジョシュアvsオット・ワリン。
 
 
オレクサンデル・ウシクとの2戦、続くジャーメイン・フランクリンでの低調なパフォーマンスによりスランプと言われたアンソニー・ジョシュア。
すでに全盛期は過ぎている、2019年6月にアンディ・ルイスにKO負けしてから歯車が狂った等、キャリア初期の鮮烈さは失われた感がある。
 
アンソニー・ジョシュアvsジャーメイン・フランクリン戦が割とおもしろかった。劣化版クリチコって、クリチコのつまらなさを舐めんなよw 粗野な素顔をさらけ出すのは悪くない
 
そして今回のオット・ワリンは戦績26勝1敗、その1敗もタイソン・フューリーを大いに苦戦させた上でのもの。
今のジョシュアにとっては相当危ない相手なのでは? と言われたわけだが……。
 
 
上述の通り結果は5R終了TKO。
終始ジャブで距離を支配し、強烈な右でグラつかせた末の見事なギブアップ勝利である。
 

案外このパターンもあると思ってた。前回のムラト・ガシエフ戦が微妙だったんだよね…

僕もタイソン・フューリーを追い詰めたオット・ワリンにはかなり期待しており、もしかしたらアップセットを起こせるかも? と思っていた。
 
と同時に、実はこういう負け方もある気はしていた。
 
 
オット・ワリンは基本的にガードを上げてにじり寄るスタイル。
相手の打ち終わりに距離を詰めつついつの間にか自分の間合いを作る流れを得意とする。
 
上記のタイソン・フューリー戦でもフューリーのジャブをかいくぐってプレスをかける→気がついたらフューリーがロープを背負わされているシーンが何度も見られた。
接近戦で一歩及ばなかったものの、はっきりとフューリーを追い詰めた数少ない選手である。
 
ただ、前回のムラト・ガシエフ戦で「ちょっとどうなの?」と思わせたのも確か。
距離を詰める際のプレスに馬力が足りず、ブロック&リターンがいまいち機能しない。
 
ガシエフも射程の短いタイプだったせいで顕在化しなかったが、この感じだとジャブが伸びる相手には相当苦労するのではないか。
 
おまけにタフさ、打たれ強さもそこまでではなさそう。
これだとアンソニー・ジョシュアには遠間から蜂の巣にされる可能性もある(気がする)。
 
下記で「アンディ・ルイスに負ける前のジョシュアなら普通に勝てた」と申し上げたのはそういう意味だったりする。
 
ジョシュア、ワイルダー揃い踏み+フューリーvsウシクもリスケ。唐突なヘビー級出血大サービスにびっくり。でもすまん、僕には“フランシス・ガヌー杯”に見えてしまうのが…
 
ウシクに2連敗して“らしさ”を失っているジョシュアと、ジョシュアとの相性がすこぶる悪そうなオット・ワリン。
一応勝敗予想はジョシュアの判定勝利にしておくが、マジでどうなるかはわからない。
 

相性の悪さがモロに出た試合。ジョシュアはスピードと射程の違いを活かして打ち終わりだけケアすればいい

そして結果的には両者の相性の悪さがモロに出た試合だった。
 
遠間からジャブ、タイミングを測って右ストレート。
打ち終わりに被せてくる右カウンターをケアしつつ、時おりボディを散らしてペースを掴んでいく。
 
ジョシュアのジャブはどちらかというと押し出すイメージで、連打を重視するフューリーの打ち方とは少し違う。
フューリーほど手数は出ないが1発1発が重く、なおかつ身体ごと打つ分距離が長い。
 
ジャブの打ち終わりに距離を詰めたいワリンだが、ジョシュアの出入りにプレスがまったく間に合わない。
ジョシュアのジャブに右を被せるものの、モーションに入ったときにはジョシュアはすでに射程外に退避している。
 
 
ジョシュアとしては、スピードと射程の違いを活かして遠間をキープしていればいい。
チャンスがあれば右を打ち込む、そうでなければ無理はしない。
ひたすら打っては離れるを繰り返す“作業ゲー”である。
 
 
マジな話、今回はオット・ワリンにあまりに手がなさ過ぎた。
ジョシュアのコンディションもよかったとは思うが、それ以上に。
 
距離を支配された際の攻略法をいっさい用意していなかったのが何とも残念である。
 
ジェシー・ロドリゲスvsサニー・エドワーズおもしろかった。ロマチェンコvsラッセルJr.を思い出した。自分の得意分野で完敗したエドワーズはプライドがズタボロじゃない?
 

Advertisement

 

フューリーがんばれよオイ。ウシクvsジョシュアVol.3なんて誰が喜ぶんだよ笑

今回の快勝で「全盛期の強さを取り戻した」と言われるアンソニー・ジョシュア。
 
これでオレクサンデル・ウシクvsタイソン・フューリー戦の勝者との一騎打ちが現実味を帯びてきたわけだが、個人的にはフューリーに勝ち上がってもらいたい。
 
多くの方が同じ意見だと思うが、ウシクvsジョシュアVol.3なんぞ誰が喜ぶねんと笑
 
アンソニー・ジョシュアvsフランシス・ガヌー。ジョシュアが戻ってきやがったw ここにきてフューリーvsジョシュアが楽しみになるとは。ヘビー3強時代の締めくくり
 
もっと言うと、ジョシュアvsジョセフ・パーカーの再戦など地獄以外の何ものでもない。
 
せっかくここまできたのだから、頼むから“ちゃんと”やってくれと笑
 
 
そして、最後に勝ち残った1人がフランシス・ガヌーに挑む流れになれば最高である。
先日申し上げた「フランシス・ガヌー杯」代表として。
 
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
 

Advertisement

 


 

 
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!