ライスボウル2023が最高だった件。富士通がパナソニックに逆転勝利。第3Qのパスに感動した。へえ〜、今はRB無双が主流なんだね【2023.1.3東京ドーム感想】
2023年1月3日に東京ドームで開催されたアメリカンフットボール日本一決定戦「ライスボウル」、富士通フロンティアーズvsパナソニックインパルス戦を現地観戦してきました。
結果は29-21で富士通フロンティアーズの勝利。2年連続日本一を達成しています。
学生No.1チームと社会人No.1チームの一騎打ちが廃止され、社会人日本一決定戦がそのまま「ライスボウル」にスライドしてから2年目の今回。
僕自身、何だかんだで毎年恒例? となりつつある東京ドーム観戦に行ってきた次第です。
購入したのは例によってバルコニー席。
今回もゆったりとしたシートでビュッフェをパクつきながら楽しく観戦させていただきました。
てか、前回の野球観戦もそうですが、東京ドームに行くときは毎回バルコニー席な気が……。
あそこの快適さを知ってしまうとほかの場所に座る気にならないんですよね……。
侍ジャパンvs日ハム現地観戦感想。おもしろい試合でしたね。侍ジャパンの強化試合は貧打戦→終盤の謎の粘りで逆転が通常パターンだったけど
15:00キックオフで14:30過ぎ頃に到着。お祭り直前みたいな雰囲気が好きっす笑
この日は15:00キックオフ予定で、僕が場内に入ったのは14:30過ぎ頃。
グランド上では両チームがアップ中です。
アップ終了の時間が迫ると電光掲示板でスタメンが発表されます。
場内にはノリのいいBGMが流れ、まさに“お祭り直前”という感じです。
いや、いいっすね。
ライスボウルのこの雰囲気はホントに好き。
富士通スタジアムの牧歌的な空気感もいいですが、やはり東京ドームでの日本一決定戦はひと味もふた味も違います。
電通キャタピラーズvs富士フイルムミネルヴァ。9か月ぶりのアメフト現地観戦でびっくり神試合に遭遇。あの牧歌的な雰囲気も久しぶりだった
開始時間が迫り、両チームの入場が終わるとグランド中央でコイントスが行われます。
業界では有名? らしいお姉さんがコイントスを担当します。
攻守が決まるといよいよ試合開始です。
ノジマ相模原ライズvsアサヒ飲料クラブチャレンジャーズ現地観戦。久しぶりのアメフト観戦、楽しい週末。勝負どころでのビデオ判定が流れを変えた?
めちゃくちゃおもしろい試合。第3Qの逆転TDのパスは感動的ですらあった。社会人頂上決戦にハズレなし
まず感想としては、めちゃくちゃおもしろい試合でした。
確か去年も「神試合出た!!」と絶叫していた記憶がありますが、今回も負けず劣らずすごかったです。
ライスボウル2022現地観戦感想。また神試合出ちゃったよ笑 アメフト観戦はやっぱり楽しい。富士通フロンティアーズが2年ぶり日本一
前半はパナソニックが怒涛の攻めで先制点を奪い、ゆったり攻める富士通の攻撃をしのいでリードをキープ。
パナソニックの4点リードでスタートした第3Qは一進一退の攻防が続きましたが、終了間際に富士通が逆転のTDを決めて初めてリードを奪います。
そして勝負の第4Q。
後半に富士通がTDとゴールを挙げ、29-21と決定的な点差とします。
後がないパナソニックも怒涛の攻めを見せますが、決死のパスをインターセプトされて万事休す。
タイムアウト連発で時計を止めつつ最後まで奇跡にかけたものの、無情のタイムアップ。
この瞬間、富士通フロンティアーズの2年連続日本一が決定しました。
いや、すごかったですね。
前半を観る限り「これはパナソニックが勝つんじゃねえか?」「富士通ヤバいかも」と思いましたが、後半からの立て直しは見事としか言いようがない。
これぞ王者の風格というか、逆転TDを演出した第3Q後半のパスは感動的ですらありました。
まあ、その直後にキックオフからの独走を許して「おいおい」となりましたが笑
どちらにしろ頂上決戦にふさわしい名勝負。冗談抜きで社会人の頂上決戦(ジャパンXボウル時代から)にはハズレなしです。
インタビューと表彰式。MVPは富士通の虎ショーン・ニクソン選手
試合後の山本ヘッドコーチのインタビュー。
キャプテンの趙翔来選手。
そして、MVPを受賞したトラショーン・ニクソン選手が呼ばれます。
準優勝のパナソニックへ賞状、トロフィーが贈呈され、
最後に優勝チームの富士通に賞状、トロフィーが贈られます。
繰り返しになりますが、本当にすごい試合でした。
終始踊りまくりのチアリーダーやハーフタイムショーも楽しい(今年はyamaさんという人)、アメフトに少しでも興味があれば絶対に行って損はないイベントだと思います。
ただ、この時期の東京ドームはかなり寒いので服装には注意が必要です。
そこだけ気をつければはっきり言って文句のつけようがない。スポーツイベントとして満点に近い気がします。
なお東京ドームを出ると外はすでに暗くなっていました。
ウィンターイルミネーションの真っ最中とのことで、そこら中が光っております笑
最近のトレンドはRBゴリ押しゲームなんですね。数年前はWBのランでぶち抜くのが主流だったけど
今回の試合を観て驚いたのが、日本の頂点がRBゴリ押しゲームになっていたこと。
MVPに輝いたトラショーン・ニクソン選手もそうですが、パナソニックのRBミッチェル・ビクタージャモー選手もまたすごい。
えげつない縦突進を持ち味とするニクソン選手に対してビクタージャモー選手はスピーディな横の動きが特徴的。
ディフェンスを引きずって前進するゴリ押しタイプと一瞬でディフェンスを置き去りにするタイプ。それぞれプレースタイルは異なりますが、どちらのチームもエースRB中心に試合を組み立てています。
富士通の“戦術ニクソン”は露骨過ぎるくらい露骨でしたからね。
第4QのとどめのTDなんて、僕のような素人でも「ここはニクソンだろ」というのがわかったし。
あそこまでバレバレでもまったく止まらない突進は完全にレベチでした。
なるほど、最近のアメフト(トップレベル)はこれがトレンドなんですね。
数年前はQBとWRにイカつい助っ人を配してひたすら外をぶち抜く戦術が主流だったのに。
オービックシーガルズが7年ぶり優勝!! 富士通フロンティアーズの5連覇を阻む。アメフトの現地観戦最高かよw 東京ドームはいいよね
それこそ185cm、100kgオーバーの“ガチもん”を学生がどうにかできるわけない、重大な事故が起きる前にやめた方がいいと言われていたのに。
割と冗談抜きで学生vs社会人が廃止になった要因の一つでもあったと思うのですが。
ところがリーグ全体のレベルが加速度的に上がり、「ロングパスでWRを走らせるだけでは勝てなくなった」「今のXリーグはそこまで甘くない」と言われたのが去年。
僕も前回のライスボウルを観て「おお、何かちょっと変わってきたな」と思ったことを覚えています。
そして、それを打破するための答えがRB無双だったという。
QBに一番近い位置にいるRBにスピード&パワーに秀でた選手を起用し、相手ディフェンスにパスorランの二択を強要する。
これまで通りロングパスでWRを走らせる作戦をチラつかせつつ、RBのスピードで真ん中をこじ開けるスタイル。
イタチごっこと言われればそれまでですが、いち早くトレンドを察知する嗅覚は勝負を制するには必須だと思います。
もしかしたら現状日本には高いレベルでスピードとパワーを両立できるDTがいない? のかも?
そこに助っ人のパワフルゴリラを突っ込ませることでミスマッチを発生させているとか?
Dream Bowl 2023現地観戦。横の動きについていけない日本選抜。Xリーグの助っ人ゴリ押し戦術の弊害? フィジカル面よりガラパゴス化の方が…
助っ人の存在に周りが引っ張られてリーグ全体がレベルアップする。チームスポーツにおいてもっとも効率よく競技レベルを上げているのがXリーグ
恐らく今後はRB無双に対抗するためにDLのレベルも上がっていくのだと思いますが、改めておもしろいなぁと。
QBとWRにイカつい助っ人を配してロングパスでぶち抜く作戦が主流になったと思ったら、そこに引っ張られてリーグ全体のレベルが上がる→数年後にはそれだけでは勝てなくなった。
さらには日本最強と言っても過言ではない富士通フロンティアーズが日本人QBをレギュラー起用するまでに。
で、そこを打破するために今度はRBが真ん中を突進するスタイルに移行。DLとのミスマッチが浮き彫りになっている(←イマココ)。
以前「チームスポーツにおいて競技レベルを手っ取り早く引き上げるには補強が最適」「それをやっているのが日本のアメフト」だと申し上げましたが、マジでそんな感じ。
チームスポーツの競技レベルを引き上げる最短ルートは補強。これは間違いない。
新加入のハイレベルな同僚に引っ張られてチーム、リーグ全体のレベルが上がる。「今は無理だけど数年がんばれば何とかなる」くらいのヤツを連れてくるのがみミソ。ぶっ飛び過ぎてても心が折れる。
ソースはアメフト。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 5, 2022
「今は無理だけど、数年後に見てろよ」という絶妙なラインで効率よくレベルアップを図っているのがXリーグなのだと思います。
スポーツイベントの楽しさ、試合のおもしろさはもちろん、競技レベルや現在のトレンドを確認する意味でもライスボウルは最高の舞台かもしれません。
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