極主夫道 ザ・シネマ感想。2時間ずーっとくだらない。内容云々ではなく誰が一番爪痕を残したか? の映画。MVPはやっぱりMEGUMIだろうな
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映画「極主夫道 ザ・シネマ」を観た。
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「極主夫道 ザ・シネマ」(2022年)
かつて“不死身の龍”の異名で恐れられた龍はデザイナーである妻・美久との結婚を期に裏社会から足を洗い、今は専業主夫として忙しい日々を送っている。
だが極道時代に世話になった天雀会の面々とは今も付き合いがあり、舎弟の雅は龍の家に出入りし美久のことを「姐さん」と呼ぶほど。
そんな中、「K PLANNING」なる不動産会社が町に進出し何やら怪しげな動きを見せている。
彼らの目的は再開発に伴う地上げ。近所にある「かりゅう保育園」を立ち退かせるべく悪質な嫌がらせを繰り返していたのである。
ところがK PLANNINGの社長・近藤は実は極道時代の龍と因縁の仲。
龍の恐ろしさにビクビクしながらも、部下に虚勢を張りつつ地上げ計画を進めるのだが……。
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- 1. 「極主夫道 ザ・シネマ」。ドラマと同じノリを味わうために映画館に行ってきたぞ
- 2. 2時間ずーっとくだらない。ただただ頭を空っぽにして楽しめる映画。行ってよかったですね
- 3. 誰が爪痕を残したかを競う作品。ストーリーなんかあってないようなもん。どのキャラが一番濃かったか?
- 4. MVPはMEGUMI。ウザさとおもしろさの絶妙なラインをついてきやがるww 逆に新加入メンバーは…
- 5. 滑り倒した吉田鋼太郎。がんばってるのはわかるけどサムい。あそこまで滑れば健闘賞ですよ笑
- 6. 安定感抜群のレギュラーメンバー。MEGUMIのスケールアップに隠れてるけど、全員よかったよ
- 7. 子役はもう少し何とかならんかったか。ラストバトルも舞台転換は必要だったの? その部分でのマイナス1点
「極主夫道 ザ・シネマ」。ドラマと同じノリを味わうために映画館に行ってきたぞ
「極主夫道 ザ・シネマ」。
おおのこうすけ原作で2020年にドラマ化された「極主夫道」の映画版。
2022年6月3日に公開されたものを先日観てきた次第である。
と言っても今回は「映画を観るぜ!!」的なテンションではなく。
あくまでドラマ版の延長というか、約2年前の地上波放送と変わらぬノリで映画館に足を運んでいる。
まあでも、ドラマ→映画化までの期間はこれがギリギリでしたよね。
あまり遅らせると向日葵役の白鳥玉季が想定以上にデカくなっちゃうし……。
一応申し上げておくと、僕は原作を読んだことは一度もない。
2時間ずーっとくだらない。ただただ頭を空っぽにして楽しめる映画。行ってよかったですね
映画を観た感想は表題の通り。
2時間ずーっとくだらない。
最初から最後までいっさい脳みそを使う必要のないおバカ映画。
「映画とは?」「社会風刺がどうたら」といったややこしい矜持はまったく必要ない。ただただ頭をからっぽにして楽しめる、難しいことを考えずに楽しんだもん勝ちの作品というヤツ。
個人的な評価としては5点満点中4点。
ドラマ版のノリでフラッと行ったわけだが、マジで大成功だった
ドラマ「未来への10カウント」がおもしろい。キムタクが相変わらずキムタクしてる安心感。よくここまで復活したよな。でも不幸自慢マウント合戦は違うぞ?
誰が爪痕を残したかを競う作品。ストーリーなんかあってないようなもん。どのキャラが一番濃かったか?
そして今作は「誰が一番爪痕を残したか」を競う作品だと思っている。
正直、ストーリーはあってないようなもの。
このご時世、車で幼稚園に突っ込んだり真昼間から園長に脅しをかましたりなどできるとは思えない。
玄関先に置き去りにされた子どもを幼稚園に通わせ、のびのび子育てしている龍一家にも無理がある。
「荒唐無稽な設定を受け入れてからがスタート」はドラマ版から継承されるすべての大前提である。
なので、今作の見どころは登場キャラクターの濃さ。
上述の通り「誰が一番爪痕を残したか」が最重要課題となっている()
・どのキャラがもっとも印象的だったか
・最高にはっちゃけていたのは誰か
・声が一番出ていたのは?
全出演陣の中で誰がテンションの高さとキャラの濃さを高次元で両立したか?
これを楽しむための映画と言っても過言ではない(※玉木宏or志尊淳のファンの方はまた別です)。
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MVPはMEGUMI。ウザさとおもしろさの絶妙なラインをついてきやがるww 逆に新加入メンバーは…
「誰が一番爪痕を残したか」選手権となった「極主夫道 ザ・シネマ」。
僕の中での堂々の第1位はMEGUMIである。
2時間ずーっとくだらない、終始ハイテンションのまま走り抜けた今作だが、ドラマ版からのスケールアップと安定感をうまく両立していたのが田中和子役のMEGUMI。
適度にドスの効いた声や表情、振り切った演技と熟女感満載のフレーズの数々は文句のつけようがない。
グラビアデビュー後はバラエティタレントとして長年活躍してきただけあり、結婚して若干露出が減った今でもその実力は十分だった。
うまく言えないんですけど、おもしろいんですよね笑
あまり腹から声を出しすぎると怖くなるし、凄みがありすぎても「うわぁ……」となりかねない。
図星をつきすぎても嫌味なヤツになるし、筋も通らず怒鳴り散らすだけでは単なる癇癪持ちでしかない。
そこのバランスが絶妙で、ウザおもしろいラインを的確についてくる。
僕の中では間違いなく優勝である笑
逆に新加入メンバーの安達祐実と松本まりかは申し訳ないことにいまいちだった。
MEGUMI同様、声を張るシーンが多かった2人だが、地声がか細すぎて違和感が尋常じゃない。
特に「安達祐実がすごい」という話を聞いて楽しみにしていた分、だいぶ期待外れだったなぁと。
運動会の騎馬戦におけるMEGUMI、川口春奈、松本まりか、安達祐実のメンチの切り合いなどはもはや勝負にすらならない。
安達祐実にキレられて「はあぁ……」となる表情が秀逸すぎる笑
100点満点で振り分けるなら貫禄美ボディ90点、矢地祐介の彼女が10点、松本まりか0点(ビンタで誤魔化しただけの家なきおばさんは-15点)。
ワイヤー丸出しの空中戦を含めて貫禄美ボディの一人勝ちだったと断言させていただく。
滑り倒した吉田鋼太郎。がんばってるのはわかるけどサムい。あそこまで滑れば健闘賞ですよ笑
同じ新加入メンバーで言えば、吉田鋼太郎はなかなかキツかった。
ハイテンションでイタリア語を連発するインテリ気取りの極道をがんばって演じていたのだが、とにかくサムい。
マンマミーヤ!!
アリーベデルチ!!
ボーノ!!
などなど。
誰もが耳にしたことのあるフレーズを叫びながら虚勢を張る姿で“狙っていた”わけだが、そのすべてが滑っているという。
小物のくせに大物ぶりたい三下感、底知れぬ雰囲気を出そうとしてすぐにボロを出す間抜けさ加減など、作中トップクラスにがんばっていたことは間違いない。
途中参加にも関わらずゲテモノメンバーにうまく馴染んでいたし、ラスボスとしての役割も十分果たした。
だがサムい。
果てしなくサムい。
2時間ずーっとくだらない映画だと申し上げたが、吉田鋼太郎に関しては2時間ずーっと滑っている。
ここまでキツいと逆に「ナイスファイト」と言ってやりたくなる笑
というわけで今作の健闘賞は吉田鋼太郎。
僕がそう決めた。
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安定感抜群のレギュラーメンバー。MEGUMIのスケールアップに隠れてるけど、全員よかったよ
もちろんドラマ版からのレギュラーメンバーは相変わらずの安定感である。
主人公龍を演じた玉木宏はさすがの憑依っぷりだったし、川口春奈が“こっち側”にも対応できることは2018年大晦日の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日年越しスペシャル! 絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!」で証明済み。
今作だけで見せる志尊淳の弟キャラ、いつも通りの竹中直人と実は極道系のコメディが得意な稲森いずみ、玉木宏にも負けない肉体美を披露した滝藤賢一、その他諸々。
MEGUMIがドラマ版から一段スケールアップしたおかげでMVPは逃した(?)ものの、安心、安定、ハイテンションのレギュラーメンバーだった。
てか、あのテンションをよく2時間継続できましたよね。
冒頭、玉木宏の乳首にゴキブリが着地したシーンを観て「このペースで大丈夫か?」「途中で息切れするんじゃねえか?」と思ったが、何だかんだで最後までハイテンションのまま駆け抜けてしまった。
確かに身体をはったアクションシーンだったけど、スケール感はなかったよね笑
ここまでガチで身体はったアクションシーンは
極主夫道史上初‼️このスケールはぜひ
大スクリーンでご堪能ください!#極主夫道ザシネマ#大ヒット上映中#玉木宏 #極主夫道 pic.twitter.com/84KCPv1phU— 『極主夫道 ザ・シネマ』【公式】大ヒット上映中! (@gokushufu_drama) June 26, 2022
このチープさが「極主夫道」の持ち味であると同時に、この作品だからこそ“金のなさ”がいいスパイスになったと言えるのかもしれない。
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日本の元気のなさがそのままエンタメにも表れていることに寂しさを感じる反面、こういうメリットもあるとわかって少しだけ安心する。
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子役はもう少し何とかならんかったか。ラストバトルも舞台転換は必要だったの? その部分でのマイナス1点
不満な点を挙げるとすれば、やはり子役の無機質さだろうか。
正直今回の子役は“そこにいるだけ”だったというか、顔面がかわいい以外に何一つ印象に残らなかった。
周りの大人が全力ではっちゃけているのを尻目に単なるお供え物でしかなかったのが……。
もう少し“何かができる”ヤツを連れてきてもよかったかな? と思ったり。
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あとはアレだ。
ラストのバトルシーンが微妙だったのが……。
恐らくあそこは今作における初めての「血が出る」まで殴り合うシーン。作品のコミカルさを失わないための配慮なのだとは思うが、舞台転換の必要性はまったく感じなかった。
あまりの唐突感に「は?」となり、せっかくキャスト陣ががんばっているのにいまいち入ってこない。
僕の総合評価は5点満点中4点だと申し上げたが、減点の理由は主にこの2つである。
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