岩佐アァ! ネリイィ! カネロオォ! テイラーアァ! 正式決定キタワヨオォ! vsアフマダリエフ、vsフィゲロア、vsサンダース、vsラミレスの勝敗を考える【予想・展望】
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長引くコロナ禍の影響でイベントの開催数、試合数が激減しているボクシング界。
ただでさえ大物選手同士のマッチメークには時間がかかる中、この1年は輪をかけて動きが鈍くなっている印象である。
中でもヘビー級の王座統一戦、アンソニー・ジョシュアとタイソン・フューリーの交渉はなかなか正式決定に至らない状況が続いている。
と言いつつ、もはや僕的にはあまり興味のわかない試合でもあるのだが。
多くの方がおっしゃるように、本来ならこれは数年前にやっておくべきだった試合。デオンティ・ワイルダーとアンソニー・ジョシュアの直接対決の機運が高まった2018年がまさにベストのタイミングだった。
しかしジョシュアとフューリーが対戦に合意と聞いてもびっくりするくらいワクワクしねえな。
文句なしにボクシングの頂上対決なのに。そもそもこれって2018年のワイルダーとジョシュア対戦合意! から続いてるヤツだし、3年間で実現したのがワイルダーとフューリーの2回だけってやっぱり問題あるよ。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) January 19, 2021
タイソン・フューリーに関しては、ワイルダーvsジョシュア戦の勝者の挑戦を受けるラスボス的な立ち位置でよかったわけで。
その頂上対決をもって、2010年代のヘビー級を完結させなければならなかったはずが……。
なぜかジョシュア陣営がいきなり防衛ロード継続に舵を切り、その煽りを受けてワイルダーとフューリーの無敗対決が前倒しされてしまうという。
で、ジョシュアはアンディ・ルイスJr.とかいうアンコ型の突然変異にマットに這わされ、一方のワイルダーはフューリーに負けて以降の音沙汰がない(アンディ・ルイスvsワイルダー戦の噂をちらっと聞いたが)。
何度も言っているように、デオンティ・ワイルダー、アンソニー・ジョシュア、タイソン・フューリーというファイトスタイルもキャラも異なる3人が同時に無敗をキープ、全盛期を迎えていた数年前のヘビー級は奇跡としか言いようがない。
あの状況をうまく乗りこなせず、今の体たらくを招いたボクシング界はマジでしょーもない。
まあ愚痴ばかり言っていてもアレなので、そろそろ本題に。
今回はようやく正式発表のあった試合の勝敗を適当に考えてみようと思う。
「○○と○○が対戦したらどうなる?」的な展望はうっすらと想像したものの、まだ決定ではないので勝敗予想は止めておいたいくつかの試合。
当たるかどうかは知ったこっちゃないけど、一応ねってことで。
僕のスレイマン・シソコ、カネロのアンダーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! キーロン・コンウェイとの一戦、急遽決まったっぽいね
ジョシュ・テイラーvsホセ・カルロス・ラミレス(米・ネバダ州2021年5月22日)
勝敗予想:テイラーの判定勝利
2020年10月あたりから対戦交渉が続き、先日ようやく正式発表されたこの試合。
現WBC/WBO王者ホセ・カルロス・ラミレスとWBAスーパー/IBF王座を保持するジョシュ・テイラーのS・ライト級4団体統一戦である。
個人的に現在のS・ライト級は全階級屈指の激戦区だと思っていて、なおかつ実力の割に知名度の低い選手が多い。そのせいで統一戦を含めた対戦交渉も比較的スムーズに進む印象である。
で、いよいよその頂上決戦が5月22日(日本時間5月23日)に行われるわけだが……。
勝敗予想としては、やはりジョシュ・テイラーが有利な気がしている。
先日も申し上げたように基本的に前に出て腕を振るスタイルに特化したホセ・ラミレスに対し、ジョシュ・テイラーはできることがかなり多い。
ジョシュ・テイラーのクズ度がホセ・ラミレスを振り切る。ラミレスはナイスガイ過ぎるんだよなたぶん。勝負どころでの性格の悪さは大事
しかもWBSS決勝戦のレジス・プログレイス戦で見せたように、インファイターと真正面から打ち合っても負けない力強さも兼ね備える。
普通に考えればテイラーがラミレスの圧力を捌きつつ、場面場面で打ち合う感じで逃げ切るのかなぁと。
懸念材料を挙げるとすれば、ジョシュ・テイラーにややブランクがあることだろうか。
レジス・プログレイスとの激闘を制したのが2019年10月。その約1年後のアピヌン・コーンソーン戦は1Rにボディ1発で終わらせているので、今回テイラーは過去最強の相手との大一番をぶっつけ本番に近い形で迎えることになる。
直近のビクトル・ポストル戦で修羅場をくぐり抜けたホセ・ラミレスとは、そのあたりで勢いに差がつく可能性もあったりなかったり?
どちらにしろ、無敗の王者同士の直接対決というのは純粋にワクワクする。
各階級に複数人の王者がいる一番の意味は、こういうカタルシスのためと言っても過言ではないのでね。
サウル・“カネロ”・アルバレスvsビリー・ジョー・サンダース(開催地未定? 2021年5月8日)
勝敗予想:カネロの判定勝利
何年も前から「対戦に合意!!」してはポシャるというボクシング界の定番()を繰り返してきた両者だったが、先日カネロがアブニ・イルディリムに圧勝したことを受けてついに正式発表となった。
カネロvsサンダース感想。カネロの凄さと大観衆の熱気に目を奪われた。同時にボクシングのしょーもなさも山ほど目の当たりにしたよね
なお開催場所に関してはどこにも表記が見つけられなかったのだが、これはまだ未定ということだろうか。
勝敗予想についてだが、前々から申し上げているようにビリー・ジョー・サンダースは打倒カネロの可能性を持った数少ない1人だと思っている。
バックギアとサイドへのフットワークに加え、見切りとカウンターを得意とするサウスポー。
過去、カネロが苦戦を強いられたエリスランディ・ララやオースティン・トラウトと比較的近いタイプと言える。
しかもビリー・ジョー・サンダースはララやトラウトと違って強い右リードを搭載し、なおかつS・ミドル級王者なだけあって強フィジカルも兼ね備える。
本質的にはカウンター使いで追い足のないカネロにとっては一番の天敵と言えるのではないか。
ただまあ、それでも今のカネロに勝てるかと言ったら……。
ちょっと厳しいのかなぁとも思う。
タイプ的にララやトラウトに近いと言っても、サンダースのフットワークはエリスランディ・ララほどではない。
しかも今のカネロはカラム・スミスやセルゲイ・コバレフを上回る馬力を持った化け物。
あの圧力を前にサンダースの右リードと身体の強さがどこまで機能するか。
あれこれ考えると、やはりどこかの時点でカネロのプレスに押し潰されてしまいそうな……。
一縷の希望としては、2019年5月のダニエル・ジェイコブスだろうか。
・契約体重を無視したバカでかい身体
・12Rを通して動き続ける体力
・カネロにも引けを取らないコンビネーション
これらの要素がサンダースにあれば、いい位置まで肉薄できる気もするのだが。
それでもどちらか一方を選べと言われれば、やはりカネロの優位は動かないんじゃないかと。
高山勝成がエルウィン・ソトに挑戦。どうせなら勝っちまえよ。ついでに京口にも勝っちゃえ。統一王者の最年長記録とかあんの?
ルイス・ネリvsブランドン・フィゲロア (開催地、日程ともに未定)
勝敗予想:フィゲロアの判定勝利
この試合は例によって両陣営が「対戦に合意」しただけで今のところは正式決定には至っておらず。報道によると2021年4月or5月開催が有力らしいが、それもどうなるかはよくわかっていない。
ただ、試合が実現することは間違いないだろうということで。
まず申し上げておくと、この試合で僕が応援するのはルイス・ネリである。
理由はルイス・ネリが勝った方が後々の展開がおもしろそうだから。
そして、個人的にブランドン・フィゲロアのことがあまり好きじゃないから。
ルイス・ネリ陥落。フィゲロアとの打ち合いに根負け&ボディを被弾で撃沈。いい試合だったけど何であんなに自信たっぷりだったんだろうな
フィゲロアの過去の試合をいくつか漁ってみたところ、残念ながらあまりピンとくるものがなく。
強い選手なのは間違いないと思うが、そこまでぶっ飛んでいいようには見えなかったのが正直なところである。
またそれ以上に大きいのが、この選手の顔面が好みじゃないこと。
パッと見の印象が格闘家っぽくなく、強い弱い以前にどうにもこうにも好きになれない。
我ながら最低な理由だとは思うが、好みの問題なので仕方ない。
それを踏まえた上で。
ルイス・ネリがフィゲロアに勝つのは難しいんじゃないの? と。
S・バンタム級初戦となった2020年9月のアーロン・アラメダ戦を観る限り、この階級のネリにこれまでの馬力は感じられない。
さらにフィゲロアのような高身長の相手と対峙するのも初めてで、ネリにとっては相当厳しい試合になるのではないか。
ブランドン・フィゲロアがそこまで強そうに見えないとは言ったが、S・バンタム級のルイス・ネリはもっと強そうに見えない()
申し上げたように僕はルイス・ネリが勝った方がおもしろいと思っているが、逆に「なぜそこまで強気になれるのアンタ?」という思いもある。
アラメダ戦での微妙なパフォーマンス+トレーナーを取っ替え引っ替えする状況の中、フィゲロアに食ってかかるというのは……。
自分を客観視できない子なのかしら? みたいな。
それこそ後半のKO負けすらあり得るんじゃないの?
まあ、常に想定の斜め上をいくのがルイス・ネリの持ち味でもあるので、僕としてはどんな状況になっても驚かない準備をしておくことにする()
実際、楽しみにしていたエマヌエル・ロドリゲス戦がポシャったのは結構応えたからねw
ルイス・ネリvsロドリゲスはおもしろ過ぎるでしょ。ネリの連打かロドリゲスのカウンターか。派手なKOが観たいね
岩佐亮佑vsムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン2021年4月3日)
勝敗予想:アフマダリエフの判定勝利
先日、正式発表があったこの試合。
報道によると、アフマダリエフの地元であるウズベキスタンでこれほどの規模でボクシング興行が開催されるのは初めてだとか。
岩佐本人も「自分のキャリアでもっとも大きな試合」とコメントしているように、2021年に入ってからの日本人選手の試合ではダントツに注目すべき一戦と言えそう。
僕自身ももちろん岩佐を応援するし、ぜひとも勝ってもらいたいと思っている。
ただ、勝敗予想となると……。
正直、だいぶ厳しいんじゃないの? という思いが強い。
岩佐亮佑、敵地でアフマダリエフに5RTKO負け。レフェリーがストップのタイミングを探してたよね。セコンドが声をかけてもよかった?
恐らくアフマダリエフは岩佐にとってあまり得意なタイプではなく、これまでの岩佐であれば十中八九負けている相手。
特に2018年8月のTJ・ドヘニー戦のような消極的な試合運びをしていては、とてもじゃないが歯が立たない(気がする)。
だが、ここ最近の吹っ切れた岩佐であれば。
セサール・フアレスに真正面から打ち勝ち、マーロン・タパレスを撃沈させた積極性を発揮できれば、vsアフマダリエフでもワンチャン可能性はある。
勝ち筋があるとすれば自ら前に出てスペースを潰し、打ち合いの中で得意のカウンターをねじ込むことだと思うが、逆に言うとそれは被弾の危険が上がることを意味する。
岩佐が勝つとすれば後半KO、アフマダリエフが勝つとすれば判定or中盤から後半にかけてのKO。
どちらを選ぶかと聞かれれば、やはりアフマダリエフかなぁというのが僕のファイナルアンサーである。
岩佐亮佑を諦めないw 敵地でのvsアフマダリエフは強敵+苦戦必至だと思うけどぶっ倒せ。僕が許す。覚醒した? お前を信じとるぞ、お?
まあでも、岩佐亮佑のことはマジで応援している。
以前にも申し上げたように個人的に岩佐には謎の思い入れがある上に、将来的な対戦希望としてルイス・ネリの名前も出したのも悪くない。
ネリの名前が出ると脊髄反射でイラっとする人も多いが、もともと岩佐は「ムカつくヤツをリング上でこらしめたい」「山中慎介の仇を討ちたい」スタンスだったわけで。
実際、日本でヒーローになるにはルイス・ネリをぶっ倒すのがもっとも手っ取り早いってありますからね。
それが正しいか間違いかはともかくとして、大手ジムやテレビ局のバックアップがない状況でその位置までたどり着いた岩佐の努力がすごいのは明らかなので。
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