ノニト・ドネアいよいよかもしれんな。サンティアゴはドネアの苦手なタイプだったけど、それ以上にドネアの動きの悪さが…。僕は旅に出ます()【結果・感想】

ノニト・ドネアいよいよかもしれんな。サンティアゴはドネアの苦手なタイプだったけど、それ以上にドネアの動きの悪さが…。僕は旅に出ます()【結果・感想】

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2023年7月29日(日本時間30日)に米・ネバダ州で行われたWBC世界バンタム級王座決定戦。元5階級制覇王者ノニト・ドネアと同級4位アレハンドロ・サンティアゴが対戦し、3-0(115-113、116-112、116-112)の判定でサンティアゴが勝利。初の王座戴冠に成功した試合である。
 
 
2022年6月の井上尚弥戦から約1年2ヶ月ぶりの復帰戦を迎えたドネア。
対戦相手のサンティアゴはS・フライ級時代にジェルウィン・アンカハスと引き分けたり、直近2戦ではダビド・カルモナ、アントニオ・ニエベスと日本に馴染みのある選手に連勝している。バンタム級に階級を上げて以降、全体的にパワーが増した印象である。
 
と言いつつ、勝敗予想はドネアの勝利一択。
 
理由は僕がドネアのファンだから
 
サンティアゴは確かにいい選手だが、残念ながらドネアにはかなわない。
そこそこがんばったとしても最終的にはドネアが勝利する。
 
なぜなら僕がそう決めたから
 
もはや予想もクソもない、単なる僕の願望でしかないのだが、とにかくドネアの試合を再び観られることを楽しみにしていた次第である。
 
ジェイソン・モロニーが2連続で苦戦。サウル・サンチェスみたいに我慢強くにじり寄るタイプは苦手なんだろうな。やっぱりモロニーvsドネアは観たかったぞ笑
 

出先でドネアの敗北を知った。ショックすぎて他がどうでもよくなったよ笑

ノニト・ドネアvsアレハンドロ・サンティアゴ。
 
上述の通り僕はこの試合(ドネアの勝利)をめちゃくちゃ楽しみにしていたのだが、結果はまさかのサンティアゴの勝利。
 
ポイントは115-113、116-112、116-112と比較的僅差だったが内容的にはドネアの完敗。正直、ここまで追い詰められるとは思っていなかった。
 
 
実を言うとこの日は朝から外出しておりリアルタイムでは観ていない。
出先でドネアの敗北を知り、すべてのやる気、興味を失ったことをお伝えする。
 
ドネアの負けがショックすぎてもはや他はどうでもいい。
メインのクロフォードvsスペンス戦への興味はあっという間に消え失せ、RIZINで鈴木千裕がピットブル弟をKOしたと聞いても朝倉未来がウガール・ケラモフに一本負けを喫したと聞いてもまったく心が動かない。
 
クソみたいな気分の中、ようやくドネアvsサンティアゴ戦を視聴したところである。
 
エマヌエル・ロドリゲスvsメルビン・ロペス。これはロドリゲス勝つんちゃうか? ロペスはいい選手だと思うけど。ラッセル次男とどちらが強敵?
 

サンティアゴはドネアの苦手なタイプ。出入りと回転力、パワフルな連打型

試合の感想だが、まずサンティアゴはドネアの苦手なタイプだったと思う。
 
下記の展望記事を見返すと、
 
ノニト・ドネアの帰還。アレハンドロ・サンティアゴには悪いけどドネアが勝つよ。僕がそう決めた。この試合に際してドネアvs井上尚弥2を初めて視聴した
 
・サンティアゴは小柄だがリーチが長い
・ジャブが遠間からまっすぐ伸びる
・絶えず小刻みに動く→一瞬の踏み込みからの連打が得意
・近年パワフルさが増している
・近場のフックをまともにもらったらドネアも危ない?
・ああいう連打型はドネアの苦手なタイプかも?
・実はドネアの苦戦もあり得る
 
なるほど。
割とそれっぽいことを言ってやがる笑
 
半分以上は僕がドネアを好きな理由、レイチェルも家族も全部愛している旨を綴ったキモい文章だが、一応「コイツは結構やるんじゃねえか?」と思っていたっぽい笑
 
 
実際サンティアゴは前手のジャブでドネアの顔を何度も跳ね上げ、近場の回転力で置いてきぼりにしてみせた。
 
常に左右に動いて正面を外すフットワークや思い切りのいい右フック、その他。
打倒ドネアを実現するネタは十分兼ね備えていた。
 
 
特にガードの外側から飛んでくる右はドネアにとっての鬼門。
井上戦でもカウンター気味の右でダウンを喫しているし、この試合でもサンティアゴの右を何度も食っていた。
 
左フックや左ボディが生命線な分、近場では左腕を下げて構える。
文字通り“閃光”のようなカウンターで切って落とす反面、わずかな反応の遅れが大けがにつながるスタイルなのだろうと。
 

立ち上がりのドネアはいつも通り。3Rに左フックを当てて、これはどこかで決めるか? と思っていたら…

上述の通りサンティアゴはドネアの天敵タイプ。
ちょこまかと動くパワフルな連打型は鋭いカウンターで切って落とすスタイルのドネアにとってはあまり相性がよくない。
 
だが、それと同時に動き自体も悪かったように思う。
 
1R目はだいたいこれまでと同じ。
ガードを上げてジリジリと距離を詰め、自分の得意な間合いまで近づく。
ある程度の被弾はOK、バンタム級では破格のパンチ力とフィジカルを活かしたブロック&リターン。いわゆるドネアの第二形態である。
 
ジャブの被弾が若干多いかな? という程度で、ノルディー・ウーバーリやレイマート・ガバリョをブチ倒した試合とそこまで違うようには見えなかった。
 
ドネアvsウーバーリ感想。ドネアのクソかっこいい主人公属性と往生際の悪さ。もうお前、サウスポー得意じゃねえかw 最高だったぞ
 
ただ、そのサンティアゴのジャブがいい。
身長の割にリーチが長く思った以上に手元で伸びる印象。前手の差し合いでは完全にドネアを圧倒していた。
 
 
恐らくあのジャブで怯んだのだと思うが、2Rからドネアの出足がやや鈍る。
サンティアゴを懐に呼び込んでのカウンター狙いというか、ガードを上げて圧力をかけるファイトが早々に鳴りを潜めてしまった。
 
それでも3Rには左フックを当ててサンティアゴを一瞬グラつかせるなど、どこかで“閃光”が炸裂する雰囲気は残っていた。
僕もこのペースでいけばドネアに流れがくるのでは? と思っていたところ……。
 

ドネアの出来が悪かった。4Rからガクッと失速。パンチへの反応も鈍くヘッドハンター気味に

4R(正確には3R後半)からドネアの動きがガクッと落ちる。
 
圧力をかけるための足が出ずにその場でサンティアゴを見るシーンが目立つ。
被弾のダメージもあったか、これまで以上に前手のジャブで顔を跳ね上げられる。
 
近場で打ち負けてロープを背負わされ、さらにパワフルな連打を浴びる。
ドネアも必死にパンチを返すが、もともとの回転力に差があるためカウンターが間に合わない。
 
また、レイマート・ガバリョ戦でうまくスペースを確保していたボディジャブが今回はほとんど出ない。
 
ドネアvsガバリョ! ドネアカッコいい笑 井上に勝てる可能性があるのがドネアなんじゃなく、ドネアに勝てる可能性のあるのが井上なんだよ
 
防御に手一杯で腕を下げる余裕がなかったか、サンティアゴが小柄すぎて狙いが定まらなかったか、そもそも身体が動かなかったか。
 
どちらにしろこの日のドネアはヘッドハンター気味で攻撃を読まれやすい。何となくだが、2018年以前の左フックに依存する脳筋ドネアに戻ってしまった感がある。
 
しかも全体的に反応が鈍いせいであの頃よりもはるかに与し易い。
サンティアゴとしては、顔面への強打のみを警戒すれば何とかなると感じていたのではないか。
 
エマヌエル・ロドリゲスは西田凌佑の持ちネタをまるっとスケールアップさせた印象。比嘉大吾戦の再現が理想? そんなことができるの? 亀田興毅は交渉がんばれ
 

サンティアゴは決め手に欠けるが12Rを通して動きを落とさず根気よくファイトする選手

ぱっと見、サンティアゴはドネアが1発当てるうちに2発返すイメージ。
ディフェンス能力はそこまで高くないが、身体ごと移動する機動力と思い切りのよさでそれらを相殺する。
 
前回申し上げたようにサンティアゴは井上のような超人的なタイミングもなければ1発1発の精度もいまいち。
井岡一翔と2度対戦したジョシュア・フランコ同様、はっきりとした勝ちパターンがないためドローになりやすい(通算5分)。
 
井岡一翔が再戦でジョシュア・フランコに判定勝ち。どのモチベーションで現地観戦すればよかったの? 試合成立までのギャンブル性が高すぎるんだよw
 
だが、持ち前の機動力と躊躇のない右フック、長いリーチを活かしたジャブでペースを掴み、それを12R継続する根気も持ち合わせる。
 
 
ドネアも9Rからガードを上げて仕切り直そうとしたが、動きの落ちないサンティアゴを捕まえきれず。ラウンド後半には回転力と右フックで押し返されてしまう。
 
最後までKOを狙って追いかけ続けたドネアだが、4Rに動きが落ちて以降は戻ってくることはなかった。
 

ドネアは今回の出来を考えるといよいよかも? しばらく旅に出るので探さないでください

いや、参ったねこれは。
 
ドネアの敗北が思った以上に僕のメンタルを蝕んでいる笑
負けたこともそうだが、反応の鈍さや4Rからの失速等、コンディションの悪さが顕著だったのが……。
 
試しにノルディ・ウーバーリ戦、レイマート・ガバリョ戦を観てみたが、案の定キビキビ感がまったく違う。
 
 
本人は試合後に「去就は家族や仲間と相談して決める」とコメントしたようだが、どうなんでしょうか。今回の出来を考えると冗談抜きで最後になる可能性もありそう。
 
仮に本人がやりたいと言ってもレイチェルパイセンが許可しないパターンもあったり、なかったり?
 
エマヌエル・ロドリゲスがメルビン・ロペスを圧倒、約4年ぶりのIBF王者に。やっぱり差があったよな。できればKOして欲しかったけど
 
とにかく内容、結果ともにショッキングな試合だった。
 
 
もちろんアレハンドロ・サンティアゴが素晴らしかったのは言うまでもない。
 
言うまでもないが、そういうことじゃねえんだよ笑
ドネアが勝たなきゃ何の意味もねえんだよ(僕にとっては)。
 
ケル・ブルックのキャリアを振り返ってみた。クロフォードvsスペンス戦を受けてブルックの試合を漁る。ウェルター級最強(当時)が喫した3敗はすべて強豪
 
というわけでしばらく旅に出ます。
探さないでください。
 
 
明日には戻るんで()
 
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