ライアン・ガルシアvsルーク・キャンベル予想。前半でガルシア、後半でキャンベルでええんちゃう? ブリブリのガルシアの苦戦が観たいぞ【予想・展望】

ライアン・ガルシアvsルーク・キャンベル予想。前半でガルシア、後半でキャンベルでええんちゃう? ブリブリのガルシアの苦戦が観たいぞ【予想・展望】

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2020年12月5日(日本時間6日)、米・カリフォルニア州で行われるWBC世界ライト級暫定王座決定戦。同級3位ライアン・ガルシアと2位ルーク・キャンベルの一戦である。

2戦連続1RKO中のライアン・ガルシアがタイトルマッチを迎える。
相手は2012年ロンドン五輪金メダリストのルーク・キャンベル。2017年9月のホルヘ・リナレス戦、2019年8月のワシル・ロマチェンコ戦と2度の世界戦経験があり、敗れはしたがいずれもフルラウンドまで粘った実績を持つ。
 
また身長175cm、リーチ180cmと懐が深いサウスポーという特徴もあり、ここ数年で一気に力をつけたライアン・ガルシアにとっても一筋縄ではいかない相手。
 
 
なお、この試合の勝者は正規王者であるデビン・ヘイニーとの対戦が義務付けられることになる。
 
ライアン・ガルシアの馬力と多彩な左。ルーク・キャンベルもやることやってたけど、スペック差が激しかったな。ホントに数年前とは別人
 

ライアン・ガルシアvsルーク・キャンベル戦ようやく決定! 確か7月くらいから正式決定! とか言ってたような…

以前から噂に挙がっていたライアン・ガルシアvsルーク・キャンベル戦がようやく正式決定したとのこと。
当初ライアン・ガルシアはホルヘ・リナレスとの対戦交渉が進んでいるとか、ハビエル・フォルトゥナが候補に挙がったとか、情報が二転三転していた記憶があるが、ようやくルーク・キャンベルとの暫定王座戦で落ち着いたわけか。
 
というか、この両者は7月くらいに対戦が正式決定!! などと言っていた気もするが。新型コロナウイルスの影響もあってなかなか決まらなかったものが、ここにきてやっと決定したってことでいいのかな?
 
いつの間にか暫定王座戦に昇格しているのも謎だし、正規王者デビン・ヘイニーの防衛戦が大ベテランのユリオルキス・ガンボアに決まっているのもよくわからない。
 
素直にライアン・ガルシアがデビン・ヘイニーに挑戦するパティーンじゃダメだったの? と言いたいところだが、そういうことではない。意味不明なマッチメークにいちいち反応するような不寛容な人間はボクシングを観る資格はないのである()
 
ホルヘ・リナレスvsハビエル・フォルトゥナ合意? おもしろいね。リナレスにとってはラストチャンスかな。いけると思うけど
 

前半はガルシア、後半キャンベルの展開と予想。案外ガルシアが苦戦するかもしれない?

今回の展望だが、表題の通り前半試合を有利に進めるのはガルシア、後半勝負になればキャンベルがペースを掴む気がしている。
 
多くの方が指摘するように、序盤はライアン・ガルシアが馬力とスピードでキャンベルを圧倒する。もしかしたら一気にぶっ倒して試合を終わらせてしまう可能性すらも……。
 
ただ、そこでガルシアがKOできないようだとちょっとおかしなことになる。中盤から後半にかけて距離感を掴んだルーク・キャンベルが巻き返すのではないか。それこそ2017年9月のホルヘ・リナレス戦のように、怒涛の追い上げで僅差判定までもつれるかもしれない。
 
GBPにとってこの試合はライアン・ガルシアに勝たせるためのマッチメークだとは思うが、実際にはそこまでイージーな試合ではない。ルーク・キャンベルの技巧にガルシアがひらひらと翻弄される展開も十分あり得る。
 

カウンター使いで追い足のないガルシアと、突出したものはないが高次元にまとまった長身サウスポーのキャンベル

過去の試合を観る限り、ライアン・ガルシアは基本的にカウンター使いなのだと思う。
 
ハンドスピードと1発の威力は文句なしに凄まじいが、その反面フットワークはかなり不安定。ガードを固めて圧力をかけられるとバタバタするし、離れて対峙する相手を追いかける足もない。腕が伸びる中間距離ではゴリ押しの連打が機能するが、射程を外されるとやや脆さが目立つ。
 
相手の踏み込みに合わせてバックステップ+左フックのカウンターというのが必勝パターンではあるが、想定以上の踏み込みを持つ相手に対応できるか? という部分はまだ未知数なのかなと。
 
ライアン・ガルシアすっげ…。ロメロ・デュノを1RKO。パワフルでスピーディでキラキラのクドい二重の超速連打に驚いた
 
一方のルーク・キャンベルだが、こちらはあらゆる面が高次元でまとまった選手。
身長175cm、リーチ180cmという上背と腕の長さを活かしたサウスポーで、広めのスタンスで構えるためにより懐の深さが強調される。
 
常に相手の外側をキープするポジション取りと右リードによって空間を支配し、射程の外からボディや顔面へのヒットを重ねるスタイル。
 
だが身体能力自体はあまり高い方ではなく、スピード&パワーにねじ伏せられることも。上述のリナレス戦では、リナレスのスピーディな踏み込みに反応しきれず2Rに豪快なダウンを喫している。
 
高次元でまとまってはいるが、全体的に突出したものはない。今回も単純なスペックではライアン・ガルシアに分があるため、その部分で一気に押し切られてしまう可能性もある。
 

勝敗予想はルーク・キャンベルの判定勝利。理由はキャンベルが勝った方がおもしろいから

今回の勝敗予想だが、ルーク・キャンベルの判定勝利でいきたい。
 
理由はその方がおもしろいから
ライアン・ガルシアが勝つ流れでは普通過ぎてつまらないから。
 
申し上げたようにこの試合は前半KOならガルシア、後半勝負になればキャンベル勝利の可能性も出てくると思っている。
そして、案外ライアン・ガルシアが苦戦する流れもあるのではないかと予想する。
 
 
恐らくだが、ライアン・ガルシアはvsサウスポーが苦手。
この選手が最後にサウスポーと対戦したのは2017年12月のノエ・マルティネス・レイゴザ戦だが、その際サウスポーのレイゴザをかなり攻めあぐねていた。
 
超絶ハンドスピードを活かした凄まじい連打とカウンターを武器とするライアン・ガルシアだが、攻撃の起点となるのが左ジャブ。レイゴザ戦では相手の右が邪魔をしてこの左ジャブが極端に減り、追い足もないため得意の連打に移行するきっかけをなかなか掴めなかった。
 
逆にレイゴザの左カウンターが顔面をかすめるなど、ステップアップの8回戦としては完全に消化不良の試合だったと言える。
 
そして、今回のルーク・キャンベルは同じサウスポーでもレイゴザとはレベルが違う。
 
リナレスの鋭い踏み込みには屈したが、ライアン・ガルシアにああいう直線的な足はない。

ロメロ・デュノやフランシスコ・フォンセカのようにガードを上げて前に出てくる相手にはスピード差を活かしたカウンターが機能したが、どちらかと言えば“待ち”スタイルのルーク・キャンベルにあの左が簡単に当たる感じはしないのだが……。
 
それこそキャンベルの外旋回の左が顎に直撃して、ガルシアが大の字になるパティーンすらもあり得るのではないか。
 
序盤はライアン・ガルシアのスピード&パワーに面食らうとは思うが、そこさえしのげばキャンベルにも十分勝機はある。
以前、内山高志に勝利したジェスレル・コラレスとライアン・ガルシアの対戦が観たいと申し上げたことがあるが、ルーク・キャンベルならその代役が務まると期待しておく。
 
ロマチェンコvsテオフィモ・ロペスか。一応ロペスにもチャンスはありそうだよな。ロマチェンコ圧倒的有利だと思うけど
 

ライアン・ガルシアの火力にキャンベルが近づけない流れもありそう。最近のガルシア、ブリブリのバッキバキ? だしね

とは言え、ライアン・ガルシアの圧力を手に負えずにキャンベルがズルズル判定負けを喫する流れも考えられる。
 
ルーク・キャンベルは確かに攻略の難しい長身サウスポーだが、ライアン・ガルシアも身長/リーチともに178cmとサイズ的には劣らない。
おまけに過去の試合を観る限り両者の射程はかなり似通っているため、ライアン・ガルシアのパンチがもっとも伸びる位置にキャンベルの顔面がきた場合に……。
 
そもそも火力の違いは明らか過ぎるくらい明らかなので、少し間違えればあっという間にKOされてしまう。キャンベルがまともに射程に立ち入れないままポイントを失い続け、クソ試合の末に大差判定でガルシア勝利という結末もなきにしもあらず?
 
しかも、今のライアン・ガルシアは2017年時に比べて完全に別人。ブリブリにキメてバッキバキなんじゃねえか? 的な噂も聞かれるほどのビルドアップを果たしている。
 
そう考えると、ふたを開けてみれば「やっぱりスピード&パワーは大正義でした」という結果が濃厚かも? と思ったり。
 
キャンベルがロマチェンコに肉薄。長身サウスポーと多彩な右リードが機能。お互いがリスクを負った好試合に感動
 
ルーク・キャンベルもなぁ……。
もう少し顔面が好みなら全力で応援できるんですけどね。
どことなく窓際の銀行員っぽいというか、テレワークが導入されたら一番最初に肩を叩かれそうな雰囲気なのがね(違
 
ライアン・ガルシアの最高にウザいパーリーピーポー感とは真逆過ぎて……。
 
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