ジェスレル・コラレスvsラダリウス・ミラー。瞬き推奨のおネムな一戦。ミラーはヘリングに勝ってるし面倒な選手だよな【結果・感想】
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2019年7月27日(日本時間28日)、米・メリーランド州で行われたライト級10回戦。元WBA世界S ・フェザー級王者ジェスレル・コラレスvsラダリウス・ミラーの一戦は、2-1(96-93、95-94、96-93)でミラーの勝利。WBA世界S・フェザー級王者への次期指名挑戦権を獲得した試合である。
過去、内山高志を2度下しWBA王座に君臨したジェスレル・コラレス。2017年10月のアルベルト・マチャド戦で体重超過を犯した上でKO負けを喫して以降リングから離れていたが、今年4月に復帰を果たす。そして今回がWBA王座への次期挑戦権をかけた一戦となった。
対するラダリウス・ミラーは戦績19勝1敗のサウスポー。2017年8月には現WBO同級王者ジャメル・へリングにも勝利している強豪である。
試合は技巧派サウスポー同士がお互いにカウンターを狙う静かな展開。
コラレスが遠い位置から踏み込むとミラーもそれに合わせて腕を振る。たびたびリング中央でクリンチが発生するなど、膠着が多い試合となる。
その中でもスムーズな右リードをたびたびヒットしたミラーが優勢に試合を進める。
ラストラウンドではコラレスがホールディングによる減点を喫し、これが決め手となってミラーが僅差勝利。次期挑戦権獲得に成功した。
「コルバートvsコラレス感想。コルバートいいな。対抗王者にも勝てるんじゃない? 安定のクソ試合でUFCとの差が明確」
コラレスvsミラー。え? コラレスっていつのまにGBPを離脱してたの?
内山高志に2度勝利した元WBA王者ジェスレル・コラレスが敗れた。
相手のラダリウス・ミラーは現WBO王者ジャメル・へリングにも勝利した経験を持つ技巧派サウスポー。
とはいえ、僕自身は最近のジェスレル・コラレスの状況をよく知らず。
2017年にアルベルト・マチャドに敗れて以降、今年4月に復帰を果たしたことも初耳だった。またマチャド戦をもってGBPからも離脱していたことなど、知らないことが多過ぎて存分にニワカww っぷりを発揮していた次第である。
そして今回、次期挑戦者決定戦を迎えるとのことで、一応注目していたのだが……。
とりあえず対戦者のラダリウス・ミラーの試合を漁ったところ、結構厄介そうな選手だなと。
L字気味の構えで見切りもよく、カウンターを得意とするクネクネ系サウスポー。
しかも身長175cmとそれなりに長身で、なおかつリーチが183cmとかなり長い。
身長168cm、リーチ170cmのジェスレル・コラレスにとっても相当やりにくい相手なのではないか。
なるほど。
やはり挑戦者決定戦となると一筋縄ではいかない。米国進出以降はホントに大変だなコイツ。
「ラミレスすごい。フッカーを圧倒して6RTKO勝利。でも、デラホーヤには見えないんだよな。むしろデニス・シャフィコフっぽい?」
てか、よくよく見たらラダリウス・ミラーは伊藤雅雪を下したジャメル・へリングにも勝ってんのか。
同じクネクネ系の長身サウスポー同士、クッソ退屈な試合だったんじゃないの?
と思って観てみたところ、
マジでそんな感じだったというww
そう考えると、コラレスvsミラーも似たような流れになりそう?
それこそ2017年9月のビリー・ジョー・サンダースvsウィリー・モンローJr.戦並みの放送事故が起きるという噂も?
少なくともエキサイティングな試合にはならないでしょ。
などなど。
注目してはいたものの、とてもじゃないが展開予想をする気にはならなかった。
「ガンボアvsマルティネス感想。そういうことやぞ。S・フェザーならドネア方式でいけるんだよ」
クッソ眠い一戦。お互いがカウンター狙いに終始する退屈さ。わかってたけど、ホントしんどいなw
で、結果としてはマジでその通り。
お互いがお互いの出方をうかがうアクションの少ない試合で、はっきり言ってめちゃくちゃ眠かった。
マジな話、この試合とジャメル・ヘリングvsラダリウス・ミラー戦の両方を観た僕をほめてもらいたいくらい。内容云々以前に、強烈な睡魔との戦いを強いられる何とも言えない時間だった。
まあ、これ系のサウスポー同士の試合がこうなるのは仕方ない。
両選手ともに「リードを出しながら〜、距離を詰めて〜」といったタイプではなく、主にカウンターの1発勝負を得意とする。
遠い位置で待ち構え、相手に先に手を出させる。打ち終わりにカウンターを叩き込み、一気に勝負を決めるスタイル。
どちらも抜群の見切りとタイミング、一瞬の爆発力を持ち味とする。
なので、このタイプがぶつかれば必然的に今回のような展開にならざるを得ない。
「ベテルビエフvsグヴォジクとかいう地球が割れるかもしれない統一戦。退路を断った爆腕と重量級の拳四朗楽しみやね」
お互いが自分からは手を出さず、リング中央で相手の出方をうかがう。
細かくフェイントを掛け合い、1発の脅威を感じさせてスキを探す。
「いくぞ、いくぞ」と見せかけ、無言のプレッシャーを与えた上で“いかない”。
また、サウスポー同士の組み合わせ自体がめったにないことなので、余計にリードの右が出にくくなる悪循環。
「アントニオ・オロスコvsバージル・オルティス、勅使河原弘晶vs大森将平感想。どちらもいい試合で大満足」
ミラーのサイズと繊細さがコラレスの豪快さを上回った印象かなぁ
そして、今回に関してはラダリウス・ミラーの繊細さが若干コラレスを上回ったかなぁという印象。
スタンスを広く低い姿勢で構えるコラレスに対し、ミラーはどちらかと言えばスタンスは狭め。もともとのサイズ差もあり、普通に右を出した場合はミラーのパンチはしっかり届くがコラレスは届かない。
また、コラレスは遠い位置から踏み込んでのフルスイングを得意とするが、ミラーのパンチは全体的にコンパクト。お互いにクリンチ際で腕を振っても、そのつどミラーがコラレスを上回っていた気がする。
1発を当てるために遠い位置から飛び込まなくてはならないコラレス。
その場で右を出せば普通に当たるミラー。
大振りの1発で一気に流れを引き寄せたいコラレス。
細かい(コラレスに比べれば)パンチで動きを寸断するミラー。
右の精度でそのつど上回ったミラーが、ギリギリで勝利をもぎ取った試合である。
「サンダースvsウィリー・モンローJr.とかいうアラサー大男2人のお見合いが36分間続く地獄」
改めてこのタイプは日本人選手にとっての鬼門。田中恒成vsジョナサン・ゴンサレス戦に期待するよ
まあでも、ホントにこの手のタイプは日本人選手にとっての鬼門だなと。
先日のジャメル・ヘリングvs伊藤雅雪戦もそうだし、2015年の内山高志もコラレスの野生的な動きに面食らっていた。
しかも今回の試合を観ればわかるが、コラレスくらいの変則は普通にいる。逆に日本国内でこういう身体能力系のサウスポーに巡り合うことはまずない。
アジアのレベルがどうこう、本場のリング()がどうこうという話をここでするつもりはないが、このクネクネサウスポーにポイントゲームに持ち込まれるパティーンは早急に何とかせにゃいかんのだろうなと改めて思わされた。
以前にも申し上げたが、ヘリングvs伊藤戦のような消化不良の試合で無駄に評価を下げるのは悔し過ぎる。せっかく日本人選手が海外のリングに呼ばれる機会が増えているのに。
ああいう負け方をすると、海外コンプレックスに凝り固まった一部のファンがここぞとばかりに日本人叩きをおっ始めるしね。
「田中恒成指名試合するってよ。ジョナサン・ゴンサレスと8月24日に名古屋で。vsサウスポーの対応に注目してマス」
というわけで、僕は8月24日の田中恒成vsジョナサン・ゴンサレス戦を今からめちゃくちゃ楽しみにしている。我らが田中恒成がクネクネサウスポーをものともせず、レベルの違いを見せつけてくれることに大いに期待したい。
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