サモアvsスコットランド予想!! ラグビー日本の命運を握る一戦を予想する!!

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海辺の道
イングランドで開催されているラグビーW杯2015。来る10月10日にサモアvsスコットランドの一戦が行われる。

この一戦は日本代表が予選を通過できるかどうかの命運を握る試合といっても過言ではない。

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7日に南アフリカvsアメリカ戦が行われるが、この一戦は実力的にもモチベーション的にも南アフリカが取りこぼすとは考えにくい。
日本が予選を通過するには、実力が拮抗したサモアvsスコットランド戦でサモアの勝利に望みを託すしかないのである。

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正直言ってスコットランド有利。サモアが勝つのは難しい……

心情的にはもちろんサモアにがんばってもらいたい。快進撃を続ける日本ラグビーの勇姿をもう少し観ていたいと思っている。
だが、現実的にはスコットランド勝利の確率が高いのではないか。

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まず、両チームのスクラムに差があり過ぎる。
恐らくスコットランドはスクラムでサモアを圧倒する。サモアはスコットランドになすすべなく押し込まれ、マイボールを奪われるシーンが幾度となく訪れるだろう。

そして、両チームのプレーの質にかなりの差があることも大きい。
サモアの試合を観ているとわかるのだが、全体的にハンドリングミスが多い。オフロードパスや外に大きく展開するパスを多用する代わりに、パスミスやハンドリングミスでボールが地面を転がるシーンが多発するのである。
また、片手でボールを持って当たりにいく選手が多いため、コンタクトの瞬間のポロリもかなり目立つ。
要するに1つ1つのプレーが軽いのだ。

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また、これはよくよく観ていて気づいたのだが、サモア代表のオフェンスには大きな問題がある。
個々の選手は確かに強いし速い。個人同士のフィジカルなら南アフリカよりも上だ。
ただ、それでも勝てない。

それはなぜか。
足を止めてボールをもらう選手が多いのである。

ボールをもらうときは勢いをつけて走り込む。これが基本中の基本である。スピードにのった状態でパスを受けて、ボールを持った瞬間にはトップスピードで走っていることが望ましい。

ところがサモア代表は足を止めた状態でボールをもらい、そこから走り出す選手が多い。これだとスピードにのるまでに時間がかかり、コンタクトの瞬間にトップスピードで当たることができないのである。

原因はオフェンスラインの浅さだが、単純に1人1人の走りたい気持ちが強すぎるのではないかと思う。前へ前への気持ちが空回りして、いつの間にかラインが浅くなっているのだ。

真相はわからないが、サモア代表はチームプレーを成熟させる時間が不足しているのではないだろうか。アメリカ戦でもだいぶバタバタしていたし、ちょっとチームとしての完成度が低い気がする。

強いフォワードで基本に忠実なスコットランドは安定感抜群

対するスコットランド。
こちらは日本戦を観てもわかるように、非常にオーソドックスなラグビーを展開するチームだ。
スクラムやラインアウトなどのセットプレーを確実にキープし、密集のサイドをフォワードが突進する。そこから2回、3回とサイド攻撃を見せ、厚みのある突進で相手ディフェンスを徐々に崩す。

さらにセンターがフォワードの近くでコンタクトを発生させ、素早くボールを出す。バックスラインに数的有利を作って最後は外に展開してトライ。
フォワードのパワーとバックスリーの走力を活かした基本に忠実なラグビーである。
要するに大崩れしないチーム。安定感が抜群なのだ。

ディフェンス面でいうと、タックルが非常に低く速い。
正直、これは予想外だった。相手を抱え込む待ちのディフェンスをするチームだと予想していたのだが、日本との一戦では速い詰めと低いタックルで完全に流れを持っていかれてしまった。

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あの試合は日本がミスで自滅したという意見が多いようだが、それは違う。
再三申し上げている通り、ラグビーの基本はディフェンスだ。
つまり、スコットランドの速い詰めと低いタックルが日本のミスを誘ったのである。日本が自滅したのではなく、スコットランドがディフェンスから流れをつかんだ試合だったのだ。

スコットランドの低く速いディフェンスとハンドリングに不安のあるサモア。
はっきり言って最悪の組み合わせである。

サモア代表は先日の日本戦でも2人がかりの低いタックルにミスを繰り返すシーンが散見されたし、この試合でも似たような展開になることが予想される。

サモアのノックオンからスコットランドボールのスクラム。このセットプレーでスコットランドがサモアを押しまくるシーンが増えるのではないだろうか。

サモアが意地を見せる。たぶん前半だけ……

ただ、それでもサモア代表も意地を見せるのではないかと予想している。
予選敗退が決まってモチベーションの低下を心配されているが、必ずしもそうとは限らない。むしろ「このままでは終われない」と、最後の執念を燃やしてくるはずである。

さらに言うと、W杯の舞台は国の威信をかけて戦う大会であるとともに自身を売り込むリクルートの場でもある。少しでも目立てば、今の所属チームよりもいいオファーが舞い込む可能性が高まるのだ。チームの敗退が決まったからといって、手を抜いてプレーする選手がいるとは思えないのである。
ちなみにこれは余談だが、五郎丸選手には大会後に高額のオファーが殺到するのではないかと予想している。

だが、現時点での自力は残念ながらスコットランドの方が上だ。もちろん予選突破がかかる試合に対するモチベーションもスコットランドに優位に働く要因の一つである。

前半はサモアが意地を見せて12-10くらいの接戦で折り返すかもしれないが、後半になれば徐々に点差は開くだろう。
最終的に20点差以上開いてのスコットランド勝利。この予想でいきたいと思う。

番狂わせは起こらない

ラグビーはメンタルが大きなウェイトを占めるスポーツではあるが、それだけで力の差がある相手をひっくり返せるほど甘くはない。

例えば日本vs南アフリカ戦。
後半、手堅く3点を狙って流れを手放した南アフリカに対し、終盤の勝負どころで果敢にトライを奪いにいって会場全体を味方につけた日本。
最後の最後、勝利の女神を振り向かせる一押しとなるのがメンタルの強さである。あくまでプラスαの強さであって、それだけで一試合を乗り切ろうなどというのはムシがよすぎる話なのだ。

意地や根性で持ち堪えられるのはせいぜい前半だけ。精神論で一試合を乗り切れるほどラグビーの80分間は短くない。
最後には結局戦力通りの結果が出るのがラグビーというスポーツなのである。

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まあ、ここまで言ってサモアが勝ったら完全に赤っ恥だが。

とにかくがんばれサモア!!

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