佐々木尽vs湯場海樹、一道宏vs谷口彪賀感想。ゾンビのような一道宏。佐々木尽のロマンは続く【2021.7.17八王子市富士森体育館】

佐々木尽vs湯場海樹、一道宏vs谷口彪賀感想。ゾンビのような一道宏。佐々木尽のロマンは続く【2021.7.17八王子市富士森体育館】

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2021年7月17日に東京・八王子市富士森体育館で行われた八王子中屋ジム興行、第42回ファイティング・スピリット・シリーズを現地観戦してきたのは先日申し上げた通り。
 
村田零士vs牛島龍吾戦感想。村田選手の試合をやっと現地観戦できた。リング外TKOなんて初めて観たわ
 
お目当ては第2試合の村田零士vs牛島龍吾戦だったわけですが、今回はそれ以外の印象に残った試合について。
 
 
具体的には第4試合の一道宏vs谷口彪賀戦、メインイベントの佐々木尽vs湯場海樹戦の2試合でございます。
 

○一道宏vs谷口彪賀×(4R1分10秒TKO)

まずはこの試合。
一道宏選手と谷口彪賀選手によるS・フェザー級6回戦。4R1分10秒TKOで一道宏選手が勝利した一戦です。
 
谷口彪賀選手については以前YouTube配信で試合を観たことがあり、左右色違いのシューズがカッコいいと思った記憶がある。


で、イベント開始前にリング上でアップしていたのを見て「ああ、あの選手か!!」と思い出したという流れでございます。
 
試合自体も結構いい動きをしていた覚えがあるし、これはなかなか楽しみだなと。
 
坂井祥紀、重田裕紀、佐々木尽、富岡浩介、牛島龍吾、谷口彪賀他。いい選手が多くておもしろかったですね
 
まずは青コーナーの一道宏選手が入場します。

 
続いて赤コーナーの谷口彪賀選手。

 
この試合はアレですね。
どちらの選手も華がありましたよね。
何となくですが、いい試合になりそうな匂いがプンプンしておりました。
 
 
両選手の紹介も終わり、いよいよゴングです。
 
リング中央で対峙する両者。

そうそう。谷口選手のこの色違いのシューズがめっちゃオサレなんですよ。
 
 
試合はオーソドックスの一道選手とサウスポーの谷口選手が前手のリードで牽制し合い、一道選手の左に谷口選手がカウンターを合わせていく流れ。


 
序盤から谷口選手の左が一道選手の顔面を捉え、鮮やかなダウンを奪います。

一道選手は上体がやや棒立ち気味+サウスポーの真正面から左をもらうシーンが多く、首が後ろにガクッと倒れるほどの被弾によって劣勢を強いられます。
 
ですが、何度倒されてもケロッとして立ち上がり、何事もなかったかのように再び対峙する。
 
無理に耐えることなくさっさと倒れる分、ダメージが溜まりにくいのだと思いますが、それにしてもこの回復力はすげえなと。
 
ダウンを喫した直後の表情には見えません。

 
谷口選手がダウンを奪いながらも攻めきれずにいる一方、一道選手のパンチも徐々に谷口選手を捉え始めます。
2R後半には一道選手の連打で谷口選手が動きを止める場面も。

 
3Rにはついに谷口選手が大の字になる豪快なダウン。

コテっと倒れてすぐに起き上がる一道選手と違い、ここまで耐えに耐えてきた分、谷口選手のダメージは見るからに深そうです。
 
 
そして4R。
ラウンド序盤から一道選手が力を振り絞っての猛ラッシュ。

片方の手で谷口選手の顔を抑える場面もあり、おいおいマジかw と。
 
谷口選手をコーナーに追い詰め、渾身の連打で勝負をかけます。

 
どうにか耐えていた谷口選手ですが、ガードを固めたまま無抵抗状態になったところでレフェリーが試合をストップ。

 
3度のダウンを奪われながらも大逆転を果たした一道選手が大金星を挙げました。

 
疲れ切った表情の一道選手。

いや、そりゃそうだわな。それだけの激闘だったもんね。
 
 
一方、自分のコーナーで呆然とする谷口選手。

でも、こちらも素晴らしいパフォーマンスでした。
 
もしかしたら3度目のダウンを奪ったところで強引に決めに行くか、塩に徹するか。どちらかに振り切ればまた戦局が変わったのかもしれませんね。
 
とはいえ、本当にすごい試合でした。
谷口選手の再びの復活に期待しております。
 

○佐々木尽vs湯場海樹×(2R2分3秒TKO)

そしてメインイベント。
日本S・ライト級ユース王者佐々木尽選手に日本ライト級ユース王者湯場海樹選手が階級を上げて挑んだ一戦です。
 
 
まずこの試合、湯場海樹選手がいいというのは結構前から聞いていて、なおかつ佐々木尽選手が2021年2月の「LEGEND」で五輪代表選手の岡澤セオンに遊ばれたという話も聞いていた(未視聴)ので、その辺も踏まえた上で展望を考えてみたところ……。
 
考えれば考えるほどどちらが勝つかがわからないというのが僕の結論でした。
 
 
湯場選手の過去の試合を観る限り、はっきり言ってめちゃくちゃうまい。
ここまで無敗をキープしているのも納得だし、試合運びからも“長身サウスポー”という自らの特徴を理解していることが感じられる。特に左のカウンターの鋭さは目を見張るものがありました。
 
ただこの選手はライト級出身(実は岡澤セオンってデケェからな)で、なおかつ岡澤セオンほどの足もない。
さらに、数こそ多くはないが鋭さと長さを両立した右リードを打てる岡澤セオンに対し、湯場選手の右リードは岡澤セオンのような長さ、鋭さは感じられない。連打型ではあるものの、あの右で果たして佐々木尽選手の圧力を止められるかどうか。
 
・階級下のライト級
・足はそこまでではない
・右リードの鋭さ、長さも岡澤セオンに劣る
・左のカウンターは凄まじい
 
今回の試合、恐らく佐々木選手は苦戦させられる。
と言いつつ、階級下の湯場選手があの圧力を8Rに渡って捌き切れるかは甚だ疑問。
 
あれこれ考えた結果、「やってみなきゃわからん」というのが僕のファイナルアンサーだったことをお伝えしておきます。
 
伊藤雅雪vs三代大訓、佐々木尽vs石脇麻生、坂井祥紀vs小畑武尊、千葉開vs石川春樹感想。満腹の虎がまさかの僅差判定負け
 

白熱の2R。まさかの大逆転に開いた口が塞がらないほどオドレエタ

まずは赤コーナーの湯場海樹選手の入場です。

映像で観た通り、実物もめちゃくちゃ“長い”です。
 
 
続いて佐々木尽選手の入場ですが……。
この日のセミ、メインでラウンドガールを務めた芸者さんが入り口で踊り始めました。
 
そうそう、八王子の花街って割と有名なんですよね。すっかり忘れてたけど、こういう地元感も悪くない。
 
でも、踊りが長えww
 
その間、リング上でアップを繰り返す湯場選手の後ろ姿が映えておりました。

 
芸者とともに入場する佐々木選手というシュールな絵面。

 
佐々木選手の選手紹介です。

いや〜、イキってますなぁ〜笑
素晴らしいですねぇ。
 
亀田京之介vs奈良井翼、ティム・チューvsスパーク、ルビンvsロサリオ振り返り。京之介はあそこで打ち合いにいったのが素晴らしい
 
対する湯場選手。

ガウンを脱いでもやっぱり“長い”です。
 
 
いよいよ試合開始です。
 
試合は予想通りガードを上げて前に出る佐々木選手を湯場選手が前手の右リードで止める流れ。

 
佐々木選手のマン振りの左フックを湯場選手がサイドステップでかわし、佐々木選手が勢い余ってロープまですっ飛んでいくという大味な立ち上がりです。
 
終了間際に湯場選手が鮮やかな左でダウンを奪ったものの、ラウンド後半には佐々木選手の左右フックが湯場選手の顔面を捉えるシーンもあり、実は湯場選手にもそこまで余裕はなかったのではないかと。

 
GEISHAガールズ降臨!!

 
続く2R。
ラウンド前半に湯場選手が再びガードの間を通す左でダウンを奪うと、これ以降佐々木選手の動きが止まります。
 
明確なダメージを感じさせる佐々木選手はガードを固めて後退。
対する湯場選手はここが勝負と見たか、コーナーで猛然とラッシュを浴びせます。


 
佐々木選手はこのラッシュを何とかしのぎきり、直後に再び前進を始めて渾身のフックをブンッ!!
 
ですが、湯場選手もこのフックをギリギリでかわします。足の踏ん張りが効かない佐々木選手はこの空振りによってロープ際でスリップダウン。2度のダウンのダメージは明確です。
 
ところがこれで引かない佐々木選手は三たびガードを上げて前進し、湯場選手の左に右フックを合わせ、返しの左フックをカウンターでドカン!!
 
これで湯場選手が一回転するようにダウンを喫します。

 
どうにか立ち上がった湯場選手ですが、コーナーで足をもつれさせたところでレフェリーが試合をストップ!!
2R2分3秒、佐々木尽選手の大逆転TKO勝利が決定しました。

 
コーナーに登って「どんなもんじゃい!!」と喚き散らす佐々木選手。

 
敗れた湯場海樹選手は「やっちまった」の表情。

今は苦笑いですが、9割勝っていた中でのこの負けはマジで悔しい。これから徐々に悔しさが滲み出てくるんだろうなぁと。
 

このスタイルでどこまで行けるかには本当に興味がある。佐々木尽のロマンは続く()

うん。
今回は本当にすごい試合でしたね。
 
2020年11月の宮崎辰也選手、2020年12月の石脇麻生選手とオーソドックスのファイタータイプを持ち前の馬力とパンチ力で粉砕してきた佐々木尽選手。
ですが、LEGENDでの岡澤セオン戦(未視聴)と今回の湯場海樹戦では長身サウスポーの技巧派タイプに大いに苦労させられました。
 
宮崎辰也vs佐々木尽感想。宮崎選手は数少ない思入れのある選手。A-SIGN BOXING in新宿FACEを現地観戦してきたぞ
 
とはいえ、湯場海樹選手も2度のダウンを奪いながらも実は1Rの後半には佐々木選手の圧力を抑えきれなくなっている。あの圧力を長いラウンド捌ききるのは至難の業というのも事実なのだろうと。
 
何よりあれだけ効かされた状態であそこまで躊躇のないマン振りを出せるというのは本当にすごいですよね。
怖いもの知らずというか、こういう勢いは若さゆえでもあるのかもしれませんが。
 
 
ファイトスタイル的にどこかの段階でヒラヒラと捌かれる相手と遭遇する可能性は高い。
ただそれが日本タイトルなのか、そこから先まで行けるのかは何とも言えないところ。これがこの選手から目が離せない大きな要因でもあります。
 
 
と言っているうちにさっそく平岡アンディvs佐々木尽の日本王座決定戦が内定? 決定? したとのこと。


これはアレっすね。
佐々木尽のロマン第1章、完結編ってヤツですね(やっかましいわ)。
 
佐々木尽の王道キャリアたまらんな。10/19平岡アンディと日本王座決定戦。“これが主役のボクシング”をまんま体現しとるよね
 
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