ベルチェルトにオスカル・バルデスが勝つには? 後半KO狙いしかないと思うけど、ベレスとはリーチが違うからなぁ。左フック当たるかなぁ【予想・展望】

ベルチェルトにオスカル・バルデスが勝つには? 後半KO狙いしかないと思うけど、ベレスとはリーチが違うからなぁ。左フック当たるかなぁ【予想・展望】

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WBC世界S・フェザー級王者ミゲール・ベルチェルトとランキング1位オスカル・バルデスの両陣営がメキシカン対決実現に向けて交渉中らしい。
 
「ベルチェルトにバルデスが挑戦か?」
 
王者ベルチェルトは2020年6月にエレザール・バレンズエラとノンタイトル10回戦を行い6RTKO勝利。新型コロナウイルスの影響で久々の試合だったこと、契約体重がライト級だったことなどもあって本調子とはいかなかったが、格下のバレンズエラを相手に無難なKO勝利を挙げている。
 
一方、オスカル・バルデスは2019年11月のS・フェザー級初戦から約8か月ぶりのリングとなったが、強豪のジェイソン・ベレスに10RTKO勝利。ただ序盤はベレスの左リードに苦労するなど、決して快勝とは言えず。注目のメキシカン対決に向けてやや不安の残る一戦となった。


なお、両陣営は2020年11月7日の開催を目指して交渉を進めているとのこと。
 

連打と足を両立できるベルチェルト。強烈な左右フックが持ち味だけど、若干小さくディフェンスも甘いバルデス。有利なのはベルチェルトかなぁ

ミゲール・ベルチェルトとオスカル・バルデスによるWBC世界S・フェザー級タイトルマッチ。
まだ日程を含めて交渉中とのことだが、以前から両陣営が望んでいたファイトなのですんなり決まることを願っている。
 
また、2020年10月にはワシル・ロマチェンコvsテオフィモ・ロペスのライト級王座統一戦、井上尚弥vsジェイソン・モロニーのバンタム級タイトルマッチが控えており、この試合はそれに次ぐビッグマッチと言えそう。
 
ロマチェンコvsテオフィモ・ロペスか。一応ロペスにもチャンスはありそうだよな。ロマチェンコ圧倒的有利だと思うけど
 
コロナ禍によって長らく停滞していたボクシング界だが、2020年末に向けてテンションの上がる試合が続きそうな雰囲気である。
 
 
で、実際にベルチェルトvsバルデス戦が決定したと仮定して、どんな流れになるかを考えてみるわけだが……。
 
両者の直近の試合を観直してみたところ、多くの方がおっしゃるようにベルチェルトの有利は動かない気がする。
 
ミゲール・ベルチェルトは手数と機動力を両立した好戦的な選手。
前後左右に動きながらハンドスピードを活かして連打を浴びせ、相手に反撃の余裕を与えない。
170cmの上背に対してリーチが182cmと腕が長く、1発1発のパンチを身体ごと投げ出すように打つのでさらに距離が遠く感じる。
しかも、そのハイペースなボクシングを1試合継続するスタミナも兼ね備える。
 
この階級ではシャクール・スティーブンソンと双璧をなす(?)強豪である。
 
 
一方のオスカル・バルデスだが、この選手は元WBO世界フェザー級王者で現在28戦全勝22KOの戦績を持つ。
絶えず両サイドに動いて正面を外しながら放つ左右フックが強烈で、フェザー級時代はミゲル・マリアガやジェネシス・セルバニア、スコット・クイッグといった強豪を相手に勝利を重ねている。
 
だが身長166cm、リーチ168cmとやや小柄でガードの緩さも目立つ。パンチをモロに芯で受けるシーンも多く、S・フェザー級初戦のアダム・ロペス戦では2Rに左フックでダウンを喫している。
 

ベルチェルト攻略には下がってはダメ。でも、連打に耐えながら前に出るor打ち勝つをやれる選手がどこにおるの?

恐らくだが、オーソドックスの選手がミゲール・ベルチェルトを攻略するには下がってはダメなのだと思う。
 
中間距離でのベルチェルトのパンチはめちゃくちゃ伸びるし、打てば打つほど回転数も上がる。リーチもあるので多少離れたところからでも楽々ボディが届く。
とにかくスペースのある位置で伸び伸びやらせるのが一番よくない。
 
2019年11月のジェイソン・ソーサ戦などは典型的で、ブロック&リターンのソーサを4Rにわたって滅多打ちにしてのKO勝利。個人的にはベルチェルトのベストバウトと言ってもいい試合だった気がする。
 
なので、この選手をどうにかするにはやはり接近戦だろうと。
自ら前に出て距離を潰し、ベルチェルトを後退させてハンドスピードを抑え込む。
ロープに押し付けた状態からたっぷりとボディを意識させ、身体が丸まったところに顔面にドカンとか、そんな感じ。
 
だが、それにはベルチェルトの連打に耐えるフィジカルorベルチェルトを上回るハンドスピードが必要になる。そして、そんなヤツがこの階級におるの? という話でもある。
 
ジェイソン・ソーサも懸命に前に出て何とかベルチェルトの連打を抑え込もうとしたが、距離が詰まる前にダメージが蓄積してどうにもならず。
2度戦って2度敗れたフランシスコ・バルガスは、中間距離での連打勝負でいずれも上をいかれてしまった。
 
シャクール・スティーブンソンのようにサウスポー+距離の支配を得意とするタイプなら可能性はあると思うが、オーソドックスの選手がベルチェルトに対抗するのは相当難しいように思える。
 
シャクール・スティーブンソンvsフェリックス・カラバロおもんなさ過ぎワロタw 久しぶりのボクシング、うすうすな試合だったな
 

バルデスが勝つには? 得意のフックをカウンターでぶち当てるしかなさそう。前回のジェイソン・ベレス戦を踏まえて

そして、オスカル・バルデスが接近戦でベルチェルトを倒す展開は僕にはまったく想像できない。
 
もともとバルデスは自ら前に出て打ち合うタイプではなく、相手の前進を受けて立つスタイル。鋭い左リードや力感のない右ストレートもあるが、あくまで左右フックが中心の選手(に見える)。
 
しかもS・フェザー級では小柄な方で、ベルチェルトとの正面衝突で上回れるとは思えない。
「ベルチェルト攻略には接近戦」「前に出てスペースを潰し、ロープを背負わせてねじ伏せろ」とは言ったが、オスカル・バルデスがそれをやるのはちょっと厳しいのではないか。
 
じゃあ、どうするの? という話なのだが、バルデスが勝つにはカウンターでのKO狙いしかない(と思う)。
 
前戦で勝利したジェイソン・ベレスはベルチェルトと少しスタイルが似ていて、イメージ的には“仮想ベルチェルト”だったと思っている。
 
オスカル・バルデスvsジェイソン・ベレス感想。これって仮想ベルチェルトか? ベルチェルトに勝つにはこれしかないって試合だったな
 
バルデスよりも上背があり、左右に動く足と長い左リードを持ち合わせる。やや身体を投げ出すようなフォームを含め、まさにvsベルチェルトを意識したマッチメークだったのだろうと。
 
 
そのベレスをバルデスは最終10RにTKOで沈めたわけだが、決め手はやはり要所での左フックによるカウンター。中盤以降、ダメージの蓄積でベレスの前進を止めたことが大きい。
 
ただ、前半はベレスの伸びる左リードに苦戦を強いられ、ポイントもリードを許した。
しかもベルチェルトの左はベレスよりもはるかに速く連打も出る。恐らく本番ではこの部分で相当苦労させられるはずで、どれだけ早くカウンターのタイミングを掴むかが重要になる。
 
むしろ最後までスピード&パワーについていけず、対応しきれないまま被弾を重ねる展開も十分あり得ると思っているのだが。
 
 
なるべく早い段階でタイミングを覚えて左フックをカウンターでぶち当てるか、翻弄されたまま何もできずに終わるか。
どちらにしろ、バルデスが勝つとすれば後半KOがもっとも可能性がありそう。
 

勝敗予想はベルチェルトの判定勝利。カウンター狙いしかないバルデスよりも選択肢の多いベルチェルトを推すよ

今回の勝敗予想だが、ミゲール・ベルチェルトの判定勝利でいきたい。
 
いやまあ……。
無難過ぎるだろと言われるかもしれないが、いくら考えてもこれが一番確率が高そうなのでね。
 
申し上げたようにこの試合でオスカル・バルデスが勝利するには、得意のフックをカウンターでぶち当てること。
ベルチェルトの左リードと連打に耐えながらなるべく早い段階でタイミングを覚え、一瞬のチャンスを待つ。被弾を重ねつつ、打ち終わりにベルチェルトの身体が伸び切った瞬間を狙って左フックをねじ込む流れ。
 
接近戦でのゴリ押しが難しいことを考えると、勝機はそこしかないだろうと。
 
 
逆にベルチェルトはバルデスのカウンター狙いは十分予期しているはず。
それを防ぐには、ジェイソン・ソーサ戦やフランシスコ・バルガス戦のようにガツガツ前に出る必要はない。
リーチ差、スピード差を活かして遠い位置で勝負すればより安全にポイントアウトできる。イメージとしては、2017年7月の三浦隆司戦のような感じ。
 
無理に前に出なくても左リードは当たるだろうし、ポイント勝負ならさらに確実に勝利に近づける(はず)。
 
カウンターの1発狙い以外にやれることがないバルデスに比べて選択肢が多い分、ベルチェルトの有利は動かないと思うのだが、どうだろうか。
 
 
直近の試合ではコロナによるブランク+高地での開催の影響で動きがすこぶる悪く、相手が階級上のエレザール・バレンズエラだったこともあり接近戦でタジタジにされるシーンが目立ったが、それでも最後には連打を集めてKOをもぎ取った。
 
4Rで顎が上がる世界王者ってのもどうなのよ? とも思ったが、今のところこの選手がバルデス相手に陥落するイメージはあまり浮かばない。
 
ベルチェルトvsバレンズエラ感想。ベルチェルト遅過ぎる。ボクシングはそれでいいのかビバ・メヒコ。調整不足を見せるための調整試合
 
ちなみに前回のベレス戦、僕はベレスのリードを持て余したバルデスが遠い間合いにくぎ付けにされているのだと思っていたが、あれはむしろバルデスが離れた位置からカウンターを狙っていたという意見も見かけた。
 
なるほど、確かにそれも十分考えられる。
近づけなかったのではなく、あえて近づかなかったと。
 
そして、それを踏まえた上で今回はベルチェルト有利と言わせていただく。
 
 
でも、豪快に仰向けにダウンするベルチェルトというのも観てみたいですけどね。
 
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