ボクシング好きな選手TOP10。普段「選手の人間性には興味がない」とかほざいてるけど、パーソナルな部分が重要なのかも。オレ様気質な選手が意外と嫌いじゃない
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先月末のボクシング、ついこの前のRIZIN、そして2022年5月7日(日本時間8日)に米・アリゾナ州で開催されるUFC274と、注目していた興行で立て続けに体重超過が発生して「おおう……」となっている笑
武居由樹vs河村真吾、佐々木尽vsマーカス・スミス感想。メインの谷口将隆vs石澤開戦が想像以上の地獄だった。計量失敗が起きるのは仕方ないから代替案を用意せいよ笑
体重超過に関しては競技を問わず毎度のことなので慣れっこなのだが、さすがに楽しみにしていたイベントで3連発というのは……。
我ながらテンションはだだ下がりである笑
というわけで表題の件。
「ボクシング好きな選手TOP10」と題して、今回は僕が(2022年5月現在)お気に入りの選手を勝手に(現役、引退問わず)10人選出してランキング形式で発表していくことにする。
完全に思いつきのネタなのだが、今のしょーもないテンションを少しでも変えようということで。
なお久しぶりに“僕のPFPランキング”でもやろうかと思ったのだが、こちらは考えるのが面倒なのでやめた。
誰が強い? とか本物が〜といったややこしい話は正直うっとーしい。そんなことより単純に好きな選手を気楽に挙げていこうと。
なので、今回のランキングに異論を挟む余地はどこにもないことをお伝えしておく(そりゃそうだろ笑)。
ボクシング好きな選手TOP10:第10位
「井岡一翔」
井岡一翔に関しては以前は好きでも嫌いでもなかったのだが、2018年9月に現役復帰してからはかなりいい味を出している。
特に2020年12月の田中恒成戦でのKO勝利は素晴らしかった。
フライ級のベルトを返上した田中が指名挑戦者にランキングされ、両者の対戦の機運が高まったのが2020年2月。
ただ、僕は田中陣営(とWBO)の外堀を徐々に埋めていくやり方があまり好きになれず、最後までこの試合に乗れなかった。
・コロナの影響で海外の選手を呼びにくい
・井岡の希望する対抗王者は予定がぎっしり
・ベルトを返上→階級アップすると指名挑戦者になれるWBOの謎ルール
対戦を実現させるために身動きが取れない井岡をがんじがらめにしていく感じが何とも……。
そんなこんなもあり、ベストバウトとも言える内容での井岡一翔のKO勝利は本当によかった。
井岡一翔vs田中恒成。井岡の重ねてきたものの重さが桁違い。ホントに勝ってよかった。黙して語らぬ視聴率大正義時代の最後の生き残り
ところがそれ以降もジェルウィン・アンカハスとの統一戦がすっ飛び、今度は一度負けているドニー・ニエテスとの再戦に駆り出されるという。
ここ最近のパフォーマンスから現役終盤を迎えている感のある井岡一翔。
ジム移籍によって発言権、自由度は増したが、どうにもこうにも噛み合わない状況が続く。と同時にこの辺りの人間臭さは何とも言えない哀愁がある。
日本歴代屈指の名選手がガチのビッグマッチに恵まれずに現役を終える不幸はいたたまれない。
どうにかして「これは!!!」と思うような相手との試合が決まれば。
ボクシング好きな選手TOP10:第9位
「マニー・パッキャオ」
史上2人目の6階級制覇を成し遂げたフィリピンの至宝、マニー・パッキャオ。
現役を退いた今は5月の大統領選挙に向けて活動中とのことだが、路上生活からの成り上がり人生はまさにアジア人の希望と言えるもの。
ただ、僕がパッキャオを気に入っているのはボクシング選手としての功績ではなく、どちらかと言えば負けず嫌いなクズ度の高さ。
以前「パッキャオの敗者の弁、言い訳振り返り」と題して歴代のパッキャオの負け試合の言い訳を振り返ってみたが、もうたまらない笑
パッキャオの敗者の弁、言い訳振り返り。グッド・ルーザーなんぞクソくらえ。自分勝手なエゴイストが生み出すカタルシスが大好きです
2012年12月のファン・マヌエル・マルケスVol.4後の「あれはラッキーパンチだった」から、ラストマッチとなった2021年5月のヨルデニス・ウガス戦での「もっとも簡単な相手に負けた」まで。
この選手はなぜか聖人君子的な扱われ方をするが、実際にはそんなことはなく。
むしろ自分勝手で負けることが大嫌い、傲慢極まりない闘争心の塊みたいな人間だと思っている。
普段は穏やかで明るく振る舞ってはいるが、いざ“そのとき”になるとポロっと本音が出てしまう。そういうアレなところも僕の中では魅力の一つとなっている。
現役生活27年、そのうち20年以上にわたって世界のトップに君臨し続けたマニー・パッキャオ。
ラストマッチのあとでさえ「もっとも簡単な相手に負けた」とのたまうオレ様っぷり、最後の最後までくすぶり続けた闘争心は文句なしに最高である。
なお前にも言った覚えがあるが、そんなヤツが大統領に向いているかは知らねえっす。
ボクシング好きな選手TOP10:第8位
「ファンマ・ロペス(ファン・マヌエル・ロペス)」
この選手のことを好きな理由は以前申し上げた通り。
「倒され方に華があるから」。
目を奪われる魅力、華のある選手5選。倒し方だけでなく、倒され方にも華があってこそのスター性。PFPとは別次元のランキング遊び
2022年5月現在の戦績が36勝6敗1分32KO。キャリアで喫した6敗はすべてkO負け。
勝つときも派手、負けるときも派手なファイター、ファンマ・ロペスが僕は大好きである笑
これも何度か言っているのだが、プエルトリコ出身選手の特徴として
・コンビネーションが多彩で動きもド派手
・キャリア初期は持ち前のスピードでKOを量産する
・だが、攻撃パターンが単調で対応されやすい
・骨格が面長で顎先が細い
・そのためびっくりするくらい打たれ弱い
というのがある。
面長で二重、キラッキラの笑顔からは将来性、無限のスター性を感じさせる。
だが、相手のレベルが一定以上になるとあっという間に頭打ちに。
顎先が細いせいか異様に打たれ弱く、カウンターを浴びると空中で冷温停止するのが特徴。
ファンマのキャリアもまさにそれ。
“ザ・プエルトリカン”と断言できるくらい鮮やかな倒しっぷり、倒されっぷりを我々オーディエンスに披露してくれている。
こんなのを見せられたらね。期待感しかないでしょ。
いや〜、好きすぎる。僕はやっぱりファンマが大好きっすわ。
効いてからがんばっちゃうんだよね。でも、ディフェンスがザルなせいでちっとも回復しないのが……。
プエルトコ出身選手の中ではダントツでファンマが好きです。
ボクシング好きな選手TOP10:第7位
「ギジェルモ・リゴンドー」
恐らくこれを言うのは初めてなのだが、僕はギジェルモ・リゴンドーという選手が大嫌いである。
実は僕はリゴンドーのことが大嫌いなんですよ。僕のジェイソン・モロニー再起成功。ウォーレン、ロドリゲスvsラッセル、コンラン、前田稔輝振り返り
稲妻のような動きでノニト・ドネアを翻弄&塩に徹してファンを呆れさせたリゴンドーも嫌いだし、干されすぎたせいで心を入れ替える→KOを意識するようになったキャリア中盤のリゴンドーも嫌い。
もちろんロマチェンコとの階級差マッチをバレッバレな言い訳で途中棄権したリゴンドーも嫌い。
約1年2ヶ月後に復帰したものの、そこから徐々に足捌きが鈍り直近ではついに連敗を喫したリゴンドーも嫌い。
全盛期の人間離れしたリゴンドーもクソ。
衰えが顕著で持ち味を発揮できずにあがいている今のリゴンドーもクソ。
勝っても負けても僕はリゴンドーが大嫌いである。
朝起きてカーテンを開け、陽の光を浴びながらリゴンドーを嫌い、
洗面所で顔を洗ってタオルで拭きながらリゴンドーを嫌い、
朝食のパンが焼き上がるのを待ちながらリゴンドーを嫌い、
歯を磨きながらリゴンドーを嫌う。
冗談でも何でもなく、これまでの人生でリゴンドーを好きだったことはただの一度もない。
そもそも生意気なんだよな。
何を勝手に僕の大事なランキングに顔を出してくれちゃってんだよ。
しかも7位なんていう順位に。
7位って言ったらアレだぞお前。
オリンピックなら入賞一歩手前の順位だぞ。
わかってんのか? あ?
もはやこの選手は僕に嫌われるために存在していると言っても過言ではない。
だから、またがんばれよ。
応援してっから。
嫌いだけど。
ボクシング好きな選手TOP10:第6位
「ゲンナジー・ゴロフキン」
10位の井岡一翔同様、ゲンナジー・ゴロフキンももともと好きでも嫌いでもなく。
本来こんなランキングに名前が挙がるような選手ではなかったのだが、ご覧の通り今回は大躍進を遂げている。
理由ははっきりしていて、先日の村田諒太戦が素晴らしかったから。
と言っても僕が気に入ったのは試合内容ではなく(試合もすげえよかったけど)、来日してから帰るまでの振る舞い。
下記でも申し上げたのだが、ゲンナジー・ゴロフキンという選手は本物中の本物。普段日本に来る選手とは毛色が違う、マジもんの支配層と呼べる選手だった。
ゲンナジー・ゴロフキンは覇王色の覇気の持ち主()内容ペラッペラの杓子定規なコメントが最高すぐるw 支配層のみに許されたエレガントさ
・いっさい本音を見せないペラッペラなコメント
・杓子定規でエレガントな所作
貴族階級を思わせる振る舞い、いっさい体温を感じさせない対応はまさしく“公務”。
超一流選手だけが持つ空気感に完全に魅せられてしまった笑
試合翌日から遊びの予定がビッシリだったのは笑ったよね。
浅草を散策して満開の桜を満喫し、次の日には富士山を観に行って。
Little adventure to Mount Fuji before going back home ?? #Japan pic.twitter.com/zlXA8EFr0M
— Gennadiy Golovkin (@GGGBoxing) April 11, 2022
ま〜だ日本におるんかいと思ったら、今度はムロフシとジャレついてて。
めちゃくちゃ日本を楽しんどるやんけお前と。
大げさでもなく勝つ気しかしなかったんでしょうね。
ホテルで髭を剃りながら「いや〜、ジャップちょろいわ〜」とか呟いてたら最高です笑
友好的な外面で周囲を安心させつつ、その実負けず嫌いで傲慢、闘争心の塊のような人間性。
パッキャオのように本音がダダ漏れになることもなく、肝心の部分はいっさい見せない。
繰り返しになるが、日本ではめったにお目にかかれない“本物”を堪能できたことは本当に貴重だった。
続きは次回
例によって長くなってきたので続きは次回に。
ボクシング好きな選手TOP10完結編。カッコいいかどうかが大事なんだよな結局。大きく変動したランキングにニューカマーの登場。でも絶対外せない不動の選手もいる
というか、こうして見ると案外パーソナルな部分が重要だったりするんだなと。
普段から「選手の人間性には興味がない」と豪語している割に。
まあ、相変わらず「王者は人格者であれ」みたいな訓示? はクソ食らえだと思っているし、どちらかと言えば僕は自分勝手でオレ様なエゴイストが好きなのかもしれないっす。
プライベートで付き合うのはご勘弁ですが。
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