覚悟を決めて耐久力勝負に出たチャーロ弟の勝利。面食らって対応が遅れたカスターニョは10Rにダメージが噴き出してジ・エンド。あと、リングサイドのザブ・ジュダーさん笑【結果・感想】

覚悟を決めて耐久力勝負に出たチャーロ弟の勝利。面食らって対応が遅れたカスターニョは10Rにダメージが噴き出してジ・エンド。あと、リングサイドのザブ・ジュダーさん笑【結果・感想】

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2022年5月14日(日本時間15日)、米・カリフォルニア州で行われた世界S・ウェルター級4団体統一戦。WBC/IBF/WBAスーパー同級王者ジャーメル・チャーロvsWBO同級王者ブライアン・カスターニョの一戦は10R2分33秒KOでチャーロが勝利。見事4団体統一を果たした一戦である。
 
 
2021年7月以来の再戦となった両者。
序盤からいつも通りガードを上げてプレッシャーをかけるカスターニョに対し、チャーロは左右に動きながらフック気味のパンチで応戦。1発1発に力を込めることでカスターニョの前進を寸断する。
 
カスターニョも3Rあたりでタイミングを掴み、フルスイングの合間に距離を詰めて得意の打ち合いに持ち込む。
 
中盤以降は両者が至近距離で激しく打ち合う乱打戦に。
 
 
7Rに入ると、これまでガツガツと前に出ていたカスターニョの圧力がやや弱まる。
一方のチャーロは出力を落とすことなく連打を浴びせ、徐々にペースを引き寄せていく。
 
そして迎えた10R。
近場でチャーロの左フックを浴びたカスターニョがワンテンポ遅れて膝をついてのダウン。
どうにか立ち上がったものの足元がおぼつかない。
 
それを見たチャーロがラッシュを浴びせすぐさま2度目のダウンを奪う。
 
見るからにダメージが深いカスターニョは立ち上がることができず、そのままカウントアウト。この瞬間、チャーロの勝利とともに4団体統一が決定した。
 
カネロが8年7ヶ月ぶりの敗戦。ビボルのジャブとガードを崩せず。“ロッキー・フィールディングの呪い”を解いたビボルに神の祝福を
 

チャーロ弟に食指が動かないんだよね…。今回の再戦も惰性で後追い視聴してみたよ

ジャーメル・チャーロvsブライアン・カスターニョ。
2021年7月の引き分けからのダイレクトリマッチとなったわけだが……。
 
 
僕は以前から何度か言っているが、チャーロ弟にあまり興味がない。
兄貴の方は結構好きだし普通に応援もしているのだが、弟にはなぜか食指が動かない。
 
なので今回の再戦もあまりテンションが上がらないというか、WOWOWエキサイトマッチで生中継があると聞いても「へえ~、そうなんだ。ま、がんばって」という感じでワクワクするものがなく。
 
当然リアルタイム視聴はできずにネットニュースでチャーロ弟の勝利を知り「あ、よかったじゃん」と。
ほぼ惰性で後から眺めてみた次第である。
 
カシメロvsミカー、ローマンvsパヤノ、フィゲロアvsバスケス、テイラーvsコーンソーン振り返り。いい試合が多かったですね。え? チャーロに弟なんていたの?
 

僕の中でのチャーロ弟は“強化版カシメロ”。遠間からの右1発が強烈だけど、カシメロよりはできることが多い

僕の中でのチャーロ弟の印象は“強化版カシメロ”
 
チャーロ弟とかいう強化版カシメロ。カスターニョと大激戦の末にドローで4団体統一ならず。でも、おもしろい試合だったね
 
遠間から打ち込む右の1発が強烈で妙な当て勘もある。
身体能力の高さを活かした踏み込みの鋭さ、一瞬の隙を狙う嗅覚、その他。野性味溢れるファイトとインパクトのあるKOが特徴の選手である。
 
その反面、強打を打つにはある程度のスペースが必要で、距離を潰されるとあっという間にタジタジになる。
攻撃も比較的ワンパターンというか、決してリングIQが高いとは言えない(気がする)。
 
WOWOWエキサイトマッチのダーハマ解説員は初期のチャーロ兄弟のことを「パワーの兄とテクニックの弟」と評していた記憶があるが、今となっては逆だったのでは? という気もする。
 
 
ただ、ジャブは鋭く中間距離で打ち込むアッパーもスムーズ。
右一辺倒のカシメロに比べてできることは明らかに多い。
 

チャーロ弟の覚悟がすごかった。前回の苦戦を踏まえて耐久力勝負を見越してたんだろうな

試合を通して思ったのは、チャーロ弟の覚悟がすごかったなと。
 
強打を打ち込むにはある程度スペースが必要なチャーロ弟に対し、カスターニョは高いガードとパワフルな前進、近場での打ち合いを持ち味とする。接近戦が得意ではないチャーロ弟にとってカスターニョは決して相性がいい相手ではない。
 
前回はそれが顕著に出た内容で、カスターニョのプレスで後退させられロープ際での打ち合いを何度も強いられた。
本人としても「こんなはずじゃない」流れだったと思うが、全力で腕を振りながらも終始戸惑った表情を浮かべていたのが印象的だった。
 
 
だが、今回に関してはまったくそんなことはなく。
 
開始のゴングとともに1発1発を全力で打ち込み、カスターニョの前進を鈍らせ左右に動き続けて正面を外す。
何度もロープに詰められた初戦を受けての作戦だったと想像するが、それでも初回からあれだけ飛ばしていたら最後まで持つわけがない。
 
僕も「こんなペースで大丈夫か?」と思って眺めていたのだが、案の定3Rあたりでカスターニョにタイミングを覚えられる。
 
ところがこの日のチャーロ弟に焦った様子は感じられない。
 
むしろその逆で、「OK、やったろうやんけ」的な表情で腕をぶん回す。
どれだけプレッシャーを受けても打ち合う気満々だったというか。
 
恐らくだが、この試合のチャーロ弟はどこかで捕まるのは想定済み、中盤以降の耐久力勝負を見越していたのだと思う。自らしんどい土俵に足を踏み入れ、そこで勝ち切ったのはお見事だった。
 
興味ないけど。
 
シャクール・スティーブンソンvsオスカル・バルデス。バルデスじゃシャクールに勝てへんよ。でも、シャクールも万能じゃなさそう。チャンスがあるとすれば尾川堅一一択
 

近い位置でも意外とやれるチャーロ弟。カスターニョの出足が鈍ってからの攻め落としはすごかったね

そして、チャーロ弟はやはりカシメロほどワンパターンではないのが……。
 
いつも以上にジャブが出ていたし、カスターニョの出足が鈍った7R以降、わずかに間合いが遠くなっただけであっという間に強打がよみがえった。
打ち合いの最中に下からスパッとねじ込むアッパーなどはマジで鮮やか。思わず「おおっ!!」と声が出てしまったほどである。
 
興味ないけど。
 
・序盤から全力で腕を振り、左右に動いて正面を外す
・近場での打ち合いを想定して耐久力勝負に備える
・カスターニョの出足が鈍ったところで一気に攻め落とす
 
1戦目を踏まえた作戦が機能したのはもちろんだが、自らの耐久力に全額ベットしそれを実現してみせた気合いと根性は本当に素晴らしかった。
 
興味ないけど。
 
僕のセルゲイ・コバレフの帰還。テレベル・プーレフに判定勝利。クルーザー級の耐久力とサイズに戸惑ってたな。相変わらずの前半型だし被弾するたびに動きが止まるのも…
 

カスターニョは初戦で勝っておかなきゃダメだった。いきなりチャーロ弟の強打を受けて面食らった感じか?

一方のブライアン・カスターニョだが、結果論だがこちらは何としても初戦で勝っておかなければいけなかった。
 
この選手はS・ウェルター級としてはやや小柄で、基本的な戦術は中に入っての接近戦のみ。
本人もそれを重々わかっているのだと思うが、これまでは持ち前のパワーと圧力で得意の打ち合いに巻き込むことができていた。
 
相手も何とか距離を取って戦おうとするものの、何だかんだで打ち合いを強いられてしまう。要するにパワーだけではない、足を使わせないだけの技術を持ち合わせた選手なのだろうと。
 
ところがこの試合のチャーロ弟はあえて強打での勝負を選択した。
足を使ってさばく意識が強かった前回とは真逆である。
 
恐らくだが、開始直後からチャーロ弟が強打を打ち込んできたことに面食らったのだと思う。そんな相手に遭遇した経験がなかったのはもちろん、1発1発のパンチに思った以上の威力があったのかもしれない。
 
おかげで距離を詰めるタイミングを掴むのに3Rまでかかり、その後もいまいちペースに乗れないままダメージが蓄積。我慢しながら逆転のチャンスをうかがっていたものの、10Rにとうとう噴き出してしまった。
 
 
何度やっても前に出て腕を振るだけのカスターニョと、1戦目の苦戦を踏まえて覚悟を決めたチャーロ弟。
リマッチは引き出しが多い方が有利という話はよく聞くが、今回もまさにそのパターンだった。
 
尾川堅一vsジョー・コーディナ、中谷正義vsハルモニート・デラ・トーレ、亀田和毅vsウィリアム・エンカーナシオン。日本人選手全員勝つでしょ。なぜなら僕がそう決めたから
 

ザブ・ジュダーさんの沸点の低さ笑 打ち合いが発生するたびに真っ先に立ち上がる姿に気が散ってww

なおこれは余談だが、リングサイドにいたザブ・ジュダーさんの沸点の低さが……。
 
打ち合いが発生するたびに立ち上がり、満面の笑顔でリングを注視する。
日本と違って試合中に興奮した観客が立ち上がる光景は珍しくないが、ザブ・ジュダーさんはとにかくスピーディww
この人は現役時代も切れやすい性格でたびたび問題を起こしていたが、チャッカマン並みの沸点の低さは相変わらずである。
 
おもしろい試合ではあったが、おきあがりこぼしのように立ったり座ったりするザブ・ジュダーさんにいちいち集中を乱されたことをお伝えしておく笑
 
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