ベテルビエフvsグヴォジクとかいう地球が割れるかもしれない統一戦。退路を断った爆腕と重量級の拳四朗楽しみやね【予想・展望】

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2019年10月に行われるWBC/IBF世界L・ヘビー級統一戦。IBF同級王者アルツール・ベテルビエフvsWBC同級王者アレクサンドル・グヴォジクの一戦である。
 
「ベテルビエフvsグヴォジク何やコイツら気持ち悪っw フィジカルの暴力と超絶カウンター。あの打ち方であの効き方!?」
 
IBF王者ベテルビエフは14勝全勝14KOの剛腕。
対するグヴォジクも17戦全勝14KOと高いKO率を誇る王者。
 
しかもグヴォジクは、2018年12月に長期政権を築いていたアドニス・スティーブンソンをKOして戴冠を果たした強豪でもある。
また、34歳のベテルビエフは契約問題などもあり思ったようにキャリアが進まず、今回ようやく念願のビッグマッチを迎えることになる。
 
ベテルビエフの理不尽な1発か、グヴォジクの絶え間ない連打か。
L・ヘビー級の無敗王者同士による潰し合いに大注目である。
 
なお、この試合の勝者はWBO王者セルゲイ・コバレフとの統一戦に進むことが有力と言われている。
 
「ジェイソン・クイッグリーvsトレアノ・ジョンソン感想。村田諒太vsクイッグリー戦を画策した帝拳のスカウティング能力さすが」
 

ギリギリ間に合ったなベテルビエフvsグヴォジク。激戦区L・ヘビー級の猛者たちも高齢になってきたからね

ついに決まってしまったベテルビエフvsグヴォジク。
個人的にL・ヘビー級は全階級を通じてもっとも熱い階級だと思っているのだが、それでも時間が経ち過ぎた感は否めない。
 
セルゲイ・コバレフ35歳。
アルツール・ベテルビエフ34歳。
アレクサンドル・グヴォジク32歳。
ディミトリー・ビボル28歳。
 
各団体の王者もビボル以外は30代に突入し、決して残り時間は多くはない。
そんな状況で決まったベテルビエフvsグヴォジク戦はマジで大歓迎。タイムリミットが迫る中、ギリギリ間に合った試合と言っていい。
 
「グヴォジクがスティーブンソンをKO! うわぁ…、とんでもないもん観たわ。世代交代の大激戦だったな。どっちもすげえ」
 
てか、本決まりでよろしいんですよね?
Boxrecの試合予定には今のところ記載がないのだが、どうなんでしょうか。
どこかで「正式決定!!」的な記事を読んだ記憶もあるのですが……。
 

展開予想がめちゃくちゃ難しい。剛腕ファイターのベテルビエフと“重量級の拳四朗”グヴォジク

とりあえず試合が決定したと仮定して展開予想をしてみるのだが、今回ははっきり言ってめちゃくちゃ難しい
 
アルツール・ベテルビエフは14勝14KOの戦績が示す通りの倒し屋で、スタイルも剛腕を活かしたファイタータイプ。
 
圧倒的なパンチ力と強フィジカルでグイグイプレッシャーをかけ、相手にロープを背負わせて腕を振る。
コンパクトながら貫通力の高いパンチは1発1発がKOの破壊力を持つ。しかも超至近距離でのカウンターも得意としており、対戦相手が突然事切れたように崩れ落ちるという信じられない光景を目にしたこともある。
 
ただ、ここ最近はやたらとKOへの意識が強く、深入りし過ぎてカウンターを被弾することも多い。2018年10月のカラム・ジョンソン戦では真正面から攻め過ぎたせいで逆にダウンを奪われてしまった。
 
なお今回に関しては、ベテルビエフが強引に攻めるかじっくり前に出るかによって展開が大きく変わると思われる。
 
「ルイス・ネリの馬力。パヤノ善戦もボディ1発で沈む。リバウンドありきのバンタム級なんだろな。見るからにデケえし」
 
対するアレクサンドル・グヴォジクだが、以前にも申し上げたようにこの選手の個人的な印象は「重量級の拳四朗」
 
左右に動きながら左ジャブを打ち続け、常にサイドに回りながら的確なヒットを重ねる。
また近場でのボディや身体を伸ばしてのストレートなど、無理な体勢でパンチを出してもバランスを崩さない足腰の持ち主。間合いを自在に調整するスタイルは現PFP No.1のワシル・ロマチェンコにも近いものがある。
 
その反面、頭の位置があまり動かないため強引に前に出る相手に捕まるケースもある。特にサウスポー相手には得意の左ジャブがうまく機能せず、苦戦を強いられることも。
2018年12月のアドニス・スティーブンソン戦では、スティーブンソンの左ストレートを大いに持て余し、序盤はうまくペースをつかめない展開が続いた。
 
「ジェスレル・コラレスvsラダリウス・ミラー。瞬き推奨のおネムな一戦。ミラーはヘリングに勝ってるし面倒な選手だよな」
 

勝敗予想はベテルビエフの10RKO。どちらが勝つにしてもKOの可能性が高い? 前回のヌグンブは意外とよかったよね

そう考えると、今回は恐らくKO決着が濃厚だろうと。
ベテルビエフは理不尽な破壊力。
グヴォジクは絶え間ない連打によるダメージの蓄積。
 
どちらが勝つにしてもダウンが生まれる可能性が高く、そのまま試合が終わるパターンも十分考えられる。
グヴォジクが勝つとすれば判定もあり得るが、ベテルビエフが勝つなら十中八九KOなのではないか。
 
そして僕は今回、ベテルビエフのKO勝利を予想したいと思う。
KOラウンドは何とも言えないが、試合後半の9、10Rあたり。というわけで、勝敗予想はベテルビエフの10RKO勝利でいくことにする。
 
理由はまあ、アレです。
勘です。
 
最初に申し上げた通り、今回は難し過ぎてまったくわからない。だが、何となくベテルビエフのパンチがグヴォジクの顔面を捉えそうな気もしている。
 
「俺のコバレフが勝ったどー!! アルバレスの圧力を抑え込んで王座返り咲き。慎重な破壊神ってのもいいじゃないですかw」
 
2019年3月に行われたグヴォジクvsドゥドゥ・ヌグンブ戦。
5Rのヌグンブの負傷KOによりグヴォジクの初防衛が決まった一戦だが、あの試合のグヴォジクはいまいち手数が出なかった印象が強い。
 
主な理由としては、挑戦者のヌグンブが意外とがんばったこと。
 
グヴォジクのステップに合わせて前後に動き、踏み込みのタイミングを狂わせる。
1発目の左リードに同時打ちで左を合わせ、追撃の発動を抑え込む。
そのままもう一歩前に出て距離を詰め、オーバーハンドの右でグヴォジクの動きを寸断。
 
負傷KOという消化不良な試合ではあったが、実は思った以上にヌグンブの健闘が光った一戦だったのではないか。
 
「リング禍の起こりやすい試合を考えてみる。まあ、僕はやっぱり超人が観たいよね。ルールに最適化された達人技」
 
常に足を動かし続け、サイドのポジションをとらせない。
同時打ちのカウンターで連打の発動を抑える。
極力正面を外さず、自分から前に出てフルスイング。
 
上体が柔らかくカウンターが得意なヌグンブならではの作戦ではあるが、実際グヴォジク対策としてはかなり有効に機能した気がする。
 

最初はグヴォジクの足に翻弄されるも、徐々に距離を掴んだベテルビエフが終盤に捕まえる(はず)


そしてカウンターを得意とするベテルビエフなら、ヌグンブの作戦を踏襲しつつKOパンチをねじ込めるのではないかと予想する。
 
ベテルビエフにはヌグンブのような足はない。
恐らく序盤はグヴォジクの動きに振り回され、中間距離で翻弄されるのではないか。
 
だが、この選手の持ち味は圧倒的なフィジカルと理不尽なまでのパンチ力。さらに相手を一刀両断する意味不明なカウンターも兼ね備える。
これらがグヴォジクのテクニックをすべて帳消しにしてしまう(はず)。
 
「アントニオ・オロスコvsバージル・オルティス、勅使河原弘晶vs大森将平感想。どちらもいい試合で大満足」
 
開始直後、軽快な動きで細かいヒットを重ねるグヴォジク。
対するベテルビエフも同時打ちのタイミングで左をかぶせ、グヴォジクの動きを寸断する。
 
中盤以降、徐々に両者の距離が詰まり、ベテルビエフの危険なパンチがグヴォジクの顔面をかすめる。
 
そして迎えた8R。
ベテルビエフがグヴォジクにロープを背負わせ右フック一閃。ついに剛腕がグヴォジクの側頭部を捉え、グヴォジクが仰向けにダウンを喫する!!
 
カウント8で何とか立ち上がるものの、明らかにダメージが深いグヴォジク。
ラウンド終了まで残り30秒。
ベテルビエフが一気にペースを上げ、コーナーでラッシュを浴びせる……。
みたいな。
 
繰り返しになるが、この選手の1発の威力とカウンターは本当に凄まじい。村田諒太vsロブ・ブラント戦との違いはまさにここである。
 
「エストラーダvsビーモン予想。ってか、試合になるかなぁコレ。エストラーダ圧勝の予感が…。ビーモンがんがれ」
 
ただ、そのカウンターも近い間合いでなければ打てないため、グヴォジクがベテルビエフを捌ききるパターンも考えられる。仮にグヴォジクの連打に対応できずにベテルビエフが打たれっ放しになった場合、試合後半のKO負けという結果すらも……。
 
 
何度も申し上げますが、要するに「わからん」のです。
 
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