サモアvsスコットランド結果!! 【ラグビーワールドカップ】スコットランドの辛勝で日本代表の決勝トーナメント進出の夢敗れる……

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激戦の末にスコットランドがサモアを敗り、決勝トーナメント進出を決める!!
日本代表の決勝トーナメント進出の夢が散る……。

イングランドで開催されているラグビーワールドカップ2015。
予選プールBのサモアvsスコットランドの一戦が行われ、一進一退の大接戦の末、スコットランドがサモアに26-23と勝利。
この結果によってスコットランドの決勝進出が決まると同時に、日本代表チームの予選敗退が決定した。

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ナイスゲームだった。ノーガードの打ち合いでスコットランドがかろうじて勝った試合

いや〜、すごい試合だった。
そして、あまりに予想と違う展開で呆然としてしまった。
とりえあえず、あれだけスコットランドが無難に勝つと申し上げたことを全力で謝罪したいw
当たったのは勝敗だけ。
試合展開としてはまったくもってかすりもしなかった。

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何が「ダブルスコアでスコットランドが勝つ」だ。恥ずかしいったらありゃしない。

というか、純粋におもしろい試合だった。
日本の決勝トーナメントがかかっているとか、そんなことは関係ない。
ただただラグビーおもしろい。両チームナイスゲーム。そういう試合だった。

まず、予想以上にサモアのディフェンスがよかった。予想以上にスコットランドのタックルが甘かった。そして、思った以上にスクラムの回数が少なかった。
サモアがなるべくスクラムを組まずに走り回る作戦を選択したわけだが、こんなにノーガードの打ち合いになるとは思わなかった。

普通に今大会のベストゲームの1つではないだろうか。日本vs南アフリカ戦に匹敵するナイスゲームだったと思う。

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前半から走り回るサモア。面食らうスコットランド。流れを掴んで一気に攻めたいが……

前半から力の限り走り回るサモアだったが、このペースで1試合もつわけはないとは思っていた。
だが、スコットランドの出来もよくなかった。掴みかけたペースを自らのミスで手放しまくった試合だといっていいだろう。
というよりも、サモアチームの気迫に圧されて精神的に追い込まれたという方が正解か。

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まず、今日のサモア代表は本当によかった。
試合開始直後から縦横無尽に走り回り、スコットランド陣深くに切り込んでいた。
タックルもよかった。素早い出足でスコットランドの攻撃を効果的に寸断していた。
気合いの入り方は相当で、予選敗退によるモチベーションどうこうの心配はまったくの杞憂だった。

対するスコットランド。
サモアの気迫と連続攻撃に気圧されて反則を繰り返す。いきなりの猛攻撃に完全に面食らっていた。
得意のゆっくりとした展開に持ち込みたいのだが、走り回るサモアがなかなかそうさせてくれなかった。

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前半10分のサモア。
連続攻撃からスタンドオフのトゥシピシによるサイドへのトライ。
これは本当にいい攻撃だった。
というよりも、スコットランドのディフェンスが思いっきり受けに回っていた。日本戦で見せたような前で止めるディフェンスはなりを潜め、左右に動くサモアの攻撃に翻弄されまくっていたのだ。

流れを完全に掴んでいたサモアだが、やはりディフェンスラインの甘さは随所に見られた。
前半5分過ぎにサモアのディフェンスのギャップを突いてスコットランドが裏に出たシーン。惜しくも反則でトライは逃したが、こういうところはやはりサモアのディフェンスである。出足は速いのだがその分ギャップができやすい。スコットランドが攻める穴は多いのだ。

そして前半11分過ぎにサモアがパスミスからこぼれ球を奪われ、スコットランドにトライを許す。
こういうシーンもやはりサモアである。勝負どころでのハンドリングが悪過ぎるのだ。序盤から得点の取り合いだが、サモアが惜しいところで流れを自ら手放してしまっていた。

と、思った直後の前半13分。
サモアがキックオフの速攻からスコットランドディフェンスを切り裂き、トライを取り返す!!
いや、すごい。多少のミスなど関係ない。その分取り返せばいい。こういうスタイルは大好きだ。

しかし本当に今日のスコットランドはタックルが甘かった。あの日本戦の出足はなんだったのだ。
そして、サモアディフェンスは本当に出足がいい。これこそあの日本戦はなんだったのだ。

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1人少ないスコットランドがトライを奪う!! これこそスコットランドのラグビーだ

さらにこの試合、スクラムが少なかった。特に前半は1回だけである。
スクラムでは間違いなくスコットランドが有利だと思っていたのだが、サモアチームもそのことは承知していたのだろう。とにかく走り回ってボールを動かし続ける展開に持ち込む作戦を選択した。そして、その作戦は前半に限っては思い切りハマったのである。

対するスコットランド。
とりあえずサモアの連続攻撃を防いで、自分たちの得意なゆっくりとした展開に持ち込みたかったのだが、まったくうまくいかない。サモアの素早いラグビーに見事に引っ張られていた。

前半の27分過ぎ。
ようやくスコットランドが自陣でサモアの連続攻撃を防いだのだが、そこでなぜか自陣からカウンター攻撃を仕掛けてしまう。うまく敵陣まで入れたからよかったものの、どう考えてもあそこはタッチに蹴りだす場面だった。サモアチームのラン攻撃にムキになって対抗しようとしていたのが見え見えだ。
シンビンで10分間の退場になったことからも、相当焦っていたことが感じ取れる。

それでも前半30分過ぎに奪ったトライ。これはよかった。
キックオフからのサモアの反撃をどうにか防ぎ、敵陣5m付近でのドライビングモールからトライ!!
このトライはすごかった。1人少ない状況で奪ったこのトライは大きかった。こういうゆっくりとした展開に持ち込んでこそのスコットランドなのだ。

前半は走りきったサモア。後半にかけたいスコットランド

前半は結局23-26でサモアの3点リードで折り返す。
ノーガードの殴り合いの末にサモアがやや優勢という状態だが、かなりのオーバーペースである。とてもじゃないが、サモアがこのまますんなり勝つとはとても思えない展開だ。

一方のスコットランドは少しずつタックルの出足がよくなってきてはいたが、まだまだ足りない。
今日のスコットランド相手なら自分たちの走力でどうにかなると思われているのだろう。サモアは自陣からも積極的にボールを回してきていたし、タックルが甘いために雑なオフロードパスも通っていた。やはりラグビーの基本はディフェンスなのだ。素早いタックルで相手を潰すことが重要なのだ。

今日のスコットランドは特に密集のサイドのディフェンスが甘かった。そこをサモアにうまく狙われている印象である。
というより、サモアの攻撃が速すぎてついていけていないという方が正解か。どうにか走り回るサモアの動きを止めて自分たちの得意なゆっくりとしたラグビーに持ち込みたいところだ。ただ、かなりディフェンスの時間が長かったのでこちらも後半に体力がもつかどうか。

そう、この時点では本当にどちらに転ぶかわからない展開だったのだ。
攻め疲れが心配されるサモア。
ディフェンス疲れが懸念されるスコットランド。
流れを掴むのはどちらのチームか。
まさしく一進一退の大熱戦だったのだ。

後半は疲れが見え始めるサモア。スコットランドもミスを繰り返して波に乗れない

後半はやはり思った通りの展開だった。
明らかに前半のオーバーペースで足が止まったサモアに対し、勝負どころでミスをして波に乗れないスコットランド。徐々にスコットランドがサモアの体力を奪っていくという構図である。

後半2分。ラインアウトからサモアディフェンスのハイタックルでスコットランドがPKを得る。
ここでスコットランドはトライを狙いにいくのだが、これは果たしてどうだったのか。素直にゴールを狙っておいた方がいいと思ったが。
と、思った途端に反則を犯して相手にPKを渡してしまう。こういうところが今日のスコットランドが波に乗れない大きな要因である。

後半8分。
サモアボールのスクラム。
びっくりすることに、これがこの試合3回目のスクラムである。
ここまでサモアのラン攻撃がうまくいっていたこと、徐々にスコットランドに流れが傾きかけていたこと。それが交差しかかっていた時間帯だったのだ。

後半13分にスコットランドがPGを確実に決め、ついに26-29とこの試合初めてリードするのだが、この瞬間がまさしくお互いの体力が逆転した場面だったのではないかと思う。
徐々にミスが増えてサモアがボールをキープする時間が短くなっていたし、サモアはほぼガス欠寸前だった。

後半16分のスコットランドのPG。
結果的に外れるのだが、この選択はどうだったのだろう。
疲れの見え始めたサモアに怒濤の攻めでとどめを差したいところだったし、そもそもキックを狙うには距離があり過ぎた。こういう選択ミスで流れが変わることはよくあるのだ。
案の定、ノットリリースでチャンスを逸してしまうスコットランド。ほら見ろ、言わんこっちゃない。

逆にサモアとしてはこのチャンスを確実にものにしたかったのだが、いかんせん動きにキレがない。ハンドリングのミスからあっさりとスコットランドにボールを渡してしまう。

だが、この辺りからスコットランドにもだいぶ疲れが見えてきていた。
ギャップを突いて再三ディフェンスの裏に出るのだが、ゴロキックを蹴ったり無理なパスを出したりと雑なプレーが目立ち始めていたのだ。こういうプレーが増えるのは疲れてきた証拠である。

最後は気持ち。こういうときこそメンタルだ

残り10分。
どちらも疲れた。どちらもギリギリだ。
後は気持ち。どちらが勝ちたいという気持ちが強いか。
こういう展開こそ、メンタルがものを言うのだ。

後半33分にマイボールのスクラムを優位な形で押し切ったスコットランド。スクラムサイドをついて、ついに待望のトライを奪う!!
やはり思った通りだ。スクラムはスコットランドだ。

ゴールも決まって得点26-36。
ついに1トライ1ゴールでは追いつけない点差となり、これでほぼ決まっただろう。

と思った37分。
サモアチームがトライを取り返す!!
ゆっくりとした攻めからサイド攻撃を繰り返し、徐々に前進してのトライ。おいおいサモア、こんな攻撃もできるのか!!
ゴールも決まり、得点33-36。
これは本当に驚いた。
あそこで諦めなかったサモアはすごかった。

スコットランドのキックオフからサモアチームが外に展開で攻め上がる。だが、最後は肝心なところでハンドリングミス!!
そしてスコットランドがタッチに蹴り出してノーサイド。
いや、最後もサモアらしい終わり方だった。

33-36でスコットランド勝利!!!!

しかしナイスゲームだった。
マジでナイスゲームだった。
日本がどうとか、そういうことではなく単純にナイスゲームだった。

正直、試合のレベルとしてはそこまで高いわけではなかったと思う。両チームともに肝心なところでのミスが多く、どことなく締まらない試合だったと思う。
ただおもしろかった。文句なしにおもしろかった。
お互いにキックの精度が高かったのも、試合展開をスリリングなものにしてくれた要因だろう。

もう一度言うが、両チームともにナイスゲームだった。
本当にお疲れさまだ。

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