ノニト・ドネアの相手がロドリゲスに変更? ようやく興味が出てきたかな。ウーバーリは気の毒だけど、いまいちそそられなかったのよね【予想・展望】

ノニト・ドネアの相手がロドリゲスに変更? ようやく興味が出てきたかな。ウーバーリは気の毒だけど、いまいちそそられなかったのよね【予想・展望】

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2020年12月12日(日本時間13日)、米・コネチカット州で行われる予定だったWBC世界バンタム級タイトルマッチ、同級王者ノルディ・ウーバーリvsランキング1位ノニト・ドネアの一戦は王者ウーバーリの新型コロナウイルス感染により中止になったとのこと。代役として、元IBF王者でランキング4位のエマヌエル・ロドリゲスがドネアの相手に抜擢される予定だという。
 
当初、ウーバーリはコロナ禍による渡航制限で米国への入国が困難なためと言われていたが、最新の報道によるとどうやら本人がコロナに感染したことが理由だとか。
 
また、この試合は暫定王座戦として行われる可能性もあり、もしそうなればドネアとロドリゲスの勝者は来春をめどにウーバーリとの統一戦に臨む流れになる。
 
ドネアvsウーバーリ感想。ドネアのクソかっこいい主人公属性と往生際の悪さ。もうお前、サウスポー得意じゃねえかw 最高だったぞ
 
2021年の3、4月ごろに次戦を予定していると噂される井上尚弥にとっても、4団体統一を目指すためにもWBC王者の動向は気になるところである。
 

ドネアvsロドリゲスは興味深いね。ウーバーリの回復/無事を祈るけど、選手としてはあまり興味がなく…

ノニト・ドネアvsエマヌエル・ロドリゲス。
当初予定されていたノルディ・ウーバーリvsノニト・ドネアのWBC王者戦はウーバーリのビザの問題? コロナ感染? により中止。代役として元IBF王者エマヌエル・ロドリゲスが抜擢されたとのことで、この試合にようやく興味がわいてきている。
 
もちろんウーバーリの欠場理由がコロナ感染だとしたらこんなに気の毒なことはないし、回復を心から祈っている。
ただ、純粋なマッチメークとしてはドネアvsロドリゲスの方がはるかにそそられる。
 
 
恐らく僕自身、根っこの部分でノルディ・ウーバーリに興味がないのだと思う。
 
去年の井上尚弥vsノニト・ドネア戦にはめちゃくちゃ感動したし、井上拓真を下したウーバーリの動向がトップ戦線に与える影響が大きいことも理解している。
 
ただ、どれだけ「ウーバーリvsドネア!!」「ウーバーリは上手い!!」「ドネアも危ないんじゃないか」と煽られてもまったくテンションが上がらず。
 
代役がロドリゲスだと聞いて、初めてこの試合に注目しようという気になった次第である。
 
みんな大好きルイス・ネリがアラメダに勝利して二階級制覇。でもパワフルさと回転力が目減りしたかな。次戦はローマン? フィゲロア?
 

今後はリザーバーの確保が重要課題になりそう。セミファイナルに同階級、同等の選手を起用する必要がある

まあでも、ここまで世界中でコロナが広まってしまうと、今後はリザーバーの確保が課題になるのかもしれませんね。
もはや試合前のコロナ陽性/感染は誰にでも起こり得ることで、直前での中止はある程度受け入れるしかない。
 
だが、メインやそれに準じた試合の中止は興行全体に与える影響が大きく、そこをどう乗り切るかが最大のミッションとなる。
 
先日のWBO世界S・バンタム級タイトルマッチ、アンジェロ・レオvsスティーブン・フルトン戦がフルトンのコロナ陽性によって中止、セミに出場予定だったトラメイン・ウィリアムスが急遽代役として抜擢されたが、恐らくあれが現時点での最善策なのだろうと。
 
アンジェロ・レオがトラメイン・ウイリアムズを攻略して勝利。アンジェロ・レオは田中恒成っぽかったな。いい試合でした
 
セミファイナルとメインに同階級、同等の実力者を用意する必要があるものの、少なくとも京口紘人vsタノンサック・シムシー戦のように全試合を中止する事態は避けられるわけで。

ロドリゲスは中間距離の選手。スピードやコンビネーションの精度だけなら井上尚弥にも肉薄した

まずランキング4位のエマヌエル・ロドリゲスについてだが、僕が思うこの選手の特徴は中間距離で強さを発揮するタイプ。
 
2019年5月の井上尚弥戦でも2RTKOで敗れはしたものの、ハンドスピードやコンビネーションの精度は井上に肉薄していた。

井上が圧力を強めた2Rに左カウンターとボディでねじ伏せられてしまったが、能力の高さ自体は十分証明されたと思う。
 
だが、得意な間合いを外された途端に脆さが顔を出す。
 
2018年10月のジェイソン・モロニー戦ではモロニーのサイドへの動きに翻弄され、その前のポール・バトラー戦でも絶えずアングルを変えるバトラーを捕まえるのに苦労していた。
 
また全体的にパワフルさがなく、井上との近場の打ち合いでは懐でのカウンターが間に合わずに撃沈させられた。
 
井上尚弥w 理不尽な左と意味不明なタイミングでロドリゲスを片付ける。パワー勝負に切り替えた瞬間だったな
 
コンビネーションの正確性、左リードの威力には秀でているが、バックギアや追い足はない。フィジカル面も心もとなく、パワフルな相手にゴリ押しされるとちょっと辛い。
 
自分の腕が伸びる中間距離ではめっぽう強いものの、アウトボクサーを追いかけるのに四苦八苦する印象の選手である。
 

ドネアも中間距離で強さを発揮するタイプ。特に近年のドネアはブロック&リターンの強打者に偏重している

対するランキング1位のノニト・ドネアだが、この選手もロドリゲス同様、得意な中間距離で強さを発揮するタイプ。
 
かつては凄まじい身体能力と勝負どころでの爆発力によって全方位的な強さを見せつけていたが、2015、2016年辺りから足腰の鋭さが失われて以降はそこまでではなく。
 
全盛期のドネアやっばww ノニト・ドネアvsフェルナンド・モンティエル感想。これは井上尚弥にも勝てるかも? 歴代PFPではないと思うけど
 
2018年4月のカール・フランプトン戦では、遠い位置からの軽打に徹するフランプトンに追いつけずに大差判定負け。再び階級をバンタム級に戻してからは、ガードを高く上げてプレッシャーをかけるブロック&リターンの強打者タイプになりつつある。
 
そして、2019年11月のWBSS決勝戦では近年でも類を見ないほどのベストコンディションでリングに上がり、最強王者井上尚弥をダウン寸前まで追い詰めた。
 
井上のボディやジャブにまったく怯まず、グイグイ前に出て得意の左フックをぶち当てた2Rは冗談抜きで歴史に残る名シーンだと思う。

ジャブが少なくフットワークもないため得意な距離を外されるとアタフタするのはこの選手の一番の弱点と言われているが、とにかくバンタム級でのドネアは馬力と耐久力、1発の威力が頭一つ抜けている。
 
“神”とまで言われた全盛期のギジェルモ・リゴンドーでさえS・バンタム級のドネアのフックにダウンを喫したことを考えると、ライアン・バーネットやゾラニ・テテなども、もしかしたらドネアの馬力にねじ伏せられていたかもしれない。
 
ドネアがバンタム級で負けたのは井上戦が初めてだったらしいが、マジでそういうことなのだろうと。
 
モロニー弟vsジョシュア・フランコ戦のビデオ検証が思った以上に酷かった件。僕がビデオ検証が嫌いな理由が凝縮されたクソさだったな
 

勝敗予想はドネアの8RKO。純粋な馬力と耐久力、1発の威力でドネアがロドリゲスを上回る?

今回の勝敗予想だが、ノニト・ドネアの9RKO勝利でいきたい。
 
申し上げたようにロドリゲス、ドネアともに中間距離での差し合いを得意とする選手。恐らく本番もその位置での打ち合い、カウンターの狙い合いが展開されるはずで、純粋なパワーや耐久力、1発の威力を考えると有利なのはドネアなのではないか。
 
もっと言うと、イメージ的にはドネアの方が半歩程度射程が近い。
スペースのある位置で思い切り腕を振りたいロドリゲスに対し、左フックや左ボディをねじ込みたいドネアはもう少し近づく必要がある。
 
前で勝負したいロドリゲスと、懐で腕を強振したいドネア。
 
両者の井上戦を振り返ると、ドネアはロドリゲスのコンビネーションを耐えきるような気がする。井上戦同様、ガードを高く上げた状態から左を出しつつ前進し、被弾しながらも自分の距離に入っていく流れ。
 
信じる心が拳に宿る。ドネアが井上尚弥に敗れるも、12Rの大激闘。敗者なきリングに感動しました
 
また、ロドリゲスは打ち合いの中で右のガードが下がる傾向があり、井上にもそこをカウンターで狙われてしまった。そして、とどめを刺された左ボディもドネアの得意とするパンチ。
 
近場で左フックを意識させられ、空いたボディに左をズドン→身体がくの字に曲がってダウン。こんな決着が普通にありそうに思えるのだが……。
 
ロドリゲスが優位に立つには左リードがどれだけ通用するか、ドネアの前進をどこまで止められるかだと思うが、これまでの両者の試合を観るとなかなか難しいかなぁという気がする。
 
 
ハンドスピードはロドリゲスだが、1発の威力と馬力、耐久力は断然ドネア。
ロドリゲスが勝つなら判定、KO決着ならドネア。
 
スペック的にもだいたい7-3くらいでドネア有利なんじゃないの? ってことでね。
 

どちらが勝っても井上尚弥との再戦には興味がない。ウーバーリにも興味がない。やっぱりカシメロとの統一戦だろうな

なおこの試合でどちらが勝利しても、井上尚弥との再戦にはあまり興味が出ない。
また、申し上げたように僕はノルディ・ウーバーリにも興味がないため、現時点では井上尚弥とWBCタイトルの絡み自体が必要ないと思っている。
 
統一戦をするなら当初の予定通りWBO王者のジョン・リエル・カシメロにすればいいし、待たされているというIBFの指名挑戦者マイケル・ダスマリナスの方が未知数な分テンションが上がる。
 
まあ、ちょろっと試合を観たところ、ダスマリナスに井上をどうこうできる感じはしなかったが。
手足が長く距離感もよさそうだが、ちょっと身体の強さが足りないというか。パッと見ではジェイソン・モロニーを一段虚弱にしたサウスポーという印象。
 
尚弥きゅん。井上尚弥がモロニー(マロニー)を7RKO。モロニーはいい選手だったし井上の試合で過去一番好きかもしれない
 
ちゃんと観たわけではないので何とも言えないが、井上にとっては強敵の部類には入らない気ががががが。
 
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