黒田剛「我々が正義」←これがおもしろすぎて町田ゼルビアvsアビスパ福岡戦を現地観戦。つまらないと評判の町田ゼルビアどうなの?【2024.6.22感想】

黒田剛「我々が正義」←これがおもしろすぎて町田ゼルビアvsアビスパ福岡戦を現地観戦。つまらないと評判の町田ゼルビアどうなの?【2024.6.22感想】

2024年6月22日に東京・町田GIONスタジアムで行われたFC町田ゼルビアvsアビスパ福岡戦(J1第19節)を現地観戦してきました。

結果は0-0のスコアレスドロー。

 
現在2位の鹿島アントラーズが引き分けたために町田は前半戦の首位ターン(史上初のJ1初昇格の首位ターン)が確定しています。
 
 
 
僕はサッカー観戦はあまりなのですが、最近は招待券が手に入ったこともあって味の素スタジアムや国立競技場に足を運んでいます。
 
FC東京vs鹿島アントラーズ現地観戦感想。観客52772人はすげえ。レギュラーシーズンの1試合で国立競技場が95%以上埋まる…
 
で、「あれ? サッカー結構おもしろいじゃん」となった次第です。
 
 
ただ、町田ゼルビアにはいまいち食指が動かず。
チームどうこうよりも「町田GIONスタジアムが嫌いすぎる」というのが一番の理由です。
 
最悪なアクセスに加えて場内もクッソわかりにくい。
この日も入場口(カテゴリー3)にたどり着くまでだいぶ迷いました。
 
案内板がわかりにくい、係員(恐らくボランティア)は要領を得ない、入り口が遠すぎる、等々。
相変わらずイライラさせられるスタジアムです笑
 
数年前にラグビー観戦をして以来の町田GIONスタジアムでしたが、やっぱり僕はここが大嫌いです笑
 

黒田監督の「我々は正義」がインパクトありすぎた。これは現地観戦するしかねえだろ笑

ではなぜ足を運んだのか。
チームに興味がない、大嫌いな町田GIONスタジアムの試合なのに。
 
理由は単純で、町田ゼルビアの黒田剛監督がおもろすぎたから
 
先日の天皇杯で筑波大学に負けた際にキレ散らかしていたのは知っていましたが、その直後の試合でのコメントが……。

「町田ゼルビアは決して悪ではないし、我々が正義」


いや、うっそだろ笑
公の場でこんなおもろいこと言う人います?
 
町田ゼルビアの強さ&評判の悪さは以前から耳にしていて、「その戦術はJ2で通用してもJ1ではどうか?」と言われている中での首位キープはすげえなと思っていました。
 
ですが、現地観戦までには至らず。
 
 
ところが上記の「我々は正義」発言を聞いて「これは行かなアカンぞ」と。
 
マジかおい。
すげえこと言っちゃったよ。
 
完全に“SNSで炎上した人が開き直ったとき”に口走るアレじゃん。
 
最高すぎるだろ黒田剛。
 
こりゃもう、このまま突き進むしかねえな。
“悪の帝国”町田として今の路線を突っ走りやがれ。
 
 
そんな感じで現地の雰囲気を知るため(不純すぎる笑)に足を運ぶことを決めました。
 

DDTのリングアナが選手紹介。黒田監督のときだけ場内が変な空気にw

試合開始約20分前に席に着くと、ピッチ上では両チームがアップ中です。


 
開始時刻が迫り、選手紹介が始まります。
って、DDTのリングアナじゃねえか笑

 
何ごとかと思ったら午前中にプロレスイベントをやってたんすね。
「まちだ漢祭プロレスフェス2024」
 
 
各選手が紹介され、


 
最後に黒田監督。

このときだけ場内に微妙な空気が流れてちょっと笑いましたw
 
 
両チームの入場が終わり、いよいよキックオフです。


 

町田のフィジカルバトル。失点を最小限に抑えつつ少ないチャンスをものにする作戦

試合の感想ですが、思ったことは主に2点。
「なるほど」という部分と「あれ? そうなの?」という部分、両面がありました。
 
 
まず「なるほど」と思った点は、町田の悪評の根幹であるフィジカルバトルとロングスロー戦術。
 
ボールを持ったプレイヤーを素早く潰す。
ボールをめがけてのタックルではなくとにかく身体ごと。
削るというより、勢いよく肩をぶつけてガッツリ倒すやり方です。
 
確かにこれは自陣でのパス回しを防ぐ最良な方法に思えます。
 
と同時に両軍がエキサイトしやすいやり方でもある。
高校レベルなら身体の強さでぶち抜けても、フィジカルが互角かそれ以上の相手に同じことをやればお互いに怪我のリスクが高まる。
 
いわゆる失点を最小限に抑えることと自軍の戦力低下を天秤にかけた作戦です。
ついでにサッカーファンからの支持の低下ね笑
 
FC東京vsコンサドーレ札幌現地観戦。人生初のJ1観戦すげえ楽しかった。サッカーはゴール裏+高い位置から観るといいかもしれん。また行きたいな
 

敵陣でのロングスローは合理的だよね。まさに「勝つことが最大のファンサービス」

また敵陣でのロングスローはかなり合理的に思えました。

 
角度のないコーナーキックよりもチャンスが作りやすく手で投げる分コントロールもつきやすい。
 
極端な話、90分間のうちワントラップで前を向ける、もしくはヘディングでダイレクトに放り込むタイミングが一度でもあればOK。
あとはフィジカルゴリラのディフェンス陣がひたすら守りに徹すればいい。
 
「「結局、勝つ=守れることだ」FC町田ゼルビア・黒田剛監督の青森山田時代から変わらないサッカー哲学」

ゼロでいけば必ず最後に良いことあるぞ

自分たちが”やりたい”ではなく、相手に”させない”サッカーを志向する

点を取られなければ永遠に負けることはない。
結果さえ出せば文句を言われる筋合いはない。
 
セットプレーの精度と守備力を徹底的に高めて最小得点差で逃げ切る、もしくはスコアレスドローで勝ち点1をもぎ取る。
 
中日ドラゴンズの監督時代の落合博満も言っていた「勝つことが最大のファンサービス」
エンタメとしてどうかはともかく、こういう割り切りは勝負師としてアリなのだと思います。
 
黒田監督の存在自体がエンタメという噂もありますが笑
 

あれ? 思ったよりおもしろいぞ? もう少し極端なサッカーを想像してたけど

逆に「あれ?」と思った点は予想よりもおもしろかったこと。
 
以前から「町田のサッカーはつまらない」「勝利至上主義すぎて退屈」という話は聞いていて、そのつまらなさを体験することが今回の目的でもありました。
 
ところがいざ試合がスタートすると、「え? そこまでつまらなくないぞ?」と。
 
確かにDFの当たりはキツいしロングスローも多い。
ただ中盤では普通にボール回しをする上にドリブル突破もある。チャンスではクロスを上げるなど、オーソドックスなサッカーをしている(ように見えた)。
 
僕自信、もう少し極端な(縦へのクリアばかりでパス回しはほぼなしみたいな)戦術を想像していたので若干拍子抜けでした笑
 
まあ、さすがに中盤のパス回しやクロスが皆無であるわけはないんですが。
 

対策された結果だったのね。町田の得点パターンを逆手に取った戦術

下記を読むと今回は相手に対策された結果だったとのこと。
 
「【番記者の視点】町田、昇格初年度で史上初の首位ターン 堂々たる前半戦で浮き彫りとなった“落とし穴”」

この日、町田のボール保持率は57パーセント。この試合前の時点では、1試合平均のボール保持率で42・6パーセントのリーグ19位のチームにとって、これは“高すぎる”数字だった

ほほう、なるほど。
 
鉄壁の守備からのカウンター、こぼれ球を拾って一気に攻め込む。もしくはロングスローやセットプレーからの一発勝負が町田の得点パターンですが、今回はそれを逆手に取られたと。
 
ボールを持った瞬間に潰しにくるならボールを持たなければいい。
あえて町田側にボールをキープさせることで得意の流れを作らせない。
 
町田側に高さ勝負ができるFWが不在だったことを含めてうまくやられたようです。
 
 
 
フィジカルバトルが前提の戦術なら怪我人の続出も想定する必要がある。
シーズン後半になっても町田ゼルビアが同じことができるか、次の一手があるのかにはマジで注目ですね。
 


 

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僕はどちらかと言うと町田寄り。あまりのヒールっぷりに「町田がんばれ」になった笑

町田はフィジカルバトルとロングスローによる最小得点差狙いの戦術。
その対策として、あえてボールポゼッションを下げて攻めさせる。
高さ勝負&強フィジカルの選手を中盤に配置する。
 
こんなもん、おもしろくなるわけがない笑
 
今回は初見だったおかげでぼちぼち楽しめましたが、これが毎試合続くと考えると確かに地獄ですね笑
 
 
なお僕はどちらかと言うと町田ゼルビア寄りです。
 
監督紹介の際の変な空気に始まり、町田のアクションへの反応はだいぶ過敏でした。
町田側がファールを受けると「OK!!」という声が挙がり、町田DFが厳しいチェック? にいくとアビスパ福岡側から汚いヤジが飛ぶ。
 
それを受けて町田のサポーター? もアビスパ側のプレーに過剰反応する。
今回の試合は素人目ではそこまで荒れたものではない、ファール自体も普通の範疇だったと思うのですが。
 
あまりのヒールっぷりに逆に「町田がんばれ」になったことをお伝えします笑
 
 
まあでも、コンタクトがあった直後に大げさに痛がるアレは相変わらずでしたね。
 
「だーじょーぶですかー?」
「そんなに痛くないのわかってますよー」

 
ダブルネイマールチャレンジ。

もうええっちゅーねん笑
 

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町田ゼルビアの望月ヘンリー海輝がお気に入り。ディフェンスを置き去りにするスピードはすごかった

ちなみに僕がもっとも気に入った選手は町田の右サイドバック、望月ヘンリー海輝です。
 
下記によると右サイドを駆け上がるスピードには大学時代から定評があったとのこと。


この日も何度も右サイドを駆け上がる、1対1でチャンスを演出するシーンが見られました。


 
後半に見せたディフェンス2人を一気に置き去りにするドライブはちょっととんでもない。これが国士舘大学の監督が見出したというスピードなのだろうと。


 
まだ線が細いのと中に切れ込むうまさや力強さ、クロスの精度が足りない等、課題は多いのだと思いますが、とにかくいい選手に感じました。
 

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