井岡vsレベコ再戦予想!! フライ級戦線異常あり? レベコ雪辱なるか、井岡の返り討ちか? たぶんつまらない試合だけど

NO IMAGE

開放イメージ
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る

2015年12月31日にエディオンアリーナ大阪でWBA世界フライ級タイトルマッチが行われる。
王者の井岡一翔に同級2位の挑戦者アンカルロス・レベコが挑む注目の一戦だ。

「井岡vsレベコ決着!! やればできるじゃねえか井岡おいww」

両者は2015年4月に対戦し、接戦の末に井岡が2-0の判定で勝利を収めて三階級制覇を達成している。
だが、レベコ陣営も不満を漏らしていたように非常に微妙な判定だったため、WBAが両者に再戦を通達したことで実現した試合である。

「内山vsフローレス予想!! 日本のKOダイナマイト内山はフローレスを相手に11度目の防衛を達成できるか?」

今回の再戦で井岡がはっきりと引導を渡すのか。それともレベコが雪辱を果たすのか。大晦日ボクシングのメインイベントとも言える大一番である。

井岡に勝ってもらいたい。再戦ループを止めるためにも

個人的な希望から申し上げると、この試合はぜひとも井岡に勝ってもらいたい。
別に井岡のファンだからというわけではなく、単純に「もうこの対戦はええんちゃう?」と思っているからである。
もしレベコが勝ってしまうと戦績が1勝1敗になり、決着戦としての3戦目が浮上してしまう。
これはぜひともご勘弁いただきたい。
あの抑揚のまったくない平坦な12Rをまた観なくてはいけないのかと思うと憂鬱極まりない。どうか井岡にはっきりとした形で勝利していただき、この因縁に終止符を打ってもらいたいものである。

「井上尚弥強し!! パレナスをまったく寄せ付けずに2RでのKO勝利!!」

それを踏まえた上で、勝敗予想は今回も井岡の12R判定勝利でいきたいと思う。
もちろん希望的観測もふんだんに入っている。だが、実際井岡一翔の判定力というのはなかなかのものだと思う。
階級アップの影響もあり試合自体をおもしろいとは思わないが、相手のよさを封じ込める能力というのは間違いなく図抜けている。

「八重樫vsハビエル・メンドサ!! 赤っ恥予想の言い訳をしていくぞww」

ロマゴンとの試合が実現しなかったこと、アムナットに手も足も出せずに負けたことでキャリアにケチがついた感があるが、この選手は誰がどう見てもすばらしい選手である。少なくとも自分と同じくらいの上背の相手であれば負ける要素は見当たらない。自分の距離で対峙できさえすれば、必ず互角以上の試合展開に持ちこめるクオリティを持ったボクサーである。
おもしろくないけど。

めちゃくちゃハイクオリティの井岡式ボクシング。誰とやっても優位に立てる

前回の2015年4月の試合を見なおしてみたが、やっぱり判定どおりではないか?
レベコ、そんなに不服か? 普通に井岡の勝ちだと思うが。

レベコは確かにパンチのスピードも踏み込みの鋭さもある選手だ。打ち終わりの位置取りもうまい。3R中盤の動きなどを見ても身体能力の高さが感じられるボクサーである。

ただ、繰り返しになるがあの試合は井岡の勝ちだ。

距離の取り方、打ち終わりを狙うパンチ、左の差し合い、ボディ攻撃の的確さ。それぞれの面で井岡がわずかに上をいっていたと思う。
特に井岡の距離感はすごいものがある。慎重な性格もあるのだろうが、相手のパンチに対する見切りはこの階級随一と言っても過言ではない。
八重樫とあれだけ激しく打ち合っても、一方的に八重樫の顔だけが腫れていく光景は戦慄ものだった。

「八重樫がハビエル・メンドサに勝てる気がまったくしないんだが」

階級アップに加え、もともとが手打ちのパンチのために迫力はまったくないが、ポイントを奪取する能力に関しては頭一つ抜けた実力の持ち主だ。

井岡とレベコ。対峙した両者の間に漂う緊張感。細かいフェイントの掛け合いの中で行われる凄まじい主導権争い。両者の見えないパンチが交錯するたびに火花が散るような緊張が高まる。
この高度な駆け引きに、井岡は常にレベコの一歩上をいっていた。歴戦の雄を相手に、26歳の井岡が駆け引きの面で上回っていたのである。

左を出しながら左に回り、タイミングと距離を測ってスススっと近づく。左右のフックからボディへのコンビネーションをヒットし、再びススっと距離をとる。
と、思ったら意表をついていきなりの右をヒットしたりする。
上下動の少なさやパンチのスムースさなど、フォームはまったく違うがどことなくリゴンドーを彷彿とさせる動きである。

この選手の駆け引きのうまさと高次元でまとまったボクシングは本当にすばらしい。
全然おもしろくないけど。

普通にやれば井岡の勝ち。レベコが勝つには接近戦?

今回の試合、レベコが前回と同じような戦い方をしてくれば高確率で井岡の勝ちだ。奇襲的な何かをしかけてこなければまず大丈夫だろう。
接戦どころか、前回よりも大差をつけての判定勝利を井岡が飾るのではないだろうか。

左の差し合い、距離の取り合いで高度な駆け引きを展開し、局面局面で井岡が一歩ずつ上回る。前回の試合であれだけのクオリティを見せた井岡だ。レベコの距離はほぼ掌握済みと考えて問題ない。

注意するとすればレベコの左フック。
以上。

いや、マジでそんなものじゃないか?
ジャブも要注意だが、距離とスピード、正確性など、あらゆる面において井岡の方が上だ。ある程度の被弾はすると思うが、それ以上に井岡の左が当たる。

とにかく自分の距離を保ち、左を伸ばしてレベコの前進を寸断していれば問題なく勝てる試合だ。 まあ、たとえ至近距離で打ち合っても圧倒されることはないだろうが。

逆にレベコが試合を有利に進めるには、井岡との距離をあと一歩詰めることだ。
井岡との距離をシューズ一足分ほど詰めた状態で対峙することができれば、レベコの勝利の可能性が飛躍的に高まる。
大きく踏み込まなくても左のリードが当たる距離。この位置で戦うことができさえすれば、踏み込んでの右にもつなげられるし大振りの左フックをヒットするチャンスもやってくるだろう。

恐らく井岡のパンチをもらっても、レベコがKOされる可能性は低いはずだ。多少の被弾を覚悟で前進するなり頭を振るなりしてとにかく距離を詰めるのである。

もう一度言うが、普通にやってもレベコが勝利することは難しい。勝利を手繰り寄せるには何かを仕掛けなくてはならない。
どのくらいの覚悟を持って来日したのかはわからないが、これまでの自分のスタイルを捨てるくらいの意気込みがレベコにあれば俄然おもしろい試合になるのではないだろうか。

ダウンを奪えレベコ。井岡のポテンシャルを開放するんだ

今回の再戦はぜひとも井岡に勝ってもらいたいと思ってはいるが、実はレベコのがんばりにも期待している

これまではっきりとしたグラつきを見せたことのない井岡をダウンさせられる可能性があるのは、実はこの選手ではないかと思っている。KO勝利は無理だとしても、ぜひともダウンの一つくらいは奪ってもらいたい。
相手のパンチをずらして芯で食わないことにかけては超一流の井岡がインファイトに舵を切ったレベコにダウンを奪われる。なかなかワクワクする光景ではないか。

仮に井岡がダウンするような展開になれば、確実に井岡陣営は焦る。ひょっとしたら逆転でのKO勝利を狙って強引に前に出てくるかもしれない。

そして、いつもの安全運転ではない、覚醒した井岡が見られるかもしれない。

レベコにダウンを奪われ、フォースを覚醒させた井岡が鬼の形相でレベコに襲いかかる。試合終盤、怒涛のラッシュでレベコに膝をつかせての逆転KO勝利!!
理想的な試合展開である。

実を言うと、僕はロマゴンに対抗できるポテンシャルを持っているのは井上尚弥よりも井岡ではないかと思っている。

「ロマゴン強し!! ビロリアに何もさせずに9回TKO勝ち!!」

もちろん今のままでは歯が立たないだろうが、どこかでフォースを覚醒させてフィジカル面での物足りなさを克服できれば、一気にスーパーなボクサーに変貌を遂げられると思うのだ。これまでの優等生ボクシングから、荒々しく殻をやぶってもらいたいと願っている。
ただ、マッチメークや試合内容を見ていると防衛回数や複数階級での王座獲得に重きを置いているようなので、期待感は非常に薄いのだが。

「パレナスよ、井上尚弥をダウンさせろ!!」

ポテンシャルはあるのに本当にもったいない。
掛布さん風に言うなら「小さくまとまって欲しくない」というヤツである。

前回のソーサ戦などその最たるもので、あれだけの実力差がありながら倒しにいこうともしないのは心底ガッカリだった。僕が井岡のボクシングがリゴンドーを彷彿とさせるといった理由はこのあたりにもある。

ちなみに「フォース」って何ですか?

恐らくだが、井岡にパンチ力と爆発力とスピードとノックアウトを狙う姿勢と強敵に挑戦する心意気と服を着ているようなタトゥーが加わればミゲール・コットになれる。
それはもはや井岡ではない別の誰かだが。

とりあえず最初に申し上げた通り、今回の試合も起伏の少ない放送事故的な試合になることは間違いない。どちらが勝つにしろ、アンチ井岡がまた増えてしまうのだろう。

がんばれ井岡!!
負けるな井岡!!

「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る

【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛営業中!!