田口vsデラローサ!! 予想必要か? この試合。かませ犬の中のかませ犬じゃねえか。ツヨカワ田口は内山のバーターで終わるのか?

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海辺イメージ
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2015年12月31日に東京都大田区総合体育館で行われるWBA世界L・フライ級タイトルマッチ。2度目の防衛戦に挑む王者の田口良一が同級7位のルイス・デラローサを迎え撃つ。

「ツヨカワ」の愛称で親しまれる田口良一は1986年生まれの右ボクサーファイター。王座を獲得してからもアルバイトを続ける堅実さと甘いマスクとのギャップが人気のボクサーである。

「田口がデラローサを9Rでストップ!! 採点でリードを許すも中盤以降に流れを変えて勝利を手繰り寄せる!!」

2013年の井上尚弥戦での激闘で一躍評価を上げた田口。今回の防衛戦でも再び名試合を演出することができるだろうか。

予想は田口の判定勝ち。まあ勝つでしょ

田口良一vsルイス・デラローサ。

これは観なくてもわかる。
田口の判定勝ちだ。

挑戦者のデラローサは背が低く、リーチもそこまで長くない。どちらかといえばファイター寄りのタイプといえる。
だが、ゴリゴリのインファイターというわけではない。そこそこ頑丈で馬力もあるがスピードはあまりない。
そして頑丈といっても絶対に倒れないほどでもない。いいパンチが当たれば普通にダウンはする。

うん、日本人ボクサーが最も得意なタイプだ。調整試合として最もやりやすいヤツだ。
誰の希望か知らないが、ホントにちょうどいいヤツを連れてきたものである。

とりあえず「デラローサ」なのか「デラロサ」なのか、それとも「デ・ラ・ロサ」なのかをはっきりしてくれと言いたい。

「井岡vsレベコ再戦予想!! フライ級戦線異常あり?」

絶対とまでは言わないが、この試合はかなりの確度で田口の判定勝ちだと断言できる。まあ、世界タイトルマッチが7試合もある中で名前を売ろうと思ったら判定勝ちじゃ話にならないが。

インパクトのある勝ち方をしないと記憶にも残らない

このデラローサ。2014年にゾウ・シミンに判定負けを喫しているボクサーとしてご存知の方は多いと思うが、それだけだ。マジでそれだけだ。

テレ東のサイトには「強豪ゾウ・シミンと激闘の末に判定までもつれた難敵」と書いてあったが、ものは言いようとはこのことである。

「井上尚弥強し!! パレナスをまったく寄せ付けずに2RでのKO勝利!!」

恐らく今回の試合、田口はデラローサの飛び込み際に左、打ち終わりにワンツーを当てていれば勝てる。
近づいて打ち合ってもそこまで問題にはならないだろうが、より安全に勝ちに徹するのであれば遠い位置から左をコツコツ当てて判定に持ち込むのが最も効率的だ。

ただ、それだとまったく視聴者の記憶に残らないまま終わるけどな!!

今回の試合もあくまで扱いは内山のバーターだろうから、よほどのインパクトを残さない限り田口にスポットライトが当たることはない。
内山の試合が長引いた場合、最悪ダイジェストという可能性すらあり得る。

「内山vsフローレス予想!! 日本のKOダイナマイト内山はフローレスを相手に11度目の防衛を達成できるか?」

できることなら衝撃的なKO勝ちで下したいところだが、それをやると逆転負けの可能性も高まる。そのリスクを負ってまで倒しにはいかないように思える。

そう考えると、2016年も田口は変わらず知る人ぞ知る日陰者チャンピオンのままなのだろう。
これだけのベビー・フェイスで、なおかつ王座を獲得してからもアルバイトを続けるというプロフィールの持ち主である。
売り方を考えればスターになれる素質はあると思うのだが。
そんなことより、ジムの方針として手堅く防衛を続ける方を選ぶということなのだろうか。

KOを狙うなら右フック一閃

もし田口がKOを狙うとすれば、右にステップしてからの右フックを当てることができるかではないだろうか。

2015年5月のクワンタイ・シッモーセン戦ではボディを打ってガードを下げさせておいてからの顔面という上下の打ち分けでTKO勝ちを収めたが、今回のデラローサはシッモーセンよりも上背がないのでボディは当たりにくいように思える。
ボディを意識させておいて上というパターンが使えない中で、どうやって顔面にフックを入れるか。KOを狙うとしたらそのあたりがカギになるだろう。

逆に田口が注意することと言えばデラローサの右のフックくらいか。至近距離でかなり大振りしてくるので、この一発だけはもらわないように気をつけたい。打ち合いになっても左のガードが下がらないように注意するべきである。

まあ、無理にKOを狙わなければ無難に終わると思うが。

田口良一、人気でないかな? 無理かな?

前回の記事でも申し上げたが、僕は田口良一のファンである。
もちろんご多分に漏れず、きっかけは2013年の井上尚弥戦である。
完全に井上の通過点だと思われたあの試合で、予想を覆す大激闘を演じたことで評価を上げた田口。僕もこの試合を観て一発でファンになった人間だ。

「2013年の井上vs田口戦から田口良一のファンです」

なので、難しいとは思いつつも田口にはぜひともスターになってもらいたいと思っている。

難しいとは思いつつも、田口の知名度が爆発的に上がるとすれば、やはり有名な選手に勝つことだろう。難しいとは思いつつも。
思い切ってゾウ・シミン戦を組むくらいの度胸があれば一気に名前が上がるはずだが、さすがにそれはやらないように思える。
そもそもゾウ・シミンが階級を下げてまで日本にきて島国チャンピオンと試合するとは考えにくい。

だったら海外進出?
いやいや、それこそあり得ない。
内山でさえあれだけ躊躇しているのだから、田口に思い切って海外に打って出ろというのはさすがに酷だ。

だとしたら国内で手頃な相手を探すことになるわけだが、最も手っ取り早いのは八重樫東か。
衰えまくった八重樫をけちょんけちょんにして「あの八重樫に勝ったイケメン!!」というキャッチフレーズを手に入れるのだ。知名度抜群の八重樫に圧勝すればそれなりに知名度は上がるだろうから、狙い目といえば狙い目かもしれない。
まあ、今回のタイトルマッチで八重樫が負ければ恐らく引退するだろうし、勝ってチャンピオンになったらそれはそれでマッチメークがしにくくなる。どちらにしろ実現性は低いか。

「八重樫がハビエル・メンドサに勝てる気がまったくしないんだが」

じゃあ、11月にペドロ・ゲバラに勝って勢いがある木村悠との統一戦はどうだ? 危険か?
話題性はそれなりにあると思うが、手堅い防衛戦を選ぶ方針からずれることを考えると厳しいか。

「木村悠が1ヶ月休職の覚悟で挑んだ世界戦で逆転勝利!!」

う〜ん……。
どうすればいいんだ田口良一。
こう考えると現状維持で防衛回数を増やすことが一番なのか?

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